必ず知っておくべき経営者・役員退職金の決め方と退職金規程

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経営者・役員の方が退職金を準備しようという時、どのくらいの額を積み立てればいいのか、悩みどころだと思います。

そもそも金額をいくらに設定するのか基準がよくわからないと、退職金を積み立てる方法も選べません。

この記事では基本的な経営者・役員の退職金の決め方と、それを定める退職金規程についてお伝えしています。最後に退職金規程のサンプルを記載していますので参考にしてください。

役員退職金は月額報酬、在任年数、功績倍数を使って決める

まず、経営者・役員の退職金の金額の目安をお伝えします。

一般的に用いられるのが「功績倍率法」です。以下の計算で決定します。

  • 最終報酬月額
  • 役員としての在任年数
  • 功績倍率

役員退職金=最終報酬月額×役員としての在任年数×功績倍率

役員退職金を算出する際に用いる功績倍率は、役位によって異なり、以下の通りです。社長であれば一般的には3倍前後と言われています。

  • 社長 3.0
  • 専務 2.5
  • 常務 2.5
  • 取締役 2.0
  • 監査役 2.0

ただし、必ずしも厳格にこの計算方法に従わなければならないわけではなりません。重要なのは合理的な基準に基づいた支給ということです。

退職金規程の必要性とサンプル

中小企業では、役員退職金規程を作成していないことも多いのですが、規程があった方が有利な場合が多いです。

なので、あらかじめ役員退職金規程を作成しておくことをおすすめします。

それによって退職金の支給額算定根拠を示すことができます。そして他にも以下の2つの効果があります。

  • 税務上のリスクを回避できる
  • 死亡退職金の支給時の遺族とのトラブルを回避できる

特に、遺族とのトラブルの回避が重要です。どういうことかというと、死亡退職金の場合は遺族と裁判になる場合がありますので、きちんとしたルールを整備しておくことが必要なのです。

それでは退職金規程のサンプルを記載しておきますので参考にしてください。

【退職金支給規程】

第1条(目的)
この規程は○○株式会社の取締役及び監査役が退任したときに支給する退職金について定める。

第2条(退職金の決定)
役員の退職金の支給は本規定に基づき取締役会の決議を経て株主総会において決議する。また、監査役への退職金の決議は監査役会の承認を得るものとする。

第3条(退職金の計算)
役員の退職金は次により算出する。

最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率

計算において在任年数に1年未満の端数があるときは月割り計算とする。ただし、1ヶ月未満は1ヶ月に切り上げる

第4条(功績倍率)
第3条の計算における功績倍率は以下のとおりとする。

  • 代表取締役 3.0倍
  • 専務取締役 2.5倍
  • 常務取締役 2倍
  • 取締役 1.5倍
  • 監査役 1.5

第5条(非常勤機関)
役員非常勤機関は退職金を計算する際の役員在任年数から除く。

第6条(退職金の増減)
役員在任中、特に功労があった者については、第3条により計算した金額に30%の範囲内の金額を加算することがある。

第7条(退職金の減額)
故意または重大な過失等により会社に損害を与えた、または名誉を傷つけた者については、退職金の額を減額することがある。

第8条(退職金の支給時期)
退職金の支給時期は株主総会直後の取締役会での決議後2か月以内とするが、株主総会前であってもこの規程に従い取締役会で決議された場合は、決議後2か月内に取締役会の責任で仮払いすることがある。

第9条(死亡時の取り扱い)
役員が死亡したときは、本規程に基づき退職金算出し、これを法定相続人に対して相続分に応じて支払うものとする。

第10条(弔慰金)
死亡役員の遺族に対しては、役員退職金とは別に以下の算出した金額を弔慰金として支給する

  • 業務上の死亡 最終報酬月額×36
  • 業務外の死亡 最終報酬月額×6

(付則)
本規程は平成○○年○月○日より実施する

まとめ

経営者・役員の退職金を決めるときに一般的に用いるのが「功績倍率法」です。あくまも参考ですが、基本的には以下の計算式で計算します。

役員退職金=最終報酬月額×役員としての在任年数×功績倍率

そして退職金の支給方法を決定したら、退職金規程を作成し明記しておきましょう。

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出岡 大作

行政書士資格保有。保険や税金や法律といった分野から、自然科学の分野まで、幅広い知識を持つ。また、初めての人にも平易な言葉で分かりやすく説明する文章技術に定評がある。
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