海外出張の保険|会社で加入するメリットと注意点

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この記事をお読みの方は、仕事で海外出張に行く時のリスクに備えるための保険をお考えのことと思います。

実は、海外出張の時の保険は一般の海外旅行保険ですが、長期の海外出張や駐在に合わせて補償をプラスしたプランもあります。また、海外旅行の多い会社の場合、会社が契約者となって一括して契約するとメリットが大きくなります。

この記事では、海外出張する社員のため海外旅行保険を法人契約する際に知っておきたいことについて、

  • 海外旅行保険の補償内容
  • 海外出張における海外旅行保険の必要性
  • 法人で加入する場合のメリット
  • 法人で加入する場合の注意点

の4点を中心に、分かりやすくご説明させていただきます。

海外出張が多い方や、海外出張中の社員に対する海外旅行保険についてお調べになっている経営者の方は、ぜひ最後までお読みください。

1.海外出張のリスクをカバーする海外旅行保険とは

海外旅行保険は、海外旅行中の以下のようなリスクに備える保険です。

  • ケガや病気で死亡した場合
  • ケガや病気で治療費用がかかった場合
  • ケガや病気で後遺障害が残った場合
  • ケガや病気になって家族等が現地に駆けつけた場合(救援者費用)
  • 人の身体・物に損害を与えて賠償責任を負った場合
  • 物を盗まれた場合(携行品損害)

※参考:日本損害保険協会HP「海外旅行傷害保険は、どのような保険ですか?

以下は、ある保険会社の海外旅行保険の標準的なプランの一例です。

海外旅行保険 保険料試算(あいおいニッセイ同和損保)

ただし、海外出張の場合、「出張プラン」「駐在プラン」といったプランがあります。これは長期滞在中のリスクに備える補償を強くしているものです。

例えば、

  • 火事などによる家主への賠償責任、住宅内で来客がケガをされた場合の治療費
  • アパートやホテルなど住居内の家財や身の回りのモノが、盗難などで被害を受けた場合
  • 家族の死亡・危篤による一時帰国費用

といったものへの備えです。

これらは短期の出張ではあまり問題になりませんが、長期間にわたる出張や「駐在」だとリスクが増えるものです。したがって、それに合ったプランに加入した方が安心を得られるというわけです。

2.海外出張の際は海外旅行保険が絶対必要

海外出張の多い会社であれば、海外旅行保険は会社のためにも社員のためにも絶対に必要です。ここではそのことについて具体的なデータ等を用いてお伝えします。

2.1.高額になる海外での医療費

海外で病気やケガをすると高額な医療費がかかると言われていますが、実際にはいくら位の費用がかかるかご存知ですか?以下の表は海外で虫垂炎(盲腸)になった時にかかる費用についてのデータになります。国や都市によって費用は異なるものの、数百万円という高額な費用がかかることがお分かりいただけるかと思います。

盲腸

※「日本損害保険協会HP」より抜粋

日本国内だと、社会保険制度という素晴らしい仕組みがあり、医療費は抑えられています。

しかし、国内では当たり前とされていることも、海外では全く通用しません。極端な話ですが、医療費を支払う能力がないとみなされると治療を受けることさえできないことも十分にありえるのです。

このことからも、海外旅行保険は必要であるということが分かります。

2.2.労災で受けられる補償は限られている

社会保険制度の中で、業務上の事故に対する労災保険がありますが、海外出張でも国内と同様に補償の対象となります。ですから、たとえ海外旅行保険に加入していなくても、海外で労災と認定されれば一定の補償を受けることができます。

ただし、転勤や出向など「海外派遣」とみなされる場合については基本的に補償の対象外となります。

  • 海外出張・・・国内の勤務先の指示で仕事している場合
  • 海外派遣・・・海外の勤務先に所属し、現地の指示で仕事している場合

また労災については、あくまでも業務中に起こった事故や病気を補償する制度なので、業務外での食事や買い物、観光目的の移動中に起こった事故は対象外となります。

国内外を問わないことですが、突然の事故はいつ何時おこるか誰にも分かりません。労災では補償できない場合や、海外出張とは認められない海外転勤なども幅広くカバーすることが出来るのが海外旅行保険になります。

※参考:厚生労働省HP「海外出張先で事故に遭った場合、労災保険の適用はどうなるのでしょうか。

会社には保険加入の義務はありません。しかし、もしも会社が海外出張の保険に加入しない場合、現地で起こりうるリスクへの備えは社員が自分でやらなければならないことになり、安心して働くことはできないように思います。

社員との信頼関係を築き、優秀な人材が長く働ける環境を作ることは会社にとって大きな財産になりますから、海外出張の保険加入は必要であるといえるのではないでしょうか。

3.法人で海外旅行保険を契約する場合のメリット

ここで、海外出張の保険に法人で加入するメリットをお伝えします。海外出張の頻度が高く、複数の社員が対象となるような会社であれば、海外出張の保険は包括契約として法人加入すると、大きく3つのメリットがあります。

3.1.メリット1|保険料は全額損金になる

まず、包括契約では、会社が支払う保険料は業務上必要な経費として認められ、また、従業員の福利厚生と位置づける事が出来るため、全額損金算入が可能です。

3.2.メリット2|事務の効率化ができ、加入漏れが防げる

契約手続き、保険料の支払いをまとめて行うことができるので、事務手続が効率化できます。また、会社で一元的に管理するので、加入漏れが防げます。

3.3.メリット3|保険料の割引等の特典が受けられることがある

保険会社によっては、以下のようなメリットが受けられることもあります。

  • 対象となる人数の条件を満たせば、保険料が割引される
  • 保険料の合計額によっては自社で保険証券を発行できるサービスが受けられる

たとえば、弊社にご相談いただいたある法人様の例をお伝えします。その会社では年間延べ約40名の方が海外出張に行くのですが、海外旅行保険に加入するかどうかも、補償内容も個人に任されていて、その際の費用を会社が建て替えるという方法を取っていました。

しかし、補償内容をスタンダードな内容にして改めて試算したところ、保険料の割引が受けられ、自社で保険証券を発行できるサービスも受けられることが分かりました。

3.海外旅行に法人加入する際は死亡保険金の受取人に注意

あってはならないことですが、万が一、海外出張中に死亡事故が起きてしまった場合、保険金の受取人は誰になるのでしょうか? 次から確認していきましょう。

3.1.原則は家族(法定相続人)が受け取る

生命保険では、契約時に保障の対象となる被保険者を死亡保険金の受取人として指定します。しかし、海外旅行保険では、ふつう、受取人の指定はせず、家族(法定相続人)が保険金を受け取る仕組みになっています。

法定相続人になれるのは、配偶者(夫または妻)と子です。子がいない場合は配偶者と両親、両親がいない場合は配偶者と兄弟姉妹となります。詳しくは「法定相続人とは?必ず押さえておくべき5つのポイント」をご覧ください。

3.2.会社を受取人とすることも可能

では、会社が保険料を負担する法人契約については、どうなるのでしょうか?

法人契約では会社が保険料を支払っていますので、海外出張する従業員の承諾のもとに、書類等への記入を行い、受取人を会社にすることができます。

その場合、社内規定にもとづいて、会社が受け取った保険金の中から残された家族に「弔慰金」などの名目で保険金の一部を遺族に支払うことになります。

まとめ

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。この記事では、海外出張する社員のために会社が海外旅行保険に加入することについてのメリット、注意点について解説いたしました。

社員の方が海外出張中に病気やケガをした時は、一定の条件を満たせば労災でカバーすることができます。とはいえ、長期に渡る海外駐在については労災の対象外となりますし、不慣れな海外で入院などの不測の事態が起きてしまうと高額な治療費用がかかりますので、海外旅行保険への法人での加入をおすすめします。

会社が法人契約で海外旅行保険に加入する時には、海外出張・海外駐在の場合のリスクに備えた幅広い補償がセットされた専用プランも用意されています。また、保険料は全額損金算入できますし、それ以外にも多くのメリットがあります。

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宮阪 沙織

宮阪 沙織

私は10年以上にわたり、生命保険業界で働いております。マイホームの次に高い買い物と言われることもある保険ですから、本当に必要な商品を無駄なく加入してもらうことが大切だと考えています。お一人お一人のご希望やライフプランをおうかがいし、少しでも豊かな人生を送るお手伝いが出来ればと思っております。
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