女性FPによる女性のための医療保険の正しい選び方

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女性 保険

私は31歳、独身女性です。医療保険に加入しています。なぜなら、自分には医療保険が必要だと思ったからです。年間8万円ほどの保険料を支払っています。

インターネットで「医療保険」と検索をすると、「医療保険はいらない」とか、「医療保険に入ると損をする」などというFPさんのコラムをよく目にします。果たして、本当にそうでしょうか?

私も同じFPでこの仕事には8年以上携わっていますが、決して「必要ない」とは思いません。だから自分も医療保険に加入していますし、ご相談にいらしたお客様にも医療保険はご提案させていただきます。

女性にとって医療保険は「いる・いらない」どちらだと思いますか?ご相談いただくお客様の中には、「私は主人ほど大きな保険はいらないかな」とか「私は最低限で良いかな」と、おっしゃる方がいらっしゃいます。果たして、本当にそれで良いのでしょうか?

今日は、女性にとっての医療保険選びのポイントについてお伝えしていきます。

1.私は入院するなら個室。だから医療保険に加入しています

医療保険とは、入院をしたときや手術をしたときに、その費用をカバーする保険です。冒頭でもお話したように、医療保険が必要かどうか、という意見には賛否両論あります。しかも厄介なことに、保険業界で働く私たちの中でもこの意見は分かれます。まずはそれぞれの考え方をみてみましょう。

どちらも一理あるので参考にしていただければと思います。

1.1.十分な貯蓄があれば医療保険はいらない

「医療保険は、いらない派」の考え方には、高額療養費制度を利用すれば大して医療費はかからない、というものがあります。

高額療養費制度とは、「医療費が高額になった場合、ある一定限度額以上は払わなくても良いですよ」という制度です。この制度は、健康保険に加入していれば利用できます。ですから、貯蓄があれば医療費は賄えてしまうだろう、と考えているのです。

その他の理由として、医療保険は他の保険、例えばガン保険などよりも優先順位が低いという考え方もあります。詳しくは「保険業界で働く私が医療保険に入らない理由」をお読みください。

1.2.個室に入院したいなら医療保険はあった方が良い

では反対に、「医療保険は、いる派」はどうでしょうか?

貯蓄が十分でない場合や、貯蓄を崩したくない場合はもちろん、高額療養費制度で対象とならないお金が心配な場合に備える方が多いようです。

高額療養費制度の対象とならないお金といえば、代表的なところでは「差額ベッド代」です。いわゆる個室代、と思われるでしょうが、実は病院によっては4人部屋でもベッド代がかかる場合があります。

私自身も、このベッド代に備えたいという思いから医療保険に加入しました。なぜなら、私は入院するなら絶対に個室が良いと思っているからです。

数年前の話ですが、急遽4人部屋に2人で入院することとなりました。私は、とにかく具合が悪く、ただ横たわっているのがやっとの状態で、痛みから眠りにつくこともできませんでした。でも、同じ部屋に入院していた方は、食事が運ばれてくると携帯で写真を撮ったり、電話をしたりと、快方に向かっていたためなのか、とても入院中とは思えない振る舞いでした。普段なら気にも留めないようなことが、この時ばかりは耐え難いものでした。

私が個室を希望する理由には、他にも、トイレ・洗面・簡易シャワーなどの水回りが備えられていること、自分の時間で寝たり起きたりができて、何よりも気を休めて治療に専念できる環境であるということがあります。小さなお子様がいらっしゃるママの場合には、個室であれば、気兼ねなくお見舞いの時間を過ごすこともできるでしょう。

このほかにも、最新の医療を受けたい場合や入院期間が長期に渡る場合に備えたいときには、医療保険は加入しておいた方が良いとの考え方もあります。詳しくは「医療保険が不要かどうか判断するためのポイント」をお読みください。

肌感覚にはなりますが、私がこれまでにご案内したお客様の中には、女性こそ個室を希望される方が多くいらっしゃいました。そして、そんな方にオススメしたいのが女性特約です。まずは特約の内容から整理していきたいと思います。

2.「女性疾病特約」は必要か?

医療保険には、「女性疾病特約」というものがあります。女性特有の病気などに手厚くするためのオプションです。オプションですから、任意で付けたり外したりすることができます。女性だからといって、必ず付かなければならない、というわけではありません。

こちらの特約も、「いる・いらない」の意見が分かれるところです。

まずは、女性疾病特約とはどんな保障内容なのかを確認してみましょう。

2.1.女性特有の病気だけじゃない、なりやすい病気や全てのガンも対象になる

まず、女性疾病特約の対象となる病気を見てみましょう。

「女性疾病」特約という名前から、女性特有の病気限定かと思われるでしょうが、実は違います。大きく分けると、女性しかならない病気、全てのがん、女性の方がなりやすい病気の3つに分類されます。以下は、ある保険会社が紹介している具体例です。

【女性特有の病気】

  • 妊娠高血圧症候群
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症
  • 卵管炎
  • 卵巣機能障害
  • 乳腺炎
  • 切迫流産   …など

【すべてのがん】

  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん
  • 卵巣がん
  • 膣がん
  • 乳がん    …など

【女性に多い病気】

  • バセドウ病
  • 胆石症
  • 尿管結石
  • 甲状腺腫
  • 胆のう炎
  • ネフローゼ症候群
  • 低血圧症
  • リウマチ性多発筋痛
  • 腎う腎炎
  • 橋本病       …など

ただし注意していただきたいのですが、保険会社によっては女性特有の病気しか対象にならない場合もありますから、加入を検討する時は対象となる範囲を確認しておきましょう。

女性疾病特約は、上にあげたような病気になって入院や手術をした場合に、通常の入院給付金・手術給付金にプラスして、さらにお金が受け取れるというものです。入院したら+5,000円とか、手術をしたら+5万円といったように、基本保障の上乗せとして保険金が支払われます。

でも、女性疾病の医療費が特別高額になるわけではないですよね?女性特有の病気だからといって、倍の治療費を払わなくてはならない、というものでもありません。では、なぜこのような特約があるのでしょうか?その役割について解説していきます。

2.2.女性特有の病気はかかりやすい

先ほどの病名を見て、聞き覚えのある病気があったのではないでしょうか?

お友達がこの病気になっているとか、なったことがあるとか、自分自身が今まさにこの病気を治療している、ということもあるかもしれません。女性疾病の対象となる病気は、イコール、女性がなりやすい病気でもあります。

特に、子宮・卵巣・乳房関係の病気は、ホルモンバランスの影響を受けやすく、繊細な女性の体には異変が現れやすいものです。

保険として「なりやすい病気」はどのように置き換えることができるかというと、「給付金を受け取りやすい病気」といえます。患う確率が高ければ、給付金が支払われる確率も高くなるからです。

2.3.女性疾病特約で保険料を安く抑え、合理的に保障を持つことができる

なぜ、このような特約があるのかというと、保険料負担を軽減することができるからです。例えば、基本保障の入院日額を1万円にしてしまうと、どんな病気でもケガでも保障されるため、保険料は高額になります。

でも、基本保障は5,000円、そこに女性疾病特約5,000円をつけて、女性がなりやすい病気に限定して手厚くすれば保険料も安くなり、合理的に保障を準備することができます。

女性疾病特約は、女性がなりやすい(=給付金を受取れる可能性が高い)病気に重点的に備えることができる保障なのです。

3.「3年ごとに15万円が受け取れる保険」には要注意

そんな女性疾病に手厚い保険として、よく、こんな広告を目にしませんか?

「3年ごとに15万円が受け取れる 女性のための入院保障」

一見すると、とても魅力的に見えるこの保険ですが、その中身は一体どのようなものなのでしょうか?

3.1.掛け捨てになる保険料年齢とともにあがっていく

保障の内容は3パターンから選択できるようになっています。下記の例をもとに検証してみましょう。

【例】3年ごとに15万円が受け取れるプラン

主な保障内容

  • 入院 1万円+女性疾病5,000円
  • 手術 内容により40万円・20万円・10万円・5万円
  • 死亡 病気死亡500万円
  • 先進医療 技術料(2,000万円限度)

【18才女性の場合】

  • 毎月保険料7,464円×12ヶ月×3年間=268,704円
  • 総払込保険料268,704円-お祝金150,000円=118,704円(総額払込保険料の約44%が掛け捨て)
  • 毎月3,297円相当が掛け捨て

【40歳女性の場合】

  • 毎月保険料8,433円×12ヶ月×3年間=303,588円
  • 総払込保険料303,588円-お祝金150,000円=153,588円(総払込保険料の約50%が掛け捨て)
  • 毎月4,266円相当が掛け捨て

【60才女性の場合】

  • 毎月保険料14,932円×12ヶ月×3年間=537,552円
  • 総払込保険料537,552円-お祝金150,000円=387,552(総払込保険料の約72%か掛け捨て)
  • 毎月10,765円相当が掛け捨て

こちらの保険は15年毎の更新になります。ですから、加入してから15年間の保険料は変わらないけれど、更新を迎えると保険料が上がるという仕組みになっています。

上記例の通り、それぞれの年齢別に電卓を入れて分析してみると、その違いがよくわかります。若い年齢の頃は、掛け捨てになる配分も少なくなっています。ですから、安い保険料で入院・手術・死亡など、たくさんの保障を持つことができるのです。ところが、年齢があがるにつれて掛け捨てになる保険料も多くなります。

3年ごとに15万円が受け取れる、と聞くと「掛け捨てではない」と思われる方もいらっしゃいます。けれど実際は、年齢にもよりますが保険料の半分以上ほどが掛け捨てになっているのです。

さらに、受け取れるお金は増えているわけではありません。この低金利下であっても、銀行に預けていれば多少なりの利息がつきます。ただし、こちらの保険では1円も増えないのです。

3.2.医療保険は掛け捨てで十分

あなたは、医療保険で何ができたら良いな、と思いますか?医療保険に何を求めますか?例えば、入院時の治療費の保障が欲しい、お金のことを気にせず最新の医療を受けたい、老後の医療費が心配。様々なご要望があると思います。

医療保険とは、基本的に入院や手術をした時に、その費用をカバーしてくれる保険です。お金を増やすための保険ではありません。ですから、医療保険に貯蓄としての機能や運用としての機能は求めるべきではないのではないでしょう。

もし、あなたがお金を増やしたいと思っているのであれば、医療保険ではなく、貯蓄機能に特化した保険を選べば良いのです。

まとめ

今日は女性にとっての医療保険選びのポイントをお伝えしました。

貯蓄が十分でない場合や個室に入院したい場合などは、医療保険があると治療費の心配も軽減されるでしょう。

また、その場合、基本の保障を安くしておき、女性疾病特約を付けるなどして、保険料負担を抑えると合理的です。

ぜひ、あなたに合った医療保険を選んでいただきたいと思います。

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堀川綾実

堀川綾実

私を食べ物にたとえるとあたりめです。噛めば噛むほど味が出ます。特技はゴルフ!寄せワンが得意です!
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