赤ちゃんの準備費用で実際にかかった金額と内訳まとめ

現在妊娠している方も、子作りを考えている方も、赤ちゃんの準備費用がいくら必要なのかを知っておきたいものですよね。

そこで、今回は、私が友人に取材した話をもとに、出産前・出産時・出産後の3つのシーンで、それぞれ具体的にどれだけお金がかかったのかをお伝えいたします。

さらに、その後に、出産や育児に当たって、「やっておいて良かった」ということと、「これはやっておけば良かったな」ということについても聞き取りを行いました。

ぜひ、参考にしていただけますと幸いです。

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保険の教科書編集部

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1. 私の友人の赤ちゃんの準備費用は40万円

結論から申し上げると、私の友人の場合、赤ちゃんの準備費用の合計額はおよそ40万円で、奥様の携帯電話代などの1年分の生活費までを考慮にいれるとおよそ140万円だったそうです。これは妊娠が発覚してから赤ちゃんが1歳になるまでの費用をもとに計算をしています。

赤ちゃんの準備費用は出産前・出産時・出産後の3つのタイミングで発生します。

  • 出産前(2014年7月~2015年3月)
    妊娠発覚から出産までの9ヶ月
  • 出産(2015年3月~4月)
    出産直前から出産までの1か月(帝王切開)
  • 出産後(2015年4月~2016年4月)
    赤ちゃんが1歳になるまで

それでは、それぞれのシーンで友人の家庭で実際にかかった費用の内訳を見てみましょう。

1.1. 出産前にかかった費用(6万円程度)

友人の家庭で出産前にかかった費用は約6万円とのことです。内訳は以下の通りです。

  • 定期検診代
  • 母子手帳ケース代
  • マタニティウェア代
  • 妻の里帰り費用
  • その他

それぞれ詳細を解説させていただきます。

1.1.1. 定期検診代(1万円程度)

定期検診は、妊娠の経過や赤ちゃんの成長を確認するためのもので、費用は自治体によって違いますが1回当たり3,000円~6,000円程度かかります。

妊娠初期は4週間に1回、中期は2週間に1回、後期は1週間に1回に行きました。ただし、実際に検診代を払わなければいけないのは最初の一回ぐらいです。なぜなら、妊娠すると母子手帳が発行されて定期検診の助成券が支給されます。

そして、助成券が交付された後は、定期検診は無料で受けられるようになるのです。

友人の場合は、奥様が妊娠してから引っ越したので途中で医療機関が変わりました。そのため、初診料は2回支払いました。その上で、実質的な負担は1万円程度で済みました。

*定期検診の助成について
なお、助成内容は自治体によって異なります。詳しくはお住いの地域の役所にご確認ください。また、出産予定日を過ぎてもなかなか赤ちゃんが生まれてこない場合などは助成券がなくなってしまうこともあります。その場合の定期検診費用は自己負担になります。

1.1.2. 母子手帳ケース(5,000円程度)

母子手帳が発行されると、記入を忘れないためにも、なくさないためにも、ケースを使う方が多いです。友人夫妻も活用したそうですが、amazon等で大体3,000~5,000円程度で購入できるそうです。

1.1.3. マタニティウェア(3万円程度)

妊娠をしてから意外とお金がかかったのがマタニティウェアだったそうです。

ユニクロやGUを利用したため、秋~冬シーズンのマタニティウェアとして、パンツやワンピース、腹巻ショーツなどすべて合わせても2~3万円で済んだそうです。

1.1.4. 里帰り費用(1.5万円程度)

友人の奥様が妊娠したのは、実家の埼玉を離れ富山県に赴任していたときでした。そこで妊娠後は実家に里帰りをしてもらったそうです。

その際、かかった費用は片道約1万5,000円の電車料金だったそうです。

1.1.5. その他

友人夫妻が出産前にかかった費用は上記のとおりなのですが、以下のような費用がかかる方もいらっしゃいます。念のためお伝えさせていただきます。

・母親学級・・・1回1,000円程度(私の妻が参加していた母親学級は無料でした。)

母親学級とは、同じ時期に出産予定の妊婦さんたちが集まり、一緒に出産について学び、交流する場です。分娩時の呼吸法や、栄養指導、産後の過ごし方、赤ちゃんの沐浴のやり方といった出産前後の知識を実際に体験しながら学ぶことができます。無料のところが多いようですが、1回1,000~2,000円程度の費用がかかる場合もあります。

・マタニティレッスン・・・5,000円/月・6万円程度

マタニティレッスンとは、妊婦さん向けのフィットネスジムでのレッスンでスイミングやヨガなどがあります。フィットネスジムですので、入会金や月会費などがかかります。ジムによって金額は異なりますが、毎月5000円から1万円程度の費用がかかります。

マタニティレッスンを行う方は少ないと思いますので、この費用は一般的には掛からないでしょう。

1.2. 出産時にかかった費用(自己負担8万円程度~実質無料~)


*上図は、実際に私が出産時に負担した費用と受け取った給付金を時系列に並べたものです。

出産に関わる入院費用は病院によって異なりますが、おおよそ50万円程度です。

友人の場合も、地元の埼玉県の病院でおよそ50万円の入院費用がかかったそうです。(帝王切開手術あり)

しかし、実際の自己負担は8万円程度で、最終的には支払った費用よりも受け取った給付金が1万円上回りましたので、出産時の費用は実質無料となったそうです。

これは、多くの病院には『出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度』という制度があるためです。
出産育児一時金とは、出産をすると健康保険から42万円の給付金が出産後に受け取れるという制度です。さらに、この『出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度』があるため、事前に病院へお金をほとんど支払わず、最後に出産に関わる入院費用と出産育児一時金を清算して、その差額のみを病院へ支払うことができます。

よって、本来は50万円を支払い、退院後に42万円が支給されて自己負担は8万円となります。

友人夫妻もこの制度を活用しましたので、事前に病院へ支払う費用は3万円程度で、退院時に追加で5万円程度を支払い、合計で自己負担は8万円となったとのことです。

ちなみに『出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度』の申請が遅れた場合(一般的に妊娠30週目まで)では、事前に30万円程度のお金を医療機関に支払いますが、後ほど出産一時金は受け取ることが出来ます。制度の詳細は『出産一時金で出産費用を抑えるために知っておくべきことと申請方法』でご確認ください。

健康保険組合によっては手厚い給付金がある場合も

友人の会社は『関東IT健康保険組合』という健康保険組合に加入しており、この組合には出産育児付加金として9万円が支給される制度があったそうです。

この給付金は加入している健康保険組合によって金額が異なります。友人の勤務先が加入している健康保険組合は、この出産育児給付金に関しましてはとても充実していたため、自己負担8万円も出産育児給付金9万円が支給されたことで、むしろ給付金額が1万円上回ったそうです。

最終的に出産によって出費よりも給付金の支給が上回ったため、実質無料だったということになります。

1.3. 出産後にかかる費用(34万円・妻の生活費を考慮すると134万円程度)

出産後にかかる費用を並べます。

友人夫妻の場合、出産後にかかった費用は約134万円だったそうです。内訳は以下の通りです。

  • 定期検診でのワクチン費用
  • ベビー用品
  • 奥様の生活費

それぞれ詳細を解説させていただきます。

1.3.1. 定期健診でのワクチン費用(4万円程度)

自治体にもよりますが、基本的には赤ちゃんの医療費は無料で受診できます。

しかし、予防接種のワクチンは有料なものもあります。1回で5,000円程度かかりますので、案内のあるワクチンを受診していくと結局は4万円程度は支払うことになります。

例えば、ロタウィルスは2回で2万円程度、B型肝炎ウィルスは3回で15,000円程度、インフルエンザウィルスは5,000円程度です。

子どものためなので、このワクチンはほとんどの方がしっかりと受けているのではないでしょうか。

1.3.2. ベビー用品(1年間で30万円程度)

ベビー用品で揃えるものは意外と多いとのことです。

身に付けるもの(3万円程度)
・肌着・外出着・靴下・帽子・ベビーウエア・よだれかけ

おむつ関係(6~13万円程度)
・おむつ・おしり拭き・おむつ用バケツ

ミルク関係(6万円程度)
・哺乳瓶・哺乳瓶消毒セット・離乳食・ミルク

お風呂道具(1万円程度)
・ベビーバス・ベビーソープ・沐浴布・湯温計

お出かけ用品(3~5万円程度)
・抱っこひも・ベビーカー・チャイルドシート

布団類(2万円程度)
・ベビーベッド・布団

その他(2~4万円程度)
・ベビーパウダー・爪切り・おもちゃ・写真撮影代

上記でもっとも高いものは『ベビーカー』です。

友人は、「グレコ」というブランドのベビーカーを25,000円で購入したそうです。ベビーカーはよく使うので、しっかりとしたものを購入しようと考えると、やはり2~5万円程度は掛かってしまったとのことです。

ベビーカーと並んでお金がかかると言われるのは車に取り付けるチャイルドシートで、これは商品によりますが1~5万円程度かかります。ただし、友人夫妻の場合は車を所有していないため、このお金はかからなかったそうです(奥様のご両親の車のチャイルドシートはご両親が負担したそうです。)

また、1つ1つの料金は安いですが、トータルでもっとも高いものはオムツです。友人の家庭では1か月6,000円程度のお金がかかっているそうです。おむつ1枚あたり20~30円程度で、1日8~12枚程度使うので、1日160~360円、1か月で4800~10,800円、1年間で6~13万円程度かかるそうです。

おむつの消費量は、新生児なのか幼児なのかにもよりますが、友人のお子様は、3か月くらいまではやはり1日10回はおむつを取り替えていたそうです。

1歳になる頃には枚数は1日6~8枚程度に減ったそうですが、成長するにつれ紙おむつのサイズが大きくなるので、1枚当たりのおむつの料金が上がり、結局1年たってもオムツの料金は下がらなかったそうです。

着るものに関しては、季節ごとに揃える必要がありますし、お子さんの成長に合わせて購入する必要があります。

友人のお子さんは、1歳近くになると歩き始めたため、ここのリストに加えて靴代(1足5,000円程度)がかかったそうです。赤ちゃんの靴はサイズは小さいのに値段は大人以上で1足5,000円程度だそうです。

ミルクは、月3缶程度(約7,000円)は消費したそうです。

また、友人は、意外にかかる費用として、記念写真の撮影代を挙げました。生後1か月程度でお宮参り、生後100日記念、1歳の記念日などのタイミングで記念写真を撮ることが多いです。友人の場合、お宮参りの写真撮影が衣装代込み2万円だったそうです。

1歳になるまでに30万円程度はかかったそうです。

1.3.3. 奥様の生活費(5万円/月、20カ月で100万円)

奥様が妊娠した場合、どうしても仕事を辞めてもらう、あるいは産休・育休をとってもらうことになります。

友人夫妻の場合は、友人が富山県へ赴任をして間もなく妊娠が発覚しましたので、奥様は仕事はしておらず、生活費を100%友人が負担したそうです。

奥様の生活費は以下のとおりだったそうです。

  • 携帯電話料金・・・1万円/月
  • 生命保険料・・・2万円/月
  • お小遣い(美容院や化粧品代など)・・・2万円/月
  • 合計5万円/月

毎月5万円程度の支払いが発生したため、奥様の妊娠発覚~子供が1歳になるまでの期間(20カ月)で約100万円の負担になったそうです。

実は、赤ちゃんの出産や育児の費用を心配される方で共働きのご家庭は、奥様の生活費でもっとも負担が増える項目は、奥様の生活費です。

この負担を予め備えておくと経済的な心配はあまりないのではないでしょうか。

2.やっておいて良かったことと、これはやっておけば良かったなと思ったこと

ここまででは、赤ちゃんの準備費用についてお話ししてきましたが、ここからは、赤ちゃんに関するお金の面で友人が「やっておいて良かった」と言っていたことと、「やっておけば良かった」と言っていたことをお伝えします。

《やっておいてよかったこと》

  • 社会保険制度をチェックしておいたこと
  • 出産のためにコツコツ貯金をしていたこと

《やっておけばよかったこと》

  • 正社員の雇用をキープしておくこと
  • 中古でのベビー用品の検討

2.1. やっておいてよかったこと

2.1.1 社会保険制度をチェックしておいたこと

友人はファイナンシャルプランナーの仕事をしていることもあり、社会保険制度についてある程度の知識はありましたので、予め出産・育児に関わる費用の計算を行ったそうです。

しかし、実際に自分自身が社会保険制度を活用するとなると、申請時期や給付金の金額、その詳細の手続きなど、経験しないとわからないことばかりだと感じたとのことです。

このように、ある程度の社会保険の知識があっても、活用するとなると住まいの地域の自治体ではどのように手続きをするのかはわからなくなってしまいますので、実際に住まいの地域の出産・育児に関わる社会保険制度の資料を集めて、スケジュール・給付金額・手続き方法・必要書類などを確認しておくと安心です。

赤ちゃんの出産・育児をするにあたって、社会保険制度はお金の面でのサポートは大きいです。

出産育児一時金制度や児童手当、子どもの医療費の免除などの制度の申請方法まで調べておくことで、いつまでにいくらお金を準備しなければならないかがわかり、安心できます。また、友人の勤務先が加入していたIT関東健康組合で受けられる出産育児付加金(9万円)のように、健康保険組合独自の給付金がある場合もあります。

2.1.2 出産のためにコツコツ預金をしていたこと

友人は、子作りに入る前に、出産・子育てで必要になる費用などを計算していたそうです。

奥様の生活費など、出費が多くなることを見越していたので、節約を心がけ、それまでよりも毎月2~3万円は多めに預金したり、ボーナスを使わずに貯めておいたりなどの工夫をしたそうです。

このおかげで資金面では大きな不安を抱えることもなく、出産・育児の体制へ入ることができたそうです。

出産後は主婦(主夫)はどうしても赤ちゃんのことで毎日が慌ただしく過ぎていきますので、収入はどうしても世帯主の方に頼るしかなくなってしまいます。

しかも、世帯主が若い場合は、収入もまだ多くはないことがほとんどなので、出産をする前までに夫婦で貯金をしておかなければその後の生活が厳しくなってしまいます。

友人も、奥様の子育ての大変さを目の当たりにし、奥様にすぐに職場に復帰してもらう、あるいは新しい仕事を見つけてもらうということはとても難しいことだと実感したそうです。

赤ちゃんの費用だけでなく、奥様の収入がなくなることまで踏まえて、コツコツと積み立てを行っておいたので、良かったと言っていました。

2.2.やっておけばよかったこと

2.2.1 正社員の雇用をキープしておくこと

友人の家庭では、奥様の妊娠が発覚したタイミングが、彼が埼玉県から富山県へ転勤をした直後だったこともあり、奥様は仕事に就いていませんでした。このため、1年後に保育園へ入れられるかの不安と収入面での不安の両方があったそうです。

赤ちゃんの準備費用自体は40万円で済みますし、貯蓄が乏しかったとしても、毎月の出費を抑えて赤ちゃんのためにお金を使えば、費用を工面できるでしょう。

しかし、最も経済的に苦しくなってしまう要因は、奥様の収入がなくなってしまうことです。仕事を退職してから妊娠が発覚した場合、新しい仕事を見つけることも大変です。お子さんを保育園に入れようと思っていても、仕事をしていなければ、保育園にいれることも難しくなってしまいます。

このようにお金の面を考えると、奥様が働かれている場合は、可能な限り、産休・育休の制度を活用して雇用を継続してもらうことが大切です。

2.2.2 中古のベビー用品の検討

友人夫妻はベビー用品はすべて新品で購入したそうですが、中古品をうまく活用しておけばよかったと後悔しているそうです。

特にベビーカーやチャイルドシートは、新品で良いものだとそれぞれ3~5万円程度かかってしまうため、大きな負担になってしまいます。

ベビーカーやベビー服などは、数カ月~2年ほどで役目が終わりますので、フリーマーケットなどでもよく出品しているそうです。

また、ベビー用品のレンタルもあることを知り、事前に情報収集しておけば良かったと言っています。

先々に必要になることが予測されるベビー用品は、身内や友人の子供のおさがりでも、中古でも、レンタルでも、手軽に入手できないかどうかの情報を集めておき、先に準備をしておくことでもっと節約できたのではないかと感じているそうです。

まとめ

今回は、最近お子さんが生まれた友人に、赤ちゃんの出産・育児に関わる費用とその準備について、出産する前・出産するとき・出産した後の3つのポイントに分けて話を聞きました。

もちろん準備の仕方は人それぞれですので、かかる費用に差はありますが、40~140万円は準備しておくと安心ができそうです。

この費用をきちんと準備しておくには、結局のところ、事前に貯蓄をしておくことがベストなようです。

出産や育児に関わる費用の準備やその後の学費の準備方法で適切な方法を考えたい方は是非プロのファイナンシャルプランナーへ相談してみてください。

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