医師賠償責任保険とは?補償内容と加入上の注意点

医師賠償責任保険は、医療ミスや医院・設備の不備による事故が原因で、患者の症状が悪化したり後遺症を負わせてしまい、損害賠償責任を求められた時に賠償金等を補償してもらえる保険です。

医師国家試験に合格したらすぐに加入するように言われる保険で、医師の方であれば必ずと言っていいほど加入しています。

この記事では、医師賠償責任保険について、補償内容、加入方法等、必ず押さえておいていただきたい基本的な知識を分かりやすくお伝えします。

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保険の教科書 編集部

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1.後遺症を与えた場合もカバーされる

医師賠償責任保険の役割は、医療ミスが原因で賠償責任を負ってしまった場合に備える補償です。

重要なのは、診断ミスによって患者の症状が悪化してしまった場合だけでなく、治療ミスによって後遺症を負わせてしまった場合が対象となります。

たとえば、手術は成功したものの、その一年後にその手術でのミスが原因で死亡し、その後患者から医療事故として訴えを起こされるという場合があります。

医師賠償責任保険は、そういうケースもきちんとカバーしてもらえる保険です。

2.医師賠償責任保険でどこまでの費用を補償してもらえるか

医療ミスで患者様を死傷させてしまった場合、損害賠償責任を負うだけでなく、それ以外の費用がかかることがあります。

たとえば、裁判になった場合、敗訴すれば訴訟費用もかかります。また、勝訴したとしても弁護士費用は自己負担です。さらに、それ以外にも様々な費用がかかります。

では、医師賠償責任保険はこれらの費用をどこまで補償してくれるでしょうか。

損害賠償金以外に補償してもらえる費用は、大まかに、以下の5通りです。

2.1.争訟費用

最初に、裁判を起こされてしまった場合にかかる「争訟費用」です。

まず、裁判で負けてしまった場合は、医師側が裁判の運営費用(訴訟費用)を負担しなければなりません。その費用を補償してもらえます。

また、勝訴したとしても、弁護士費用は自己負担せざるを得ません。その場合の弁護士費用を補償してもらえます。

なお、弁護士費用は、裁判でなくても、示談交渉のために弁護士を雇った場合もカバーされます。

2.2.損害の防止・軽減のために支出した費用

事故が発生した場合、損害の発生・拡大の防止の措置をとる必要があります。その費用も補償してもらえます。

2.3.緊急措置費用

事故が起きても、すみやかに応急処置等を行えば、最終的に損害賠償金を支払わずにすむ場合があります。

こういう場合、応急処置等にかかった費用を補償してもらえます。

2.4.協力費用

たとえば、保険金の額をどうするか決めるために、保険会社から資料の提出を求められることがあります。

この場合、資料を作成したり集めたりするのに費用がかかれば、「協力費用」として補償してもらえます。

3.医師賠償責任保険の注意点

上述のように、医師賠償責任保険は、診療中の事故などによって損害賠償責任を負った場合に、損害賠償金だけでなくその他の費用をかなり広い範囲で補償してくれるものです。

ただし、以下のような注意点があります。

3.1.ミスがあまりに重大だと補償してもらえない

ミスがあまりに重大すぎる場合は、「重過失」と言って、わざとやった「故意」と同じに扱われ、損害賠償責任を負っても補償してもらえません。

3.2.美容を目的とする医療行為での事故は対象外

美容外科・美容皮膚科・審美歯科などは「美容整形手術等」と呼ばれ、本来の医療行為と違い、理想的な見た目に近づけたり、見た目の若さを保ったりするために行うものです。

これらは「美容を目的とした行為」とみなされ、一般的な医師損害賠償責任保険の対象から外れてしまいます。

よく知られているところでは、「一重まぶたを二重まぶたにする手術」「レーザー脱毛」「老化や肌荒れを改善するために行うヒアルロン酸注射」等があります。

また、他にも以下のようなものがあります。

  • 表情じわ改善のためのボツリヌストキシン注入
  • しわ・たるみ改善のためのヒアルロン酸注入
  • シミ取りや肌質改善を目的としたレーザー治療

このような美容目的での医療行為を専門で行っている場合、医師賠償責任保険は支払い対象外となるので、任意団体が行っている「一般社団法人日本美容医療責任共済会」や「美容医療賠償責任保険」などの加入をお勧めいたします。

3.3.海外の医療行為は対象外

日本国内での医療行為についてのみ、補償の対象となります。

4.どこにいけば加入できるか?

医師賠償責任保険は保険の種類でいうと「損害保険」です。したがって、この保険を扱っているのは主に損害保険を扱っている保険会社と保険代理店です。

なお、この保険は取り扱っている保険会社が少ないこともあり、最近では、何らかの団体経由で加入しています。団体経由で加入する場合、保険料割引が受けられることもあります。

まとめ

医師賠償責任保険は、診療中のミスが原因で患者の症状が悪化してしまった場合や、後遺症を負わせてしまった場合をカバーする保険です。

補償範囲は、損害賠償金それ自体だけでなく、損害を防ぐための費用や、裁判にかかる費用等もカバーしてもらえます。

ただし、仕事のミスがあまりにひどすぎる場合や美容目的での医療行為の場合等、補償してもらえないケースもあります。

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