賃貸住宅の地震保険とは?役割と必要性

持ち家がある場合は、建物が地震で損壊した場合に地震保険でカバーする必要がありますが、賃貸の場合、地震保険が必要なのか、なかなかイメージしにくいことと思います。

ただ、地震保険の補償内容をよく調べてみると、賃貸住宅の場合でも、地震保険が十分に役立つことがわかります。

この記事では、賃貸住宅において地震保険でどんな補償を受けられるか簡単に紹介した上で、地震保険の必要性について解説しています。賃貸の契約をするにあたって地震保険に加入するか迷っている方は、この記事が参考になります。

1.そもそも地震保険とは?

賃貸で地震保険に加入すべきかどうか判断するにあたって、そもそも地震保険とはどんな保険なのか簡単に振り返っておきましょう。

地震保険は、火災保険では補償されない地震・噴火・津波を原因とした損害(火災・損壊・埋没・流失)を補償するための保険です。

地震保険は国と民間の保険会社が共同で運営する保険であり、火災保険とセットで加入する必要があります。

補償内容や保険料は、どの保険会社で加入しても全く同じです。また、地震保険の運用にあたり保険会社は利益を上げておらず、その意味でも公的な保険といえます。

2.地震保険で補償されるのは何か

地震保険で補償対象となるのは、建物・家財の2種類で、それぞれで保険金が算出されることになります。

建物とは、建物本体に加えて門・塀・車庫・物置などが含まれます。

一方の家財とは、自宅から持ち出せるものほぼ全般を指し、代表的な家財は以下の通りです。

  • 生活に使う家具や家電製品
  • 食器・調理器具
  • 文具品
  • 洗面道具
  • 食料品
  • 寝具
  • 書籍・CD・DVD・ゴルフ用品・トレーニング器具などの趣味・レジャー用品
  • 仏壇やひな人形など
  • 敷地内に停めてある自転車
  • 30万円未満の貴金属・美術品

30万円を超える高価な貴金属・美術品は、地震保険の補償対象にはなりません。

2-1.賃貸で補償される対象は「家財」

賃貸においては「建物」の所有者は貸主なので、貸主が建物に火災保険をかけます。

そのため、借主が地震保険に加入する場合の補償対象は「家財」のみです。

ただし、家財に限ってみても、万が一地震で全てが失われた場合の損害がいかに大きくなるかイメージできるのではないでしょうか。

たとえば、テレビや冷蔵庫、パソコン、電子レンジ、テーブル、ソファ、ベッドといったある程度高額な家電・家具だけピックアップしてみても、数十万円~100万円超の価格になることでしょう。

衣服にしても、コートやスーツなども含めて考えると、かなりの金額になることが考えられます。

3.地震保険の保険金はどのくらいの額を受け取れるか

地震保険で受け取れる保険金がどれほどかは、火災保険との比較で決まります。

火災保険では基本的に、損害を受けた建物を建て直したり家財を買い直したりするのに十分な金額の保険金を受け取れます。

しかし、地震保険で設定できる保険金の上限額(保険金額)は、火災保険の30%~50%までです。しかも、上限額があり、建物は5,000万円まで、家財は1,000万円までと決められています。

言い換えると、地震保険で受け取れる保険金は、最大でも、損害を全て回復するのに必要な金額の半額にとどまるということです。

なぜ、この程度の金額に抑えられているかは後述します。

3-1.地震保険での保険金の算出方法

地震保険では、以下にあげるような類型化されたシンプルな方法によって支払う保険金が算出されます。

【地震保険で支払われる保険金の額(20171月以降に開始された契約)】

損害の程度 保険金 状態
全損 契約金額の100 建物  1.基礎・柱・壁・屋根などの損害額が建物の時価の50%以上の場合

2.焼失・流失した床面積が建物の延床面積の70%以上の場合

家財 1.家財の損害額が時価の80%以上
大半損 契約金額の60 建物 1.基礎・柱・壁・屋根などの損害額が建物の時価の40%以上50%未満の場合

2.焼失・流失した床面積が建物の延床面積の50%以上70%未満の場合

家財 1.家財の損害額が時価の60%以上80%未満
小半損 契約金額の30 建物 1.基礎・柱・壁・屋根などの損害額が建物の時価の20%以上40%未満の場合

2.焼失・流失した床面積が建物の延床面積の20%以上50%未満の場合

家財  1.家財の損害額が時価の30%以上60%未満
一部損 契約金額の5 建物  1.基礎・柱・壁・屋根などの損害額が建物の時価の3%以上20%未満の場合

 2.建物が床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水を受け損害が生じた場合で、全損・半損(大半損・小半損)に至らないとき

家財 1.家財の損害額が時価の10%以上30%未満

(参照元:家族の地震保険 特設サイト「保険料と保険金はいくら?」)

賃貸住宅の場合に補償の対象となるのは家財なので、家財に限ってみると、損害額が家財の時価80%以上と判断されたら保険金額の全額を受け取れ、逆に5%未満と判断されると保険金は1円も受け取れません。

3-2.なぜ地震保険の保険金は火災保険より少ないのか

大きな規模の地震が起きた際には、地震保険にたいして広い地域から膨大な数の保険金請求が、ほぼ同時期に寄せられると考えられます。

それらの請求に対して、火災保険と同じような審査をして同じぐらいの金額を支払おうとすると、まず保険料を相当高くしないと成り立ちませんし、保険金の支払いも遅くなってしまいます。

地震保険で火災保険と同様の補償を確保するのは、現実的ではないのです。

そこで地震保険は、損害を全てまかなうのに必要な保険金を用意するのではなく、「当面の生活費を補償する」ことをコンセプトに設定されています。

そのため、万一の時に受け取れる保険金の金額は火災保険よりも少なくなっているわけですが、大震災で何もかも失って、それでもこれから生活をしなければならないというときに、ある程度まとまった金額の保険金を受け取れるのは、どれだけ助かるか分かりません。

実際、地震保険で受け取る保険金は、使い道は限定されていません。家財を買い直す費用に充てても、生活費に充てても結構です。

4.賃貸において地震保険の保険料はいくらぐらいか

地震保険の保険料がいくらになるかは、一般社団法人日本損害保険協会が運営する「家族の地震保険 特設サイト」(「保険料と保険金はいくら?」)で、簡単にシミュレーションできます。興味があれば、リンク先からぜひお試しください。

賃貸向けに地震保険へ加入する場合の例として、以下条件で保険料がいくらになるか見てみましょう。

  • 建物の構造:鉄筋・コンクリート造(イ構造)
  • 建物の所在地:東京
  • 火災保険の家財に対する保険金額:300万円

この場合、地震保険で家財にかけられる保険金額は90万円~150万円となり、年間保険料は2,030円~3,380円となります。

この額をご覧になってどう感じるでしょうか。

賃貸向けでは建物に対する補償がつかない分、保険料もそれほど高くはありません。この程度の保険料であれば、無理なく支払えるという方が多いのではないでしょうか。

5.賃貸でも地震保険に加入する必要があるか

以上、地震保険の補償内容を踏まえ、賃貸で火災保険へ加入する必要はあるでしょうか。1つずつ考えてみましょう。

5-1.生活を立て直すためにはまとまった資金が必要

大地震に見舞われた際には、生活の立て直しをするのにも多くのお金が必要です。

賃貸していた住宅に住めなくなっていれば、仮住まいを確保しなければなりませんし、被害状況次第では家財を一からそろえなくてはなりません。

たたでさえ地震によって負担の大きいときに、貯金を切り崩してそれらの費用にあてなくてはならないのは不安と感じる方は多いのではないでしょうか。

地震保険の補償だけでは、地震によって受けた被害を全て回復することはできませんが、まとまった金額の保険金が、どれだけ助かるか言うまでもないでしょう。

5-2.日本ではどこで大規模な地震が起こるかわからない

参照元(文部科学省「全国地震動予測地図 2018年版のポイント(2019年1月修正版)」)

文部科学省が公開している「確率論的地震動予測地図」は、テレビのニュースなどでご覧になったことがある方は多いのではないでしょうか。

この地図は現在の地震研究の成果をもとに、今後30年間で震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の高さを示したものです。

こういった情報を参考に「自分の住んでいる地域は可能性が低いから安心だな」と考えるのは危険です。

実際、阪神大震災・東日本大震災・熊本地震といった記憶に新しい大地震については、こういった研究をあざ笑うかのように、地震が起こる可能性が高いといわれていた地域以外で発生しているからです。

日本に住んでいる限り、「いつどこで大きな地震が起こるかわからない」と考えた方がよいでしょう。

5-3.特にこんな人は加入を推奨

以下に挙げるような方については、特に地震保険の加入が推奨されます。

●貯金が少なくて新たな生活を始めるのに不安がある方

収入が十分でなかったり、新婚で結婚資金を使ったばっかりだったりなどの理由で、貯蓄が少ないという方も多いことでしょう。

そういった方が大きな地震にあった場合に、生活のための資金が底をついてしまうということも考えられます。

●震災により収入が途切れる可能性が高い方

震災により勤め先や重要な取引先の経営が立ちいかなくなったり、経営状態が極端に悪くなったりして、収入が途切れる可能性が高いという方も多いと想定されます。

新たな収入がなければ、生活のための資金が底をついてしまう可能性もあります

まとめ

賃貸住宅において、地震保険では家財(家具・家電・衣類など)に補償をつけることができます。

受け取れる保険金は、家財の損害を全て補うには足りない可能性が高いものの、大震災に見舞われた際に、ひとまず最低限の家財を買いそろえたり当面の生活費にしたりするのに使えます。

地震保険の保険料も、家計の大きな負担となるほどの額ではありません。

震災に見舞われた際は経済的な負担も大きくなると想定されるため、賃貸住宅の居住者の方も地震保険への加入は検討したいところです。

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保険の教科書 編集部

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