がんゲノム医療を受けるための条件や医療機関、費用まで詳しく解説!

がんゲノム医療は、がんに関連する遺伝子を調べ、その患者さんに合った最適な治療法を見つけられる、とされています。

現時点では、まだまだ実施件数の少ない最新医療ですが、将来、がんの治療は遺伝子レベルで行われるのが当たり前になるかもしれません。

この記事では、がんゲノム医療について分かりやすく解説し、問題点もお伝えしています。

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宮阪 沙織

宮阪 沙織

私は10年以上にわたり、生命保険業界で働いております。マイホームの次に高い買い物と言われることもある保険ですから、本当に必要な商品を無駄なく加入してもらうことが大切だと考えています。お一人お一人のご希望やライフプランをおうかがいし、少しでも豊かな人生を送るお手伝いが出来ればと思っております。

1. がんゲノム医療とは?

「ゲノム」は遺伝子情報のことを指し、「体の設計図」とも言われています。

がんゲノム医療では、この遺伝子の変異を調べ、一人一人の体質や症状に合わせた最適な治療法を見つけ出す最先端の医療技術です。

現在、がんの三大治療は

  • 手術
  • 放射線治療
  • 薬物療法(抗がん剤治療やホルモン療法)

で、これらは基本的に「標準治療」と呼ばれています。

この中で、薬物療法については、がんの種類別に薬が選ばれています。例えば、胃がんには▲▲薬、乳がんには●●薬、というイメージです。

一方で、がんゲノム医療の場合は、一人一人の遺伝子変異にあった治療を行うため、その人にとって最も効果のある薬を見つけられる可能性があります。

そのため標準治療では難しいケースでも、がんの進行を抑えて病状を回復させられることが期待され、ここ数年で非常に注目されています。

また、がんゲノム医療では「がん遺伝子パネル検査」を受けます。これは、数十個~数百個の遺伝子を一気に調べられる検査です。

その分析結果を”エキスパートパネル”と呼ばれる専門家チームが検証したうえで、治療方針を決めていきます。

国立がん研究センターでは、がんゲノム医療のイメージを分かりすい動画にしています。1分半ほどの短い動画なので、ぜひご覧ください。

2. がんゲノム医療の流れ

次に、実際に治療を受けるときの条件や流れについて見ていきましょう。

がんゲノム医療を受けるための条件

対象となるのは、臓器にできる固形がんで、白血病のような血液のがんは対象外です。

また、がんゲノム医療は「保険診療」と「自由診療」があり、条件を満たす場合に行うことができます。

保険診療の場合
・受けられる標準治療がない
・局所進行や転移があり、標準治療が終了(終了見込み)
・全身状態が良いなど、主治医が条件を満たすと判断した患者さん

自由診療の場合
・自由診療のがんゲノム医療が可能と、主治医が判断した患者さん

これらのことから、がんゲノム医療は誰でも受けられるものではないことが分かります。

一般的な標準治療を受けたが回復の見込がなく、がんが進行して転移した場合など、どちらかといえば病状が進行している厳しい状態の患者さんが対象になります。

自由診療であれば、そういった制限はないようですが、全額自己負担となるため金銭的な問題が発生します。

いずれにしても、すべての人が選択できる治療ではないと言えるでしょう。

がん遺伝子パネル検査

がんゲノム医療は、抗がん剤のような治療そのものではなく「最適な治療方法を探すための医療」のことを指します。

その第一歩が「がん遺伝子パネル検査」です。

この検査では、がん組織や血液からDNAなどを取り出し解析、遺伝子の変異を探します。

ですが、実はがん遺伝子検査は、すでに標準治療として行われています。

ただ、対象となるのは大腸がんや乳がんなど一部だけで、がんに関する遺伝子は100種類以上あるにも関わらず、調べられる遺伝子の種類も1つなど限られたものでした。

これに対し、がん遺伝子パネル検査では、一度に複数のがんに関する遺伝子の変化を調べることができるのです。

結果として、患者さん一人一人に適した、より効果のある治療法が見つけやすくなるのです。

治療薬が見つかるのは1~2割

がん遺伝子パネル検査を受けても、すべての人に治療薬が見つかるわけではありません。

こちらは、厚生労働省のデータです。

※データ:厚生労働省「がんゲノム医療の現状について

全体の症例数に対し、半数ほどの患者さんは遺伝子の変異が見つからないケースもあります。

残り半数は変異が見つかるのですが、必ず良い薬があるわけではありません。

こちらのデータでは、治療薬が選択された割合は、13.4%にとどまっています。

がんの病状により、使用できる薬がなかったりすることがあり、治療薬が見つかるのは1~2割程度と言われています。

指定医療機関は全国225ヶ所

がんゲノム医療については、国をあげて積極的な取り組みが行われています。

そのため、一人でも多くの患者さんが最新の医療を受けられるように、また地域格差が起きないよう、指定病院は全国225ヶ所に設置されています(2021年4月1日現在)。

  • がんゲノム医療中核拠点病院:12ヶ所
  • がんゲノム医療拠点病院:33ヶ所
  • がんゲノム医療連携病院:180ヶ所

ご自身やご家族が、がんゲノム医療をうける場合は「がん情報サービス」などのサイトから、病院を検索することができます。

※画像「中外製薬 おしえて がんゲノム医療

3. がんゲノム医療は高額な費用がかかる!

検査の費用は3割負担で16.8万円

がんゲノム医療で最初に受ける「がん遺伝子パネル検査」ですが、この検査だけでも医療費は56万円かかります。

保険適用で、56万円×3割負担=16.8万円が必要です。

けっして安くはありませんが、がん遺伝子パネル検査については高額療養制度の対象となる場合もあります。

すべての検査で保険が適応されるわけではありませんが、こういった社会保障制度を利用できれば、自己負担は軽くなるケースもあります。

高額療養費制度については「高額療養費制度とは?医療保険より前に知っておきたい活用のポイント」をご覧ください。

自由診療だと全額自己負担

自由診療の場合、40~100万円程度の検査費用がかかります。この金額は、検査名や病院によって異なります。

私が調べたところ、保険適用との違いは、一度に検査できる遺伝子の数や、結果が分かるまでの日数などが関係しているようです。

※画像「順天堂大学医学部附属順天堂医院

また、がん遺伝子パネル検査を受けるには、通常、標準治療が終わってからなどの条件があります。

ですが、自由診療ではこういった制限はありません。

少し雑な言い方をすれば、お金さえ払えば、どんな病状であってもがん遺伝子パネル検査を受けて、自分に最適な治療法を見つけることができるかもしれない、というわけです。

治療薬の多くは自由診療

さらに、がん遺伝子パネル検査で最適な治療薬が見つかっても、その薬が自由診療で全額自己負担になるケースもあります。

以下のデータから分かることは、まず前提として64%のケースで治療薬が見つかりません。

残り36%のうち、①保険適用の薬が候補になったのは9%で、②適用外薬が候補になったのが9%、③未承認薬が候補になったのが18%となっています。

②適用外薬と③未承認薬は、自由診療で全額自己負担です。

つまり、治療薬見つかったとしても大半のケースで保険適用外の治療薬が候補になるのです。

※厚生労働省「がん遺伝子パネル検査の結果に応じた治療方針

せっかく良い薬が見つかっても、金銭的な問題から、投薬を断念する患者さんもいるのが現状です。

日本のがん治療は、欧米と比べて遅れをとっているとされていて、健康保険が使えない治療薬は128種類もあります。

がん患者さんが金銭的な問題で治療を断念することのないように、がん治療の進化に国も全力を注いでいると思いますが、近い未来に問題が解決される・・・というのは難しそうです。

おまけ:がん保険で対象になることも

民間の保険会社でも、今は自由診療が対象になるがん保険がぞくぞくと登場しています。

支払い条件にはバラつきがありますが、中には治療にかかった金額を自由診療も含めて全額カバーしてくれるものもあります。

がん保険を検討する時は、保険適用外の治療も対象になるか?チェックしてみてください。

まとめ

がんゲノム医療は、今までのがん治療とは異なり、一人一人に合った効果的な治療法を見つけることが可能になった、とされています。

一方で、問題点も多く、治療法が見つかるのは1~2割で、良い薬があったとしても費用は高額になります。

実は、私の母もがん闘病中なのですが、患者や家族からすると、何が一番良い治療法なのかを選ぶのは非常に難しいです。

ですが、少しでも良い治療をしたい・させてあげたい、というのは誰でも同じだと思います。

がんの治療情報を探している方にとって、この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。

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