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『キャリアアップ助成金』という国から返済不要の資金を調達できる制度があります。
名前は聞いたことがあっても、実際にその支給金額や条件までは把握できている方は少ないです。
実はこのキャリアアップ助成金は、支給要件のハードルが低いため、支給の申請を出さなければもったいない制度です。
この記事では、この『キャリアアップ助成金』の7つのコースの特徴とそのポイントをわかりやすまとめましたので、是非最後までご覧ください。
なお、この記事は平成30年4月時点での情報をまとめています。
最新の情報、および詳細な適用条件は厚生労働者のホームページ(「キャリアアップ助成金」)でご確認ください。
保険の教科書編集部
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目次
キャリアアップ助成金とは、正社員以外の雇用(契約社員・派遣社員・パート)の方を、正社員化してもらう、処遇を向上させる、あるいは人材育成をしてもらうために、国が一定の要件を満たした企業へ助成する制度です。労働者の意欲と能力の向上が目的とされており、事業の生産性を高めるための制度といわれています。
キャリアアップ助成金には、以下7つのコースがあります。
これら制度を知らずに、労働者意欲を高める施策をとっている企業様にとっては、この助成金制度は申請しなければ非常にもったいないので、1つ1つ確認していきましょう。
すべてのコースで共通しているのは、申請で助成金の支給条件を達成する上で大切なのは、「キャリアアップ」というタイトル通り、正社員登用する場合に労働条件が良くなっているということです。
助成金を受け取るためだけの見せかけの労働条件では助成金が受け取れないよう配慮されていますので、そう勘違いされないよう気を付けましょう。
また、キャリアアップ助成金申請では、「キャリアアップ計画の作成・提出」が共通して必要です。
厚生労働省のホームページからこのキャリアアップ計画書をダウンロードしておきましょう。
「正社員コース」は企業が有期契約労働者や短時間労働者を正規登用あるいは無期契約に変更するともらえる助成金です。
対象者は非正規社員で、1事業所あたり20人が限度です。
事業所番号があれば事業所ごとに申請することが可能です。
助成金支給の条件は以下の3種類があります。※「<>」は生産性の向上が認められる場合の額、「()」内は中小企業以外の額です。
また以下の条件により加算もされます。
「賃金規定等改定コース」では有期契約労働者などの基本給の賃金規定などを2%以上増額・昇給させた場合に助成が行われます。※「<>」は生産性の向上が認められる場合の額、「()」内は中小企業以外の額です。
【すべての有期契約労働者等の賃金規定等を2%以上増額改定した場合】
【一部の有期契約労働者等の賃金規定等を2%以上増額改定した場合】
いずれも1年度1事業所当たりの支給申請上限人数は100人まで、申請回数は1年度1回のみです。なお、以下条件で加算が行われます。
【中小企業において3%以上増額改定した場合】
【職務評価を実施し賃金規定などを増額改定した場合】
有期契約労働者などを対象としたる「法定外の健康診断制度」を新しく規定した上で、4人以上に実施した場合に以下金額の助成が行われます。※「<>」は生産性の向上が認められる場合の額、「()」内は中小企業以外の額です。
1事業所あたり1回までの助成です。
有期契約労働者に対して、正規雇用労働者と職務などで共通した賃金規定を新たに作成、適用した場合に助成が行われます。※「<>」は生産性の向上が認められる場合の額、「()」内は中小企業以外の額です。
さらに共通化した対象労働者が2人以上の場合、2人目以降について、以下の条件で加算が行われます。
1事業所あたり1回までの助成です。
有期契約労働者に対して、正規雇用労働者と共通する諸手当(家族手当や住宅手当など)制度を新たに導入した場合に、以下の助成が行われます。※「<>」は生産性の向上が認められる場合の額、「()」内は中小企業以外の額です。
共通化した対象労働者が2人以上いる場合、2人目以降について、以下加算が行われます。
また同時に2つ以上の手当を共通化した場合、2つ目以降について以下加算が行われます。
社会保険の選択的適用拡大制度導入に伴って、新しく有期契約労働者の賃金を増額した場合に、以下の助成が行われます。※「<>」は生産性の向上が認められる場合の額、「()」内は中小企業以外の額です。
こちらは、1事業所当たり1回のみの申請で、支給申請上限人数は30人までとなります。また、この制度は、 平成32年3月31日までの暫定措置として実施されます。
以下2つの場合に助成が行われます。
助成額について、①の場合は以下助成が行われます。※「<>」は生産性の向上が認められる場合の額、「()」内は中小企業以外の額です。
次に②の場合の助成額は以下の通りです。
①と②合わせて、1年度1事業所当たり支給申請上限人数15人までとなります。※平成32年3月31日までの間、上限人数を緩和
キャリアアップ助成金の全てのコースで申請ができない人の例は以下の7点です。
キャリアアップ助成金の特徴とポイントをまとめましたが、いかがでしょうか。
キャリアアップ助成金は、社員の給与アップ、福利厚生の充実を促すための制度です。
それぞれの助成金申請でそれぞれの申請をしなければなりませんし、助成金の要件に当てはまっているかを全部調べるのも大変です。
しかし、それぞれの助成金には意味があるので、手続も内容も異なります。自社ではどの助成金が申請ができるのかを見極めて、もれなくまちがえなく申請できるようにしっかりと確認をするようにしましょう。そして、助成金の申請をきっかけに国の方針をくみ取り、従業員の方の生産性向上を実現しましょう。
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