相続税の追徴課税が急増中!国税AIに見抜かれる「申告漏れ」の真実と対策

「自分にはまだ早い」「うちはそんなに資産がないから大丈夫」相続税について、そのように考えてはいませんか?しかし、国税庁の発表によると、相続税の税務調査が行われた案件のうち、なんと85%以上で申告漏れなどの不備が指摘され、追徴課税が発生しています。

この驚異的な数字の背景にあるのは、税務署の圧倒的な情報収集能力と、近年導入されたAI(人工知能)による分析技術の進化です。税務署は、調査に入る前から、亡くなった方だけでなく、その家族の銀行口座の動きまでをも詳細に把握し、「どこに、いくらの財産があるか」をほぼ特定しています。もはや、「バレないだろう」という甘い考えは通用しない時代なのです。

この記事では、なぜ相続税の追徴課税がこれほどまでに多いのか、税務署が特に目を光らせる5つのポイント、そして、AI税務調査時代を無事に乗り切るために、今からできる具体的な対策について解説します。

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社長の資産防衛チャンネル編集チーム

社長の資産防衛チャンネル編集チーム

本記事は社長の資産防衛チャンネル編集チームで執筆、税理士法人グランサーズが監修しています。編集チームは公認会計士、税理士、MBA、CFP、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、行政書士等の資格を持つメンバーで構成されています。

1.なぜ相続税は「85%追徴」されるのか?

相続税の税務調査において、なぜこれほど高い確率で追徴課税が発生するのでしょうか。その最大の理由は、税務署が調査に乗り出す前に、すでに「答え合わせ」を済ませているからです。

調査前の「銀行調査」ですべて丸裸に

税務署は、強力な調査権限を持っています。調査官は、金融機関に対して、亡くなった方(被相続人)だけでなく、その親族名義の口座履歴の開示を求めることができます。過去5年、場合によっては10年にわたる入出金記録を徹底的に洗い出し、「不自然な現金の引き出し」や「親族間での資金移動」をチェックします。

つまり、税務調査の連絡が来た時点で、税務署はすでに「申告されていない財産がある可能性が高い」という確信を持っているのです。だからこそ、実際に調査に入ると、高い確率で申告漏れが指摘されることになるわけです。

2.税務署に目をつけられる5つの特徴

では、税務署は具体的にどのような点に注目して、調査対象を選定しているのでしょうか。特に警戒すべき5つの特徴をご紹介します。

①家族の財産:収入に見合わない預金を持つ親族

専業主婦の妻や、まだ若い子供・孫の口座に、多額の預金がある場合、税務署は疑いの目を向けます。「そのお金の出所はどこか?」もし、亡くなった方から資金移動があったにもかかわらず、贈与税の申告がされていなければ、それは「名義預金(実質的に亡くなった方の財産)」とみなされ、相続税の課税対象となります。「夫婦のお金は二人のもの」という感覚は、税務の世界では通用しません。

②生前引き出し:直前の多額の現金出金

亡くなる直前(1~3年前)に、口座から多額の現金が引き出されている場合も要注意です。「タンス預金にしておけばバレない」と考えるのは危険です。引き出された現金の使い道が不明確であれば、税務署は「手元に現金として残っているはずだ」と推測し、相続財産に加算するよう指摘します。医療費や葬儀費用に使ったのであれば、領収書などで証明する必要があります。

③高額所得者:収入と相続財産の不整合

生前の所得税申告データから、亡くなった方がどれくらいの収入を得ていたかは、税務署に筒抜けです。高額な収入があったにもかかわらず、申告された相続財産が少なすぎる場合、「どこかに財産を隠しているのではないか」「生前に不当な資金移動があったのではないか」と疑われ、調査の対象となりやすくなります。

④富裕層と特定の職業

やはり、資産規模が大きいほど調査の確率は上がります。一般的に、相続財産が3億円を超えるようなケースでは、税務調査が入る可能性が非常に高くなると言われています。また、医師、会社経営者、地主など、資産を多く保有している傾向がある職業の方も、重点的にチェックされる対象です。

⑤法定調書と「投げ(タレコミ)」

税務署は、金融機関や不動産会社から提出される「法定調書」によって、高額な取引情報を把握しています。さらに、匿名での情報提供、いわゆる「タレコミ」も調査のきっかけになります。近隣住民や知人、元従業員などからの情報は、意外なほど詳細で正確な場合があり、税務署も重視しています。

3.AI税務調査時代を乗り切るための対策

AIの活用により、税務署の調査能力は飛躍的に向上しています。膨大なデータの中から、申告漏れの可能性が高い事案を効率的にピックアップできるようになった今、私たちにできる対策とは何でしょうか。

正しい申告と証拠の保存

最も確実な対策は、「最初から正しく申告すること」に尽きます。

  • 贈与の証拠を残す:生前贈与を行う場合は、贈与契約書を作成し、銀行振込で証拠を残す。年間110万円を超える場合は、必ず贈与税の申告をする。
  • 預金の管理:家族名義の預金であっても、実質的に誰が管理・支配しているかを明確にし、名義預金と疑われないようにする。
  • 使い道の記録:多額の現金を引き出した場合は、何に使ったのかをメモや領収書で記録しておく。

遺言書の作成と専門家への相談

相続発生後のトラブルや申告ミスを防ぐためには、生前のうちに遺言書を作成し、財産の分け方を明確にしておくことが重要です。また、相続税の申告は非常に複雑で、特例の適用判断など専門的な知識が求められます。税務調査のリスクを最小限に抑えるためにも、相続に強い税理士に相談し、適切な申告を行うことを強くお勧めします。

まとめ

相続税の税務調査は、決して他人事ではありません。税務署は、AIと強力な調査権限を駆使して、私たちの資産状況を驚くほど正確に把握しています。「バレないだろう」という安易な考えは捨て、生前から適切な財産管理と贈与を行い、証拠を残しておくこと。そして、相続が発生した際には、専門家の力を借りて、正直かつ正確に申告すること。これが、AI時代の税務調査から、大切な資産と家族を守るための唯一にして最大の防御策です。

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