一時払い終身保険の円建て・外貨建ての徹底比較

一時払い終身保険とは、契約の際に保険料を一括で納めるタイプの終身保険です。

月払い・年払いのように保険料を支払い続ける必要はありませんが、そのかわり最初に数百万円・数千万円・数億円といった多額のお金を保険料として納めることになります。

このように高い買い物になるので、自身の目的に適した商品をしっかりえらびたいところですね。

一時払い終身保険には、保険料の支払いや保険金の受け取りを日本円で行うタイプと外貨で行うタイプがあり、それぞれメリットが異なります。

目的にあう一時払い終身保険をえらぶときには、まずこれらの違いを知っておくことが必要です。

この記事では、円建てと外貨建ての一時払い終身保険を比較すべきポイントをまとめています。

1.貯蓄性は外貨建ての方が優れている

終身保険は貯蓄を目的にえらばれることがあります。

結論から述べると、円建て・外貨建てを比較した場合、はるかに外貨建ての方が優れています。

そのため貯蓄目的で一時払い終身保険をえらぶのであれば、適しているのは外貨建ての方です。

以下、円建て・外貨建てそれぞれの契約例を紹介し、実際どのくらいの差があるのかを比較します。

1-1.円建て一時払い終身保険の契約例

A社の円建て一時払い終身保険(2019年3月時点)の例を紹介します。

契約条件を以下のように設定します。

  • 契約者:30歳男性
  • 一時払い保険料:1,000万円

こちらの保険の解約返戻金・死亡保険金は以下の通りです。

この例では契約11年目から解約返戻率が100%を超えるものの、お世辞にも返戻率が高いとは言えません。

この例をふまえ、次に外貨建ての例をみてみましょう。

1-2.外貨建て一時払い終身保険の契約例

外貨建て一時払い終身保険には、以下の2つの種類があります。

  • 元本保証で毎年一定額ずつ給付金を受け取れるタイプ
  • 長く置いておくほどお金が増えるタイプ

以下、それぞれの契約例を紹介します。

1-2-1.元本保証で毎年一定額ずつ給付金を受け取れるタイプ

保険料を一括で支払ったあと、被保険者の存命中は毎年一定額の定期支払金が受け取れるタイプの一時払い終身保険です。

ここでは参考として、A社の米ドル建て一時払い終身保険(2019年3月時点)の例を紹介します。

契約の条件は以下の通りです。為替レートは1米ドル110円と想定します。

  • 契約者:30歳男性
  • 保険期間:終身
  • 積立利率保証期間:10年間
  • 一時払い保険料:90,900.09米ドル(日本円で約1,000万円)
  • 定期支払額:2,472.72米ドル(日本円で約27万円)

この契約例では最初に日本円で1,000万円を納付すると、1年ごとに定期支払金として約27万円が受け取れます。

次に死亡保険金の額や、途中で解約した場合の解約返戻金の額、及び解約金の返戻率は以下の通りです。

この契約例では被保険者が亡くなった際や、契約が満了となる40歳時(契約10年後)に解約すると、最初に納めたのと同じ額(90,900米ドル/約1,000万円)が受け取れます。

もちろん解約しなければ、契約はそのまま更新されます。

貯蓄性がどのくらいあるのか考えてみましょう。

たとえば契約満了時点で解約すると想定します。

それまで約27万円×10回が支払われているため、為替レートが1米ドル110円のまま推移したと仮定すれば日本円で合計約1,270万円を受け取れることになります。(以下イメージ参照)

返戻率になおすと10年という比較的短い期間で約127%になっているわけですから、紹介した円建ての契約例と比較して、貯蓄性の差は歴然としていますね。

1-2-2.長く置いておくほどお金が増えるタイプ

テレビCMなどでよく紹介されている低解約返戻金型の終身保険と同じように、契約した後に解約せずに長く置いておくほどお金が増えるタイプの保険商品です。

実際にどのくらいの貯蓄性があるか、C社の米ドル建て一時払い終身保険(2019年3月時点)の契約例を参考にみてみましょう。

契約の条件を以下のように設定します。為替のレートは1米ドル110円と想定します。

  • 契約者:30歳男性
  • 保険期間:終身
  • 積立利率保証期間:10年間
  • 一時払い保険料:90,900.09米ドル(日本円で約1,000万円)

こちらの保険商品での死亡保険金・解約返戻金の額は以下の通りです。

ご覧のように、契約4年目(34歳時)の時点で返戻率が100%をこえ、そのあとはどんどん返戻率が上がっています。

前述した円建ての一時払い終身保険の例で契約してから十数年で返戻率か102%に満たなかったのと比較すると、貯蓄性に大きな差があるのは明らかでしょう。

2.外貨建ては為替相場の影響を受ける

円建て・外貨建てを貯蓄性で比較すると、紹介した例でみられるようにはるかに外貨建ての方が高くなっていました。

その反面、外貨建ては日本円との交換が必要な関係で、利回りが悪くなる可能性があります。

一例として、以下のイメージをご覧ください。

これはドル建ての保険金を契約者が受け取る際のイメージです。

ご覧のように契約時より円安ドル高だった場合には受け取れる円が増えて利益となる一方、円高ドル安の状況では損失がでています。

ただし、ドル建ての一時払い終身保険は利率が高いので、運用期間を長く見込むことで、為替リスクによる損失を軽減することは可能です。

3.円建ては円安がすすむと、受け取れるお金が目減りする

円建ての一時払い終身保険では、外貨建ての一時払い終身保険のように、為替相場によって受け取れる日本円の返戻金・保険金額に差が生じてしまうといったことはありません。

しかし、大きな目でみると、以下のように為替相場により受け取れるお金が目減りすることは覚えておいた方がいいでしょう。

以下イメージをご覧ください。

これは1ドル100円だったときの日本円(1,000万円)の価値が、その後の為替変動でどうかわるかを示したイメージ図です。

日本円としてそのまま使えば(その場合が大半と想定されますが)、いくら為替相場が変動しても日本円としての価値は1,000万円のままです。

しかしドルに交換して使うなどの際には、円高ドル安になるとその価値が向上し、逆に円安ドル高になると低下します。

3-1.複数の通貨に資産を分散しておくことでリスクを軽減できる

上記のような為替のリスクによる資産の目減りを予防するには、複数の通貨に資産を分散しておくことが有効です。

たとえば日本円のほかに、ドルの資産があると想定しましょう。

その場合、仮に円安ドル高がすすんだとしても、ドルとして使うのであれば、ドル側の資産に影響はありません。

このように複数の通貨で資産を分散してあれば、為替リスクによる影響を軽減できるといえます。

その意味では、外貨で一定の資金を確保できる外貨建ての一時払い終身保険が役立ちます。

4.相続対策なら円建てが適している

一時払い終身保険が、相続対策に利用されることはご存知でしょうか?

そして相続対策用に利用するのであれば、円建ての一時払い終身保険の方が適しています。

ここでは、なぜ一時払い終身保険が相続対策に利用されるか、と円建ての一時払い終身保険が適している理由を解説します。

4-1.一時払い終身保険が相続対策に利用される理由

相続対策の1つとして、一時払い終身保険が利用される主な理由は以下の3つです。

  • 生命保険の非課税枠により相続させる財産評価を引き下げられる
  • 相続争いを未然に防げる
  • 相続税の支払いの際に速やかにまとまった資金を確保できる

以下、1つずつ簡単に紹介します。

4-1-1.生命保険の非課税枠により相続させる財産評価を引き下げられる

死亡保険金には、「500万円×法定相続人」という非課税枠が用意されています。

たとえば死亡保険金として1,000万円が受け取れて、法定相続人として妻と子どもの2人がいたとしましょう。

このとき非課税枠は「500万円×2(人)= 1,000万円」となり、実質的に死亡保険金の全額が非課税となります。

死亡保険金の非課税枠を利用する目的で、資産の一部を一時払い終身保険へうつすことにより、結果的に相続させる財産評価を引き下げられるわけです。

4-1-2.相続争いを未然に防げる

相続をスムーズにすすめるために遺言を残しておくことはよく行われます。

しかし遺言で「●●に相続させる」という指定があってもその通りにならないことがあります。

相続人側には、遺産のなかで「遺留分」と呼ばれる最低限の取り分を確保できる権利があり、遺言より遺留分が優先されるためです。

遺された財産が土地や事業用資産のように分割しづらいものだった場合、遺言・遺留分それぞれの内容がかち合ってしまうと、相続争いのもとになります。

このとき相続人側に遺留分を侵害する分を弁償するためのお金(代償交付金)があれば、相続争いを納めることが可能です。

そうして一時払い終身保険の死亡保険金があれば、代償交付金用に利用できるわけです。

なお遺留分については、「遺留分にご用心!|絶対に知っておきたい3つの対策」でくわしく解説しておりますので、興味があればあわせてご覧ください。

4-1-3.相続税の支払いの際に速やかにまとまった資金を確保できる

たとえば遺産の評価額のうち大半を占めるのが不動産だった場合、相続の際に多額の相続税を納めなくてはならないことがあります。

一方、相続財産は遺産分割協議が終わるまで凍結され、そこに現金があっても使うことができません。

たいして生命保険の死亡保険金は、書類さえ用意すれば一般的に一週間程度で支給されます。

この保険金を相続税の元手にすることができるのです。

4-2.安定性の高い円建ての方が相続対策には適している

外貨建ては貯蓄性が高いものの、為替リスクがあり場合によっては元本割れを起こす可能性も否定できません。

一方の円建ての一時払い終身保険は、外貨建てに比べると為替のリスクがなく安定しており、相続の際に受け取れる金額を確実に想定できます。

そのため相続対策であれば、外貨建てより円建てが適しているわけです。

まとめ

一時払い終身保険の外貨建てと円建てを比較した場合、貯蓄性に優れているのは外貨建てです。

ただし外貨建てには為替リスクがあり、為替の状況によっては利回りが悪くなったり元本割れを引き起こしてしまったりする可能性もあります。

一方、円建ては外貨建てほどの貯蓄性はないものの、安定性があり相続対策に使うには適しています。

このように外貨建て・円建てそれぞれのメリットが異なるので、ご自身の都合にあう方をえらんで下さい。

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