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	<title>資産防衛の教科書</title>
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	<description>経常利益3,000万円以上のオーナー経営者向けに、節税・ 退職金・保険・相続・M&#38;Aなどの資産防衛ノウハウをわかりやすく解説。元『保険の教科書』。</description>
	<lastBuildDate>Tue, 28 Jul 2026 04:57:20 +0000</lastBuildDate>
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		<title>社長の役員賞与は「事前確定届出給与」で経費化を　ボーナスを活用した節税と資金設計の考え方</title>
		<link>https://hoken-kyokasho.com/%e7%a4%be%e9%95%b7%e3%81%ae%e5%bd%b9%e5%93%a1%e8%b3%9e%e4%b8%8e%e3%81%af%e3%80%8c%e4%ba%8b%e5%89%8d%e7%a2%ba%e5%ae%9a%e5%b1%8a%e5%87%ba%e7%b5%a6%e4%b8%8e%e3%80%8d%e3%81%a7%e7%b5%8c%e8%b2%bb%e5%8c%96</link>
		<pubDate>Tue, 28 Jul 2026 04:57:20 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[役員報酬]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>

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		<description><![CDATA[「役員のボーナスは経費にならない」──そう思い込んでいる経営者の方は多いのではないでしょうか。確かに、原則として役員賞与は損金不算入であり、決算間際に「今期は利益が出たからボーナスを出そう」と支給しても、1円も経費にはな...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>「役員のボーナスは経費にならない」──そう思い込んでいる経営者の方は多いのではないでしょうか。確かに、原則として役員賞与は損金不算入であり、決算間際に「今期は利益が出たからボーナスを出そう」と支給しても、1円も経費にはなりません。</p>
<p>しかし、実は一定の条件を満たせば、役員賞与を経費として計上することが可能です。しかも、うまく活用すれば社会保険料の削減や利益変動への柔軟な対応まで実現でき、手残りが100万円単位で変わるケースもあります。今回は、役員賞与を最大限に活用して節税につなげる方法について、その仕組みと注意点、金額設定の考え方までを詳しく解説していきます。</p>
<p><span id="more-46499"></span></p>
<h2>役員賞与を損金算入するための条件</h2>
<p>役員賞与とは、会社から役員に対して支払うボーナスのことを指します。従業員のボーナスは原則として経費になりますが、役員に対する賞与は原則として損金不算入、つまり経費として認められないというルールになっています。</p>
<p>これを経費にするためには、「事前確定届出給与」という仕組みを使う必要があります。あらかじめ税務署に対して役員賞与の支給日と支給金額を届け出て、その届出内容どおりに支給することで、役員賞与を経費として認めてもらえる制度です。</p>
<h3>提出期限は「早い方」を採用</h3>
<p>事前確定届出給与の提出期限は、次の2つのうちいずれか早い方となります。</p>
<p>&#8211; 株主総会の決議日から1ヶ月を経過する日</p>
<p>&#8211; 会計期間の開始日から4ヶ月を経過する日</p>
<p>たとえば期首が4月の会社の場合、「期首から4ヶ月」であれば7月末が期限となりますが、株主総会が6月20日に開催されるのであれば、その1ヶ月後の7月20日が実質的な締切となります。つまり、決算前に慌てて対応できる制度ではなく、期首の段階で仕込んでおく必要があるのです。</p>
<h3>1円・1日でもズレたら全額アウト</h3>
<p>事前確定届出給与を運用するうえで最も注意すべきポイントは、届出の内容と実際に支払った金額が1円でも、支給日が1日でもズレると、支給した賞与の全額が損金不算入となってしまうことです。</p>
<p>たとえば、9月に100万円、3月に100万円、合計200万円を支給すると届け出ていたケースを考えてみましょう。業績が好調で、3月のボーナスを50万円上乗せして150万円支給した場合、上乗せした3月分だけでなく、ルール通り支払った9月の100万円も含めて、全額が損金不算入となってしまいます。</p>
<p>なぜここまで厳しいかというと、決算間際に利益を見ながら賞与額を調整する、いわゆる利益調整を防ぐためです。だからこそ、その期の利益をある程度見込んだうえで、期首の段階で慎重に設計する必要があります。</p>
<h2>役員賞与を活用する2つの大きなメリット</h2>
<p>条件が厳しい制度ではありますが、それでも役員賞与を活用するメリットは大きく分けて2つあります。</p>
<h3>（1）社会保険料を削減できる</h3>
<p>1つ目のメリットは、同じ年収でも社会保険料を下げられる可能性があることです。役員賞与も社会保険の対象ですが、実は「上限」が設けられています。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="235"><strong>保険の種類</strong></td>
<td width="237"><strong>上限額</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="235">健康保険料</td>
<td width="237">年度累計で573万円まで</td>
</tr>
<tr>
<td width="235">厚生年金保険料</td>
<td width="237">1回の支給につき150万円まで</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>厚生年金の方が上限額が低いため、こちらを意識した設計がしやすいと言えます。たとえば、役員賞与として一度に200万円を支給した場合、厚生年金保険料の上限150万円を50万円超過しています。この超過分50万円については、厚生年金保険料がかからないのです。</p>
<p>令和8年度の厚生年金保険料率は18.3％で、これを会社と個人で折半します。合計で見ると「50万円 × 18.3％ = 約9万円」の厚生年金保険料を削減できる計算になります。1回の賞与だけでも9万円の削減効果があるわけですから、年間を通じて考えるとかなり大きな差になります。</p>
<p>つまり、役員報酬を毎月同額で受け取り続けるよりも、月々の報酬をある程度に抑えて、その分を一部を賞与に振り替えることで、同じ年収であっても手取りを増やせる可能性があるということです。ただし、これを極端にやりすぎると、月々の生活費や将来の年金額に影響が出ますので、バランスは重要です。</p>
<h3>（2）利益の変動に柔軟に対応できる</h3>
<p>2つ目のメリットは、利益の変動に柔軟に対応できることです。事前確定届出給与は届け出た金額を変更することはできませんが、業績悪化などの合理的な理由があれば「全額を支給しない」という判断は可能です。</p>
<p>そもそも1円も支払っていなければ、損金不算入にしようがないため、特にペナルティもありません。つまり、あらかじめ決算期にボーナスを出すよう届出をしておき、実際に支給するかどうかは業績を見ながら判断するという活用方法も可能なのです。売上予想が読みにくい業種にとっては、利益変動対策のオプションとして非常に使い勝手のよい仕組みだと言えます。</p>
<p>ただし注意点として、支給日前に「全額不支給」の決議をせず放置してしまうと、支給していなくても役員が受け取ったものとみなされ課税されてしまう可能性があります。必ず支給日前に取締役会等で全額不支給の決議を行い、議事録を残しておく必要があります。</p>
<h2>役員賞与はいくらに設定すると得なのか</h2>
<p>では実際に、役員賞与をいくらに設定するのが最も効果的なのでしょうか。金額設定の目安をお伝えします。</p>
<h3>法人所得800万円のラインを意識する</h3>
<p>まず前提として、資本金1億円以下の中小企業では、法人所得のうち年800万円以下の部分に軽減税率が適用されます。800万円以下の部分は法人税率が約15％ですが、800万円を超える部分には約23.2％の税率が適用されます。</p>
<p>この差は8％以上と非常に大きいため、役員賞与を出すことで会社の利益を年間800万円以下に抑えることができれば、法人税の節税効果を最大化できます。まずはこの「800万円」というラインを常に意識しておくことが重要です。</p>
<p>そして先ほどご説明したとおり、1回に支払う役員賞与を150万円以上に設定すれば、厚生年金保険料の上限にも引っかかるため、社会保険料の観点でも有利になります。</p>
<h3>個人と法人の税負担バランスを見る</h3>
<p>一方で、「大きく設定すればするほどお得」というわけでもありません。役員賞与を多く設定すればするほど、受け取った個人側の税負担が重くなるためです。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="236"><strong>個人の額面年収</strong></td>
<td width="235"><strong>税・社会保険料の負担率（概算）</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="236">1,000万円</td>
<td width="235">約27％</td>
</tr>
<tr>
<td width="236">1,500万円</td>
<td width="235">約31％</td>
</tr>
<tr>
<td width="236">2,000万円</td>
<td width="235">約35％</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>対して法人税の実効税率は、中小企業で所得800万円以下なら約25％、800万円超の部分で約34％です。個人の税負担が法人の税負担を上回るような設計にしてしまうと、せっかく役員賞与を活用しても節税効果が薄れてしまいます。</p>
<p>少額の賞与、たとえば数十万円程度の設定は、事前確定届出給与の届出という手間を考えると費用対効果が薄いため、それであれば月々の役員報酬を少し増やす方が現実的です。一方で1,000万円を超えるような大きな金額設定は、個人の税負担が急激に重くなるため慎重な判断が必要です。</p>
<h2>会社にお金を残しすぎることのリスク</h2>
<p>「それなら賞与を出さずに、会社に利益を残しておけばいいのでは？」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、会社に資金を残しすぎることにも大きなリスクがあります。</p>
<p>まず1つ目は、二重課税の問題です。会社で法人税を支払ったお金を、将来個人で受け取ろうとすると、今度は所得税や住民税が課税されます。同じお金に対して2回税金が課される構造になっているため、非効率になりやすいのです。</p>
<p>2つ目は、自社株の評価額が跳ね上がる問題です。会社にお金が貯まれば貯まるほど、その会社の株の価値も上がっていきます。一見良いことのようですが、将来お子さんに事業を引き継ぐ時や相続が発生した時に、株の評価額が高いほど贈与税や相続税の負担も大きくなります。</p>
<p>最悪のケースでは、相続税の納税資金を確保するために会社の資産を売却せざるを得なくなったり、後継者が多額の税負担を抱えて事業継続が困難になったりすることもあります。会社に残しすぎる選択も、決して安全とは言えないのです。</p>
<h2>出口戦略としての役員退職金</h2>
<p>「会社に残しすぎてもダメ、個人に出しすぎてもダメ」──ではどうすればよいのでしょうか。ここで重要になってくるのが、役員退職金の活用です。</p>
<p>退職金は他の所得と切り離して課税される分離課税であり、勤続年数に応じた退職所得控除という大きな控除が受けられます。さらに控除後の金額の2分の1のみが課税対象となり、社会保険料もかかりません。役員報酬や賞与で受け取るよりも、退職金として受け取る方が個人への税負担が圧倒的に軽くなります。</p>
<p>つまり、短期的に賞与で個人に移すべきお金と、退職金の原資として会社に残しておくべきお金のバランスを、出口戦略まで含めて設計することが重要なのです。目先の法人税と所得税の比較だけで判断するのではなく、将来の自社株評価のリスク、二重課税の問題、そして退職金による出口戦略まで含めて、トータルで賞与の金額を決めていく必要があります。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>役員賞与は、事前確定届出給与の仕組みを正しく使うことで経費化でき、社会保険料の削減や利益変動への対応といったメリットを得られる制度です。金額設定においては、法人所得800万円の軽減税率ラインや、厚生年金保険料の1回あたり150万円という上限を意識することがポイントとなります。</p>
<p>一方で、個人の税負担率と法人の実効税率のバランス、さらには自社株の評価や退職金の原資といった長期的な視点も欠かせません。役員賞与は単なる短期的な節税手段ではなく、会社と個人の資産をどう最適に配分していくかという、経営全体の設計の一部として考えるべきものです。</p>
<p>期首に一度立ち止まって、今期の利益見込み、社会保険料の負担、そして将来の出口までを見据えたうえで、最適な役員賞与の設計を検討してみてはいかがでしょうか。</p>
<p>本記事の内容については、動画でも税理士が具体例を交えてわかりやすく解説していますので、より詳しく理解したい方はぜひ元動画も併せてご覧ください。</p>
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		<item>
		<title>副業発の会社でも1億円で売却可能。スモールM&#038;Aで創業者利益を最大化する準備と戦略</title>
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		<pubDate>Mon, 27 Jul 2026 04:58:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[M&A]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>

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		<description><![CDATA[「会社を売る」と聞くと、後継者不在や経営者の高齢化といった消極的な理由を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし近年、1人社長の会社や副業から立ち上げた小さな会社が、億単位で売却されるケースが急増しています。むし...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>「会社を売る」と聞くと、後継者不在や経営者の高齢化といった消極的な理由を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし近年、1人社長の会社や副業から立ち上げた小さな会社が、億単位で売却されるケースが急増しています。むしろ、戦略的に会社を売却することで創業者利益を一気に獲得しようという、前向きな選択としてM&amp;Aを活用する経営者が増えているのです。</p>
<p>問題は、こうしたスモールM&amp;Aの存在やその税務メリットを知らないまま、節税ばかりに目を向けて売却価値を下げてしまっている経営者が非常に多いということです。本記事では、スモールM&amp;Aを活用して会社を高く売るために、今すぐ着手すべき準備と戦略を整理してお伝えします。</p>
<p><span id="more-46496"></span></p>
<h2>スモールM&amp;Aが急増している理由と税務的メリット</h2>
<h3>なぜ今、小規模M&amp;Aが増えているのか</h3>
<p>M&amp;Aのフェーズは大きく変わってきています。以前のように「仕方なく売る」のではなく、「創業者利益を確定させるために積極的に売る」経営者が増えているのが現状です。</p>
<p>さらに、大きな組織を抱える必要がなくなってきたという時代背景もあります。外注やデジタルツールを使いこなし、従業員ゼロで利益を出している会社が、買い手市場でかなり高く評価されるようになってきました。</p>
<p>「従業員が多いほど高く売れる」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、買い手の視点で考えると逆だと分かります。たとえば、従業員100人で利益1億円の会社を買えば、買収後に給与・社会保険料・管理コストが重くのしかかります。一方、社員ゼロで外注とツールだけで同じ利益を出している会社なら、管理の手間もコストもほぼかかりません。財務リスクも圧倒的に低く、投資対象として魅力的なのです。規模より「効率」が評価される時代になっているといえます。</p>
<h3>M&amp;Aがもたらす圧倒的な税務メリット</h3>
<p>スモールM&amp;Aが注目される最大の理由のひとつが、税務的なメリットです。同じ1億円を受け取るにしても、その受け取り方によって手取りは大きく変わります。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="144"><strong>受取方法</strong></td>
<td width="144"><strong>課税方式</strong></td>
<td width="144"><strong>税率</strong></td>
<td width="144"><strong>1</strong><strong>億円受取時の概算手取り</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="144">役員報酬として受領</td>
<td width="144">総合課税</td>
<td width="144">最高約55％（所得税45％＋住民税10％）</td>
<td width="144">約4,500万円</td>
</tr>
<tr>
<td width="144">株式譲渡（M&amp;A）</td>
<td width="144">申告分離課税</td>
<td width="144">20.315％（所得税15％＋住民税5％＋復興特別所得税0.315％）</td>
<td width="144">約8,000万円</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>役員報酬で1億円を受け取れば税率は最大55％にも達しますが、中小企業のM&amp;Aで一般的な株式譲渡なら申告分離課税で20.315％。1億円の売却益であれば、手元に約8,000万円が残る計算です。しかも株式譲渡益は社会保険料の算定対象になりません。これが「創業者利益を意識したM&amp;A」が増えている大きな理由です。</p>
<h2>財務評価が高まる3つのビジネスモデル</h2>
<p>では、どんな会社が高く売れるのでしょうか。一言でいえば「将来の利益が読みやすい会社」です。代表的な3つの事業モデルを紹介します。</p>
<p><strong>（1</strong><strong>）D2C</strong><strong>・サブスク型モデル</strong></p>
<p>単品リピート通販やサブスクリプション型のビジネスです。独自の1商品にトレンドを押さえて絞り込み、定期購入によって毎月一定の売上が積み上がる仕組みは、買い手にとって将来キャッシュフローが読みやすく、安心して買える対象になります。</p>
<p><strong>（2</strong><strong>）SaaS</strong><strong>・Web</strong><strong>メディア型モデル</strong></p>
<p>大手企業がゼロから開発すると時間がかかるシステムや、検索上位に定着したSEOメディアは、「完成品を買った方が早い」というニーズに直結します。結果として利益の5〜10倍といった高い倍率がつくケースもあり、利益1,000万円の事業が1億円前後の評価を受ける可能性も出てきます。</p>
<p><strong>（3</strong><strong>）カーブアウト</strong></p>
<p>会社全体ではなく、伸びている事業だけを切り出して売る「カーブアウト」という方法もあります。優良部門だけを単体で売却できるため、評価を最大化しやすいのが特徴です。重要なのは、「自社のどこが一番高く評価されるか」を見極めることです。</p>
<h2>企業価値を最大化するバリューアップ戦略</h2>
<p>会社を高く売るには、買い手によるデューデリジェンス（買収監査）をスムーズにクリアし、「買収後のリスクが低い」と判断してもらう必要があります。そのための準備は、少なくとも売却の2〜3年前から始めることが鉄則です。M&amp;Aの企業価値は直近1年ではなく、過去数年分の決算書をもとに算定されるため、「売りたい」と思ってからでは数字を変えられないのです。</p>
<h3>評価される決算書への作り替え</h3>
<p>最初に取り組むべきは、決算書の質を高めることです。節税を優先するあまり、交際費や役員報酬で利益を削りすぎていると、買い手から「儲かっていない会社」に見えてしまい、売却価格が下がります。あえて税金を払ってでも利益を出し、「稼げる会社」であることを数字で示すことが最優先です。</p>
<p>具体的には、本業の利益を示すEBITDA（金利・税金・減価償却費を差し引く前の利益）の最大化を目指します。これは「会社が本業でどれだけキャッシュを生み出せるか」を表す指標で、M&amp;AではこのEBITDAに3〜5倍程度の倍率をかけて企業価値を算定するのが一般的です。EBITDAが1,000万円増えれば、理論上は3,000万〜5,000万円ほど評価が変わる計算になります。「売るために税金を払う」という発想の転換が必要なのです。</p>
<h3>属人性の徹底排除</h3>
<p>次のステップは、属人性の排除です。売上の大半を社長が一人で生み出しているような事業は、買収監査で最大のリスクと判定され、評価額が大幅に下がるか、最悪の場合は交渉が破談になります。社長がいなくなった瞬間に売上が消えてしまう会社は、買い手から見ると怖くて手を出せないのです。</p>
<p>受注から納品、アフターフォローまで、できる限り外注やAIツールで自動化し、社長が毎日関与しなくても利益が出る仕組みを作っておく必要があります。「自分の仕事をなくすこと」が、そのまま会社の価値を最大化することにつながります。</p>
<h3>見えない資産のドキュメント化</h3>
<p>仕組み化を進めるなかで生まれる業務マニュアル、外注先との契約書、システムの仕様書、顧客リストなどは、きちんと整理して保存しておくだけで「引き継ぎリスクが低い会社」と評価され、デューデリジェンスを通過しやすくなります。逆に、社長の頭の中だけにしか情報がない状態は、それ自体が評価額を下げる原因になります。これら3つを売却の2〜3年前から計画的に進めることが、企業価値最大化のカギとなります。</p>
<h2>高値売却を勝ち取るプロセスの鉄則</h2>
<p>準備が整ったとして、実際の売却プロセスではどんな点に注意すべきでしょうか。</p>
<p>まず重要なのは、売却タイミングです。業績が右肩上がりで最も良い状態であり、かつ属人性の排除と仕組み化が完了しているタイミング、この二つが重なったときが企業価値の最高点になります。業績が落ち始めてから売ろうとしても遅く、「会社が絶好調のときに売る」勇気が、最大の利益を生むのです。</p>
<p>次に専門家の活用です。決算書を評価されやすい形に整える段階では税理士のサポートを受け、売却交渉は優秀なM&amp;A仲介会社や独立系のファイナンシャルアドバイザー（IFA）に任せるのが望ましい形です。M&amp;Aは専門性が非常に高く、自分一人で交渉するのは現実的ではありません。</p>
<p>そして最も大事なのが、1社だけと交渉するのは絶対に避けるということです。1社との相対交渉になると、どうしても価格交渉で不利になります。買い手側にとっては「いかに安く買い叩くか」が仕事だからです。複数の買い手候補を集めてオークション形式で競わせることで、初めて自社に有利な条件を引き出せます。「自社を買収することで何が得られるか」を複数の候補に提示し、競争環境を作ることが、価格を最大化する上で決定的に重要です。</p>
<h2>社長の仕事はキャッシュマシーンを完成させること</h2>
<p>ここまでお話ししてきた内容を一言でまとめると、自分の会社を「自分の職場」ではなく「キャッシュを生む投資商品」として客観的に見る視点を持つということです。</p>
<p>自分がいなくても動く仕組みを作り、毎月安定した利益を生み続ける「キャッシュマシーン」を完成させることで、企業価値は最大化します。そして業績が最も良いタイミングで売却することで、税率約20％という圧倒的に有利な条件で、創業者利益を一気に手にすることができます。</p>
<p>さらに、M&amp;Aの大きなメリットのひとつが「個人保証の解除」です。自動的に外れるわけではなく金融機関との合意が必要ですが、ここをクリアできれば、手にした資金を元手に次のビジネスへ挑戦することも可能です。M&amp;Aは引退の手段ではなく、経営者が次の事業に着手するための準備としても極めて有効な選択肢なのです。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>スモールM&amp;Aの世界では、もはや「規模の大きさ」よりも「効率」と「将来の収益の読みやすさ」が評価される時代になっています。1人社長や副業から立ち上げた小さな会社でも、戦略的に準備をすれば1億円規模での売却が現実的に可能です。</p>
<p>ポイントを改めて整理すると、次のとおりです。決算書は「節税」より「利益の見える化」を優先する。EBITDAを高めて買い手の評価倍率を引き上げる。属人性を排除し、社長がいなくても回る仕組みを作る。業務やノウハウをドキュメント化し、引き継ぎリスクを下げる。そして、業績が最高潮のタイミングで、複数の買い手を競わせる形で売却する。</p>
<p>これらは一朝一夕でできるものではなく、最低でも2〜3年の準備期間が必要です。だからこそ、「いつか売るかもしれない」という段階から逆算して動くことが、将来の創業者利益を大きく左右します。</p>
<p>なお、本記事で取り上げたスモールM&amp;Aの税務メリットや、企業価値を最大化するための具体的な準備手順については、税理士が動画でさらに詳しく解説しています。会社の出口戦略を真剣に検討されている方は、ぜひ元動画も併せてご覧ください。</p>
<div class="content-video"><iframe width="680" height="383" src="https://www.youtube.com/embed/b2X5NLN5lKU?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen title="【知らない人多すぎ、、】副業でも1億円！会社を高く売るために今すぐやるべきことを税理士が全部教えます"></iframe></div>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>決算書に載らない「隠れ資産」の作り方｜節税しながら会社を強くする7つの簿外資産</title>
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		<pubDate>Fri, 24 Jul 2026 05:13:59 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[減価償却]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://hoken-kyokasho.com/?p=46493</guid>
		<description><![CDATA[コロナ禍のような感染症の蔓延や急激な景気後退など、企業を取り巻く経営環境は突如として一変することがあります。こうした不測の事態に備えるために、経営者として何を準備しておくべきでしょうか。その有力な選択肢の一つが「簿外資産...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>コロナ禍のような感染症の蔓延や急激な景気後退など、企業を取り巻く経営環境は突如として一変することがあります。こうした不測の事態に備えるために、経営者として何を準備しておくべきでしょうか。その有力な選択肢の一つが「簿外資産」を計画的に積み上げておくという方法です。</p>
<p>簿外資産とは、正しい会計処理を行った結果として貸借対照表に載らない、いわば帳簿の外に存在する資産のことを指します。簿外に資産をプールしておけば、好きなタイミングでそれを利益に変換でき、退職金の原資や資金繰り悪化時の備えとして大きな力を発揮します。節税効果を得ながら、いざという時の備えにもなる――この一石二鳥の仕組みを、本記事では7つの具体策に整理して解説していきます。年間数万円から取り組めるものから、億単位の利益を先送りできる本格的なものまで揃えていますので、自社にフィットするものはどれかという視点でお読みいただければと思います。</p>
<p><span id="more-46493"></span></p>
<h2>1. 経営セーフティ共済｜中小企業の王道スキーム</h2>
<p>最初に紹介するのは、多くの中小企業経営者が活用している「経営セーフティ共済（中小企業倒産防止共済制度）」です。これは国（中小機構）が運営する制度で、取引先の倒産リスクに備えながら、節税と簿外での資金形成を同時に行うことができます。</p>
<p>支払った掛金は年間最大240万円、累計800万円まで全額を損金に算入できるため、課税所得を圧縮できます。さらに加入期間が40ヶ月以上あれば、解約時に支払った掛金の全額が戻ってきます。決算書には負債側にも資産側にも表れない「見えない積立金」として、いざという時の緊急資金をプールしておけるわけです。</p>
<p>ただし、解約時に戻ってきたお金は「雑収入」として全額が課税対象となります。そのため、役員退職金の支給時期や大型設備投資のタイミングなど、大きな損金が発生する年度に合わせて解約する「出口戦略」が不可欠です。また、2024年の税制改正により、解約後2年間は再加入しても掛金を損金算入できなくなりました。短期的な利益調整ではなく、あくまで中長期の資産防衛策として活用するという視点が重要になっています。</p>
<h2>2. 中古社用車｜換金性に優れた「走る資産」</h2>
<p>二つ目は、中古の社用車を活用する方法です。新車登録から3年10ヶ月以上経過した、いわゆる「4年落ち」の普通乗用車は、税法上の耐用年数が2年となります。定率法で償却すれば、購入初年度に取得価額の全額を経費として計上することも可能です。</p>
<p>ただし減価償却は月割計算が原則となるため、12ヶ月分をその期で計上するには、期首に購入して即座に事業の用に供することがポイントになります。</p>
<p>減価償却が完了すれば帳簿上の簿価は1円となりますが、メルセデス・ベンツのGクラスやトヨタのランドクルーザーといったリセールバリューの高い車種であれば、市場では依然として数百万円の価値が残っています。つまり「帳簿上は1円、実質価値は数百万円」という換金可能な資産が、会社の駐車場に静かに眠っている状態を作り出せるのです。なお、売却時にはその売却益が課税対象となりますので、これも経営セーフティ共済と同様、利益の繰り延べであるという認識を持つ必要があります。</p>
<h2>3. GPUサーバー投資｜AI時代の即時償却スキーム</h2>
<p>三つ目はGPUサーバー投資です。GPU（Graphics Processing Unit／グラフィックス処理装置）は、もともと画像や映像の処理に特化した半導体チップですが、近年ではAIの学習や推論、VR、暗号資産のマイニングといった大量データの高速処理に欠かせない存在となっています。</p>
<p>複数のGPUを搭載して計算能力を商品化したのが「GPUサーバー」であり、これを購入・運用して計算リソースを販売することで収益を得るのがGPUサーバー投資です。AI需要の急拡大により、市場は今後も継続的な成長が見込まれています。</p>
<p>通常、GPUサーバーは「器具及び備品」として法定耐用年数5年で償却しますが、「中小企業経営強化税制」を活用することで即時償却が可能となります。これは青色申告書を提出する中小企業者等が対象設備を導入した際に、即時償却または取得価額の10%（資本金3,000万円超1億円以下の法人は7%）の税額控除を選択できる制度です。</p>
<p>即時償却を選択すれば、一台数百万円以上、合計1,000万円規模の設備投資を初年度に一括で損金算入できます。エヌビディア製などの高性能GPUは数年経っても値崩れしにくい傾向があるため、節税と将来の売却益の両面から簿外資産として機能します。ただしテクノロジーの進化スピードが速いため、性能の劣るマイナーなGPUを選んでしまうと数年後にほとんど値がつかないリスクもあります。</p>
<h2>4. 太陽光発電投資｜福島復興特措法を活用する</h2>
<p>四つ目は、「福島復興再生特別措置法」に基づく税制優遇を活用した太陽光発電投資です。</p>
<p>かつて全国どこでも太陽光発電は節税商品の代表格でしたが、現在では一般地域における税制優遇はほぼ姿を消しています。しかし、福島県内の特定の対象地域においては、現在でも太陽光発電設備の取得費用を即時償却できる特例が残されています。</p>
<p>例えば初期投資額2,500万円のうち2,250万円を即時償却できれば、法人実効税率を30%とした場合、約675万円の税負担軽減効果が見込めます。さらに、即時償却によって帳簿上の価値はゼロになっても、設備自体はその後20年間にわたって売電収入を生み出し続けます。決算書には載らない将来の収益源泉――これこそが実質的な簿外資産です。ただし特例の適用には期限が設けられていますので、検討されている方は早めに動かれることをおすすめします。</p>
<h2>5. トレーラーハウス投資｜「車両」扱いがもたらすメリット</h2>
<p>五つ目はトレーラーハウス投資です。トレーラーハウスとは、住居としての機能を備えた直方体の建造物に車輪が付いたもので、法律上は「車両」として扱われます。そのため不動産取得税や固定資産税の対象外となり、法定耐用年数も4年と短く設定されています。定率法で償却すれば、早期に大きな減価償却費を計上することが可能です。</p>
<p>具体的な投資手法としては、複数のトレーラーハウスをホテル客室として運営するトレーラーホテル事業への出資が代表的で、700万円程度から参画できる案件もあります。物理的な耐用年数は税法上の4年よりはるかに長く、償却完了後も中古市場で一定の価値を保つため、簿外資産として機能します。</p>
<p>なお、税務上のメリットは「車両であり続けること」が大前提です。ウッドデッキで完全に固定してしまったり、上下水道を恒久的に接続したりすると、税務当局から「建築物」と判断されるリスクがあります。設置後の運用方法には十分な注意が必要です。</p>
<h2>6. 海外不動産投資｜アメリカ中古木造物件の活用</h2>
<p>六つ目は、海外不動産――特にアメリカの中古木造物件への投資です。日本の税法では、築22年を超えた木造建物の耐用年数は4年とされ、この規定は海外物件にも適用されます。短期間で大きな減価償却費を計上できるという点が、この手法の最大の特徴です。</p>
<p>アメリカの中古住宅市場は活発で、適切なメンテナンスがされていれば築年数が古くても価値が下がりにくい傾向があります。短期償却で帳簿価額を圧縮した後も、家賃収入が継続的に発生し、将来的には取得時と同等あるいはそれ以上の価格で売却することも可能です。償却によって帳簿から消えた資産価値が、実体としては手元に残り続ける――これが海外不動産が簿外資産たる所以です。</p>
<p>ただし為替変動リスク、現地法制度の理解、物件管理の難しさなど、ハードルは決して低くありません。リスクを抑えたいのであれば、利回りが多少落ちても、現地に支社を構え日本人スタッフを派遣している実績豊富な業者に委託することが賢明です。複数の業者で必ず比較検討を行ってください。</p>
<h2>7. オペレーティング・リース｜億単位の利益を先送りする奥の手</h2>
<p>最後にご紹介するのは、オペレーティング・リースです。これは航空機・船舶・コンテナといった減価償却資産を貸し付けてリース料収入を得る賃貸借取引であり、減価償却の仕組みを利用して巨額の利益を先送りできる、いわば奥の手とも言えるスキームです。</p>
<p>1口あたり3,000万円〜5,000万円が主流で、案件によっては億単位の出資となります。仕組みの肝は、出資者の自己資金に銀行融資を組み合わせて超高額資産を取得する点にあります。このレバレッジ効果により、出資初年度に出資額の70〜80%を損金算入することが可能となり、減価償却を進めた後、購入から7〜10年後に物件を売却することでほぼ出資額に近い金額が戻ってきます。つまり、数千万円から数億円規模の「見えない積立金」が出来上がる仕組みです。</p>
<p>対象資産は、航空機・船舶・コンテナなど資産価値が下がりにくい商品が中心です。一方で、資金が7〜10年間拘束される、リース先企業の倒産リスクがある、為替リスクを伴うといった注意点があります。必ず専門家と相談のうえで判断してください。最近では、為替リスクがなく1,000万円から取り組める国内トラックのオペレーティング・リースや、個人でも利用可能なヘリコプターを対象とした案件にも注目が集まっています。</p>
<h2>7つの簿外資産スキーム一覧</h2>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="144"><strong>スキーム</strong></td>
<td width="144"><strong>節税効果</strong></td>
<td width="144"><strong>換金性・手軽さ</strong></td>
<td width="144"><strong>投資規模の目安</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="144">経営セーフティ共済</td>
<td width="144">★★★★</td>
<td width="144">★★★★★</td>
<td width="144">年間最大240万円</td>
</tr>
<tr>
<td width="144">中古社用車</td>
<td width="144">★★★</td>
<td width="144">★★★★</td>
<td width="144">数百万円〜</td>
</tr>
<tr>
<td width="144">GPUサーバー投資</td>
<td width="144">★★★★★</td>
<td width="144">★★★</td>
<td width="144">1,000万円〜</td>
</tr>
<tr>
<td width="144">太陽光発電（福島特措法）</td>
<td width="144">★★★★★</td>
<td width="144">★★★</td>
<td width="144">2,000万円〜</td>
</tr>
<tr>
<td width="144">トレーラーハウス投資</td>
<td width="144">★★★</td>
<td width="144">★★★</td>
<td width="144">700万円〜</td>
</tr>
<tr>
<td width="144">海外不動産投資</td>
<td width="144">★★★★</td>
<td width="144">★</td>
<td width="144">数千万円〜</td>
</tr>
<tr>
<td width="144">オペレーティング・リース</td>
<td width="144">★★★★★</td>
<td width="144">★</td>
<td width="144">3,000万円〜億単位</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>本記事では、節税効果を得ながら会社を強くする7つの簿外資産について解説しました。経営セーフティ共済のように年間数万円から取り組めるものから、オペレーティング・リースのように億単位の利益を一気に繰り延べられるものまで、選択肢は実に多彩です。</p>
<p>共通して押さえておきたい考え方は、簿外資産とは「節税」と「将来の備え」を両立させるための器であり、最終的には必ず利益として顕在化するため、出口戦略をセットで設計しておく必要があるという点です。退職金の支給時期、大型設備投資の予定、事業承継のタイミングなど、将来の損金発生イベントと簿外資産の解放タイミングを意図的に重ね合わせることで、真の節税効果が完成します。</p>
<p>また、各スキームには税制改正による要件変更、為替や倒産リスク、税務上の判定リスクなど固有の注意点が存在します。導入を検討される際には、必ず信頼できる専門家の助言を仰ぎ、自社の財務状況と将来計画に合わせて選択してください。簿外資産を計画的に育てていくことは、単なる節税対策にとどまらず、不確実な時代を生き抜くための強固な財務基盤を築くことそのものです。</p>
<p>なお、本記事でご紹介した7つの簿外資産スキームについては、それぞれの仕組みや実際の活用事例、注意すべきポイントを税理士が動画でさらに詳しく解説しています。文章だけでは伝えきれない実務上のニュアンスや最新の情報も盛り込まれていますので、ぜひ元動画も併せてご視聴ください。</p>
<div class="content-video"><iframe width="680" height="383" src="https://www.youtube.com/embed/oUKlNNX5MCM?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen title="【知らない人多すぎ、、】節税しながら会社を強くする7つの簿外資産について税理士が解説します"></iframe></div>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>家族を非常勤役員にして手取りを最大化する節税スキームを徹底解説</title>
		<link>https://hoken-kyokasho.com/%e5%ae%b6%e6%97%8f%e3%82%92%e9%9d%9e%e5%b8%b8%e5%8b%a4%e5%bd%b9%e5%93%a1%e3%81%ab%e3%81%97%e3%81%a6%e6%89%8b%e5%8f%96%e3%82%8a%e3%82%92%e6%9c%80%e5%a4%a7%e5%8c%96%e3%81%99%e3%82%8b%e7%af%80%e7%a8%8e</link>
		<pubDate>Thu, 23 Jul 2026 01:38:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[役員報酬]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>

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		<description><![CDATA[経営者の方の中には、節税のために家族を会社の役員にしているという方も多いのではないでしょうか。なんとなく「お得らしい」とは聞くものの、具体的にどういう仕組みでどれくらいの効果があるのか、よく分からないまま手をつけられずに...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>経営者の方の中には、節税のために家族を会社の役員にしているという方も多いのではないでしょうか。なんとなく「お得らしい」とは聞くものの、具体的にどういう仕組みでどれくらいの効果があるのか、よく分からないまま手をつけられずにいる方も少なくありません。</p>
<p>実は、家族を「非常勤役員」という形で会社に関わらせることで、税金だけでなく社会保険料まで含めて、世帯全体の負担を大きく減らせる可能性があります。条件によっては年間で30万円以上の差が出るケースもあり、一度仕組みを作ってしまえば毎年継続的に効果が出続けるため、知らないままでいるのは非常にもったいない節税方法といえます。</p>
<p>本記事では、非常勤役員の基本から、具体的な3つの節税スキーム、そして報酬設定の目安や注意点まで、順を追って詳しく解説していきます。</p>
<p><span id="more-46489"></span></p>
<h2>非常勤役員とは何か、従業員との違い</h2>
<p>まず基本的なところから整理しておきましょう。実は「常勤」と「非常勤」の違いは、会社法で明確に定義されているわけではありません。一般的な整理としては、毎日出勤して日常業務に深く関わっている役員を「常勤役員」と呼び、出勤日数が少なく、必要に応じてアドバイスをしたり経営方針の判断に関わったりするような立場の役員を「非常勤役員」と呼んでいます。</p>
<p>非常勤役員になるパターンとして多いのは、他に本業を持っている専門家を迎えるケース、社長を引退して会長になった方、そして今回テーマにしている「経営者の家族」というパターンです。配偶者や親御さんを非常勤役員として、会社の経営に関与してもらう形です。</p>
<h3>従業員ではなく「非常勤役員」にするメリット</h3>
<p>「家族を従業員として雇うのではダメなのか」という疑問もあるかもしれません。所得分散という意味では、家族を従業員として雇って給与を支払うことでも同じような効果は得られます。</p>
<p>ただし、従業員として雇う場合は、他の従業員と同じように定期的に出勤し、実際の業務をしっかりこなしてもらう必要があります。勤務実態がないと、その給与が税務署から否認されるリスクが高まります。すでに年金暮らしで毎日働くのが難しいご両親などを従業員として勤務させるのは現実的に難しいでしょう。</p>
<p>一方で非常勤役員であれば、毎日出勤する必要はなく、経営に何らかの形で関与している実態があれば十分です。例えば、会社の経理書類を定期的に確認している、経営の相談に乗っている、といった関与の仕方でも問題ありません。柔軟に活用できる点が、非常勤役員の大きな強みです。</p>
<h2>非常勤役員を活用した3つの節税スキーム</h2>
<p>ここから、具体的にどのような節税効果が得られるのかを3つに分けて解説していきます。</p>
<h3>（1）所得を分散して世帯の税負担を下げる</h3>
<p>1つ目は、所得分散による節税効果です。家族を非常勤役員にして報酬を支払うことで、世帯全体の税負担を減らすことができます。</p>
<p>所得税は超過累進課税です。つまり、稼げば稼ぐほど税率が上がる仕組みになっているため、経営者1人で高い報酬を受け取るよりも、家族に分散することで、それぞれの適用税率が抑えられ、結果として世帯全体の税負担が軽くなるのです。</p>
<p>例えば経営者が年間720万円の役員報酬を1人で受け取っていた場合、所得税は約34万円、住民税は約39万円かかります。ここで配偶者を非常勤役員にして、経営者に600万円、配偶者に120万円という形で支給すれば、所得税を約13万円、住民税を約5万5,000円ほど抑えることができます。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="192"><strong>報酬の支給方法</strong></td>
<td width="192"><strong>経営者の所得税</strong></td>
<td width="192"><strong>経営者の住民税</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="192">経営者のみ720万円</td>
<td width="192">約34万円</td>
<td width="192">約39万円</td>
</tr>
<tr>
<td width="192">経営者600万円＋配偶者120万円</td>
<td width="192">約21万円</td>
<td width="192">約33.5万円</td>
</tr>
<tr>
<td width="192">差額（節税効果）</td>
<td width="192">約13万円減</td>
<td width="192">約5.5万円減</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>さらにこの金額であれば、配偶者控除も受けられるため、節税効果はより大きくなります。</p>
<h3>（2）社会保険料を削減できる</h3>
<p>2つ目は、社会保険料の削減効果です。実は株式会社の非常勤役員には、原則として社会保険への加入義務がありません。そのため、配偶者の役員報酬を年間130万円以内に収めることで、扶養の範囲内を維持しながら、社会保険料の負担を増やさずに済みます。</p>
<p>先ほどの例で配偶者への報酬を120万円としていましたが、この場合は社会保険料の対象外となるため、約16万円の社会保険料負担を抑えることが可能です。所得税・住民税の節税効果と合わせると、年間で約35万円もの負担減になります。</p>
<p>ただし、ここには重要な注意点が2つあります。</p>
<p>1つ目は、社会保険の加入義務が免除されるかどうかは「勤務の実態」によって判断されるという点です。日本年金機構の基準では、勤務日数や労働時間、業務の内容、報酬の性格などを総合的に見て、常勤役員に近い実態があると判断されると、社会保険への加入が必要になります。具体的には、週の出勤日数が常勤役員の4分の3未満であること、特定の業務への関与にとどまっていること、定期的な会議への参加や経営に関する相談・助言といった形の関与であることなどが、非常勤として認められやすい条件となります。</p>
<p>2つ目の注意点は、合同会社の場合の取り扱いです。株式会社では株主と経営者が分離していますが、合同会社では出資者である「社員」が原則として業務執行権を持ちます。そのため、合同会社では非常勤という概念が成り立ちにくく、社会保険への加入が必要と判断されるケースがあります。最近、年金事務所がこの部分を指摘することが増えているため、合同会社で本スキームを検討する場合は特に注意が必要です。</p>
<p>また、2026年10月をめどに「106万円の壁」の撤廃が決定されており、非常勤役員の社会保険の扱いにも今後変化が出てくる可能性があります。法改正の動きには引き続き注目しておきましょう。</p>
<h2>配偶者控除・配偶者特別控除を活用する</h2>
<p>非常勤役員報酬を設定する際に意識したいのが、配偶者控除および配偶者特別控除です。</p>
<p>配偶者控除は、経営者の合計所得金額が1,000万円以下で、配偶者の年間合計所得金額が58万円以下（2025年改正後／給与のみの場合は年間123万円以下）の場合に適用されます。控除額は配偶者が70歳未満なら所得税で最大38万円、住民税で最大33万円、70歳以上であればそれぞれ最大48万円、38万円となります。</p>
<p>仮に配偶者の所得が58万円を少し超えてしまっても、経営者の合計所得金額が1,000万円以下、配偶者の合計所得金額が133万円以下であれば、「配偶者特別控除」が適用されます。合計所得金額95万円以下（給与のみの場合は年間160万円以下）までは控除額が満額のまま維持され、それを超えると段階的に縮小していく仕組みです。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="192"><strong>配偶者の合計所得金額</strong></td>
<td width="192"><strong>給与収入換算</strong></td>
<td width="192"><strong>控除の取扱い</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="192">58万円以下</td>
<td width="192">123万円以下</td>
<td width="192">配偶者控除（満額）</td>
</tr>
<tr>
<td width="192">58万円超〜95万円以下</td>
<td width="192">123万円超〜160万円以下</td>
<td width="192">配偶者特別控除（満額）</td>
</tr>
<tr>
<td width="192">95万円超〜133万円以下</td>
<td width="192">160万円超〜201万円以下</td>
<td width="192">配偶者特別控除（段階的に縮小）</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>控除額がいきなりゼロにならないのはありがたい点ですが、社会保険の扶養を外れる130万円の壁は依然として残っているため、報酬設計の際には総合的に検討する必要があります。</p>
<h2>退職金の支給でさらに大きな節税効果を狙う</h2>
<p>3つ目のスキームは、非常勤役員への退職金の活用です。家族を非常勤役員にしておくことで、退職のタイミングで退職金を支給することができます。この退職金は会社の損金に算入できるため、大きく利益を圧縮したいタイミングで非常に有効です。</p>
<p>特に、課税の繰り延べになる節税対策（保険など）を活用した際には、繰り延べた利益の出口として役員退職金が活用できるため、出口戦略としても重要な位置づけとなります。</p>
<p>さらに、退職金は受け取る側の税負担も非常に軽くなっています。退職金は「退職所得」という区分で分離課税となり、給与と合算されません。加えて、勤続年数に応じた退職所得控除が適用され、勤続年数が20年を超えれば最低でも800万円の控除が受けられます。さらに、課税対象となる金額は受け取った退職金から退職所得控除を差し引いた金額を「2分の1」した額となるため、結果的に退職金にかかる税金はかなり少なくなります。</p>
<p>ただし、役員退職金の金額そのものに法律上の上限はないものの、不相応に高額な場合は損金算入が否認される可能性があります。一般的には「最終報酬月額 × 勤続年数 × 功績倍率」という計算式を目安に設定するのが実務上のスタンダードとなっています。</p>
<h2>非常勤役員の報酬相場とNG例</h2>
<p>非常勤役員の報酬は、いくらに設定するのが適切なのでしょうか。</p>
<p>家族の収入が非常勤役員の報酬のみという前提で整理すると、令和7年度の税制改正によって、給与のみで他に所得がない場合、年収160万円以下であれば所得税はかからないようになりました。さらに今後の改正で、この非課税枠が178万円まで引き上げられることも予定されています。</p>
<p>ただし、所得税がかからないからといって非課税枠ギリギリまで設定すれば良いというものではありません。一般的に年収100万円を超えると住民税が発生し、130万円を超えると社会保険料負担が出てきます。そのため、所得税がゼロでもトータルでは手取りが減る可能性があるのです。</p>
<p>過去の判例や実務的な感覚からは、月5万円から15万円、年間で60万円から180万円の範囲に収めるのが無難とされてきました。</p>
<h3>税務署に否認されるNG例</h3>
<p>報酬が多すぎると税務署から「過大報酬」として、損金算入を否認される可能性があります。</p>
<p>過去には、帳簿整理などを手伝っていた代表取締役の長女（18歳・大学生）に年間93万円を支給したところ、他の非常勤役員の報酬60万円と比べて「不当に高額」と判断され、差額33万円分の損金算入が否認された判例があります。昭和の事例であり金額自体は古いものの、考え方は現在でも参考になります。</p>
<p>ポイントは、報酬の絶対額だけで判断されているわけではない、ということです。「実際にどのような業務に関与しているか」と「他の役員との報酬バランス」が見られています。絶対に安全な金額というものは存在しませんが、会社全体で整合性が取れていることが何より重要です。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>家族を非常勤役員にすることで、（1）所得分散による所得税・住民税の節税、（2）社会保険料の削減、そして退職時には役員退職金の活用、という3つの大きなメリットを得ることができます。条件次第では、年間30万円以上の手取り改善も十分に可能です。</p>
<p>ただし、効果を確実に得るためには、勤務実態を整えること、合同会社の場合の社会保険の取り扱いに注意すること、そして報酬額を業務内容や他の役員とのバランスを踏まえて適切に設定することが欠かせません。形式だけ整えても、税務調査で否認されてしまえば本末転倒です。</p>
<p>非常勤役員はうまく活用すれば、税金や社会保険料を抑えつつ、世帯の手取りを増やすことができる非常に有効な手段です。自社で導入を検討される場合には、税理士などの専門家とも相談しながら、適切な金額・関与体制を整えていきましょう。</p>
<p>今回ご紹介した非常勤役員を活用した節税スキームについては、動画でも税理士がより詳しく分かりやすく解説しています。具体的な数字の動きや実務での注意点、判例の解釈などについても掘り下げていますので、ぜひ動画もあわせてご覧ください。</p>
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]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>現物資産による節税の全手法｜美術品の少額償却特例から金・コインの取扱いまで徹底解説</title>
		<link>https://hoken-kyokasho.com/%e7%8f%be%e7%89%a9%e8%b3%87%e7%94%a3%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%e7%af%80%e7%a8%8e%e3%81%ae%e5%85%a8%e6%89%8b%e6%b3%95%ef%bd%9c%e7%be%8e%e8%a1%93%e5%93%81%e3%81%ae%e5%b0%91%e9%a1%8d%e5%84%9f%e5%8d%b4</link>
		<pubDate>Wed, 22 Jul 2026 03:14:42 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[減価償却]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://hoken-kyokasho.com/?p=46484</guid>
		<description><![CDATA[会社の利益が想定以上に出たとき、「金やロレックス、美術品といった現物資産を購入すれば節税になるのではないか」と考える経営者は少なくありません。円安や物価上昇が続く昨今、現金で保有するよりも実物資産に換えておきたいという発...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>会社の利益が想定以上に出たとき、「金やロレックス、美術品といった現物資産を購入すれば節税になるのではないか」と考える経営者は少なくありません。円安や物価上昇が続く昨今、現金で保有するよりも実物資産に換えておきたいという発想は、資産防衛の観点からも自然なものです。</p>
<p>しかし、結論から申し上げると、現物資産を購入したからといって、必ずしも経費として認められるわけではありません。むしろ「経費になると思って買ったのに一切損金にならなかった」というケースの方が多いのが実情です。一方で、ルールを正しく理解すれば、現物資産を活用して合法的に節税を行うことも可能です。本記事では、金・高級時計・美術品・アンティークコインといった代表的な現物資産について、節税の可否と出口戦略までを整理して解説します。</p>
<p><span id="more-46484"></span></p>
<h2>金を購入しても税金は1円も減らない理由</h2>
<p>最初に押さえておきたいのが、会社のお金で金を購入しても、原則として経費にはならないという点です。「会社のお金を使っているのだから経費になるはず」と考えがちですが、税法上のルールは明確です。</p>
<p>減価償却の対象となるのは「時間とともに価値が減少していく資産」に限られます。パソコンや車、機械設備などは、使用や経年によって価値が下がるため、購入金額を耐用年数に応じて少しずつ経費化することが認められています。</p>
<p>一方で金は、時の経過によって価値が減少する資産ではありません。むしろ近年は価格が上昇し続けており、税務上は「非減価償却資産」として扱われます。会計処理としては、現金1,000万円で金を購入した場合、現金が1,000万円減少して金という資産が1,000万円増加するだけで、会社全体の資産総額は変わりません。損金は発生せず、税金も1円も減らないのです。</p>
<p>ただし、これは「金に意味がない」という話ではありません。金は節税の道具にはなりませんが、インフレや円安から会社の資産を守るうえでは非常に優秀です。現金で保有していると物価上昇によって実質的な価値が目減りしますが、金は世界共通の価値を持つ資産として機能します。節税と資産防衛は別の論点として切り分けて考えることが重要です。</p>
<h2>現物資産で経費にできるもの・できないもの</h2>
<p>では、現物資産のなかで経費にできるものは何か。代表的な品目について整理します。</p>
<h3>高級時計は原則として経費にならない</h3>
<p>ロレックスをはじめとする高級腕時計は、原則として経費になりません。税務上、高級時計は「業務に絶対必要な資産」とは認められず、社長個人の趣味として扱われるためです。</p>
<p>「接待相手へのプレゼントにすれば交際費になるのではないか」という発想もありますが、これも厳しい判断となります。高額な時計の贈答は交際費として認められにくく、税務調査では「会社のお金を社長が私的に使った」と判断される可能性が高いです。その場合、経費が否認されるだけでは済まず、時計代が「役員賞与」と認定されてしまいます。結果として、法人税の追徴に加えて社長個人の所得税・住民税まで跳ね上がるダブルパンチとなり、リスクに全く見合いません。</p>
<h3>美術品は条件次第で経費化が可能</h3>
<p>一方で、絵画や壺といった美術品は、条件を満たせば経費にできる場合があります。</p>
<p>ポイントは、1点あたり100万円未満で骨董的価値がないものであれば、原則として減価償却の対象になるということです。絵画は通常「器具及び備品」として扱われ、おおむね8年で減価償却します。ただし、オフィスや応接室、店舗など事業用装飾として使用している実態が必要です。自宅の寝室に飾っているようなものは当然対象外となります。</p>
<p>さらに節税効果として重要なのが、「少額減価償却資産の特例」を活用できる点です。1点30万円未満の美術品であれば、購入した年に全額を一括で経費にできます。なお、2026年4月1日以降に取得する資産については、上限が40万円未満に引き上げられる方向で改正が予定されています。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="288"><strong>項目</strong></td>
<td width="288"><strong>内容</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="288">対象資産</td>
<td width="288">1点あたり30万円未満の減価償却資産</td>
</tr>
<tr>
<td width="288">節税効果</td>
<td width="288">購入年度に全額損金算入が可能</td>
</tr>
<tr>
<td width="288">年間上限</td>
<td width="288">合計300万円まで</td>
</tr>
<tr>
<td width="288">2026年4月以降</td>
<td width="288">上限が40万円未満に引き上げ予定</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>複数購入することも可能ですが、年間合計300万円が上限となっている点には注意が必要です。事務所の応接室や受付スペースに美術品を飾るのであれば、この特例の活用を検討する価値は十分にあります。</p>
<h3>100万円超でも償却できる例外</h3>
<p>1点あたり100万円以上の美術品でも、「時の経過によって価値が減少することが明らか」と認められる場合は、例外的に減価償却が可能です。具体的には、不特定多数の人が利用する場所の装飾用で、移設が困難であり、かつ他の用途に転用すると美術品としての価値が下がるようなケースが該当します。例えば、会社のロビーに特注で制作させた彫刻などが代表例です。ただし、この判断は専門的な領域となるため、自己判断せず必ず税理士に相談したうえで取り扱うべきでしょう。</p>
<h2>アンティークコインは経費にできるのか</h2>
<p>最近、富裕層の間で注目を集めているのがアンティークコインです。発行枚数に限りがある希少性と、世界的な富裕層の需要増加が重なって価値が上昇しており、長期的な資産形成の手段としても魅力的です。</p>
<p>しかし、税務上の取扱いには注意が必要です。価値が上昇する、あるいは維持される資産は、税務署から「時の経過で価値が減少しないもの」と判断される可能性が高く、減価償却の対象から外されるリスクがあります。</p>
<p>1点あたりの価格が100万円未満であっても安心はできません。「希少性や歴史的価値が高い」と判断されれば、非減価償却資産とみなされて経費化を否認される可能性があります。否認された場合、経費として処理していた金額が益金として戻され、追徴課税が発生することにもなりかねません。</p>
<p>また、絵画や壺であれば「事務所の装飾品として業務に使用している」と説明できますが、コインをオフィスに置いて業務との関連性を主張するのは現実的に困難です。したがって、アンティークコインについては節税目的ではなく、純粋な資産運用として位置づけて購入するのが賢明といえます。</p>
<h2>出口で大損しないための鉄則</h2>
<p>現物資産を購入する際に最も見落とされがちなのが、売却時の出口戦略です。仮に経費として落とせたとしても、売却時のコストを考慮しなければ、結果的に節税にならないケースが少なくありません。</p>
<h3>美術品の売却にかかるコスト</h3>
<p>美術品を売却する場合、売却額の20〜30％程度が手数料として差し引かれるのが一般的です。例えば30万円で購入した絵画を同額の30万円で売却できたとしても、手数料が25％であれば手元に残るのは22万5,000円となります。</p>
<p>一方で、その美術品を経費として処理していた場合の節税額は、実効法人税率を30%とすると約9万円にとどまります。つまり、節税メリットが売却時の手数料によって相殺、あるいはそれ以上のマイナスになる可能性があるのです。</p>
<p>したがって、購入時点から「売却するのか、保有し続けるのか」という出口を想定しておく必要があります。応接室にずっと飾り続けるという選択肢もありますし、市場価値が上昇する作品であれば手数料を引いてもプラスになる可能性もあります。ただし、それは結果論であり、最初から値上がりに期待しすぎるのは禁物です。</p>
<h3>金を売却する際の税務上の注意点</h3>
<p>金については、法人と個人で課税の取扱いが大きく異なります。</p>
<p>法人で売却する場合、売却益は本業の利益と合算されて法人税の課税対象となります。注意すべきは、短期売買目的とみなされると、期末時点の含み益にまで課税されるリスクがある点です。逆に言えば、長期的な資産保全目的として保有し、短期売買を繰り返さなければ、含み益への課税は発生しません。</p>
<p>個人で売却する場合は「譲渡所得」として扱われ、年間50万円の特別控除が適用されます。さらに、5年超保有していた場合は長期譲渡所得となり、課税対象が半分になります。</p>
<p>例えば、金の売却で1,050万円の利益が出たとします。まず特別控除50万円を差し引いて1,000万円、これが5年超保有であれば半分の500万円のみが課税対象となります。短期で売却するか長期で保有するかによって、税負担は大きく変わってきます。</p>
<p>ただし、譲渡所得は総合課税の対象となるため、所得が高い方ほど税率が高くなる点には注意が必要です。また、200万円超の売却については業者から支払調書が税務署に提出されるため、申告漏れは隠せません。会社で持つか個人で持つか、保有期間をどう設計するかを、購入時点から戦略として考えておく必要があります。</p>
<h2>目的別の正しい使い分け</h2>
<p>ここまでの内容を踏まえ、現物資産は目的に応じて使い分けることが重要です。整理すると、大きく次の2つの目的別に考えると分かりやすいでしょう。</p>
<p>今期の利益を圧縮して税金を減らしたい場合は、30万円未満(2026年4月以降は40万円未満)の絵画などの美術品を、事業所の装飾品として購入する方法が有効です。少額減価償却資産の特例を活用すれば、購入した年に全額を一括で経費化できます。ただし、売却時に手数料負担が発生することを踏まえ、長期間飾り続ける前提で購入するのが望ましいでしょう。</p>
<p>一方、インフレや円安から会社の資産を守ることが目的であれば、金が有力な選択肢になります。経費にはなりませんが、会社の貸借対照表上に資産として計上しながら、通貨価値の下落リスクに対応できます。ロレックスなどの高級時計やアンティークコインも、節税効果は期待できないものの、資産防衛・分散投資の手段としては機能します。</p>
<p>重要なのは、「節税」と「資産防衛」を混同せず、別々の視点で判断することです。節税効果を狙うなら美術品の特例活用、資産価値の維持を狙うなら金やコインといった具合に、目的に応じて手段を選び分けることが、現物資産を有効活用するうえでの鉄則といえます。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>現物資産による節税は、ルールを正しく理解していれば有効な手段となりますが、誤解したまま購入すると「経費にならないうえに売却損も出る」という最悪の結果を招きかねません。</p>
<p>金は減価償却の対象外であり節税にはならないものの、インフレヘッジとしては優秀です。高級時計は原則として経費にならず、役員賞与認定のリスクもあるため、会社で購入するのは避けるべきです。美術品については、1点30万円未満(2026年4月以降は40万円未満)であれば少額減価償却資産の特例で全額損金算入が可能であり、節税手段として有効です。アンティークコインは資産運用としての魅力はあるものの、税務上は経費化が否認されるリスクが高いため、節税目的での購入は避けた方が無難でしょう。</p>
<p>そして何より重要なのが、購入時点で出口戦略まで設計しておくことです。売却手数料や売却時の課税まで含めて検討しなければ、節税のつもりがトータルでマイナスになる可能性もあります。会社の財務戦略として現物資産の活用を検討される際は、必ず事前に専門家に相談したうえで判断されることをおすすめします。</p>
<p>今回の内容について、税理士がさらに詳しく動画でも解説しています。少額減価償却資産の特例の具体的な使い方や、金・美術品の出口戦略についてより詳しく知りたい方は、ぜひ元動画もあわせてご覧ください。</p>
<div class="content-video"><iframe width="680" height="383" src="https://www.youtube.com/embed/swrkFq0qefg?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen title="【知らない人多すぎ、、】現物資産で節税する方法！40万円未満のアート活用から、100万円超でも償却できる特例まで税理士が解説します"></iframe></div>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>高級車購入は法人名義が圧倒的に有利。経営者が知るべき節税戦略と出口戦略</title>
		<link>https://hoken-kyokasho.com/%e9%ab%98%e7%b4%9a%e8%bb%8a%e8%b3%bc%e5%85%a5%e3%81%af%e6%b3%95%e4%ba%ba%e5%90%8d%e7%be%a9%e3%81%8c%e5%9c%a7%e5%80%92%e7%9a%84%e3%81%ab%e6%9c%89%e5%88%a9%e3%80%82%e7%b5%8c%e5%96%b6%e8%80%85%e3%81%8c</link>
		<pubDate>Tue, 21 Jul 2026 01:57:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[制度活用]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>

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		<description><![CDATA[経営者の方々を見ていると、レクサスやベンツ、ランドクルーザーといった高級車に乗っている方が非常に多いことに気づかされます。「儲かっているから良い車に乗っている」というイメージを持たれがちですが、実はそれだけではありません...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>経営者の方々を見ていると、レクサスやベンツ、ランドクルーザーといった高級車に乗っている方が非常に多いことに気づかされます。「儲かっているから良い車に乗っている」というイメージを持たれがちですが、実はそれだけではありません。成功している経営者ほど、高級車を「会社のお金を守るための財務戦略」として活用しているケースが少なくないのです。</p>
<p>買い方や売り方を少し工夫するだけで、キャッシュフローを大きく改善し、節税効果を最大化することができます。今回は、社長が知っておくべき高級車の賢い購入方法と、購入後の出口戦略までを体系的に解説していきます。</p>
<p><span id="more-46477"></span></p>
<h2>個人購入と法人購入、キャッシュフローの差は歴然</h2>
<p>まず大前提として押さえておきたいのが、高級車を購入するなら「法人名義」が圧倒的に有利だということです。理由は、個人と法人ではお金の「出どころ」がまったく異なるからです。</p>
<p>個人で車を購入する場合、その原資は会社から受け取った役員報酬になります。しかし役員報酬には所得税、住民税、社会保険料が課されるため、手取り額は額面の半分程度になることも珍しくありません。</p>
<p>仮に社長の税率を50％と想定すると、手元に1,000万円を残すためには、会社から2,000万円の役員報酬を受け取る必要があります。つまり、1,000万円の車を個人で買おうとすると、実質的に2,000万円の会社資金が必要になる計算です。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="160"><strong>購入方法</strong></td>
<td width="156"><strong>必要となる会社からの資金</strong></td>
<td width="156"><strong>差額</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="160">個人購入（1,000万円の車）</td>
<td width="156">役員報酬として2,000万円</td>
<td width="156">―</td>
</tr>
<tr>
<td width="160">法人購入（1,000万円の車）</td>
<td width="156">経費として1,000万円</td>
<td width="156">1,000万円</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>一方、法人で社用車として1,000万円の車を購入すれば、その費用は会社の経費として直接支出します。税引き前の利益から差し引かれるため、会社のキャッシュアウトは1,000万円で済むわけです。同じ車を手に入れるのに、これだけの差が生まれます。</p>
<h3>経費として認められる車種の選び方</h3>
<p>ただし、どんな車でも無条件に経費として認められるわけではありません。税務調査において「事業のための支出である」と説明できなければ、否認されるリスクがあります。</p>
<p>過去には、2人乗りのスポーツカーを経費計上した経営者が、調査時に「この車でどうやって取引先をゴルフに送迎するのか」と指摘されたケースもあります。事業用途として説明しづらい車種は、否認の対象になりやすいのです。</p>
<p>そのため、社用車として安全に選びやすいのは、4ドアセダンやアルファードのように複数人が乗車できる車両です。さらに、運転日報をしっかりつけて事業との関連性を証明できる体制を整えておくことが重要です。</p>
<h2>減価償却の仕組みと「3年10ヶ月落ち」が選ばれる理由</h2>
<p>法人で車を購入した場合、その費用は購入年に一括で経費にできるわけではありません。「減価償却」というルールに従い、車の耐用年数に応じて少しずつ経費化していく必要があります。新車の普通車であれば、耐用年数は6年。つまり、6年かけて少しずつしか経費にできないのです。</p>
<p>「利益が出たから新車を買って節税しよう」と考えても、その年に落とせる経費はごく一部に限られるため、即効性のある節税効果は得られにくいというのが実情です。</p>
<p>ところが、ここで大きな抜け道があります。それが「3年10ヶ月落ち以上の中古車」を選ぶという方法です。</p>
<h3>中古車なら初年度にほぼ全額を経費化できる</h3>
<p>税法上、3年10ヶ月以上経過した中古車の耐用年数は、最短である「2年」として計算されます。そして耐用年数2年の資産は、定率法を用いることで初年度に取得価額のほぼ全額を経費化できるのです。</p>
<p>例えば、1,000万円で購入した3年10ヶ月落ちの中古ベンツであれば、理論上はその年に1,000万円近くを一気に経費として計上できることになります。これは利益が大きく出た期において、極めて強力な節税手段になります。</p>
<p>ただし、注意すべき点があります。それは減価償却が「月割り計算」だということです。決算月の直前に慌てて購入しても、その期に経費化できるのはわずか1ヶ月分のみ。全額を初年度経費にしたいのであれば、必ず「事業年度の最初の月（期首）」に購入し、納車まで完了させておく必要があります。</p>
<h2>経営タイプ別に見る、新車・中古車・リースの最適解</h2>
<p>中古車が一気に経費化できると聞くと、誰もが中古車を選ぶべきだと思うかもしれません。しかし、会社の利益状況や経営方針によっては、新車やリースの方が適している場合もあります。経営タイプ別に最適解を整理してみましょう。</p>
<h3>急成長企業には「3年10ヶ月落ちの中古車」</h3>
<p>利益の変動が大きく、想定外に大きな利益が出ることがある急成長企業には、やはり3年10ヶ月落ちの中古車が最適です。利益が突出した期に活用すれば、その年の税負担を圧縮し、社内にキャッシュを残す効果が大きくなります。</p>
<p>ただし、この方法には弱点もあります。初年度で経費を一気に使い切ってしまうため、2年目以降は減価償却費がゼロになり、結果として翌期以降の税負担が増える点です。短期的な節税効果は高いものの、長期的にはバランスを取る必要があります。</p>
<h3>安定企業には「新車」が選択肢になる</h3>
<p>毎年コンスタントに安定した利益が出ている会社であれば、あえて新車を選び、6年かけて毎年安定的に経費を計上していく方が、資金繰りや財務のバランスが良くなることがあります。会社のブランディングとして最新モデルに乗れるというメリットもあります。</p>
<p>利益が安定しているなら、無理に短期間で経費化する必要はありません。ゆっくりと長期で落としていく戦略も十分に有効です。</p>
<h3>安定志向の経営者には「リース」</h3>
<p>突発的な出費を避けたい、車両管理の手間を省きたいという経営者にはリースが向いています。車検代や自動車税、保険料などをすべてコミコミにして、毎月定額の経費にできるため、キャッシュフローの予測が立てやすくなります。</p>
<p>経費の波がフラットになり、経理処理も簡素化できる点が大きな魅力です。一方で、購入と比較すると総額ではやや割高になる傾向があるため、コスト面とのバランスを見極める必要があります。</p>
<h2>リセールバリューを意識した社用車選び</h2>
<p>中古車を活用した節税スキームを最大限に活かすには、もう一つ重要な視点があります。それが「リセールバリュー」、つまり値崩れしにくい車を選ぶという発想です。</p>
<p>値崩れしにくい車を購入しておけば、万が一会社が赤字に陥った際にも売却してキャッシュを確保できます。さらに、減価償却が終わった車を売却し、その売却資金で次の中古高級車を購入するというサイクルを繰り返せば、少ない負担で様々な車に乗り継いでいくことも理論上は可能です。</p>
<p>実際、リセールバリューの観点で経営者から注目されているのは、意外な車種です。5年経過時のリセールバリューランキング（ユーカーパック調べ）を見ると、1位のランドクルーザー70は入手困難な事情もあり、残価率が100％を超えています。アルファード、レクサス、ヴェルファイアといった国産車が上位を多く占めており、ベンツではGクラスの高性能モデルのみが13位にランクインしている状況です。</p>
<p>イメージとは異なり、国産の人気車種の方がリセールバリューが高い傾向にあるという点は押さえておきたいポイントです。ただし、市場の動向は年々変わっていきますので、購入を検討する際には最新の情報を確認することが欠かせません。</p>
<h2>売却時の税金対策と賢い出口戦略</h2>
<p>ここで忘れてはならないのが、車を売却した際に発生する売却益には法人税が課されるという点です。減価償却で経費化した後の簿価が低い状態で売却すれば、売却益が大きく出てしまい、結局は節税した分が後年に戻ってくる、ということになりかねません。</p>
<p>だからこそ、車を購入する段階から「最終的な出口」を見据えておくことが重要なのです。</p>
<h3>赤字や設備投資との相殺</h3>
<p>最も基本的な方法は、本業が赤字になった年に売却して損益を相殺するという手法です。また、売却益が出るタイミングに合わせて、工場の設備投資や自社システムの開発費などに資金を充てるのも有効な方法です。売却益がそのまま会社の成長投資に転換され、節税効果を維持したまま事業発展に繋げることができます。</p>
<h3>役員退職金との組み合わせが最強</h3>
<p>特に強力な出口戦略として知られているのが、役員退職金を活用する方法です。車を売却するタイミングで役員退職金を支給すれば、売却益をそのまま退職金の原資に充てることができます。</p>
<p>「それなら役員報酬を上げればいいのでは」と思われるかもしれませんが、役員報酬を増やすとその分、個人の所得税・住民税・社会保険料の負担が大きく増えてしまいます。一方、退職金には「退職所得控除」という非常に大きな控除があり、さらに課税所得を2分の1にして計算するという優遇措置があります。同じ金額を受け取る場合でも、退職金として受け取る方が手取りベースで圧倒的に有利になるのです。</p>
<h3>簿外資産での受け止め</h3>
<p>その他、オペレーティングリースや経営セーフティ共済といった簿外資産を形成する仕組みで売却益を受け止めるという方法もあります。車を売却するタイミングでこれらの仕組みを活用すれば、売却益をそのまま別の資産形成に転用できます。</p>
<p>ただし、これらはあくまで「課税の繰り延べ」であり、いつかは出口が必要になります。延々と繰り延べ続けることはできないため、最終的にどう着地させるかまで設計しておくことが肝要です。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>高級車の購入は、単なる贅沢ではなく、戦略的に活用すれば会社の財務を強化する有効な手段になります。ポイントを整理すると、まず大前提として車は法人名義で購入すること。これだけで個人購入と比べて大きなキャッシュフロー上のメリットが生まれます。</p>
<p>次に、節税効果を最大化したいなら3年10ヶ月落ち以上の中古車を期首に購入すること。安定した利益が出ている企業なら新車、出費を平準化したいならリースという選択肢もあります。</p>
<p>そして最も重要なのが、購入時から売却時の出口戦略までを設計しておくことです。リセールバリューを意識した車種選びと、赤字との相殺、設備投資、役員退職金との組み合わせなどを総合的に組み合わせることで、節税効果を真に実現できます。</p>
<p>買う時だけでなく売る時の戦略まで含めて、はじめて「車を活用した資産防衛」は完結します。自社の経営状況や利益の出方を見極めながら、最適な選択を行っていきたいところです。</p>
<p>なお、今回ご紹介した内容については、税理士が動画でさらに具体例を交えながら分かりやすく解説しています。経営者の方が実際にどのような判断基準で車を購入しているのか、実務的な視点も含めて深く理解できる内容になっていますので、ぜひ動画も併せてご覧ください。</p>
<div class="content-video"><iframe width="680" height="383" src="https://www.youtube.com/embed/tm11iF4hWQY?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen title="【知らない人多すぎ、、】高級車買うならぶっちゃけ●●が断然お得な理由について税理士が解説します"></iframe></div>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>無借金経営に潜むリスクと会社・個人の資産を最大化する戦略的財務の考え方</title>
		<link>https://hoken-kyokasho.com/%e7%84%a1%e5%80%9f%e9%87%91%e7%b5%8c%e5%96%b6%e3%81%ab%e6%bd%9c%e3%82%80%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%82%af%e3%81%a8%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%83%bb%e5%80%8b%e4%ba%ba%e3%81%ae%e8%b3%87%e7%94%a3%e3%82%92%e6%9c%80</link>
		<pubDate>Fri, 17 Jul 2026 00:44:54 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[役員報酬]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>
		<category><![CDATA[税務調査]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://hoken-kyokasho.com/?p=46473</guid>
		<description><![CDATA[「借入金はできるだけ早く返済し、無借金経営を目指すべきだ」——多くの中小企業経営者がこう考えています。しかし、無借金経営を志向することが、実は会社と経営者個人の資産形成において大きな足かせになっているケースは少なくありま...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>「借入金はできるだけ早く返済し、無借金経営を目指すべきだ」——多くの中小企業経営者がこう考えています。しかし、無借金経営を志向することが、実は会社と経営者個人の資産形成において大きな足かせになっているケースは少なくありません。利益をしっかり出して税金を納め、借入を減らしていくという一見健全に見える方針が、なぜ将来的にリスクとなるのか。本記事では、あえて借入を活用し、会社と個人の資産を最大化するための戦略的財務の考え方について解説していきます。</p>
<p><span id="more-46473"></span></p>
<h2>なぜ純資産を増やしすぎてはいけないのか</h2>
<p>利益を出すこと自体は素晴らしいことです。しかし、その利益が将来的に経営者自身の首を絞める可能性があることは、意外と知られていません。特に事業承継を視野に入れた場合、利益を残しすぎることは大きなリスクとなります。</p>
<p>非上場会社である中小企業の自社株評価額は、会社の純資産額に連動します。会社が利益を出し続け、内部留保が積み上がっていくと、それに伴い純資産が増加し、自社株の評価額も高騰していきます。自分が経営を続けている間は、株価が高いこと自体は会社の価値を示すものとして問題ありません。しかし、その株式を後継者である子どもなどに引き継ぐ段階になると、この高い株価が極めて大きなハードルとなって立ちはだかります。</p>
<p>例えば、長年の利益の蓄積によって会社の純資産が2億円にまで膨らんだとします。この会社の株式を後継者である子どもに無償で贈与した場合、その評価額に対して莫大な贈与税が課税されます。ケースによっては、贈与税が1億円を超えることもあります。個人で1億円もの納税資金を準備することは現実的に困難です。結果として株式の承継が不可能となり、最悪の場合、事業の継続を断念せざるを得ない「黒字廃業」に追い込まれてしまうのです。</p>
<p>だからこそ、日頃から会社の株価をいたずらに高騰させないことが重要になります。そのために有効なのが、会計上の利益をできるだけ抑えることです。利益を出さないのではなく、出た利益を節税対策や投資に回し、純資産の積み上がりをコントロールするという発想が求められます。</p>
<h2>借入金の返済原資は利益だけではない</h2>
<p>利益を抑える重要性は理解できても、「そうすると借入金の返済原資が足りなくなるのではないか」という不安を抱く方は多いと思います。しかし、借入金を返済する力は、利益だけで決まるわけではありません。ここで重要になるのが「減価償却費」の存在です。</p>
<p>減価償却費は帳簿上の経費にはなりますが、その年に実際にお金が出ていくわけではありません。車両や高額な機材など、過去に支払いを済ませたものを数年に分けて経費計上しているだけなので、今の手元現金は減らないのです。したがって、会社が実際に返済原資として使える現金は、次の式で考えます。</p>
<p>【返済原資の考え方】</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="288"><strong>項目</strong></td>
<td width="288"><strong>内容</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="288">税引後利益</td>
<td width="288">法人税等を差し引いた後の利益</td>
</tr>
<tr>
<td width="288">＋ 減価償却費</td>
<td width="288">お金が出ていかない経費</td>
</tr>
<tr>
<td width="288">＝ 返済原資</td>
<td width="288">実際に返済に回せる現金</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>例えば税引後利益が600万円、減価償却費が100万円であれば、返済原資は700万円になります。年間の返済額がこの700万円以内であれば、帳簿上の利益が小さく見えても問題なく返済できるわけです。</p>
<p>もし年間の返済額が返済原資を上回る場合は、新たに借り入れる、あるいは借り換えることで借入残高を維持、または増やしていくという選択も合理的です。これは自転車操業ではなく、収益力のある会社が戦略的に行う財務運営の一形態です。重要なのは、返済できる収益力があるかどうかであり、それがあれば借入残高を維持しながら経営を継続することは、むしろ前向きな選択といえます。</p>
<h2>借入金を「武器」と捉える戦略的財務</h2>
<p>多くの中小企業経営者は、借入金を「返すべき負債」と考え、できるだけ早く残高を減らそうとします。しかし、会社を成長させていくうえで、借入金はむしろ事業を伸ばすための強力な武器になります。</p>
<p>借入金を返済するということは、バランスシート上で負債が減ると同時に、資産も同額だけ減少します。つまり借入金を減らすことに固執すると、会社の武器である手元資金を自ら手放しているのと同じことになるのです。逆に言えば、借入金があるということは、その分だけ会社にキャッシュが存在しているということでもあります。</p>
<p>実際、金融機関から融資を受けながら経営を続けている企業は非常に多く、世界的な大企業も例外ではありません。トヨタの有利子負債残高は、ある時点のデータで約42兆円にも上ります。トヨタのような大企業でも、借入金つまり他人資本を活用することで、自己資金だけでは成し得ないスピードと規模で事業を拡大し、より大きなリターンを生み出すレバレッジ経営を実践しているのです。</p>
<p>戦略的な経営においては、毎月の返済を進めながらも、定期的に金融機関と交渉して新たな融資や借り換えを実行していくイメージを持つことが大切です。例えば、年間1,000万円を返済しながら、新たに1,500万円を借りるといった形であれば、借入残高は500万円増えますが、同時に手元の現預金も500万円増えることになります。この増えたキャッシュを新たな設備投資や人材採用に振り向けることで、さらなる売上と利益を生み出していくことができます。手元に現金があるということは、経営における選択肢が増えるということでもあるのです。</p>
<h2>節税対策や補助金活用にも現金が必要</h2>
<p>借入によって手元資金を厚くしておくことは、節税対策の観点からも極めて重要です。節税対策には、大きく分けて「キャッシュが必要なもの」と「キャッシュが必要ないもの」があります。当然ながら、キャッシュが必要な節税対策については、現預金が乏しい状態では活用できず、節税の選択肢が狭まってしまいます。</p>
<p>例えば、事業成長のための設備投資をしながら節税にもつながる中小企業経営強化税制や中小企業投資促進税制を活用する際には、あらかじめ設備投資のための現金が必要になります。また、役員社宅制度を導入する際にも、物件の契約費用などの初期投資が発生します。4年落ち中古車を使った減価償却による節税スキームも、当然ながら現金がなければ実行できません。さらに、多額の課税繰り延べが可能なオペレーティングリースを活用する場合も、まとまった現金が必要です。</p>
<p>借入によって現金を確保できていれば、これらの節税対策を機動的に実行できるため、結果的に会社に多くの利益が残りやすくなります。借入金は、節税対策の選択肢を広げるためのツールでもあるのです。</p>
<p>また、補助金や助成金の活用においても同様のことが言えます。多くの補助金は、申請して条件を満たし、その際にかかった費用を後から補助する形で支給される後払い方式です。つまり補助金を受け取るためには、先立つお金の準備が必要になります。手元に現金がなければ、もらえるはずのお金すらもらいそこねてしまうリスクがあるのです。</p>
<h2>事業承継における借入金の正しい考え方</h2>
<p>ここまで読み進めても、「借金のある会社を後継者に引き継がせるのは忍びない」という気持ちが残る方もいらっしゃると思います。しかし、事業承継において借入金の存在は必ずしもマイナス要因にはなりません。むしろ戦略的に活用することが可能です。</p>
<p>まず株価対策として、社長が退職するタイミングで会社の純資産額と同額程度の役員退職金を受け取るという手法があります。役員退職金は会社にとって大きな損金となるため、会社の利益と相殺でき、法人税を大幅に圧縮できます。これによって会社の純資産はほぼゼロまで圧縮され、株価もゼロに近づくため、後継者は贈与税・相続税の負担なく株式を引き継ぐことができます。</p>
<p>このとき会社には借入金が残りますが、同時にその会社は利益を生み出す収益力を持っています。後継者はその収益力をもって借入金を問題なく返済していくことができるため、引き継ぎが大きな負担となることはありません。重要なのは、借金があるかどうかではなく、それを返済できる収益力があるかどうかなのです。</p>
<p>さらに、積極的に融資を受けて金融機関との関係を築いていれば、承継後もその関係性が引き継がれ、後継者が新たに融資を受ける必要が出てきた際にも金融機関が柔軟に対応してくれる可能性が高まります。借入をしてこなかった会社よりも、適切に借入を活用してきた会社の方が、後継者にとっても経営しやすい環境を残せるということです。</p>
<p>会社を第三者に売却する場合でも同様です。買い手はその会社の借入金も含めたうえで、将来の収益力を基準に買収価格を算定します。収益力のある会社であれば、借入金の存在が売却の大きな障害になることはありません。経営者が意識すべきは、借金を残さないことよりも、会社の収益力を高めたうえで適切な株価対策を行い、後継者に過度な税負担を残さない設計をすることです。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>無借金経営を志向することは、一見すると健全で安全な経営方針に見えます。しかし実際には、純資産の過剰な積み上がりによる株価の高騰、節税対策や補助金活用の機会損失、事業承継時の納税負担増といった、さまざまなリスクを抱え込むことになります。</p>
<p>会社と個人の資産を最大化するためには、利益を出しすぎず、借入金を戦略的に活用しながら手元資金を厚く保ち、節税対策や投資の選択肢を広げていくという発想が欠かせません。借入金は単なる負債ではなく、事業を伸ばし、未来の選択肢を広げるための武器でもあるのです。</p>
<p>事業承継においても、収益力のある会社を残すことができれば、借入金の存在は決してマイナスにはなりません。むしろ、株価対策と組み合わせることで、後継者に税負担を残さずスムーズに引き継ぐことが可能になります。</p>
<p>本記事でご紹介した無借金経営のリスクや戦略的財務の考え方については、元動画にて税理士が具体的な事例も交えながら詳しく解説しています。会社と個人の資産形成に関わる重要なテーマですので、ぜひ動画もあわせてご覧ください。</p>
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		<item>
		<title>役員報酬は高ければよいわけではない｜手取りを最大化する最適な決め方</title>
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		<pubDate>Thu, 16 Jul 2026 01:30:16 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[役員報酬]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>

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		<description><![CDATA[「役員報酬は取れるだけ取った方が得だ」という話を耳にしたことがある経営者の方は多いのではないでしょうか。確かに、役員報酬を高めに設定しておけば、いざという時に会社へ資金を戻すこともできますし、間違いとは言い切れません。し...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>「役員報酬は取れるだけ取った方が得だ」という話を耳にしたことがある経営者の方は多いのではないでしょうか。確かに、役員報酬を高めに設定しておけば、いざという時に会社へ資金を戻すこともできますし、間違いとは言い切れません。しかし、実はあるラインを超えると、思っている以上に税金や社会保険料の負担が重くのしかかり、結果的に「個人と法人のトータルで見ると大きく損をしている」というケースが多発しています。</p>
<p>本記事では、役員報酬を高くしすぎることで生じる具体的なデメリットと、手取りを最大化するための賢い設定方法について、整理して解説していきます。</p>
<p><span id="more-46466"></span></p>
<h2>役員報酬を高くしすぎると損する理由</h2>
<p>まず押さえておきたいのは、役員報酬を取りすぎると、個人と法人のトータルで見たときに支払う税金が大きくなってしまうという事実です。その背景には、所得税の累進課税という仕組みがあります。</p>
<h3>所得税は稼ぐほど税率が跳ね上がる</h3>
<p>役員報酬は個人の所得として扱われるため、所得税が課税されます。所得税は累進課税制度を採用しており、課税所得が大きくなればなるほど税率も上がっていきます。</p>
<p>具体的には、課税所得が195万円以下なら税率は5％から始まりますが、4,000万円を超えると45％にまで跳ね上がります。これに住民税が一律10％加わるため、最高税率はなんと55％。せっかく頑張って稼いでも、半分以上を税金として持っていかれるという事態になりかねません。</p>
<h3>法人税は税率がほぼ一定</h3>
<p>一方で、法人の利益に対して課税される法人税はどうでしょうか。資本金1億円以下の中小法人の場合、年800万円までの利益には15％、800万円を超えた部分には23.2％の法人税率が適用されます。法人住民税や法人事業税を加えた法人実効税率でも、おおよそ25％～34％の範囲に収まります。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="288"><strong>区分</strong></td>
<td width="288"><strong>税率の特徴</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="288">個人（所得税＋住民税）</td>
<td width="288">累進課税で最大55％</td>
</tr>
<tr>
<td width="288">法人（実効税率）</td>
<td width="288">おおよそ25％～34％で一定</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>つまり、所得税は収入が増えるほど税率がどんどん上がっていくのに対し、法人税は基本的に税率が一定。役員報酬を高く設定しすぎると、法人で税金を払うよりも高い税率がかかってしまい、結果としてトータルの税負担が重くなるのです。</p>
<h3>見落とされがちな社会保険料の負担</h3>
<p>さらに見落とされがちなのが、社会保険料の問題です。役員報酬が上がると、健康保険料と厚生年金保険料も増えていきます。しかもこれは、会社と個人の双方が折半で負担する仕組みのため、役員報酬が高くなるほど会社側のコストも膨らんでいきます。</p>
<p>役員報酬が増えると、所得税・住民税・社会保険料という3つの負担が同時に増加していきます。実際の負担率をざっくり計算すると、年収2,000万円で約35％、年収3,000万円で約40％、年収5,000万円では約44％と半分近くにまで達します。年収2,000万円を超えるあたりから、法人実効税率を上回り、明らかに不利になっていくのです。</p>
<h2>役員報酬は途中で簡単に変更できない</h2>
<p>もう一つ、絶対に押さえておきたいのが「役員報酬は一度決めると、原則として期の途中では変更できない」というルールです。</p>
<p>役員報酬は事業年度ごとに設定し、変更できるのは事業年度開始から3ヶ月以内まで。それ以降は、原則として毎月同額を払い続ける必要があります。つまり、高すぎる役員報酬を設定してしまうと、業績が悪化したときに資金繰りが一気に苦しくなるリスクがあるのです。</p>
<p>なぜここまで制約が厳しいのかというと、役員報酬を自由に変更できてしまうと、「利益が出た年だけ報酬を増やして法人税を圧縮する」といった操作が可能になってしまうためです。これを防ぐために、原則として期中の変更は認められていません。</p>
<p>例外的に、役員の地位や職務内容が変わった場合、または取引先の倒産・災害・パンデミックのように売上が極端に落ち込んだ場合などには、途中での減額が認められることもあります。ただし、株主総会の開催や届出が必要ですし、認められないケースもあります。だからこそ、最初の役員報酬の設定が極めて重要なのです。</p>
<h2>役員報酬の相場はいくらか</h2>
<p>では、世の中の社長は実際にどのくらいの役員報酬を設定しているのでしょうか。国税庁の令和6年度の調査データによると、資本金2,000万円未満の会社における役員報酬の相場は700万円弱となっています。</p>
<p>「思ったより低い」と感じる方も多いかもしれません。もっと高額を取っているイメージがあるかもしれませんが、これには合理的な理由があります。先ほど解説した税率の問題に加え、会社の成長に向けて内部に資金を残している経営者が多いこと、そして社会保険料の負担を意識的に抑えている経営者が多いことが背景にあります。</p>
<p>ただし、資本金2,000万円未満というのはかなり幅広い規模感の会社を含むため、この数字はあくまで参考値。最終的には自社の利益や税金とのバランスで決めていくのが正解です。</p>
<h2>役員報酬の決め方3つのパターン</h2>
<p>役員報酬の決め方には、大きく分けて3つのアプローチがあります。</p>
<h3>（1）欲しい金額から決める</h3>
<p>これは、生活費・住宅ローン・子どもの養育費などを積み上げて、必要な金額をそのまま役員報酬に設定する方法です。経営者としてのモチベーション維持という観点では、自分が納得できる金額を確保したい気持ちは当然のことでしょう。</p>
<p>ただし、この方法には大きな注意点があります。会社の利益を考慮せずに決めてしまうため、場合によっては会社が赤字に転落するリスクがあるのです。また、個人にかかる税金を計算に入れていないため、せっかく高く設定したのに手元に残るお金は意外と少なかった、ということも起こり得ます。欲しい金額から決める場合でも、会社に最低限残しておくべき資金はしっかり考慮したうえで設定することが大切です。</p>
<h3>（2）年間収益から決める</h3>
<p>前期の業績や当期の事業計画をもとに今期の利益を予測し、その範囲内で役員報酬を設定する方法です。会社にしっかり資金を残すことを前提にしているため、経営状況への悪影響が出にくいという特徴があります。</p>
<p>会社優先の設定方法とも言えるので、業績が悪い時には役員報酬も低くせざるを得ないという面はあります。試算の結果、自身の生活費を下回るような金額になってしまう場合は、貯金などとのバランスを見ながら調整が必要です。</p>
<p>目安としては、会社の固定費3ヶ月～6ヶ月分を内部に残せるようにしておけば安心と言われています。この固定費分のクッションを確保しつつ、経営者自身の生活も圧迫しない水準を探ることが重要です。</p>
<h3>税金や社会保険料とのバランスで決める方法が最も合理的</h3>
<p>3つ目のアプローチが、税金や社会保険料とのバランスから最適解を探る方法です。実務的には、これが最もおすすめできる決め方です。</p>
<p>役員報酬を多く取ると個人側で所得税・住民税が増えますが、会社側ではその分を経費にできるため法人税が下がります。同時に、役員報酬が増えると個人・会社の双方が負担する社会保険料も増えていきます。この3者のバランスを精緻に見極めることが、トータルの手取りを最大化する鍵になります。</p>
<p>たとえば、役員報酬控除前の利益（経常利益＋役員報酬）が3,000万円の会社でシミュレーションをしてみると、役員報酬を100万円刻みで変化させた場合、個人と法人の手取り合計が最大になるのは役員報酬を500万円に設定したケースでした。さらに、500万円から1,200万円程度までの範囲であれば、手取り合計はそれほど大きく変わらないため、この範囲で設定するのが現実的な正解と言えます。</p>
<p>逆に、3,000万円すべてを役員報酬として取ろうとすると、手取り合計は大きく減少します。500万円設定と比較して、数百万円単位で損をしてしまうこともあるのです。「取れるだけ取る」という発想がいかに危険か、数字で見ると一目瞭然です。</p>
<p>ただし、最適な役員報酬の水準は、会社の利益規模や役員構成、社会保険料の上限到達状況などによって変わります。自社にとっての最適解を正確に算出したい場合は、税理士に相談しながらシミュレーションを行うのが安全です。</p>
<h2>会社の将来像から逆算して決める視点も持つ</h2>
<p>役員報酬を考える際にもう一つ重要なのが、「会社を今後どうしたいか」という視点です。</p>
<p>会社の規模を拡大していきたい、あるいは大規模な設備投資を計画しているのであれば、会社に資金を残しておいた方が有利です。内部留保が厚ければ厚いほど、銀行からの融資も受けやすくなりますので、役員報酬をあえて低めに設定するという選択肢が出てきます。融資審査では、会社の財務状態が重視されるため、役員報酬を抑えて会社に利益を残す戦略は、資金調達面でも合理的なのです。</p>
<p>一方で、今後事業を大きく拡大する予定がないのであれば、会社に資金を積み上げ続ける必要性は低くなります。その場合は、生活費とのバランスを見ながら比較的自由に設定しても問題ありません。</p>
<p>ただし、どちらのケースでも「取れるだけ取る」という発想はおすすめできません。会社の固定費を確保しつつ、税金と社会保険料の合計負担、そして将来の事業計画を踏まえた最適なラインを探ることが、賢い経営者の選択です。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>役員報酬は、単純に高ければ得というものではありません。所得税の累進課税、住民税、社会保険料という3つの負担が同時にのしかかるため、ある一定のラインを超えると、法人で利益として残すよりも明らかに不利になっていきます。</p>
<p>さらに、役員報酬は一度決めると期中での変更が原則として認められないという厳しいルールがあります。安易に高く設定してしまうと、業績悪化時に資金繰りが一気に苦しくなるリスクも抱えることになります。</p>
<p>最適な役員報酬を決めるためには、生活費・年間収益・税金と社会保険料のバランス、そして会社の将来像という4つの視点を総合的に検討する必要があります。中でも、税金と社会保険料のバランスから個人と法人の手取り合計を最大化するアプローチは、シミュレーションすると効果が明確に見えるため、ぜひ取り入れていただきたい考え方です。</p>
<p>「自分の会社の場合、最適な役員報酬はいくらなのか？」と気になった方も多いのではないでしょうか。具体的な数字を使ったシミュレーションや、社会保険料の計算方法、3,000万円利益のケースで手取りがどう変わるかといった詳細については、税理士が動画でわかりやすく解説しています。記事だけでは伝えきれない実例や数字の動きを知りたい方は、ぜひ元動画もあわせてご覧ください。</p>
<div class="content-video"><iframe width="680" height="383" src="https://www.youtube.com/embed/DljF-ASs20o?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen title="【知らない人多すぎ、、】役員報酬は●●万円以上になると大損します！最適な役員報酬の決め方を税理士が徹底解説します"></iframe></div>
]]></content:encoded>
			</item>
		<item>
		<title>ものづくり補助金 第23次の重要変更点と最大3,000万円を獲得するための実務ポイント</title>
		<link>https://hoken-kyokasho.com/%e3%82%82%e3%81%ae%e3%81%a5%e3%81%8f%e3%82%8a%e8%a3%9c%e5%8a%a9%e9%87%91-%e7%ac%ac23%e6%ac%a1%e3%81%ae%e9%87%8d%e8%a6%81%e5%a4%89%e6%9b%b4%e7%82%b9%e3%81%a8%e6%9c%80%e5%a4%a73000%e4%b8%87%e5%86%86</link>
		<pubDate>Wed, 15 Jul 2026 01:23:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>
		<category><![CDATA[補助金]]></category>

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		<description><![CDATA[設備投資を検討している中小企業の経営者にとって、ものづくり補助金は最も活用価値の高い補助金のひとつです。しかし、第23次公募から制度設計が大きく見直され、これまでと同じ感覚で申請すると要件を満たせず、最悪の場合は採択後に...]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>設備投資を検討している中小企業の経営者にとって、ものづくり補助金は最も活用価値の高い補助金のひとつです。しかし、第23次公募から制度設計が大きく見直され、これまでと同じ感覚で申請すると要件を満たせず、最悪の場合は採択後に補助金返還を求められるリスクすらあります。賃上げ要件の一本化、役員の取り扱い、新たな特例措置、さらには2026年度以降の補助金統合まで、押さえておくべき変更点は多岐にわたります。</p>
<p>ここでは、第23次ものづくり補助金の主要な変更点を整理しつつ、補助上限を最大化する方法、採択を勝ち取るためのポイント、そして今後予定されている「新事業進出・ものづくり補助金」への統合の動向まで、実務目線で詳しく解説します。</p>
<p><span id="more-46463"></span></p>
<h2>第23次ものづくり補助金で押さえるべき主な変更点</h2>
<p>ものづくり補助金は、革新的なサービス開発や生産プロセスの改善のための設備投資を支援する制度で、補助上限額が大きいことから中小企業に根強い人気があります。しかし、第23次公募からは制度が大きく見直されており、申請前の要件確認がこれまで以上に重要になりました。</p>
<p>最も大きな変更点は、賃上げ要件の一本化です。第22次までは、給与支給総額を年率平均2％以上増加させるか、一人あたり給与支給総額を最低賃金の伸び率以上に引き上げるか、いずれかを選択できました。新規採用で総額を増やすといった調整も可能だったため、比較的柔軟に対応できたのです。</p>
<p>ところが第23次からは「従業員一人あたりの給与支給総額を年率平均3.5％以上増加」に一本化されました。物価高が続く中で、全従業員の給与を毎年3.5％ずつ引き上げ続けるのは、中小企業にとって相当な負担になります。</p>
<p>さらに重要なのが、この計算から「法人の役員」が完全に除外された点です。これまでのように社長自身の役員報酬を上げて平均値を調整する手法は通用しません。純粋に従業員の給与を引き上げる必要があるため、従業員ゼロのいわゆる「ひとり社長」での活用は実務上きわめて難しくなりました。新規雇用を行えば活用の余地はありますが、コストと得られる補助額のバランスを慎重に検討する必要があります。</p>
<p>加えて、要件未達となった場合は補助金返還のリスクが生じます。採択されたにもかかわらず後から返還を求められるのは最悪のパターンです。人員計画や給与計画と照らし合わせ、達成可能な水準であることを事前に十分検証した上で申請することが不可欠です。</p>
<p>なお、第23次の電子申請は4月3日から受付が開始され、締切は5月8日です。申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必要で、発行までに数週間かかることがあるため、検討している方は早めに動くべきでしょう。</p>
<h2>各申請枠の概要と補助上限額</h2>
<p>第23次の申請枠は、これまでと同様に「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2つで構成されています。</p>
<h3>製品・サービス高付加価値化枠</h3>
<p>この枠は、革新的な製品やサービスの開発に必要な設備やシステムの導入を支援するもので、ものづくり補助金の中核的な位置づけになります。生産プロセスの改善や新たな付加価値の創出を目的とした設備投資が対象です。</p>
<p>補助対象経費としては、機械装置・システム構築費が必須で、そのほかに技術導入費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費なども含まれます。補助上限額は従業員規模によって異なり、補助率は中小企業が1/2、小規模企業が2/3です。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="192"><strong>従業員数</strong></td>
<td width="192"><strong>補助上限額</strong></td>
<td width="192"><strong>補助率（中小企業／小規模企業）</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="192">5人以下</td>
<td width="192">750万円</td>
<td width="192">1/2 ／ 2/3</td>
</tr>
<tr>
<td width="192">6〜20人</td>
<td width="192">1,000万円</td>
<td width="192">1/2 ／ 2/3</td>
</tr>
<tr>
<td width="192">21〜50人</td>
<td width="192">1,500万円</td>
<td width="192">1/2 ／ 2/3</td>
</tr>
<tr>
<td width="192">51人以上</td>
<td width="192">2,500万円</td>
<td width="192">1/2 ／ 2/3</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>たとえば、従業員5人以下の小規模企業が900万円の設備投資を行えば、600万円の補助を受けられる計算になります。自己負担を大きく抑えながら設備更新ができるのは、非常に大きなメリットといえるでしょう。</p>
<h3>グローバル枠</h3>
<p>グローバル枠は、海外への投資や輸出拡大、インバウンド対応などを支援する枠で、補助上限額は3,000万円、小規模企業の補助率は2/3に設定されています。ただし、グローバル枠は採択率が低い傾向にあるため、申請する場合は計画の精度を高めることが重要です。</p>
<h2>特例措置を活用して補助上限を最大化する</h2>
<p>第23次では、補助上限額や補助率をさらに引き上げる2つの特例措置が用意されています。</p>
<p>ひとつ目は「大幅な賃上げに係る補助上限額引き上げの特例」です。これは、一人あたり給与支給総額を年率平均6％以上増加させることを条件に、従業員規模に応じて補助上限額が引き上げられる仕組みです。具体的には、5人以下で最大100万円、6〜20人で最大250万円、21人以上で最大1,000万円の上乗せが行われます。要件は厳しいものの、達成できれば恩恵は非常に大きくなります。</p>
<p>ただし、6％という賃上げ水準は中小企業にとって相当ハードルが高く、未達成の場合は補助金返還のリスクが生じます。人員計画や給与計画との整合性を確認した上で活用する必要があります。</p>
<p>ふたつ目は「最低賃金引き上げに係る補助率引き上げの特例」です。これは、事業所内最低賃金を、事業所のある都道府県の最低賃金より50円以上高く設定することを条件に、補助率が通常の1/2から2/3に引き上げられるというものです。補助率が引き上げられれば、自己負担割合が大幅に軽減されます。</p>
<p>これらの特例は、賃上げ計画と補助事業の投資計画を一体的に設計することで、補助額を最大化できる仕組みになっています。賃上げは経営上のコスト増として捉えられがちですが、補助金活用と組み合わせれば、会社全体の収支をプラスに転じさせることも十分可能です。狙えるのであれば積極的に活用したい制度設計といえます。</p>
<h2>採択を勝ち取るための実務ポイント</h2>
<p>ものづくり補助金は人気の制度ですが、誰でも通るわけではありません。第21次締切分の採択率は全体で約34.1％にとどまっており、3社に1社しか通らない計算です。準備不足で落ちる会社が約7割存在する点は、決して他人事ではありません。</p>
<p>ただし、申請者数は前回から約24％減少しており、要件の高度化により準備不足の申請が減少し、質の高い競争へと変わってきています。第23次でさらに要件が厳しくなったこともあり、しっかり準備すれば採択の可能性は十分にあります。</p>
<h3>口頭審査では社長自身の言葉が問われる</h3>
<p>採否を分ける大きな要因のひとつが、オンラインでの口頭審査です。この審査にはコンサルタントや専門家の同席が認められておらず、社長自身が単独で臨む必要があります。計画書だけを専門家に丸投げしていた場合、内容を十分に理解していないと、口頭審査の場で一発で見抜かれます。</p>
<p>なぜ今この投資が必要なのか、どのような市場背景があるのか、投資後にどのような成果が見込めるのか。こうした問いに対して、社長自身の言葉で説得力を持って答えられるかどうかが、合否を大きく左右します。</p>
<h3>革新性と実現可能性を両立した計画書</h3>
<p>事業計画書の審査では、申請事業の革新性が大きな評価軸となります。既存設備の老朽化更新や単純な省力化にとどまらず、新たな付加価値の創出や業界水準を超える取り組みであることを、具体的なデータや市場分析を用いて示す必要があります。</p>
<p>一方で、革新性ばかりを強調しても、実現可能性が乏しいと判断されれば評価は下がります。技術的な裏付け、資金調達の見通し、販路開拓の具体策、実施体制の整備状況などをしっかりと示し、地に足のついた計画であることを伝えなければなりません。</p>
<p>夢のある革新性と、堅実な実現可能性の両方を兼ね備えた計画書を作り上げることが、採択を勝ち取るための最大のポイントといえるでしょう。</p>
<h2>2026年度の新事業進出補助金との統合動向</h2>
<p>もうひとつ押さえておきたいのが、2026年度以降に予定されている制度改正です。新事業進出補助金とものづくり補助金が統合され、「新事業進出・ものづくり補助金」として一本化されることが決まっています。</p>
<p>現時点では詳細までは確定していませんが、基本的にはものづくり補助金に新事業進出枠が追加される形になる見通しです。これに伴い、現行のグローバル枠の補助上限額3,000万円という一律設定は、従業員規模に応じた段階的な上限額に変更される方向で調整が進んでいます。</p>
<p>新事業進出枠とグローバル枠については、最大で9,000万円という大型の補助上限が設定される見込みで、これが実現すれば中小企業にとって極めて大きな支援となります。その分、求められる要件や計画の質も高まることが予想されますが、公募が始まったら積極的に活用を検討する価値があるでしょう。</p>
<p>第23次ものづくり補助金は申請期限まで時間が限られているため、無理に急がず、より大型の支援が受けられる新制度の公募開始を待つという選択肢も合理的です。自社の投資計画や賃上げ余力、準備状況を踏まえて、どちらに照準を合わせるかを戦略的に判断することが求められます。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>第23次ものづくり補助金は、賃上げ要件の一本化と役員の除外という大きな変更により、これまでよりも申請のハードルが上がっています。一人あたり3.5％の賃上げを達成できるか、未達成リスクをどう管理するかが、活用可否を左右する重要な判断ポイントです。</p>
<p>一方で、製品・サービス高付加価値化枠で最大2,500万円、グローバル枠で最大3,000万円という大型の補助上限は依然として魅力的であり、特例措置を組み合わせれば、補助額のさらなる引き上げや補助率の引き上げも狙えます。賃上げ計画と設備投資計画を一体で設計することで、会社全体の収支をプラスに転じさせることも十分可能です。</p>
<p>採択率は全体で約34％にとどまるものの、口頭審査に向けた経営者自身の準備と、革新性と実現可能性を両立した事業計画書を作り込めば、十分にチャンスはあります。さらに、2026年度以降の「新事業進出・ものづくり補助金」への統合により、最大9,000万円という大型支援も視野に入る予定です。短期的な申請と、中期的な制度活用の両面から、自社にとって最適なタイミングを見極めましょう。</p>
<p>本記事のテーマである第23次ものづくり補助金の変更点や特例措置、採択を勝ち取るためのポイント、そして2026年度の制度統合の動向については、税理士が動画でさらに詳しく解説しています。実務での判断材料として、ぜひあわせてご覧ください。</p>
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		<title>なぜあの会社はボーナスを出すほど現金が残るのか──損をしない賞与設計と社会保険料の落とし穴</title>
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		<pubDate>Tue, 14 Jul 2026 01:59:41 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[社長の資産防衛チャンネル編集チーム]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[役員報酬]]></category>
		<category><![CDATA[社長の資産防衛]]></category>

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				<content:encoded><![CDATA[<p>ボーナスシーズンが近づくと、「平均賞与額が過去最高を更新」といったニュースが目立つようになります。しかし中小企業の経営者にとって、こうした報道は必ずしも参考になるものではありません。むしろ、大企業の数字を基準に賞与を設計してしまうと、固定費の増大やキャッシュフローの悪化を招き、経営を圧迫するリスクすらあります。</p>
<p>重要なのは、世間の平均額に振り回されることではなく、賞与をどのように設計すれば「利益を残しながら従業員に還元し、税金もコントロールできるか」を考えることです。本記事では、中小企業が導入すべき賞与の仕組みと、賞与を活用した節税対策、そして実務上の注意点について整理していきます。</p>
<p><span id="more-46459"></span></p>
<h2>中小企業の賞与平均額に惑わされてはいけない</h2>
<p>ニュースで報じられる「平均賞与額」は、実は中小企業の実態をほとんど反映していません。たとえば大手経済紙が発表するボーナス調査の対象は、主に上場企業や、報道機関が独自に選定した有力な非上場企業に限定されています。日本に法人は数百万社存在しますが、調査に回答しているのはわずか数百社にすぎません。</p>
<p>つまり、報道で語られる「平均」は、日本のトップ層の企業の数字であって、中小企業全体の平均ではないということです。これを基準に賞与を考えてしまうと、本来必要のない水準まで支給額を引き上げてしまい、結果として資金繰りを圧迫することにつながります。</p>
<p>そもそも賞与の本来の目的は、従業員の労働に対する慰労と、会社が創出した利益の分配にあります。「他社がこれくらい出しているから」という発想ではなく、自社の利益水準に応じて還元するという考え方に立ち戻ることが、経営を守る第一歩になります。</p>
<h2>業績連動型賞与へのシフトが生む効果</h2>
<p>日本では夏と冬にそれぞれ基本給の数か月分を支給する「固定月数型」の賞与制度が一般的です。従業員側からすれば金額の見通しが立つため安心感のある制度ですが、経営者側から見ると大きなリスクを抱えています。固定月数で賞与を設定している場合、それは実質的に毎月の給与の延長であり、固定費として扱う必要があるからです。業績が悪化して手元のキャッシュが枯渇していても、会社は借入をしてでも支払わざるを得ない状況に追い込まれてしまいます。</p>
<p>そこで検討したいのが、業績連動型賞与へのシフトです。これは営業利益や経常利益の数パーセントを賞与の原資として分配するなど、会社の業績と賞与の金額を直接リンクさせる制度です。</p>
<h3>業績連動型賞与の主なメリット</h3>
<p>業績連動型賞与の最大のメリットは、利益が出ていない局面では賞与を抑えられるため、資金繰りリスクを大幅に軽減できる点にあります。利益が出たときにだけ還元すればよいので、経営上の負担が軽くなります。</p>
<p>さらに、従業員の意識改革にもつながります。会社の業績によって賞与額が変わる仕組みであれば、従業員は業績アップを自分ごととして捉えるようになります。会社の利益が賞与の原資になることを理解してもらえれば、無駄な経費を削減しなければ自分のボーナスが減るという当事者意識が芽生え、これまで無頓着だったオフィスの電気代や消耗品費といった細かな部分にも、自発的な改善が生まれていきます。</p>
<p>導入時には従業員との丁寧なコミュニケーションが欠かせませんが、うまく制度設計できれば、経営の安定と従業員のモチベーション向上を同時に実現できる仕組みになります。</p>
<h2>決算賞与を活用した節税の仕組み</h2>
<p>業績連動型賞与のメリットは、固定費リスクの抑制だけではありません。賞与の支給タイミングを工夫することで、節税効果も狙うことができます。その代表的な手法が「決算賞与」です。</p>
<p>決算賞与とは、決算直前に予想以上の利益が見込まれる場合に、その利益を原資として臨時に支給される賞与のことを指します。法人税率をざっくり30％とした場合、期末に1,000万円の利益が出たまま何も対策を講じなければ、300万円が税金として社外へ流出してしまいます。</p>
<p>この利益のうち300万円を決算賞与として従業員に還元すると、決算賞与は全額を経費として計上できるため、会社の利益は700万円に圧縮されます。結果として法人税等は210万円となり、支払う税金を約90万円減らすことができます。</p>
<table>
<tbody>
<tr>
<td width="159"><strong>区分</strong></td>
<td width="157"><strong>決算賞与なし</strong></td>
<td width="155"><strong>決算賞与300</strong><strong>万円支給</strong></td>
</tr>
<tr>
<td width="159">利益</td>
<td width="157">1,000万円</td>
<td width="155">700万円</td>
</tr>
<tr>
<td width="159">法人税等（約30％）</td>
<td width="157">300万円</td>
<td width="155">210万円</td>
</tr>
<tr>
<td width="159">税負担の差</td>
<td width="157">―</td>
<td width="155">△90万円</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>ただし、300万円の賞与は実際に従業員に支払われるため、手元の現金はその分減少します。「キャッシュが増えるわけではない」という点には注意が必要です。とはいえ、そのまま国に300万円を納めるよりも、社員に還元して組織のモチベーションを高めるほうが、会社の将来への投資としては有意義だと言えます。</p>
<h3>未払計上を活用するという選択肢</h3>
<p>「帳簿上は利益が出ていても、売掛金が回収できておらず、決算月に賞与を支払うキャッシュがない」というケースもあります。そうしたときに活用したいのが「未払計上」という仕組みです。</p>
<p>原則として、経費は実際に支払いを行った事業年度の損金として算入されます。しかし決算賞与については、一定の要件を満たせば、実際に現金を支払うのが翌事業年度であっても、当事業年度の損金として計上することが認められています。つまり、今期末の時点で現金がなくても、翌期に支払う約束さえ整えれば、今期の経費にして法人税を減らせるということです。</p>
<p>未払計上が認められるためには、次の要件をすべて満たす必要があります。</p>
<ol>
<li>決算日までに、支給対象となるすべての従業員に対して、個別に賞与の支給額を通知していること</li>
<li>決算日の翌日から起算して1か月以内に、通知した全額を実際に支払っていること</li>
<li>その決算期において、未払金として損金経理の処理を行っていること</li>
</ol>
<p>この特例を活用することで、決算月にはキャッシュを手元に残したまま利益を圧縮できるため、資金繰りにゆとりを持たせながら節税が可能になります。ただし、1か月以内の支払が守られなかった場合や、通知漏れが1人でもあった場合には全額が否認されるため、運用は慎重に行う必要があります。</p>
<h2>賃上げ促進税制でさらなる節税効果を狙う</h2>
<p>決算賞与の支給に合わせて活用したいのが、賃上げ促進税制です。これは従業員全体の「給与等支給総額」を前年度より一定割合以上増加させた企業に対し、増加額の一部を法人税額から直接差し引くことができる制度です。</p>
<p>ここで重要なのは、「給与等支給総額」には毎月の基本給だけでなく、賞与も含まれるという点です。つまり、基本給を据え置いたまま決算賞与を上乗せするだけでも、賃上げを実施したものとして判定される可能性があります。固定費を増やすことなく適用要件をクリアできるため、中小企業にとっては非常に使い勝手の良い制度です。</p>
<p>中小企業の場合、前年度と比べて給与支給額を1.5％増加させるだけで15％の税額控除を受けられ、2.5％以上増加させれば控除率は30％に跳ね上がります。さらに、子育て支援や女性活躍に取り組む企業には、最大35％の税額控除が用意されています。</p>
<p>また、賃上げを実施した年度に控除しきれなかった分は、最大5年間繰り越して使うことができます。そのため、赤字の年であっても決算賞与を支給しておけば、将来黒字に転換し多額の法人税が発生した際に、税金を大幅に減らすことが可能です。業績連動型賞与だけでは赤字年に従業員のモチベーションが下がるおそれがありますが、そのタイミングで決算賞与を出すことで、モチベーション維持と将来の節税効果を同時に得られる点は大きな魅力です。</p>
<h2>賞与による節税で押さえておくべき注意点</h2>
<p>賞与を活用した節税には多くのメリットがある一方で、運用を誤ると追徴課税や資金繰り悪化を招くリスクもあります。実務上、特に注意すべきポイントを整理しておきます。</p>
<h3>未払計上の要件は厳格に運用する</h3>
<p>決算賞与を未払計上する場合、要件を厳守する必要があります。決算日から1か月以内の支払期限を1日でも過ぎたり、通知要件で1人でも漏れがあったりした場合には、全額が否認されてしまいます。</p>
<p>通知についても、口頭で済ませるのは危険です。社内メールやチャットの送信履歴、書面など、後日税務署に提示できる証拠を確実に残しておくことが重要になります。</p>
<h3>みなし役員と親族従業員への支給に注意する</h3>
<p>決算賞与を出す際に最も警戒すべきなのが、「みなし役員」と「親族従業員」への支給です。ここを誤ると、節税どころか多額の追徴課税を受けるリスクがあります。</p>
<p>大原則として、従業員への賞与はルールを守れば経費になりますが、役員への賞与は「事前確定届出給与」の届出をあらかじめ出していない限り、1円も経費として認められません。問題となるのは、登記簿には名前が載っていない「みなし役員」の存在です。</p>
<p>具体的には、経営方針の決定に実質的に関与している、家族等のグループ合計で発行済株式の50％超を保有している、本人が5％超の株式を持っている（特定の同族会社の場合）といった条件に当てはまる場合、税務署からは役員として判定される可能性があります。</p>
<p>みなし役員と判定された場合、その人に支払った決算賞与は「届出のない役員賞与」として全額が損金不算入となります。また、親族従業員に対して、他の一般社員と比べて明らかに高額な賞与を出すことも危険です。勤務実態に見合わない高額支給は、過大役員報酬と同じ論理で否認されるリスクがあるため、社内での公平性を意識した設計が求められます。</p>
<h3>社会保険料と金融機関からの評価にも目を向ける</h3>
<p>賞与を支給すれば、当然ながら社会保険料の負担も増えます。社会保険料は労使折半のため、会社側もおおむね賞与額の約15％前後を負担することになり、支給額の設計時にはこの分も見越したキャッシュ計画が必要です。決算賞与で法人税を圧縮できても、後から到来する社会保険料の請求で資金繰りがショートしてしまっては本末転倒です。</p>
<p>さらに、決算賞与を出して利益を大きく圧縮すれば、決算書上の最終利益は当然小さくなります。これにより、銀行からの格付けが低下したり、新たな融資審査に悪影響を及ぼしたりする可能性もあります。節税ばかりに目を向けて、いざというときに必要な融資が受けられなくなっては、経営全体としてはマイナスになりかねません。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>賞与は、単なる従業員への還元手段ではなく、経営リスクのコントロールと節税を両立できる重要な経営ツールです。中小企業においては、まず固定月数型の賞与から業績連動型賞与への移行を検討し、利益が出たときにしっかり還元する仕組みを整えることが、長期的な雇用の安定にもつながります。</p>
<p>その上で、決算賞与と未払計上、そして賃上げ促進税制を組み合わせれば、キャッシュを手元に残しつつ法人税を圧縮し、将来の繰越控除という効果まで得ることが可能です。一方で、未払計上の要件、みなし役員への支給、社会保険料の負担、金融機関からの評価といった注意点を見落とすと、節税の効果以上のダメージを受けてしまいます。</p>
<p>「ボーナスを出すほど現金が残る会社」と「ボーナスで資金繰りが苦しくなる会社」の差は、こうした制度設計と運用の精度にあります。自社の利益水準、従業員構成、資金繰り、金融機関との関係といった条件を総合的に見ながら、最適な賞与設計を組み立てていくことが、これからの中小企業に求められる視点だと言えます。</p>
<p>なお、賞与設計と節税の具体的な実務については、税理士が動画でさらに詳しく解説しています。決算賞与の要件や賃上げ促進税制の活用イメージ、みなし役員判定の境界線など、文章だけでは伝わりにくい部分も丁寧に説明されていますので、ぜひ元動画も併せてご覧ください。</p>
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