成功する経営者の8つの共通点|富裕層の思考法と行動原理

企業の経営者として、あるいはこれから起業を目指す者として、大きな成功を収めている人々が、どのような考えを持ち、どのように行動しているのか、その共通点に強い関心を抱くのは自然なことです。世の中には数多くの成功法則やビジネス書が存在しますが、表面的なテクニックを真似るだけでは、決して同じ成果を上げることはできません。

長年、多くの経営者や、いわゆる「富裕層」と呼ばれる方々と接する中で私が見出したのは、彼らが私たち一般人とは、思考や行動の「基準値」そのものが根本的に異なる、という事実です。それは、単なる努力や運といった言葉では片付けられない、物事の捉え方や決断の質の違いと言えるかもしれません。

この記事では、その成功者の「基準値」を、『決断と行動』『知性と論理』『繋がりと視野』という3つの柱に分け、彼らに共通する8つの行動原理を解き明かしていきます。これは、あなたのビジネスの常識、そして人生の「基準値」を、根底から見つめ直すきっかけになるかもしれません。

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社長の資産防衛チャンネル編集チーム

社長の資産防衛チャンネル編集チーム

本記事は社長の資産防衛チャンネル編集チームで執筆、税理士法人グランサーズが監修しています。編集チームは公認会計士、税理士、MBA、CFP、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、行政書士等の資格を持つメンバーで構成されています。

前提知識:「富裕層」の定義と、彼らが見ている世界

本題に入る前に、「富裕層」の定義を数字で確認しておきましょう。野村総合研究所の調査(2021年)などでは、世帯が保有する純金融資産の額によって、以下のように分類されています。

【図表】純金融資産保有額の階層別世帯数

こうして見ると、金融資産1億円以上を持つ「富裕層」と「超富裕層」を合わせても、全体の約2.8%、およそ35世帯に1世帯という、ごく一握りの存在であることがわかります。これからお話しする3つの柱は、彼らがこの一握りの存在になるべくしてなった、思考と行動の原理原則です。

【第一の柱:決断と行動】現状を破壊し、前進する力

まず、第一の柱は『決断と行動』です。これは、成功者が持つ最もダイナミックな力であり、現状をただ受け入れるのではなく、自らの意思で未来を創り出すための原動力となります。

①多数決に頼らず、最終的には「自分で決める」

成功する経営者は、周囲の意見に耳を傾けることはあっても、最終的な意思決定を他人に委ねることはありません。たとえ、自分以外の全員が「B」という選択肢を支持したとしても、自身があらゆる情報を分析した上で「A」が正しいと信じるならば、迷わず「A」を選択します。

これは、単なるワンマン経営や頑固さとは本質的に異なります。大企業では、責任を分散させるために、多数決や会議で物事を決めることがよくあります。これは「失敗しないこと」が組織の目的になりがちだからです。しかし、オーナー経営者の目的は「勝つこと」です。

勝つためには、時に常識から外れた、大胆な一点突破が必要になります。それは、全責任を負う覚悟を持った、一人の強烈な意思からしか生まれません。この「自分で決める」という覚悟こそが、リーダーシップの源泉なのです。

②現状維持を嫌い、「変化」を常に求める

ほとんどの人は、大きな不満がない限り、慣れ親しんだ環境ややり方を変えることを好みません。「現状維持バイアス」と呼ばれる、人間の本能的なものです。

しかし、成功する経営者は、この逆です。彼らにとって、変化のない状態は「退屈」であり、事業の「停滞」を意味するリスクそのものです。ビジネス環境は常に流れる川のようなものであり、立ち止まることは、実質的に後退していることと同じだと知っています。

彼らの「決断が早い」と言われるのも、この「変化を好む」性質に起因します。決断とは、本質的に「現状を変える」ための選択です。変化を恐れないからこそ、彼らは迅速に意思決定を下し、すぐに行動に移すことができるのです。

③常人には理解しがたい「突き抜けた行動力」を持つ

そして、この柱の最後が、おそらく最も模倣が難しい、彼らの持つ「突き抜けた行動力」です。その行動の基準値は、時に私たちの常識をはるかに超えています。

有名な女性経営者の方のエピソードに、難関資格を取得するために、トイレに行く時間すら惜しんで、大人用のオムツを履いて勉強に集中した、というものがあります。この話を聞いて、多くの人は「そこまではできない」と感じるでしょう。これこそが、成功者と凡人を分ける「基準値」の違いです。

このエピソードの本質は、オムツを履くという奇抜な行為そのものではありません。目標達成における最大のボトルネック(この場合は時間)を特定し、それを解消するためなら、常識外れで、他人が躊躇するような手段であっても、ためらうことなく実行に移すという、問題解決への執念です。彼らは、常に自身の限界を突破するための、常軌を逸した集中力と行動を取る準備ができているのです。

【第二の柱:知性と論理】自己と事業を客観的に管理する力

第一の柱が強力なエンジンだとすれば、第二の柱『知性と論理』は、そのエンジンを正しく導くための、精密なナビゲーションシステムです。

④自分より優れた相手には、驚くほど「素直」である

第一の柱で見たような、強烈な自己決定権を持つ一方で、成功者は、自分が知らない分野や、自分より優れた知識・経験を持つ相手に対して、驚くほど「素直」で謙虚な姿勢を見せます。これは、彼らの自信が本物だからです。

自分の核となる能力に絶対的な自信があるからこそ、自分が知らないことを認めることに、何の抵抗もありません。彼らにとって、専門家から教えを請うのは、弱さの露呈ではなく、新しい武器を手に入れるための、極めて合理的な「投資」なのです。この知的好奇心と謙虚な姿勢が、彼らを常に成長させ続ける原動力となっています。

⑤感覚だけでなく「数字」に強い

優れた経営者は、鋭い直感やビジネスセンスを持っていると同時に、極めて「数字」に強いという共通点があります。単に決算書が読めるというレベルではありません。彼らは、自社のビジネスを動かしている、いくつかの重要な経営指標(KPI)を完全に把握しています。

そして、それらの数字のわずかな変動から、事業の健康状態を瞬時に読み取り、次の一手を考えます。医者が患者のバイタルサインを見るように、数字でビジネスの健康状態を語ることができるのです。感覚的な「いける気がする」という思いを、必ず数字という客観的な根拠で裏付けてから、冷静に判断を下します。

⑥自身の「健康」を最強の資本財と考える

意外に思われるかもしれませんが、突き抜けた成功者は、ほぼ例外なく、自身の健康管理を最重要事項と捉えています。彼らは、自分の身体と精神こそが、すべての価値を生み出す源泉であり、会社にとって最も重要な「資本財」であることを、論理的に理解しているのです。

睡眠時間を削って働くことを美徳とは考えません。最高のパフォーマンスを発揮するために、最適な睡眠時間を確保し、栄養バランスの取れた食事を摂り、定期的な運動を欠かさない。これは、趣味や気晴らしではなく、事業を成功させ続けるための、戦略的な自己投資なのです。最高のコンディションを維持できなければ、正しい経営判断も、突き抜けた行動力も生まれないことを、彼らは知っています。

【第三の柱:繋がりと視野】世界と人を味方につける力

最後の柱が、『繋がりと視野』です。これは、彼らの影響力を、事業の枠を超えて、社会や世界へと広げていく力です。

⑦ビジネスの根幹は「人脈」であると理解している

彼らにとって人脈とは、単なる名刺交換の数ではありません。最終的にビジネスを動かすのは「人」であり、その繋がりが決定的に重要であることを、本質的に理解しています。

特に、グローバルな舞台で活躍する人々にとっては、文化や言語を超えて信頼関係を築くための「共通言語」を持つことが重要になります。重要なのは、それらを通じて「信頼のインフラ」を構築することに、時間とコストを惜しまないという点です。

⑧常に「海外」に視野を向けている

成功する経営者の多くは、その視野が国内だけに留まっていません。ビジネスで海外へ足を運ぶのはもちろん、プライベートにおいても、常に海外との接点を持ち、グローバルな視点から物事を捉えようとします。

異なる文化や価値観に触れることで、日本の常識を客観的に疑い、新たなビジネスのヒントを得る機会としているのです。「なぜ日本では、こうなんだろう?海外では当たり前なのに」という視点が、既存の市場にはない、革新的なサービスを生み出すきっかけになります。

まとめ

成功する経営者たちに共通する8つの行動原理を、「3つの柱」に沿ってご紹介しました。

  • 【決断と行動】多数決に頼らず自ら決め、現状維持を嫌い、常識外れの行動力で前進する。
  • 【知性と論理】専門家には素直に学び、数字でビジネスを語り、自身の健康を最重要資本と考える。
  • 【繋がりと視野】人脈という信頼のインフラを築き、常に海外に視野を向ける。

これらの特徴を知ったからといって、明日からすぐに同じことができるわけではありません。なぜなら、これは単なるテクニックではなく、彼らの生き方そのものであり、長年の経験の中で培われた「思考と行動のOS」とも言えるものだからです。彼らは、誰かの真似をして成功したのではなく、自らの価値基準で行動した結果、成功を掴み取ったのです。

私たちが学ぶべきは、彼らが資産運用そのものではなく、「自分の事業を成功させること」に、人生の情熱を注いでいるという事実です.資産は、その情熱の結果として、後からついてくるものに過ぎません。

まずは、自らの事業に情熱を注ぎ、できることから一つずつ、行動の基準値を上げていく。それが、成功への、そして真の資産防衛への、確実な一歩となるのではないでしょうか。

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