国税庁がターゲットを「公開」!2026年以降に税務調査で狙われる5つの危険な特徴

執筆 社長の資産防衛チャンネル編集チーム監修 税理士法人グランサーズ公開 2026年1月22日
国税庁がターゲットを「公開」!2026年以降に税務調査で狙われる5つの危険な特徴
国税庁がターゲットを「公開」!2026年以降に税務調査で狙われる5つの危険な特徴

「毎年、税務調査の時期になると戦々恐々としている…」

そんな経営者の方は多いのではないでしょうか。

「うちは小さい会社だから大丈夫だろう」「少しくらい申告漏れがあってもバレないはず」

もしそう考えているなら、それは非常に危険な賭けです。

実は、国税庁は毎年、「調査等の状況」に関するレポートをホームページで公開しています。

これは単なる活動報告ではありません。

「我々は今年、こういう人たちを重点的に調査しますよ」という、国税庁からの事実上の「調査宣言」なのです。

この資料を読み解くことで、今後どのような会社や個人がターゲットになるのか、その傾向と対策が見えてきます。

今回は、最新の公表資料に基づき、2026年以降に特に狙われる可能性が高い「5つの危険な特徴」と、変化する税務調査の最新トレンドについて、徹底解説します。

1.なぜ国税庁は「調査宣言」を公表するのか?

そもそも、なぜ国税庁はわざわざ手の内を明かすような資料を公表するのでしょうか。

そこには、切実な内部事情と2つの狙いがあります。

調査官不足という現実

現在、個人の確定申告件数は年間約2,300万件、法人の申告も約300万件にのぼります。

対して、国税庁の職員数は約5万5,000人、実地調査に携われるのはその半分程度と言われています。

つまり、すべての申告を詳細にチェックすることは物理的に不可能な状況なのです。

公表に込められた2つの「本音」

限られたリソースで最大限の効果を上げるために、国税庁はこの公表資料を通じて2つのメッセージを発信しています。

  1. 実績のアピール:

「これだけの不正を見つけ、これだけの追徴課税を行いました」と公表することで、組織としての機能を示し、国民の信頼を得る狙いがあります。

  1. 牽制(アナウンス効果):

これが最も重要です。「富裕層を重点的に見ています」「海外取引はバレますよ」とあえて宣言することで、納税者にプレッシャーを与え、不正を未然に防ぐ狙いがあります。

つまり、この資料で「重点項目」として挙げられている分野こそが、国税庁が今、最も力を入れて人員を割いているターゲットなのです。

2.2026年、税務調査で狙われる5つのターゲット

最新の資料から読み取れる、今後重点的に調査されるターゲット層は以下の5つです。

①富裕層

これは毎年の定番ですが、依然として最重要ターゲットです。

保有資産や所得が大きいほど、申告漏れがあった場合の追徴税額も大きくなるため、調査効率が非常に良いからです。

野村総研の定義では「純金融資産1億円以上」が富裕層とされていますが、高収益企業のオーナー社長などは必然的に該当しやすくなります。

②海外投資・海外取引を行っている人

「海外の資産ならバレないだろう」という考えは、もはや過去の遺物です。

国税庁の資料でも、海外投資等を行っている個人に対する1件あたりの追徴税額は649万円と、全体の平均(275万円)の約2.4倍に達しており、特に厳しく見られています。

【図表】国税庁の情報収集網

これらの包囲網により、海外資産隠しは極めて困難になっています。

③インターネット取引を行っている人

ネット通販、アフィリエイト、シェアリングエコノミー(民泊・カーシェア)、そしてUberEatsなどのギグワーカーも含まれます。

新しい経済活動は申告意識が低い層が多く、無申告の温床になりやすいため、国税庁はここ数年、特に監視を強化しています。

「副業だから」「ネットだから」という甘えは通用しません。

④無申告者

「申告しなければバレない」と思っている層への調査も強化されています。

1件あたりの追徴税額が過去最高を記録していることからも、国税庁の本気度が伺えます。

資料収集(情報収集)の専門部隊が動いており、取引先への反面調査や銀行調査から、無申告の事実は必ず明るみに出ます。

⑤消費税の還付申告者

輸出業や設備投資などで消費税の還付を受ける事業者の中に、架空の仕入れを計上して不正に還付を受けようとするケースが後を絶ちません。

東京国税局に「消費税不正還付対策本部」が設置されるほど問題視されており、悪質な場合は重加算税を含む厳しい処分が下されます。

3.税務調査の今後の動向:実地調査は減るが「接触」は増える?

今後の税務調査は、どのように変化していくのでしょうか。

公表資料のデータからは、「調査の二極化」という明確なトレンドが見て取れます。

実地調査は減少傾向

調査官が会社や自宅に来る、いわゆる「実地調査」の件数は、コロナ禍前の約6割程度にとどまっています。

人手不足もあり、すべての会社に実地調査に入るスタイルは限界を迎えています。

「簡易な接触」が激増

その代わりに増えているのが、電話や書面、あるいは税務署への呼び出しによる「簡易な接触」です。

明らかな計算間違いや、軽微な確認事項については、実地調査を行わずに効率的に処理する方針へとシフトしています。

その結果、実地調査と簡易な接触を合わせた「調査等の合計件数」は、コロナ禍前を上回る水準になっています。

結論:逃げ場はなくなっている

これは、「大きな不正が疑われるターゲット(前述の5つなど)には徹底的に実地調査を行い、それ以外の細かいミスも簡易接触で漏らさず回収する」という、より効率的で隙のない体制に移行したことを意味します。

「うちは小さいから調査は来ない」という安心感は、もう捨てた方が良いでしょう。

まとめ

国税庁の「調査宣言」は、決して脅しではありません。

AIやデータ分析を活用し、ターゲットを絞り込んだ効率的な調査が行われるこれからの時代において、資産を守る唯一の方法は、「適正な申告」と「事前の対策」です。

特に、今回挙げた5つの特徴(富裕層、海外取引、ネット取引、無申告、消費税還付)に当てはまる方は、税務調査のリスクが高いことを認識し、日頃から証拠書類の整備や税理士との連携を密にしておくことが重要です。

この記事で解説した内容は、以下の動画で税理士がより詳しく解説しています。具体的な事例や最新のデータについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。

 

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執筆・監修

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本記事は社長の資産防衛チャンネル編集チームで執筆、税理士法人グランサーズが監修しています。編集チームは公認会計士、税理士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー等の資格を持つメンバーで構成されています。
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