住宅ローンを安全に返済するための5つのポイント


夢のマイホームは一生に一度の買い物です。
最近では、マイナス金利の影響で0.5%を切るローンが登場するなど、これを好機とばかり、マイホーム購入を考えている方は多いことと思います。
しかし、住宅ローンは簡単にいうと借金です。そのため、「返していけるだろうか?」と不安を感じる方も多いでしょう。
住宅ローンは、数千万円という大金を借入しますから、金利や契約内容が違うだけで、結果的に利息の支払いが数百万円変わってくることもあります。
それだけに、不動産会社や銀行任せではなく、自分で住宅ローンについて調べ、理解を深めることが大切です。
まず、マイホーム購入を住宅ローンで考えている方が賢い借り方・返し方が理解できるように、わかりやすく基本的なことを確認します。
その上で、5つのポイントを絞って整理します。
本記事は、マイホーム購入を考えている方のほか、すでに購入した方にも参考になると思いますので、ぜひ確認の意味で読んでいただけると幸いです。
1. 必ず抑えておくべき住宅ローンの基本
マイホーム購入で住宅ローンを考えている方は、以下の2つを考える必要があります。
- 返済期間:住宅ローンをいつまでに返し終えれば安心か?
- 月々の支払額:月々の支払いをどうするか?
これらは住宅ローンを借りるときにとても大切です。
1.1. 住宅ローン返済は退職時までに完済すること
多くのご家庭が、住宅ローンを組むときは、最長の35年で返済期間を設定します。長く組んだ方が月々の支払い額を抑えられるからです。
しかし、考えてみてください。
仮に33歳の時に35年返済で借りると、払い終える時には68歳となっています。
つまり完済前に定年退職を迎えてしまうということです。そして、退職後は、65歳から支給される公的年金以外に収入がなくなるご家庭が多いでしょう。
そのため、退職時までに完済できる返済期間で借りることを目指しましょう。
ただし、68歳完済で借りても、途中に3年間の繰り上げ返済を利用して退職時までに完済できる場合も安心できます。
1.2. 月々の支払額は現在の家賃+αで考えること
一般的には、住宅ローンの返済額(返済負担率)は、収入の25~35%を目安にするのが良いと言われています。
しかし、家族構成やその人の考え方や生活スタイルによっても安心できる返済負担率は違うので、鵜呑みにするのは好ましくありません。
年功序列で昇給が緩やかなサラリーマンの場合は、今の家賃額を目安に毎月の返済額を考える方が確かです。
今の家賃に共益費や駐車場代などを加えた住居費を上限額とし、住宅ローンの返済額と購入後の維持費を加えた額がその範囲内に収まるようにしましょう。
2. 住宅ローンを安全に返済する5つのポイント
それでは、続いて住宅ローンを借りる時に頭に入れておいてほしい5つのポイントをご紹介します。
2.1. 若いうちに住宅ローンを組む
買いたい気持ちが強いなら若いうちの方が結果的には安心です。若いうちの方が定年退職までの期間が長く、住宅ローンを最長期間で組めるため、月々の返済額の調整がしやすくなります。
また、お子様のいる家庭ならば、併せて教育費の支払いについても考えなければなりません。
特にお子様が私立高校・私立大学に進学する場合には教育費が高くなり、塾代も併せると、子供一人につき年間200万円以上かかることもあります。
住宅ローンの支払いと重なって、苦しくならないよう注意しましょう。
2.2. 返済期間は短くし過ぎてもダメ
返済期間を短く組めば、定年退職までに完済できて安心で、支払う利息が少なくて済むため総返済額を抑えることができます。
しかし、あくまで無理をしないレベルでの話です。そのため、月々の支払いが妥当なのかどうかもしっかり確認しましょう。
初めから短く組みすぎると、万が一支払いが苦しくなっても、あとで返済期間を長くすることは難しいです。
住宅ローンの返済期間だけでなく、毎月の支払い額も併せてバランスよく判断したいものです。
2.3. 繰り上げ返済で返済期間を短縮する
定年退職後に完済できるような期間で住宅ローンを組んでしまった場合、繰上げ返済で、定年退職までにローンを完済することもできます。
繰上げ返済は、臨時収入などで、まとまったお金ができたときに支払いをして期間短縮する方法です。
繰り上げ返済の実行は早めがお得です。繰り上げ返済はどのタイミングで実行するかによっても効果に違いが出るものです。
同じ金額を繰り上げ返済に使う場合、返済を開始してからの時期が早いほど軽減される利息額が多くなります。
そのため、臨時収入があった場合や、年収がアップしてお金に余裕ができた場合は、繰り上げ返済の実行も検討しましょう。
しかし、最初から繰り上げ返済を計画してローンを組むというのは非効率です。
なぜなら、繰上げ返済のための貯金ができる余裕があるのであれば、返済期間を短く組んで、その貯金額の分を毎月の返済額に充てたほうが総支払額は安くすむからです。
2.4. 頭金をできるだけ多く準備して月々の返済額を減らそう
当たり前かもしれませんが、住宅ローンの借入額が少ないほど月々の返済額は少なくなります。
借入額を少なくするには、購入する物件の価格を抑えるか、頭金を増やすかのどちらかです。
頭金は住宅価格の1~2割が適正と言われていますが、できれば2~3割準備し、借入金額を少なくできると安心でしょう。
しかし、頭金を準備することだけに意識が向いてしまい、現在のようなマイナス金利という買い時を逃してしまうと本末転倒です。
親からの贈与を活用するなど早期に頭金を増やすことを考えたいです。
また、税法は期限付きですが、親から子への住宅購入支援の贈与は、省エネ等住宅で1,000万円、一般の住宅で500万円まで贈与税は不要(2022年1月1日以後に贈与があった場合)となっています。
2.5. 金利が低いほど返済額は少なくなる
借入額と返済期間が同じなら、金利が低いほど返済額は軽くなります。
例えば4,000万円返済で借りた場合、金利1%と2%とでは毎月の返済額は1万7,000円ほどの差となります。わずか1%とはいえ、侮れない違いです。
安心・安全な返し方を重視するなら、全期間固定金利を選ぶのが基本です。
しかし、現在は、金利が0.5%を切る住宅ローンが出るなど歴史上でも記録的な低水準の時期です。
そのため、金利の動向に対応できる自信があれば、変動金利を選ぶと良いでしょう。
しかし、変動金利は金利上昇すると毎月の返済額がアップするため、金利の仕組みや返済額がどのくらい上がるのかを、徹底的にシュミレーションすることをお勧めします。
また、低金利時に出来るだけ多く返済を終えられるように、繰り上げ返済への意識も高めておくと良いでしょう。
まとめ
ここまで、安全に住宅ローンを組むために5つのポイントを確認しましたが、家計の事情は様々です。
また、家族構成やその人の考え方や生活スタイルもそれぞれです。
大切なのは、住宅ローンの返済は長期にわたるということです。
そのため、マイホーム購入後の10年後、20年後、老後のライフプランを考えて、安全に返済できるかどうかイメージしておくことが重要です。
家計の中で最も額が大きい、3大支出は
- 生活費
- 教育費
- 住宅ローン
です。
住宅ローン返済だけ考えていると、生活費及びお子様の教育費が支払えなくなる可能性があります。
そのため、現在から未来に渡っての家計の状況をシミュレーションしておくことが重要です。



