補助金獲得率80%のプロがおすすめの激アツの補助金3つと圧倒的獲得ノウハウ

起業家のみなさんにとって、国の補助金は、受け取れたらうれしいものですが、どんな補助金があるのかいまいち分からないし、手続が面倒くさそうだし、通るかどうか分からないし…と思っていませんか?

私はこれまで、何人かの補助金の専門家の方に話を聞いていますが、皆さんが口を揃えるのが、補助金の中には狙い目のものがあり、また、きちんと戦略を立てて準備して臨めば、通る確率が格段にはね上がるということです。

しかも、補助金には予算の枠があり、「早い者勝ち」な面もあります。本当は獲得できたはずなのに、予算の枠が埋まって逃してしまったとあっては、本当にもったいないです。

そこで、今回は、狙い目の補助金と、補助金を獲得するためのポイントについて、分かりやすくお伝えします。

なお、今回、補助金コンサルタントとして獲得率80%超の実績があり、補助金の審査委員を務めたこともある塩野富佐男氏(中小企業診断士・社会保険労務士。㈱フォーライフコンサルティング代表)にお話をうかがいました。

是非、最後までお読みになって、補助金獲得のための戦略にお役立てください。

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保険の教科書編集部

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はじめに|今が旬!狙い目の補助金はこの3つ

塩野氏がおすすめする、これから狙い目の補助金は以下の3つです。

  1. 実は多くの業種で使える!「ものづくり補助金」
  2. よく分からなくても使える!「IT導入補助金」
  3. 飲食店なら絶対逃すな!「軽減税率対策補助金」

これらはいずれも、金額が大きい上、ポイントさえつかんでいれば獲得できる可能性が高く、トライしてみる価値が高いものです。

それぞれについて、以下、補助金の中身と、獲得のためのポイントを分かりやすくお伝えします。

1.実は多くの業種で使える!「ものづくり補助金」



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1.1.ものづくり補助金とは

ものづくり補助金は正しくは、「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」と言います。

「商業・サービス」とあるように、製造業でなくても、幅広い業種で活用できる補助金です。

1.1.1.最大1,000万円受け取れる!

以下の3つのいずれかのための設備投資を行えば、かかった費用の1/2~2/3、最大で1,000万円までの補助金が受けられます(直近の平成29年度分の詳しい金額等は公募要領をご覧ください)。

  • 革新的なサービスを開発する
  • 試作品を開発する
  • 生産プロセスを改善する

1.1.2.ものづくりだけでなく「サービス」も対象となる!

これらのうち特に、「革新的なサービスの開発」は、製造業に限らずサービス業など多くの業種が対象となります。

塩野氏

たとえば、物の配送サービスで、これまでにない効率的な集配のシステムを作り上げるための設備投資を行うというケースも対象になります。

1.1.3.予算が増えて通りやすくなった!

平成29年度は予算が763億円から1,000億円に増額されました。その結果、以前と比べると通りやすくなっています。

数字で見てみましょう。

運営団体である全国中小企業団体中央会の資料によれば、平成28年度分は15,547件中6,157件で獲得率39.6でしたが、平成29年度分は17,112件中9,443件で獲得率が55.2と大幅に増加しています。

応募件数が10%増えたにもかかわらず、獲得率が大幅に増加しており、格段に通りやすくなっています。

1.2.補助金獲得の確率80%超の専門家のノウハウはこれだ!

そこで、塩野氏に、今までの経験をもとに、「ものづくり補助金」を獲得できる確率を上げるためのポイントをうかがいました。

次回のものづくり補助金の公募は2019年2月以降になる可能性が高いので、今から準備すれば十分間に合うそうです。

そして、補助金を獲得するために重要なポイントは、「革新性」と、「加点要素」とのことです。

それぞれについてお伝えします。

1.2.1.革新性

革新性は以下の2つです。

  • 他にないこと
  • 簡単にマネされないこと

このように言うと、ものすごくハードルが高いように感じられるかも知れません。

しかし、塩野氏によれば、実際には、それほどハードルは高くないそうです。

塩野氏

説明の丁寧さと作文技術の上手・下手で大きく差がつきます。

今までと比べて何をどのように変えるのか、といったことについて、丁寧に説明し、的確に表現することが大事です。

少しでも独自の工夫やこだわりがあれば、文章表現を駆使して丁寧に説明することで、目新しさを打ち出すことができます。

発明の特許と似ていますね。

塩野氏

まさにその通りです。

ただし、かんじんの中身が伴っていないとどうにもなりません。

中身というのは、「何をどうするのか」「どうしてそれが必要なのか」です。そこに何かしら独自の工夫やこだわりがあることが必要です。

ところが、最近、それをおろそかにして、テクニックだけに走りすぎている申請書が目につきます。なので、私はいつも、セミナーやニュースレターなどで『テクニックに走りすぎないように』と警告しているんですよ。

通るか通らないかの分かれ目はどんなことでしょうか?

塩野氏

まず、私は通る可能性がないと分かっているお客様は最初から受けません。

それを除けば、80%以上のお客様は、文章の表現方法を方法を工夫すればすればなんとかなるんですよ。

あとの20%は、「通るかどうか微妙だけど一応出してみるか」と思ってダメもとで出してみて、「やっぱり通らなかったか」というケースです。

最初からダメだと分かるケースってどんなのですか?

塩野氏

独自の工夫やこだわりが全く見られない場合はダメですね。

たとえば、ある設備を導入するのに補助金が受け取れないかという相談を受けました。

しかし、よくよく話を聞くと、大きな会社の下請けをしていて、元請けの指定した設備を言われた通りに導入するだけでした。

『どんな些細なことでもいいから、御社なりの製造上の工夫やこだわりはありませんか?』と助け船を出しても、『言われた通りやるだけです』の一点張りでね。これではどう頑張って説明や表現を工夫しても、通る見込みがゼロなので、お断りするしかありませんでした。

では、通らなかった20%はどんなケースですか?

塩野氏

お客様の熱意や努力ではどうにもならない特殊な事情があった場合です。

たとえば、ある印刷業者さんが、これまで使ってきた印刷機で物足りない点があって、その点をカバーする技術を独自に開発したということで、補助金を申請したケースがありました。

正直、通るか通らないか、ダメもとでした。それでやっぱりダメだったんですね。

というのは、この場合、印刷機の機能が不十分だということを証明しなければなりませんよね。

でも、印刷機の製造メーカーが、その印刷機の欠点を頑として認めてくれませんでした。それはそうですよね。どのメーカーも、「自社の製品はいいものです」としか言いませんから。

1.2.2.加点要素

次に、加点要素です。これは2つあります。

  • 経営革新計画の承認
  • 経営力向上計画

これらは、顧問の税理士や中小企業診断士等に頼んで助言・指導してもらうか、専門家に相談した上で進めるのがおすすめだそうです。

2.よく分からなくても使える!IT導入補助金

次に、IT導入補助金です。

これは、「何が何だか全然分からないけど補助金を受け取れるなら受け取りたい」という方でも、活用できる可能性が非常に高いものです。

しかも、条件さえみたせば受け取れて、手続も簡単ですので、ぜひ、トライしていただきたいと思います。

現在、平成30年度実施分は3次募集の最中です。期限は11月19日までですので、十分間に合います。

2.1.今も絶賛募集中!IT導入補助金とは

IT導入補助金は、業務効率アップや売上アップのためにITサービス等を導入した場合、かかった費用の最大1/2、50万円まで補助してもらえるものです。

ソフトウェアやクラウドといった、形のないものが対象です。

たとえば、「セールスフォース」のような、営業用の顧客データ等を一元管理できるシステムを導入したような場合も対象です。

申請の手続の重要な部分は業者が代わりにやってくれるので、「ものづくり補助金」のような特別なノウハウは必要ありません。

2.2.「何から手を付ければいいか分からない」でも大丈夫!

対象となるソフトウェアやサービスは決まっていて、「ITツール選定ナビ」で検索することができます。

これが大変なすぐれものなのです。

なにしろ、「そもそもどんなサービスを導入したらいいか分からない」という場合でも、自社に合ったサービスを検索できるのです。

ITツール選定ナビの画面を下の方にスクロールすると、「診断検索」というのがあります。

【ITツール選定ナビの「診断検索」画面】

知識がなくても、まず下の「経営診断ツール」で自社の課題の把握を行って、それに合ったITサービスを検索できるのです。

2.3.予算が前年比5倍に増えて通りやすくなった!

平成30年度実施分の予算は500億円です(経済産業省PR資料 P.15参照)。これは、昨年(100億円)の5倍です。

ITを活用した業務の効率化を少しでもお考えであれば、この機を逃す手はありません。今すぐ「ITツール選定ナビ」を活用してみてください。ご自身の事業に合ったソフトウェア・ITサービスが何なのか分かります。

3.飲食業なら絶対逃すな!軽減税率対策補助金

最後に、「軽減税率対策補助金」についてお伝えします。

塩野氏によれば、特に飲食業経営の方は、獲得できる可能性がきわめて高いので、ぜひトライしていただきたいとのことです。

3.1.軽減税率対策補助金とは

軽減税率対策補助金は、2019年10月の消費税引き上げ(10%)に伴うものです。

食品や飲み物には「軽減税率」が適用されます。そうすると、特に飲食業では、商品によって消費税を別々に計算しなければなりません。

そのためには、それに対応したレジや、仕入先等との受発注システムの導入等をいち早く行う必要があります。

そこで、2019年9月30日までにそれらの対応を完了することを条件に、補助金を受け取れます。

補助してもらえる金額は最大で、かかった費用の2/3です。

これも、IT補助金と同じように、補助金の対象となるサービス・商品が決まっていて簡単に検索できます。しかも、手続は重要な部分を業者が代行してくれます。

詳しくは公式サイトをご覧ください。

3.2.事後申請でもOK!

軽減税率対策補助金の特徴は、基本的に、事後申請がOKということです。

ただし、事前申請が必要な場合もあります。それは、今すでにある受発注システムを改修・入替する場合です。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

数ある国の補助金の中で、特に狙い目な3つ、「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「軽減税率対策補助金」について、その中身と、獲得できる確率を高めるためのポイントをお伝えしてきました。

塩野氏によれば、獲得できる可能性はちょっとしたノウハウで格段に上げられるけれども、最終的には企業側の真剣さと熱意に大きく左右されるそうです。

この記事が、補助金等を活用して事業をいっそう発展させていこうとしている、熱意ある皆様のお役に立つことを心から願っています。

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