人材確保等支援助成金とは?申請するときに知っておきたいこと

人材確保等支援助成金とは、その名の通り職場を改善して人材の確保に努めることで助成が行われるものです。

具体的には、主に以下にあげた際に助成が実施されます。

  • 雇用管理制度(評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度<保育事業主>のみ)を導入して雇用管理の改善を行って離職率低下に取り組んだ場合
  • 人事評価制度や賃金制度の整備によって、生産性向上・賃金アップ・離職率低下に取り組んだ場合
  • 介護事業主が介護福祉機器の導入によって離職率低下に取り組んだ場合
  • 介護事業主と保育事業主が賃金制度を整備することで介護労働者・保育労働者の離職率低下に取り組んだ場合
  • 生産性の向上を目的とした設備導入によって、雇用管理改善(賃金アップなど)と生産性向上を実現した場合

ここでは、人材確保等支援助成金の主なコースの概要について簡単に解説します。要件を満たせば助成金が受け取れるので、有効に活用しましょう。

1. 雇用管理制度助成コース

事業主が雇用管理制度(評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度<保育事業主>のみ)を新規に導入することで、従業員の離職低下が実現された際に目的達成の助成が行われるものです。※制度導入助成はありません。

1.1.受給額

目標を達成した場合に57万円が助成されます。生産性要件を満たした場合には助成金の額は72万円に増額されます。

1.2.主な受給要件

まずは以下の雇用管理制度導入に関する雇用管理制度整備計画を作成し、管轄の労働局で認定をうける必要があります。

  • 評価・処遇制度
  • 研修制度
  • 健康づくり制度
  • メンター制度
  • 短時間正社員制度(保育事業主のみ)

その後、実施期間内に計画に従い制度を導入・実施。計画期間終了後1年経過後までの離職率が、計画提出前1年の離職率より以下表の目標値以上に低下させる必要があります。

1.3.その他の詳細

厚生労働省が発行している資料をご覧ください。

2. 人事評価改善等助成コース

生産性向上を目的とした人事評価制度や、定期昇給のみでない賃金制度を設けることで、生産性向上・賃金アップ・離職率低下を図ることで助成されます。制度整備助成・目標達成助成の2種類があります。

2.1.受給額

以下助成金が支給されます。

  • 制度整備助成:50万円
  • 目標達成助成:80万円

2.2.主な受給要件

【制度設備助成】

人事評価制度を作成し、管轄の労働局で認定を受けます。その後、計画に基づいて人事評価制等労働者に対して実施します。人事評価制等労働者とは以下全てに該当する従業員をさします。

●次のaまたbいずれかに該当すること

  • a  期間の定めなく雇用されている者
  • b 一定の期間を定めて雇用され、その雇用期間が反復継続され、事実上期間期間の定めなく雇用されている場合と同等と認められる者

●事業主に直接雇用される者であること

●雇用保険被保険者(短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者を除く)であること

【目標達成助成】

1)生産性向上
計画の申請日が属する会計年度とその3年後の会計年度を比較して生産性の伸びが6%以上であること

2)賃金増加
計画実施開始日の前月と、申請日から3年後直前の賃金支払い月を比較して、全員の賃金総額が2%以上増加していること

3)離職率低下
計画期間終了後1年経過後までの離職率が、計画提出前1年の離職率より以下表の目標値以上に低下していること※ただし離職率の上限は30%

2.3.その他の詳細

厚生労働省が発行している資料をご覧ください。

3. 介護福祉機器助成コース

介護福祉機器を導入することにより介護職員の離職率を下げることで助成が受けられるものです。機器導入助成・目標達成助成の2種類があります。

3.1.受給額

以下金額の助成金が支給されます。

3.2.主な受給要件

【機器導入助成】

介護労働者の労働環境向上を目的として介護福祉機器の導入・運用計画を作成して管轄の労働局で認定を受けます。その後、計画を実施し導入効果を把握します。

【目標達成助成】

作成した計画を期間内に実施。計画期間終了後1年経過後までの離職率が、計画提出前1年の離職率より以下表の目標値以上に低下させる必要があります。なお離職率の上限が30%となっているので注意してください。

3.3.その他の詳細

厚生労働省が発行している資料をご覧ください。

4.介護・保育労働者雇用管理制度助成コース

介護・保育労働者の賃金制度を改善することによって離職率の低下を図った場合に助成が行われるものです。制度整備助成・目標達成助成の2種類があります。

4.1.受給額

以下金額の助成金が支給されます。

  • 制度整備助成:50万円
  • 目標達成助成(第1回):57万円(生産性要件を満たした場合は72万円)
  • 目標達成助成(第2回):85.5万円(生産性要件を満たした場合は108万円)

4.2.主な受給要件

【制度整備助成】

介護・保育賃金制度整備計画を作成し、管轄の労働局で認定を受けます。その後、期間内に計画を実施します。

【目標達成助成(第1回)】

計画終了後1年間の離職率が、計画提出前1年の離職率より、下表の目標値以上に低下していることが条件です。

【目標達成助成(第2回)】

計画期間終了から3年経過するまでの期間の離職率が、計画終了後1年間の離職率を維持していることが条件です。※ただし離職率の上限が20%となっています。

4.3.その他の詳細

厚生労働省が発行している資料をご覧ください。

5.設備改善等支援コース

設備を新規導入して生産性向上や雇用管理改善(賃金アップなど)を実現した企業に対する助成です。計画期間によって1年コース・3年コースに分かれます。

5.1.受給額

以下金額の助成金が支給されます。

5.2.主な受給要件

【1年コース】

1)計画達成助成

  • 設備導入による生産性向上・賃金アップなどの雇用管理改善計画をまとめ、管轄する労働局の認定を受けること
  • 計画に基づき設備を導入し、賃金アップ(計画前と比較して2%以上)を実施するなど

2)上乗せ助成

計画達成助成の支給後に、

  • 引き続き該当する設備を活用していること
  • 賃金アップ(計画前と比較して6%以上)が実施されていること
  • 生産性の向上(設備導入時の前の会計年度と比べ、その3年度後の生産性の伸びが6%以上であること)

【3年コース】

1)計画達成助成(1回目)

  • 設備導入による生産性向上・賃金アップなどの雇用管理改善計画をまとめ、管轄する労働局の認定を受けること
  • 計画に基づき設備を導入し、賃金アップ(計画前と比較して2%以上)を実施すること
  • 生産性の向上(設備導入時の前の会計年度と比べ、その1年度後の生産性の伸びが0%以上であること※生産性が落ちていないこと)

2)計画達成助成(2回目)

計画達成助成(1回目)の支給後、

  • 引き続き該当する設備を活用していること
  • 賃金アップ(計画前と比較して4%以上)が実施されていること
  • 生産性の向上(設備導入時の前の会計年度と比べ、その2年度後の生産性の伸びが2%以上であること)

3)目標達成助成

計画達成助成(2回目)の支給後

  • 引き続き該当する設備を活用していること
  • 賃金アップ(計画前と比較して6%以上)が実施されていること
  • 生産性の向上(設備導入時の前の会計年度と比べ、その3年度後の生産性の伸びが6%以上であること)

5.3.その他の詳細

厚生労働省が発行している資料をご覧ください。

まとめ

ご覧の通りさまざまな助成のコースがあります。職場環境をよくしたいと考えている経営者の方はぜひご活用ください。

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長井 大輔

長井 大輔

保険のパートナー・保険の教科書 運営責任者、今まで1000名以上の個人・法人のお客様のご相談にお応えしてきた生命保険・社会保障・税務・資産運用に精通しているファイナンシャルプランナー
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