注文住宅の価格について|予算の相場はどれくらいか

家族が出来たタイミングなどで、「家を買う」ということが頭に浮かび始めます。

どうせ家を建てるなら注文住宅で、自分の理想の家を建てたいと思っている人も多いのではないでしょうか。

しかし、注文住宅が実際どの程度の予算で建てられるのか、知らない人も少なくないはずです。

そこで、今回は注文住宅の価格について、

  • どのような費用がかかるのか
  • どのくらいの予算で考えるべきなのか

を見ていきます。

家を建てたいと考えている方は、しっかりと把握しておきましょう。

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保険の教科書 編集部

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1.注文住宅を建てる際にどんな費用がかかるのか

ひとえに「家を建てる」といっても、お金がかかるのは家そのものだけではありません。

すぐにイメージできるのが土地ですね。

それだけではなく、所有権を主張するための登記代や、保険料などの細かい費用もかかってきます。

詳しく見ていきましょう。

1.1.土地に関する費用

まずは土地に関連する費用を見ていきましょう。

①手付金

土地売買の契約時に必要となるのが手付金です。

手付金は別途必要なお金ではなく、土地代金の一部なので、ここで支払った分の金額は土地代金から引かれます。

一般的には土地代金の10%程で、契約が簡単に破られないようにするために必要なお金です。

手付金を支払うことで、不動産会社側が契約を破棄した場合、購入者に手付金の倍額を支払わなければならなくなります。

購入者が契約破棄した場合、手付金は戻ってこないので注意しましょう。

また、ローンによる購入の場合でも、手付金は自己負担で準備しなければなりません。

不動産購入時に必要なお金として、よく覚えておきましょう。

②土地代金

もちろん土地代金は必要です。

先に話した通り、土地代金として納める金額は、本来の土地代から手付金を差し引いた額になります。

土地代金はその土地の坪単価と広さで決まります。

以下は、国土交通省の調査による都道府県別の平均坪単価(住宅地)です。

地域ごとに見ていきましょう。

北海道・東北地方
都道府県名 坪単価
北海道 19,000円
青森 16,300円
岩手 24,800円
宮城 38,600円
秋田 13,400円
山形 19,500円
福島 23,600円

後述する他地方と比較すると、土地の値段は比較的安価といえます。

特に秋田県は全国で地価が最も安く、次いで青森県が全国2位の安さとなっています。

関東・甲信越
都道府県名 坪単価
茨城 32,600円
栃木 32,700円
群馬 30,200円
埼玉 111,400円
千葉 73,500円
東京 354,600円
神奈川 177,800円
新潟 25,900円
山梨 24,600円

やはり東京の土地代が圧倒的に高価です。

首都圏にあたる埼玉、神奈川、千葉についても、土地代は比較的高めです。

千葉県より埼玉県の方が土地代が高いのは意外ですね。

北陸
都道府県名 坪単価
富山 30,600円
石川 43,000円
福井 30,300円

全国的に見れば平均的な数値が並びます。

北陸新幹線の影響か、金沢が若干高めになっていますね。

長野・東海地方
都道府県名 坪単価
長野 25,200円
岐阜 33,400円
静岡 65,500円
愛知 101,500円
三重 29,100円

静岡、愛知が高めですね。

静岡にはヤマハ、愛知にはトヨタと、両県とも日本を代表する大企業が本拠を置いていることが、地価に影響している可能性があるといえるでしょう。

近畿地方
都道府県名 坪単価
滋賀 46,400円
京都 107,000円
大阪 149,200円
兵庫 102,300円
奈良 52,700円
和歌山 35,400円

第二の首都と呼べる大阪が、東京に次ぐ土地代の高さを誇っています。

付近に位置する兵庫、京都も首都圏並みの単価になっていますね。

中国地方
都道府県名 坪単価
鳥取 19,500円
島根 21,200円
岡山 29,100円
広島 54,800円
山口 25,400円

全体的に地価や安めですが、その中でも広島については高めになっています。

四国
都道府県名 坪単価
徳島 29,800円
香川 32,800円
愛媛 36,100円
高知 30,800円

北陸と同様に平均的な金額といえます。

九州・沖縄
都道府県名 坪単価
福岡 49,500円
佐賀 20,200円
長崎 24,100円
熊本 28,000円
大分 24,600円
宮崎 24,300円
鹿児島 27,200円
沖縄 52,900円

旅行先として人気の福岡、沖縄が高めですね。

それ以外の件では平均的な金額がならびます。

参考:土地・建設産業:平成30年都道府県地価調査 – 国土交通省

また、土地代には消費税がかかりません。

覚えておきましょう。

③所有権移転登記費用

土地を購入し、土地の所有権が購入者のものとなった際、所有権移転登記をして、国に所有権が移ったことを伝え、公開してもらわなければなりません。

所有権移転登記には登録免許税がかかります。

登録免許税の金額は、土地の不動産評価額の2%です。

また、手続きを司法書士に頼む場合、3~7万円かかります。

家を建てる際にはこういった登記の手続きが多く、その度にかかる登録免許税がかさんできます。

必ず、必要な手続きなので漏れがないよう気をつけましょう。

④印紙代

土地の購入契約時には印紙代がかかります。

印紙代は土地の金額によって異なり、以下のようになります。

契約金額 印紙代
500万円を超え1,000万円以下 5千円
1,000万円を超え5,000万円以下 1万円
5,000万円を超え1億円以下 3万円
1億円を超え5億円以下 6万円
5億円を超え10億円以下 16万円

土地購入の場合は、印紙代が数万円になることが多いので覚えておきましょう。

⑤仲介手数料

土地代金を除く費用の中で、最も大きな費用となるのが仲介手数料です。

土地や住宅の仲介手数料は法律で決まっており、以下のようになります。

200万円以下 販売価格(税込)の5%
200万1円〜400万円まで 販売価格(税込)の4%+2万円
400万1円〜 販売価格(税込)の3%+6万円

1.2.家の建築時に関する費用

次に、家の建築にかかる費用についてです。

住宅支援機構による調査によると、2017年度の注文住宅建設費は、全国平均で3,356万円だったようです。

都道府県別でみると、一番高い東京が3,934万円、最も安い鹿児島で2,674万円となっています。

土地面積は全国平均で128.2mとなっており、最大は山形の141.6㎡、最小はは山口県の115.5㎡です。

例として、東京に注文住宅を建てた場合の、1㎡当たりの建築費を計算すると、1㎡当たりおよそ310,497円となります。

参考:フラット35利用者調査:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)

建築費用以外にも、下記の4つのタイミングで様々な費用が発生します。

  • 請負契約時
  • 着工時
  • 上棟時
  • 引き渡し前

それぞれ見ていきましょう。

①請負契約時

住宅性能表示制度の申請費用

住宅性能表示制度とは、統一されたルールに基づき住宅の性能を評価・表示する制度で、第三者が不動産としてその家を見るときの判断基準となるものです。

住宅性能表示制度の申請をする場合、10~20万円程度の費用がかかります。

建築確認申請費用

自治体に家を建てる確認を取るための申請で、法律で義務づけられているものです。

基本的に建築会社が手続きの代行してくれるもので、10~20万円程かかります。

印紙代

請負契約の契約書にも、土地売買の契約書のように印紙代がかかります。

金額は土地売買の契約書と同じです。

②着工時

地鎮祭の費用

地鎮祭を行う費用です。

地鎮祭とは、家を建てる際に、その土地の神様に土地の使用を乞う為の儀式で、仏教式と神道式があります。

執り行う場合は神主への依頼や準備などについて、業者を通さず自身で行うことが多いです。

古くから存在するしきたりではありますが、現在でも省略することはなく執り行われることが多いので、頭に入れておきましょう。

神主への謝礼や、祭壇の設立費として、3~6万円ほどかかります。

③上棟時

上棟式の費用

上棟式に必要な費用で、躯体の骨組みができたタイミングで行います。

上棟式とは、柱・棟・梁(はり)などの骨組みが完成した段階で行う儀式で、骨組みの完成という工事の区切りに、無事に工事が進んだことと、完成への祈願をこめて行われるものです。

現在ではそういった意義は薄れ、工事関係者へのねぎらいという側面が強くなっているようです。

近年では上棟式を行わないことも増えてきているようですが、頭に入れておくべき行事と言えるでしょう。

費用は10万円前後かかります。

④引き渡し前

新築建物の表示登記費用

表示登記をしないと、建てた家の住所がない状態となってしまいます。

登録免許税は、建物1つ当たり1,000円です。

所有権保存登記費用

建物の所有権を主張するための登記です。

登録免許税は、建物の価格の0.4%となっています。

抵当権設定登記費用

抵当権の設定に必要な登記です。

登録免許税は、所有権保存登記と同じく建物の価格の0.4%となっています。

具体的な金額については下記のリンクをご参照ください。

参考:登録免許税はどのように計算するのですか?

建築会社や地域によっては、上記以外にも費用が発生する可能性があるので、しっかりと確認しましょう。

2.予算はどれくらいで考えるべき?

注文住宅はどのくらいの予算で建てられているのでしょうか。

上述したように、住宅支援機構による調査によると、2017年度の注文住宅建設費は、全国平均で3,356万円です。

これに土地代も加わることを考えると、注文住宅を建てるのには3,000万~5,000万円ほどを見ておいた方が良いということになります。

注文住宅を購入している人の世帯年収を見てみると、世帯年収600万円を超える人は全体の35.7%、400万円から599万円の人が最も多く40.8%です。

400万円から599万円の人が3,000万~5,000万円の費用を支払うことは難しく、住宅ローンを利用している人が多いようです。

参考:住宅ローン:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

まとめ

注文住宅の建設には様々な費用がかかることが分かりましたね。

住宅だけに目が行きがちですが、家の購入時には土地代のことも考えなければいけません。

また、土地代、建築費以外にも、家を建てるには様々な諸費がかかります。

それぞれの内訳をしっかりと把握することが、適正な金額で家を建てる第一歩です。

業者を探す前に、今一度良く確認しましょう。

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