上皮内新生物とは?がん保険に加入するとき知っておくべき基礎知識


「上皮内新生物」
がん保険について調べるとこの言葉をよく目にします。
上皮内新生物とはつまり「がん」のことです。
「じゃあ悪性新生物との違いは何?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
そこで本日は、上皮内新生物と悪性新生物の違いと、がん保険の保障範囲についてお伝えしたいと思います。
がん保険を検討するときには、必ず知っておかなければいけない知識なので確認しておきましょう。ぜひ最後までご覧ください。
1.上皮内新生物と悪性新生物の違い
がんは大きく「悪性新生物」と「上皮内新生物」に分かれますが、言葉だけ見ると「何が違うの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
簡単にお伝えすると、「悪性」は転移の可能性があるもので一般的にがんと言われたときに思い浮かぶものです。対して「上皮内」は、治療を行えば”ほぼ”完治し転移の可能性も低いので、上皮内”がん”と表現されますが悪性新生物に比べるとそれほど怖くないものです。
それでは次から詳しく違いをお伝えしていきます。
1-1.上皮内新生物とは
上皮内新生物は「上皮内がん」「上皮内腫瘍」とも呼ばれています。治療を行えば転移や再発の可能性はほとんどないといわれています。医学的に説明すると、がん細胞が上皮(粘膜層)内にとどまっており、基底膜以降の組織に浸潤していない状態のがんのことです。
上皮内新生物は、主に大腸の粘膜や子宮頚部にできます。これらは初期状態のがんですが、「肺がん・食道がん・すい臓がん・肝臓がん・膀胱がん」も、最初は内臓の上皮組織内に発生する可能があります。

上皮内新生物は放置すると悪性新生物になる可能性が高いですが、きちんと治療を行えば、3年生存率は「ほぼ100%」です。ステージ診断では「0期」といわれています。
1-2.悪性新生物とは
悪性新生物は、基底膜をさらに進んで他の組織に浸潤しているがんのことです。
リンパ液や血液にのってがん細胞が運ばれ、他の臓器へ転移する可能性も考えられます。

2.がん保険の上皮内新生物と悪性新生物の保障の違い
昔のがん保険は、上皮内新生物の場合、給付金が出ないものもありました。
現在のがん保険は、ほとんどが上皮内新生物も保障しています。ただし、上皮内新生物と悪性新生物で保障内容が異なる場合もあります。なぜなら、上皮内新生物は、適切な治療を行えばほぼ100%治ると考えられているからです。
例えば、このような違いがあります。

がんと診断された時に支払われる「がん診断給付金」については、上皮内新生物の場合、悪性新生物の10%~50%程度の給付金となっているのが現状です。
しかし最近では、上皮内新生物でも悪性新生物でも、同額の診断給付金が支払われるがん保険も登場しています。

注意して欲しいのは、全ての保険会社が上皮内新生物と悪性新生物の保障を同じに扱っているわけではないということです。診断給付金や手術給付金に差がある商品もありますので、がん保険の加入を考えている方は保障内容をしっかりチェックすることが重要です。
3.対象となる病名
上皮内新生物の対象となる病名の例
- 大腸の粘膜内がん
- 乳腺の非浸潤性乳管がん
- 膀胱や尿管などの乳頭状非浸潤がん
- 子宮頚がん等の上皮内がん
- 子宮頚部高度異形成 など
悪性新生物の対象となる病名
- 肝臓がん
- すい臓がん
- 甲状腺がん
- 悪性リンパ腫
- 白血病 など
4.上皮内新生物の部位別で見た比率
以下は部位別にまとめた上皮内新生物の割合です。
- 子宮頸部 65.1%
- 子宮 44.0%
- 膀胱 44.2%
- 大腸(直腸・結腸)22.4%
- 皮膚 20.3%
- 乳房 10.1%
※ 国立がん研究センターがん情報サービス「全国がん罹患モニタリング集計 2015年罹患数・率報告(平成31年(2019年)3月)」より抜粋
子宮頸がんや膀胱がんなどは上皮内新生物の割合が半分近くになっていますが、一方で胃がんや肺がんなどは上皮内新生物の割合が1%に満たないという数値もでています。
同じような保険料と保障内容であれば、上皮内新生物でも給付される方が有利です。
女性は「乳がん」や「子宮頸がん」にかかるリスクが高く、特に若い女性は上皮内新生物の割合が高いので、上皮内新生物でも保障してくれるタイプの商品を選ぶと良いでしょう。
保険会社の商品よっては上皮内新生物は保障の範囲に入っていないものもあるので、よく検討した上で、上皮内新生物も保障に入っているものを選びましょう。
まとめ
ここでおさらいです。上皮内新生物については以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
- 上皮内新生物は「がん」であるが、悪性新生物とは区別されている。
- 上皮内新生物は適切な治療を行えば、3年生存率はほぼ100%である。
- 子宮頚がんや膀胱がんは上皮内新生物の割合が高い。
- 「上皮内新生物」が保障されない、または保障額が少ないことがあるので、加入前に必ず確認しておく。
すでにがん保険に加入している方は、ご自身のがん保険が上皮内新生物まで保障しているか、一度確認されてみると良いでしょう。




