iDeCoの基礎知識~3つの節税メリットと注意点~

iDeCo(イデコ)の正式名称は「個人型確定拠出年金」と言います。

数年前に「老後2,000万円問題」が話題となりましたが、老後の資産形成をするための選択肢として注目されました。

毎年のように加入者は増えていますが、実際にiDeCoを初めている人はまだまだ少なく、加入率は3%に満たないというデータもあります。

そこでこの記事では、iDeCoの加入を検討している人に役立つような、基本的な仕組みやメリットと注意点をご紹介したいと思います。

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宮阪 沙織

宮阪 沙織

私は10年以上にわたり、生命保険業界で働いております。マイホームの次に高い買い物と言われることもある保険ですから、本当に必要な商品を無駄なく加入してもらうことが大切だと考えています。お一人お一人のご希望やライフプランをおうかがいし、少しでも豊かな人生を送るお手伝いが出来ればと思っております。

1.iDeCoとは?

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で作る「私的年金」です。掛け金の運用先を自分で決め、その結果次第で受取額を増やすこともできます。

活用を促すために、税制上の優遇措置も設けられており、節税しながら積立ができます。

公的年金だけでは不十分・・・ということで、2000年から国の政策としてスタートしました。

加入資格は20歳以上

20歳以上60歳未満なら、原則として誰でも加入できます。原則というのは、国民年金の保険料を納めていない人は対象外になるからです。

また、2022年5月からは65歳までiDeCoに加入できるようになります。加入期間が延長されるので、老後資金の積み立てを長く行うことができます。

65歳まで働きながら国民年金の保険料を納めて、さらにiDeCoを活用し、より多くの老後資金を準備することができるのです。

50代後半の方でも、このような延長制度が導入されるので、ぜひ検討してほしいと思います。

掛け金は5,000円から

iDeCoの掛け金は5,000円からスタートし、職業により上限額が決められています。

自営業は月6.8万円まで、会社員と主婦は月2.3万円までで、公務員は月1.2万円までです。

ただし、会社員で他の年金制度を併用している場合は上限額が引き下げられます。

途中で掛け金の払込を停止したり再開したりするのはいつでも可能です。また、掛け金の額の変更は年に1回までです。

受け取り時期は60歳以降

iDeCoの加入期間が10年以上の場合、60歳から年金を受け取ることができます。

加入期間が10年未満であれば、受取開始は61~65歳までです。

また、受給開始年齢になった場合でも、最長70歳まで年金を受け取らず、運用を継続することができます。

図2

2.iDeCo最大のメリット:3つの節税

iDeCoは、老後資金の積み立てが目的です。同時に、一番の魅力は「税制メリット」です。

掛け金が全額所得控除になるので、所得税と住民税が安くなるという節税効果があります。

さらに、積立時や運用時だけでなく、受取時にも節税効果があります。

  • 積立時:住民税と所得税が軽減される
  • 運用時:利益が非課税になる
  • 受取時:一定額まで非課税で受け取れる

それぞれについて説明します。

積立時:住民税と所得税が軽減される

まず、iDeCoの掛け金は全額所得控除となります。つまり、iDeCoでお金を貯めるだけで住民税や所得税が安くなるのです。

同じ積み立てでも、定期預金や投資信託で税金は安くなりませんので、これは大きなメリットです。

こちらの表をご覧ください。

※厚生労働省『個人型年金に加入した場合の所得控除の効果』よりデータ参照

例えば、年収500万円の人が毎月23,000円をiDeCoで積み立てていくと、年間55,200円の節税になります。

年収がずっと変わらなかった場合、10年で55万、20年でなんと100万円以上になるのです。

また、年収が高いほど税率も高くなるので、年収が上がればより大きな節税効果があります。

具体的な節税金額は、「かんたん税制優遇シミレーション」で計算することができます。ぜひ試してみてください。

運用時:利益が非課税になる

さらに、運用によって出た利益に税金はかかりません。通常、投資信託などの金融商品では、利益が出たら20.315%の税金がかかります。

たとえば100万円の利益が出たら、そのうち約20万円は税金を支払わなくてはなりません。

ですが、iDeCoの場合、100万円の利益が出ても課税されません。これは非常に魅力的です。

受取時:一定額まで非課税で受け取れる

iDeCoで積み立てたお金を受け取る時は、3つの方法があります。

  • 年金
  • 一時金
  • 年金と一時金の組み合わせ

ここでは分かりやすく、年金と一時金の2つについて説明していきます。

年金で受け取る

年金で受け取る場合は「雑所得」として課税対象となりますが、「公的年金控除」が受けられます。

他の公的年金の収入と合計して、65歳未満は60万円まで、65歳以上だと110万円までは税金がかかりません。

公的年金等控除の計算方法は以下の通りです。

一時金で受け取る

一時金の場合は「退職所得控除」が適用されます。積み立て期間によって、控除額は変わります。

  • 積み立て期間30年⇒1,500万円まで
  • 積み立て期間25年⇒1,200万円まで
  • 積み立て期間20年⇒800万円まで

退職所得控除の計算方法は以下の通りです。

3.iDeCoを始める前に知っておきたい注意点

60歳まで引き出せない

iDeCoの掛け金は、最短でも60歳まで引き出しできません。

これは少し厳しいルールかもしれません。というのも、長い人生の中で100万円単位のお金が急に必要になることは意外と多くあるからです。

例えば、

・子供が受験に失敗、私立の学校に行くことになった
・両親が介護になり、施設に入る資金が必要になった
・災害で家のリフォームをすることになった

などが考えられます。

半ば強制的に貯金できるメリットはありますが、急な資金繰りが必要な時は一切引き出せないのがiDeCoの弱点です。

ですが、毎月5,000円から始められるので、無理ない金額から設定することが大切になります。

金額の増減は年1回まで、支払いの停止や再開はいつでも可能です。

とはいえ、「少額でも引き出せないのは不安・・・」という方は、いつでも引き出せる「つみたてNISA」を検討してみてください。

「つみたてNSA」に節税効果はありませんが、少額(毎月100円)からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。

※参考ページ「つみたてNISAの概要

金融機関で大きな差がある手数料

iDeCoにかかる手数料は、いくつかの種類があります。

もっとも差がでるのは、金融機関ごとで定めている「管理手数料」です。年間約2,000円が最も安く、高いところでは年間約7,500円もかかります。

その差額は20年では10万円にもなってしまうので、できるだけ手数料が安い金融機関を選ぶことが大切です。

実際に、私の弟夫婦が地元の銀行でiDeCoを始めたのですが、私が利用している証券会社と比べたら2人で13万円もの差が出てしまいました。

いったんiDeCoをスタートすると、金融機関を変更するのは非常に面倒で手間がかかります。

ですから、できるだけ手数料が安い金融機関を選ぶようにしてください。

iDeCoナビ」のようなサイトでも、金融機関ごとの手数料を見ることができます。

元本確保型と元本変動型がある

iDeCoで運用する金融商品は、大きく次の2つに分かれます。

  • 元本確保型:定期預金や保険など
  • 元本変動型:投資信託など

どちらを選ぶべきかは人によって異なります。それぞれについて説明します。

大きく増やせる可能性があるのは元本変動型

元本確保型を選べば、掛け金が増えることはありませんが、減ることもありません。

掛け金が「所得控除」を受けることによる節税のメリットだけ受けるというのも、一つの選択肢です。

これに対し、元本変動型は大きく増やせる可能性がある反面、運用が悪ければ元本割れのリスクもあります。

私が自分でも加入していて、おすすめするのは、元本変動型です。なぜなら、お金を元本より大きく増やせる可能性があるという魅力は捨てがたいからです。

また、元本割れのリスクには対処法があります。後ほどお伝えします。

元本確保型と元本変動型でどれほど差が開いてしまうかは、こちらのシミュレーションをご覧ください。

30歳、会社員、月23,000円を30年間積み立てる(元本828万円)

:元本確保型(定期預金・年利0.02%):830万円(+2万円)
:元本変動型(投資信託A・年利3%):1,340万円(+512万円)
:元本変動型(投資信託B・年利5%):1,914万(+1,086万円)

利回りによるパフォーマンスの違い

※使用分析ツール:楽天証券「積立かんたんシミュレーション

このように、同じ掛け金でも、元本確保型だとほとんど増えないのに対し、元本変動型だと100万円単位・1,000万円単位で増える可能性があり、結果が大きく変わってしまうのです。

元本割れのリスクに対する対処法

とはいえ、元本割れの可能性がある運用先を選ぶのは、不安に感じる人も多いでしょう。

リスクを0にすることはできませんが、対処法はあります。

それは「長く続ける」ことです。

リスク分散しながら、長期にわたって毎月決まった金額を積立しつづける方法を「ドルコスト平均法」と言います。

「ドルコスト平均法」が、どれくらいリスクの低い運用方法なのか?金融庁のシミュレーションをご覧ください。

国内外の株式債券に分散投資した場合の収益率の分布

※画像:金融庁「つみたてNISAについて(P.6)

赤と青の棒グラフは年利を表わしています。

保有期間5年では赤い棒グラフがあり、これはマイナスが出てしまう可能性を表わしています。

いっぽう、保有期間20年では、全て青い棒グラフでプラスの結果となっています。

このように長期運用するだけで、損をしにくくなるのが「ドルコスト平均法」なのです。

まとめ

この記事では、iDeCoを始める前に必ず知っておいてほしい基礎知識と注意点についてお伝えしました。

iDeCoは節税効果があり、老後の資産形成にピッタリです。ただし、60歳まで引き出せないことや、運用次第で大きく成果が変わる点もおさえておきたいポイントです。

まだまだ加入率は低いですが、多くの人に利用してほしいと思います。

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