医療保険の保険金を請求する際に知っておきたいこと

医療保険に加入していて、いざ病気になったりケガをしたりして入院や手術の費用等がかかった場合、きちんと保険金を受け取ることができなければ意味がありません。

また、保険金を請求する場合、必要な書類を揃えるのに費用がかかることがあったりします。

そこで今回は、医療保険の保険金を請求する際にぜひとも知っておきたいことをお伝えします。

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保険の教科書 編集部

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1.保険金を請求できるかどうか勝手に自己判断しない

まず、医療保険の保険金を請求できるかどうかの判断を勝手にしてはなりません。

医療保険の保障内容は保険会社によって様々であり、また、どんな場合にいくら受け取れるのかは契約の内容によっても違います。

加入時に受け取った設計書や保険証券を見ただけだと分からない場合もあります。特に「約款所定の条件」と書いてある場合、約款の細かい定めを確認してもよく分からないことが多いと思います。

自分では大したことないと感じることでも、保険金を受け取れる可能性があります。

よって、病気やケガで病院で治療を受けたら、自己判断をせず、担当者や保険会社に問い合わせ、保険が適用されるかを確認することが重要です。

「手術」を受けたと気付かず保険金を請求しなかった事例

ここで、医療保険であやうく保険金を受け取り損ねるところだったという一例を紹介します。

サラリーマンのAさんは、勤務先の健康診断を受診し、検便で血液の反応があったため、再検査を受けることになりました。

再検査では麻酔を受け、眠っている間に内視鏡検査を行ったのですが、その際、大腸内にポリープを発見したため、検査のついでに切除されました。

Aさんは眠りから覚めて、医師から「ポリープが見つかったので切除した」という説明を受け、そのまま帰宅しました。Aさんの認識は、「麻酔で寝ている間に何か検査を受けた」という程度のものだったそうです。

しかし、実はポリープの切除は「手術」にあたり、医療保険の「手術給付金」を受け取れます。

Aさんがそのことに気が付いたのは1年後のことです。慌てて請求して保険金(手術給付金)を受け取ることができました。

もしずっと気付かないままだったら、保険金をあやうく受け取り損ねるところだったのです。この後お伝えしますが、保険金は3年を超えたら請求できなくなることがあるのです。

医療保険は、使える時に使わなければ、加入している意味がありません。このようなことのないよう、自己判断せず、病院で治療を受けた段階で、担当者か保険会社に連絡することが大切です。

2.保険金の請求手順

保険金の請求手順は以下の5つのステップです。

  1. 保険会社への連絡
  2. 診断書の準備
  3. 書類の記入と保険会社への送付
  4. 保険会社による審査
  5. 給付金の受け取り

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2.1.入院や手術が決まったら保険会社に連絡する

医療保険の保険金(入院給付金、手術給付金など)は、基本的に、後で金額が決まってから請求します。

しかし、入院することや手術を受けること等が決まったら、なるべく早く保険会社に連絡することがおすすめです。その方がスムーズに受け取れるからです。

連絡先は保険担当者、コールセンター等がありますが、いずれにしても全く同じ必要書類が送付されてきます。

その際、病気や手術の名称は、できるだけ医師に確認した上で正式名称を伝えるようにしましょう。

なお、入院給付金は入院中でも請求することができます。たとえば、想定外に入院期間が長引いて手持ちのお金が減ってきた場合などに有効な手段です(ただし、請求するたびに医師の診断書が必要になります)。

2.2.保険会社所定の書類を医師に渡し、診断書を作成してもらう

書類が届いたら、必要項目の記入を行います。必要な書類は保険会社ごとに違います。ただし、医師の診断書は絶対に必要です。

医師の診断書は、保険会社ごとに所定の書式があり、それを医師に渡して記入してもらう必要があります。

診断書の作成にはお金がかかります。医療経営情報研究所が発行している「2012年 医療文書作成業務・文書料金実態調査」によると、診断書作成の料金は、全国平均で3,665円、最高額で10,500円、最低額で1,000円となっています。

また、もし複数社で加入している場合は、原則として、それぞれについて書いてもらう必要があり、その分の作成料金がかかります。ただし、保険会社によっては、他の保険会社の診断書のコピーを流用できることがあります。事前に確認しておくことをおすすめします。

なお、入院途中で保険金を請求する場合、申請の度に診断書が必要なので、その都度作成料金を負担することになります。

2.3.書類を作成して診断書等と保険会社に送付する

書類に必要事項を記載し、診断書等と一緒に保険会社に送付します。

なお、入院はしたけれども手術を受けなかった場合、入院給付金を受け取るには、診断書がなくても病院の領収書だけで請求できます。これを簡易請求と言います。

なお、この簡易請求は入院中はできません。退院後に限られます。

2.4.送付された書類を基に、保険会社が審査を行う

提出された書類を基に、保険会社が保険金を支払うか否かの審査を行います。

基本的には、医師の診断書があるため、審査に時間がかかることは少ないと考えてよいでしょう。

ただし、診断書の内容によっては関係機関への確認が必要だったり、事故によるケガの場合に事実関係の確認が必要になったりして、すぐに保険金を受け取ることができないこともあり得ます。

2.5.保険金を受け取る

審査をクリアしたら、保険会社から保険金(入院給付金、手術給付金など)を受け取ることができます。

基本的には、上でお伝えしたように、医師の診断書があるため審査に時間がかかることは少なく、5営業日以内に保険金を受け取れることが多いです。

ただし、診断書の内容等によっては保険金の給付まで時間がかかり、1ヶ月を超えてしまう場合もあります。

3.保険金の請求期間は3年以内

医療保険の保険金は、治療から3年以内であれば請求することができます。

もし、上のAさんのように保険金が請求できることにすぐ気付かなかったり、保険金の請求を忘れていたりしても、3年以内であれば保険金を受け取ることができるのです。

とはいえ、請求を先延ばしにしてしまうとうっかり3年を過ぎてしまう可能性もあるので、入院や手術をすることが分かったタイミングで保険会社に連絡することをおすすめします。

補足|指定請求代理人は立てた方がいい

最後に、指定代理請求人という制度を紹介しておきます。

これは、本人が重篤な症状だったり意識不明状態に陥ったりして保険金請求をできない場合、あらかじめ設定しておいた代理人が代わりに請求を行えるというものです。指定代理請求人の資格は原則として近親者に限られます。

医療保険に加入する時に「指定代理請求特約」という特約を付ければ、指名することができます。加入時に特約を付けていなかった場合は途中からでも付けることができます。

この特約は保険料が無料なので、ぜひ、信頼できる近親者を指定代理請求人に指定することをおすすめします。なお、本人の同意は要りません。

まとめ

医療保険に加入していても、保険金をきちんと受け取れないのでは意味がありません。

まず、病気やケガで治療を受けた時は、保険を受け取れるケースか否かについて自己判断せず、保険会社や担当者に相談するようにしましょう。

また、なるべく入院や手術が決まった段階で保険会社に連絡することをおすすめします。

保険金の請求をするには原則として医師の診断書が必要ですが、入院のみの場合だと不要なこともあります。また、複数の保険会社に請求する場合、保険会社によっては他社の診断書を流用できることもあります。

なお、自分が重篤な状態や意識不明状態に陥った時にもきちんと保険金を請求できるようにするため、ぜひ、指定代理請求人を指定しておくようにしましょう。

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