リビングニーズ特約の7つの特徴と2つの注意点

生命保険のリビングニーズ特約が注目されています。

この特約は、医師から余命6カ月の宣告を受けた時、契約している死亡保険金の一部または全額を生前に受け取れるというものです。

いざというとき自分や家族の救いになる可能性が大きい特約です。また、いわゆる終活を考える上でも、役に立つものです。

しかも、どの保険会社でも無料で付けられます。

しかし、この特約で救われている人がいるにも関わらず、内容を知らない人も多いのが現状です。

今日は、リビングニーズ特約を活用するために知っておかなければいけないことをすべてお伝えします。うまく使えば有効な特約なので、ぜひご参考にしてください。

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保険の教科書編集部

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はじめに|リビングニーズ特約とは

リビングニーズ特約は、医師から余命6カ月の宣告を受けた時、契約している死亡保険金の一部を生前に受け取れる特約です。

生前にまとまったお金を受け取ることで、人生の最後に悔いのない時間を過ごすことや、経済的な問題を解決して十分な治療を受けられることを目的としています。

後ほど詳しく解説しますが、特徴を簡単にまとめると以下のようになります。

  • 医師から余命6カ月の宣告を受けた時、死亡保険金の一部または全部を生前に受け取れる
  • 受け取れる上限は3,000万円まで
  • 必要な金額だけ請求することもできる
  • すべての病気・ケガが対象になる
  • 受け取った保険金は非課税
  • 保険金は何に使ってもよい
  • 請求できるのは本人か指定代理請求人

それではこれからリビングニーズ特約について詳しくお伝えしていきます。注意点もお伝えしていますので、最後までご覧ください。

1.リビングニーズ特約7つの特徴

リビングニーズ特約は、主に7つの特徴があります。内容を知っておくことにより、特約を生かすことができますのでこれから詳しくお伝えします。

1-1.医師から余命6カ月の宣告を受けた時、死亡保険金の一部または全部を生前に受け取れる

生前に保険金を受け取れる要件は医師から余命6ヶ月の宣告を受けた場合となります。当然、余命6ヶ月と宣告されてもそれ以上長く生存されることもあるでしょう。そういった場合でも、返済義務はありません。

必要な金額だけ、一部の保険金を受取ることもできます。

1-2.受け取れる上限は3,000万円まで

リビングニーズ特約で受け取ることができる金額は、3,000万円までです。ですから、たとえ死亡保険金が5,000万円であっても、受け取ることのできる上限は3,000万円となります。

加入している保険金額が3,000万円に満たない場合は、その金額の範囲内で支払われます。

1-3.必要な金額だけ請求することもできる

すでにお伝えしたように、リビングニーズ特約では保険金の一部を請求することもできます。

先ほどと同じく、死亡保険金5,000万円のうち3,000万円を受け取ったケースでは、残る2,000万円のための保険料を亡くなるまで支払う必要があります。

また、保険期間の満了まで1年を切っていると、この特約は対象外です。保険会社や商品によって細かな違いがあるため、確認をしておいたほうがいいでしょう。

1-4.すべての病気・ケガが対象になる

リビングニーズ特約で、保険金を受け取れる条件は「医師から余命6ヶ月の宣告」を受けた場合となります。

余命6ヶ月と宣告されるのは、がんなど重篤な病気の場合が多いですが、これはケガでも問題なく、特に原因は問われません。

1-5.受け取った保険金は非課税

生前に受け取った保険金は非課税です。税金は一切掛かりません。ただし、受け取ったお金を残して死亡した場合は、現金としてそのまま相続税が掛かりますので注意が必要です。

これについては後ほど詳しくお伝えします。

1-6.保険金は何に使ってもよい

受取った保険金の使い道に制限はありません。医療費や生活費などに充てることが多いと思いますが、最後の思い出に家族で旅行するための資金などにも使えます。

1-7.請求できるのは本人か指定代理請求人

リビングニーズ特約で、保険金を請求できるのは、被保険者(本人)もしくは事前に保険会社に届け出ている指定代理請求人になります。

指定代理請求人とは、被保険者(本人)が何らかの理由で保険金を自分で請求できない場合に、代理として請求を行うことのできる人のことです。

例えば、本人が病気や事故で寝たきり状態となり自分で意思表示できない場合などに、指定代理請求人が保険金を請求できます。資格があるのは、保険会社によって異なりますが、3親等以内の親族とされていることが多いです。

2.付いていなかったら中途付加できる

現在の生命保険は、ほぼ100%リビングニーズ特約が付加されていますが、まれに付加されていないこともあります。

例えば以下のようなケースです。

  • 昔の生命保険の契約
  • 営業マンのミスで付いていない場合

リビングニーズ特約は比較的最近できた特約です。したがって、20年以上前に契約した保険には付いていない場合があります。これは保険会社によって異なります。

また、たいへん残念なことなのですが、保険料が無料のため、営業マンが説明をせずに特約を付け忘れた…という場合もあります。

もしもリビングニーズ特約が付いていない場合でも、多くの場合、追加で付加することができますし、この場合でも、もちろん保険料は無料です。

自動的に付加されている保険会社もありますが、ご自身の契約をご確認し、付いていないときには必ず中途付加をするようにしてください。

3.リビングニーズ特約2つの注意点

それでは最後に、リビングニーズ特約の注意点をお伝えします。

繰り返しにはなりますが、この特約は保険料が無料なので、使っても使わなくてもデメリットはありません。しかし2つだけ注意点があります。

3-1.お金が残ると相続税がかかることがある

リビングニーズ特約によりあなたが保険金を受け取った時は非課税です。

しかし、もしあなたがこの世を去った時にお金が残っていると、遺族の方がそのお金を相続することになりますので、遺族の方に相続税がかかることがあります。

特約を使わずに、遺族の方が死亡保険金として受け取った場合は、生命保険金の非課税枠があります。非課税となるのは以下の額です。

非課税(法定相続人)

生前に給付金を受け取る場合、一部だけを受け取ることも可能なので、自分が使おうと考えている金額だけを受け取るようにしましょう。

ただし、相続税には「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」という基礎控除枠があり、さらに配偶者については最大1億6,000万円までの非課税枠が設けられています。

生命保険だけでなく、不動産やその他の財産を全て合算したうえで相続税は計算されます。

詳しい内容については「相続税対策と生命保険|一時払い終身保険、生前贈与と保険の合わせ技など」をご覧ください。

3-2.余命告知をしていない場合、本人に伝わる可能性がある

医師が本人には余命を伝えずに、家族だけにその事実を知らせる場合も少なくありません。

また、本人の状態によっては、リビングニーズ特約を利用するかどうかは家族だけで判断することもあるかと思います。

それらの場合は、指定代理請求人が被保険者(本人)に代わって保険金を請求します。

ただし、そうなると、保険料が減るなど契約内容に変化が生じます。そのため、保険会社からの手紙もしくは何らかの形で本人が余命を知ってしまい、本来であれば本人のことを考えてリビングニーズ特約を利用したにも関わらず、かえってよくない方向に進んでしまうこともあります。

こういった事例は、過去に実際起こったことがあるものです。

現在では、このような悲しい事件を起こさないためにも、保険会社でも細心の注意を払い手続きを行っています。

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