トレーラーハウス投資とは?4つのメリットと2つの注意点

トレーラーハウス投資は、最近、注目を集めている計画納税の方法です。

減価償却のしくみを利用して、複数年にわたって税金を抑えられる方法です。また、1,000万円以下から取り組めます。

今回は、トレーラーハウス投資について、基本的なしくみやメリットのみならず、リスクと注意点についても分かりやすくお伝えします。

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出岡 大作

出岡 大作

保険の教科書 編集長。2級ファイナンシャルプランナー技能士。行政書士資格保有。保険や税金や法律といった分野から、自然科学の分野まで、幅広い知識を持つ。また、初めての人にも平易な言葉で分かりやすく説明する文章技術に定評がある。

1.トレーラーハウス投資のしくみ

トレーラーハウス投資は、トレーラーハウスを購入し、宿泊業等の営利事業に提供して収益を得るものです。

トレーラーハウスは、ごく簡単に言えば、直方体の住居に車輪が付いたものです。

不動産との違いは、あくまで移動可能な「車両」だということです。

自動車と同様に、車両として登録され、車検証も交付されます。自動車との違いは、自走できず、トレーラー等でけん引されることです。

一例として、トレーラーハウスのメーカーA社の「トレーラーホテル」のプランを紹介します。

  • ①出資者XがA社製のトレーラーハウスを購入する(530万円)
  • ②Xが改めてA社に賃貸する(月額38,000円 ※最初の3ヶ月は11,400円)
  • ③A社がトレーラーハウスを利用してホテル業を行う
  • ④A社がXに賃料を支払う(10年間)

なお、このプランでは、9年経過後に定額(200万円)で買い取ってもらうこともできます。

2.トレーラーハウス投資4つのメリット

トレーラーハウス投資には、以下の4つのメリットがあります。

  1. 短期間で大きな減価償却費を計上できる
  2. 出資額1,000万円以下から取り組める
  3. 固定資産税がかからない(自動車税)
  4. 収益性がある

2.1.短期間で大きな減価償却費を計上できる

トレーラーハウスを購入した場合、4年で減価償却できます。

これは、「その他車両」にあたり、法定耐用年数が4年と定められているからです。

減価償却の方法には定額法と定率法の2つがありますが、定率法を利用すれば、以下のように、初年度に50%を償却できます。

  • 1年目:50%
  • 2年目:25%
  • 3年目:12.5%
  • 4年目:12.5%

なお、減価償却は月割ですので、減価償却費を計上できるのは購入した月からです。一気に全額を償却できる即時償却とは異なり、決算期ぎりぎりだと少ししか償却できません。

2.2.出資額1,000万円以下から取り組めるものがある

トレーラーハウス投資は、最低500万円台から取り組めます。

オペレーティングリース、コインランドリー、太陽光発電(福島特区)等は数千万円からですので、それらよりも取り組みやすいと言えます。

2.3.固定資産税がかからない(自動車税)

建物の場合は高額な固定資産税がかかります。しかし、トレーラーハウスは自動車ですので、自動車税が1台あたり年10,200円かかるのみです。

2.4.収益性がある

トレーラーハウスは、先ほどのA社のプランのように、主に宿泊業に提供することによって、収益を得ることができます。

また、プランによっては、一定期間経過後に、予め決められた額で買い取ってもらうことができます。

期待した収益を得られない(投下資本を回収できない)等のリスクについては、後ほど改めてお伝えします。

3.トレーラーハウス投資のリスクはどの程度か

トレーラーハウスのリスクは以下の2つです。

  1. 税務否認されるリスク
  2. 投下資本を回収できないリスク

3.1.税務否認されるリスク

まず、税務否認されるリスクです。これは、トレーラーハウスが「建築物」とみなされてしまうリスクです。

これについては、日本トレーラーハウス協会の基準が設けられています。建築基準法2条1項1号、日本建築行政会議『基準総則』を基に作成されたもので、以下の通りです。

  1. 随時かつ任意に移動できる状態で設置すること。
  2. 土地側のライフラインの接続方法が工具を使用しないで着脱できること。
  3. 適法に公道を移動できる自動車であること。

この基準によれば、以下のような場合に、「建築物」として扱われることになります。

  • 階段・ポーチ・ベランダがある
  • 給排水・電気・ガス・電話・冷暖房等の配線・配管を取り外すのに工具が必要
  • 車輪が取り外されている
  • 走行できる状態に保守されていない
  • 設置場所から公道までの通路が確保されていない

こういったことを回避できていれば、税務否認されるリスクは乏しいということです。

3.2.投下資本を回収できないリスク

次に、期待した収益を得られず、投下資本を回収できないリスクです。

投下資本を着実に回収できる見込があるのか、その事業者の過去の実績等も考慮して、見極める必要があります。

上記A社のプランは、賃料が10年間固定となっています。しかし、ホテル事業がうまくいかなかった場合、それは絵に描いた餅になってしまう可能性があります。

たとえば、ホテル事業の場合、重要なのは以下の2つです。

  1. 事業を行う場所の立地条件
  2. ターゲットとする顧客層の設定

たとえば、A社の上記プランの場合、工業団地の近くの、パチンコ遊技場等のアミューズメント施設に隣接した場所等にホテルを開業し、トレーラーハウスを設置します。

ターゲットとするのは、工業団地に長期にわたって働きに来る方々です。寝泊まりする宿舎が職場に近く、かつ、休日に遊びに行ける場所に隣接している場所にあるということで、稼働率が高くなりやすいと言えます。

まとめ

トレーラーハウス投資は、トレーラーハウスを購入し、宿泊業等の営利事業に提供して収益を得るものです。1,000万円以下から取り組める数少ない計画納税の方法です。

車両扱いとなるので、減価償却の期間が4年と短く、かつ、定率法を利用すれば初年度に50%を償却することができます。

また、不動産と異なり、固定資産税がかからず、低額の自動車税がかかるのみです。

税務否認のリスクについては、法令上「建築物」にあたらないことが重要で、業界で法令等に則った細かい基準が設けられており、それに則っているかを確かめる必要があります。

投下資本を回収できるかどうかは、ホテル事業を運営する場所等の立地条件と、ターゲットとする顧客層の設定にかかっています。これらの事情に加え、過去の実績も確認するなどして、着実に収益を回収できる可能性が高いと考えられるプランを選ぶ必要があります。

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