知っておきたい6つの公的医療保険制度

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
a0002_001423

日本には社会保障制度があり、そこから大きな保障を受けることができます。

病気・ケガをしたときは民間の医療保険もありますが、まずは公的医療保険が基本となります。

大事なのが自分で申請をしないと保障を受けれない制度もあるということです。

まずは公的医療保険制度を知っておくことが大切です。どういう制度があるのかだけでも知っておくことが重要です

今日は役立つ公的医療保険についてお伝えします。

1. 治療費の払戻しが受けられる高額療養費制度

公的医療保険では窓口で70歳未満の現役世帯は3割負担となります。

ただ医療費が高額になってくると負担が大きくなってくるため1か月の自己負担の上限が定められています。一定額を超えた場合に払い戻しが受けられる制度を「高額療養費制度」といいます。

高額療養費制度の計算例

1ヶ月間に同一医療機関の支払った医療費総額(10割相当)が500,000円だった場合(3割負担の人の場合実際に支払った金額は150,000円)

(500,000円-267,000円)×1%=2,330円+80,100円=82,430円

高額医療費として支給される金額

150,000円-82,430円=67,570円

67,570円還付が受けれるので実質治療費自己負担は82,430円になります。

本来、治療費が500,000円掛かるのが自己負担82,430で済みます。

高額療養費制度1

高額療養費2

1-1 事前申請すれば窓口で精算をしてもらえる

あらかじめ高額療養費限度額適用認定証(以下、限度額認定証と略す)の申請を行い、交付された限度額認定証を医療機関に提示することによって、後ほど還付される高額療養費を見越した自己負担限度額のみの支払いで済むようになりました。

なお、70歳以上で低所得者でない者については限度額認定証の交付は必要なく、通常の診療と同様に70~74歳の者は高齢受給者証、75歳以上の者は後期高齢者医療保険者証を窓口で提示することで、自動的に自己負担額のみの支払いになります。

わからない場合は病院の人に確認しましょう。

高額療養費は家族で合算できる

世帯で複数の方が同じ月に病気やけがをして医療機関で受診した場合や、お一人が複数の医療機関で受診したり、一つの医療機関で入院と外来で受診した場合は、自己負担額は世帯で合算することができます。

その合算した額が自己負担限度額を超えた場合は、超えた額が払い戻されます。

ただし、70歳未満の方の合算できる自己負担額は、21,000円以上のものに限られます。70歳以上の方は自己負担額をすべて合算できます。

合算対象のポイント

70歳未満の方の場合は、受診者別に次の基準によりそれぞれ算出された自己負担額(1ヵ月)が21,000円以上のものを合算することができます。

自己負担額の基準

  • 医療機関ごとに計算します。同じ医療機関であっても、医科入院、医科外来、歯科入院、歯科外来にわけて計算します。
  • 医療機関から交付された処方せんにより調剤薬局で調剤を受けた場合は、薬局で支払った自己負担額を処方せんを交付した医療機関に含めて計算します。

2. 健康保険の種類は3種類ある

日本は国民皆保険制度により公的医療保険に加入をできます。ただ健康保険には大きく分けて3種類あります。

加入している健康保険によって受けられる保障も少し変わってきます。

2-1 自営業の人などは国民健康保険

国民健康保険は市町村が運営しており、加入や脱退などの手続きは住所登録のある市区町村役場で行います。市区町村ごとに運営しているため保険料の計算方法も住む場所によって多少異なります。

主に自営業の方が加入します。傷病手当金がありません。

国民健康保険についてはこちらに詳しく書かれています。

2-2 中小企業の人などは全国健康保険協会(協会けんぽ)

全国健康保険協会(協会けんぽ)は各地域に支部があり、主に中小企業の社員の人が加入します。

非公務員型の法人で職員は公務員ではなく民間職員です。

全国健康保険協会(協会けんぽ)のホームページです。

2-3 大企業の人などは各種健康保険組合

従業員がグループで数千人を超える会社は自社で健康保険組合を持ち、大きな保証が受けられる可能性が高いです。

高額療養費制度の上限が低い、入院したときに給付金が受けられるなどが考えられます。

大手企業にお勤めの方は大きな保証が受けられる可能性があるので会社に確認をお勧めいたします。(組合の名前が会社名になっていれば自社の組合の可能性が高い)

 3. 子供の場合医療費助成がある

一定年齢まで医療費を補助してくれるもので、市区町村によって、対象となる年齢や、助成の内容、助成の仕方などが異なります。まずは、自分の住んでいる自治体ではどうか、確認してみましょう。

children-2-0926

4. 出産した場合の一時金と手当金

通常分娩の場合妊娠・出産は健康保険が使えないため、全額自費になります。 まとまった支出の経済的負担の 軽減を図るために支給されるものが出産一時金です。

4-1 出産一時金は42万円

出産のときに健康保険から給付が受けられるのが出産一時金です。

支給額は1児につき、産科医療補償制度加入分娩機関で出産した場合は42万円(死産を含み、在胎週数第22週以降のものに限る。)、それ以外の場合は39万円です。
健康保険組合のある会社に勤めていると、さらに組合独自の付加金がプラスされる場合もあります。

4-2 会社を休む時の出産手当金

出産のため会社を休み、事業主から報酬が受けられないときは、出産手当金が支給されます。

支給額は月給日額の3分の2相当額、支給期間は出産日以前42日(多胎妊娠の場合98日)、出産日後56日です。報酬が出ている場合でも、3分の2未満の場合は差額が支給されます。

5. 介護状態になったときは介護サービスが受けられる

市町村が介護を社会全体で支える仕組みとして、公的介護保険が2000年4月にスタートしました。その後2006年には「予防」を重視して介護予防サービスが新たに加えられました。要介護状態になった場合、公的介護保険から保障が受けられます。

ただし誰でも介護サービスが受けられるわけではありません。年齢制限などがあります。

5-1 介護保険料は40歳から納める

公的介護保険は40歳以上の人が全員加入して介護保険料を納め、介護が必要になった時に所定の介護サービスが受けられる保険です。保険料は市町村によって差が出ます。

5-2 40歳~64歳までは原因に制限がある

65歳以上は「第1号被保険者」となり介護の原因を問わず保障を受けられますが40~64歳の人は「第2号被保険者」となります。「第1号被保険者」と異なり原因が制限されます。

第2号被保険者は、老化に起因する特定の病気(16疾患)によって要介護状態になった場合に限り、介護サービスを受けることができます。

保障を受けられるのは以下の16種類になります。

  •  がん(末期)
  •  関節リウマチ
  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
  • 後縦靱帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗しょう症
  • 初老期における認知症
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
  • 脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  •  両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

5-3 要介護認定は7段階に分けられる

介護サービスを受けるには要介護認定を受ける必要があります。この要介護認定は、介護の度合いに応じて「要支援1~要支援2」「要介護1~要介護5」の7段階に分けられます。

また、公的介護保険の給付は、要介護認定を受けた利用者が1割の利用料を支払うことで、「現物給付」による介護サービスを受けることができます。

 5-3-1 要支援は2段階

要支援1

  • 食事や排泄などはほとんどひとりでできるが、立ち上がりや片足での立体保持などの動作に何らかの支えを必要とすることがある。
  • 入浴や掃除など、日常生活の一部に見守りや手助けが必要な場合がある。

要支援2

  • 日常生活を行う力は基本的には備わっているが、両足・片足での立位保持に不安定さがみられる。
  • 清潔・整容、入浴、衣服着脱等の動作に関して、毎日ではないが週に数回程度の介護が必要とされる状態。

5-3-2 要介護状態は5段階

要介護1

  • 日常生活を行う中で、入浴に関連する動作に若干の低下がみられる。
  • 立ち上がり、両足・片足での立位保持、歩行に不安定さがみられることがある。
  • 清潔・整容、衣類着脱、居室の掃除、薬の内服、金銭の管理等の行為のうち、最小限1つの分野で、少なくとも毎日1回は介護が必要な状態。

要介護2

  • 入浴の直接介護、排泄後の後始末の間接的な介護を必要とする場合が、区分1よりも多くなる。
  • 座位保持(両足が床につかない状態で)が不安定で、起き上がりも、自力では困難な状態。
  • 社会生活の上では、薬の内服、金銭の管理に何らかの援助を必要とする場合も多くなってくる。
  • 清潔・整容、食事摂取、衣類着脱、排泄、入浴などの行為で、最小限2つの分野で、少なくとも毎日1回は介護が必要とされる状態。

要介護3

  • 入浴、排泄、衣類着脱、清潔・整容等の行為に対しての、部分的または全面的な直接介護を必要とする場合が、区分2よりも多くなる。
  • 座位保持(両足が床についた状態)が不安定で、起き上がり、寝返りも、自力ではできない。
  • 薬の内服、金銭の管理についても、区分2より援助が必要な場合が多くなる。
  • 暴力・暴言、介助への抵抗、昼夜逆転等の問題行動がみられることもある。
  • 清潔・整容、食事摂取、衣類着脱、排泄、入浴等の行為のうち、最小限3つの分野で、少なくとも毎日2回は介護が必要とされる状態。

 要介護4

  • 入浴、排泄、衣類着脱、食事摂取、清潔・整容の全般にわたって、部分的あるいは全般的な介護が必要である。
  • 植物状態で意思疎通がが全くできない人も含まれる場合がある。
  • 起き上がり、立ち上がりができない場合が区分3よりも多い。
  • 清潔・整容、食事摂取、衣類着脱、排泄、入浴、寝返り、起き上がり等の行為のうち、複数の分野で少なくとも1日に3~4回は、異なる時間に介護が必要とされる状態。

要介護5

  • 生活の全般にわたって、部分的または全面的な介護が必要な状態である。
  • 嚥下に障害がある場合は、自力摂取が困難となり、それに伴う介護が必要となってくる。
  • 自力での寝返り、座位保持はほとんどできない場合が多い。
  • 清潔・整容、食事摂取、衣類着脱、排泄、入浴、寝返り、起き上がり、立ち上がり、立位保持、歩行等の行為のうち、複数の分野で少なくとも1日に5回以上は、異なる時間に介護が必要とされる状態。

介護保険制度についてはこちらに詳しく書かれています。

6. 病気で入院して仕事ができなくなった場合には傷病手当金

もし病気で入院し、仕事ができなくなったら収入が減ってしまいます。その場合公的医療制度の中に傷病手当金があります。

業務外の病気やケガのために働けないで仕事を休み、給料が支払われなくなったり下がったりした場合に、その間の生活保障をしてくれる所得保障・休業補償の制度です。

連続3日間欠勤すれば、4日目から傷病手当金が支払われます。期間は1年6か月です。

標準報酬月額の3分の2が支給されます。

病気、ケガで仕事ができず収入がなくなった場合、有給を消化してそのあとは傷病手当金と貯蓄で生活をしていくことになります。

 まとめ

日本は先進国の中でも社会保障制度が充実しており、大きな保障を受けられます。

ただ知らないと給付を受けられない可能性があります。自分で申請をしないと受けられないものもあるので注意しましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
プロのFPによる保険無料相談実施中!

もし、あなたが

  • ・保険料は上げたくないけど、もっと内容のいいものにしたい
  • ・子どものために万が一の時にも安心できる保険を知りたい
  • ・自分が加入した時よりも新しくてお得な保険を知りたい

とお考えなら、ぜひ無料相談にお申し込みください。

必ず今の保険料を安くして、かつ内容の良いものをご紹介します。

「知らなきゃ損!誰でも使える8つの社会保障制度をお教えします。」

日本人は民間保険に入らなくても、以下のように、かなり手厚い保障を受け取ることができます。

  • ・ ご主人様に万が一のことがあった時に毎月約13万円を貰える。
  • ・ 仕事を続けられなくなった時に毎月約10万円を貰える。
  • ・ 出産の時に42万円の一時金を貰える。
  • ・ 医療費控除で税金を最大200万円節約できる。
  • ・ 病気の治療費を半分以下にすることができる。
  • ・ 介護費用を1/10にすることができる。

多くの人が、こうした社会保障制度を知らずに民間保険に入ってしまい、 気づかないうちに大きく損をしています。

そこで、無料EBookで誰もが使える絶対にお得な社会保障制度をお教えします。 ぜひダウンロードして、今後の生活にお役立てください。


無料Ebookを今すぐダウンロードする

長井 大輔

長井 大輔

保険のパートナー・保険の教科書 運営責任者、今まで1000名以上の個人・法人のお客様のご相談にお応えしてきた生命保険・社会保障・税務・資産運用に精通しているファイナンシャルプランナー
保険の教科書の購読はSNSが便利です。