美大の学費|授業料や教材費はどのくらいかかるのか


芸術分野は、社会や文化の象徴として、人間とは切っても切れない関係があります。最近ではウェブデザインなど、IT分野での芸術家の活躍も目を引くようになってきています。
そんな芸術分野を高等教育として学ぶため、芸術大学を目指す人も少なくないでしょう。
しかし、一般的な大学とは違い、画材などの諸費が多くかかってしまうという実情があり、その分学費が割高になっています。
今回はそんな美術大学の学費について、東京5美大と東京藝術大学で比較していきます。
是非ご覧ください。
1.東京5美大と東京藝術大学の学費ランキング
東京5美大と東京藝術大学の学費等をランキングにすると、以下のようになります。
ランキングは入学費・授業料・設備費を合計した初年度納付金(後援会費や維持費等を除く)で、学部内の最も費用が高い学科を参照して作成したものです。
| 順位 | 大学 | 初年度納付金 |
|---|---|---|
| 1 | 多摩美術大学 | ¥2,039,000 |
| 2 | 東京造形大学 | ¥1,915,000 |
| 3 | 女子美術大学 | ¥1,909,360 |
| 4 | 武蔵野美術大学 | ¥1,906,900 |
| 5 | 日本大学 | ¥1,880,000 |
| 6 | 東京藝術大学 | ¥1,331,020 |
上記に含まれない諸費は、大学によってまちまちで、例えば東京藝術大学では30万円程かかります。
注意しましょう。
詳しくは、各大学のリンクをご覧ください。
2.美大では多額の諸経費が必要
上記のような学費と共に費用としてかかってくるのが、材料費や消耗品費等の諸経費です。
美大の特性上、どうしても教材の準備にお金がかかってしまいます。
例えば東京五美大に数えられる多摩美術大学では、最も安い油絵専攻で13,000円、彫刻専攻で89,000円かかります。
そのた実習費等もかかるため、注意しましょう。
3.学費を抑えるために
経済状況的に子供の進学はあきらめるしかないと思っている方もいるかもしれません。
そんな方に対しても、学費については国や大学などが対策を用意してくれています。
対策としては
- 奨学金
- 特待生制度
があります。
それぞれ見ていきましょう。
3.1.奨学金制度について
奨学金は、簡単に言えば国や大学などからお金を借り、学費を工面する制度です。
制度の内容は国の場合は統一ですが、大学のものは各校で違いがあります。
①国から借りることができる奨学金
国から借りることができる奨学金には、無利子で借りることのできる1種と、有利子の2種があります。
1種は成績優秀であるにも関わらず、学費を工面できない子供のみが受けられるもので、2種よりも条件のハードルが高いです。
奨学金を借りることができるかどうかの条件には、「学力基準」と「家計基準」があり、その名の通り進学者の学力と、その世帯の家計が関与します。
学力基準
1種の「学力基準」は以下の通りです。
- 高等学校または専修学校高等課程最終2か年の成績の平均が3.5以上であること。
ただし、上記の基準を満たさない場合であっても、家計支持者(父母。父母がいない場合は代わって家計を支えている人)の住民税が非課税(市区町村民税所得割額が0円)である者、生活保護受給世帯である者又は社会的養護を必要とする者(児童養護施設入所者、里親による養育を受けている者等)であって、次のアまたはイのいずれかに該当する者は、第一種奨学金又は併用貸与の学力基準を満たす者として取り扱うことができます。
ア.特定の分野において、特に優れた資質能力を有し、特に優れた学習成績を修める見込みがあること。
イ.学修に意欲があり、特に優れた学習成績を修める見込みがあること。 - 高等学校卒業程度認定試験合格者であること。
対して、2種の「学力基準」は以下のようなもので、1種よりは条件が軽くなっています。
次の1~4のいずれかに該当すること。
- 出身学校または在籍する学校における成績が平均水準以上と認められること。
- 特定の分野において、特に優れた資質能力を有すると認められること。
- 学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込があると認められること。
- 高等学校卒業程度認定試験合格者で、上記のいずれかに準ずると認められること。
家計基準
家計基準は、大学種や希望する奨学金種、世帯主(父母)の収入形態や世帯人員、加えて実家から通学するか否かによって決定します。
上記条件によって定められた金額より、世帯収入が低い場合、奨学金を借りることができるわけです。
詳しくは下記のリンクをご覧ください。
リンク先を見ると、1種は2種に比べ、条件が厳しいことが分かりますね。
忘れてはならないのが、「奨学金はあくまで借金である」ということです。
奨学金を借りるということは、社会人になった後で多額の借金を負うということになります。
借りた金額によっては、20年もの間、月4万円を超えるお金を返し続けることになってしまうので、利用する場合は注意しましょう。
②大学が用意している奨学金
大学が用意している奨学金の内容は、大学によって異なります。
基本となる貸与型、給付型の奨学金の他、大学を卒業した著名人の偉業にちなんだものなどが用意されているのが特徴です。
例として、東京藝術大学の奨学金に関するぺージへのリンクを記載しておきます。
参考:東京藝術大学 | 奨学金制度 | 東京藝術大学奨学金制度
各大学の奨学金については「大学名 奨学金」で検索してみてください。
3.2.特待生制度について
ご存知の通り、成績優秀者の学費を免除する制度です。
例えば女子美術大学では、以下のような条件で特待生制度を設けています。
資格
- 芸術学部:一般入試A日程の総合成績が上位2名以内の方
- 短期大学部:特待生入試の総合成績が上位2名以内の方
免除される金額
- 授業料の全額
参考:学費・特待生制度 | 女子美術大学・女子美術大学短期大学部
(おまけ)国による大学などの高等教育の「無償化」
2019年5月10日に国会で「大学等における修学の支援に関する法律(大学無償化法)」が成立し、2020年4月1日から施行される予定となっています。
音大で学ぶ場合、これによって、メリットを受けられることがあるでしょうか。文部科学省の資料をもとに、要点を絞ってお伝えします。
まず、対象となる世帯は、「住民税非課税世帯」と「それに準ずる世帯」に限られます。
この時点で、子どもを美大に通わせようと考える世帯にとっては、あまり縁のない制度と言わざるを得ません。
なお念のためお伝えすると、対象となる費用は「授業料」のみで、その他にかかる費用は含まれません。また免除の額には上限があり、以下の表の通りです。
| 国公立 | 私立 | |||
| 入学金 | 授業料 | 入学金 | 授業料 | |
| 大学 | 約28万円 | 約54万円 | 約26万円 | 約70万円 |
| 短期大学 | 約17万円 | 約39万円 | 約25万円 | 約62万円 |
| 高等専門学校 | 約8万円 | 約23万円 | 約13万円 | 約70万円 |
| 専門学校 | 約7万円 | 約17万円 | 約16万円 | 約59万円 |
まとめ
美大の学費について紹介してきました。
将来的にお子様を美大に通わせたいのであれば、学費以外にも、教材費などを計算に入れ、計画的に学費を準備する必要があります。



