マイナス金利時代で、お子様の学資を効率よく積み立てる方法は慎重に選ばなければなりません。
たとえば、少し前までは学資保険が定番でしたが、今は必ずしもベストとは言えなくなっています。保険にもいろいろな種類がありますし、保険以外の手段もあります。
もしも、お子様の学資を積み立てるベストな方法について知りたいとお考えであれば、お気軽にご相談ください。
医学部は、学費が非常に高い学部・学科の代名詞です。
医師という、人の生命にかかわる専門職を育成する教育機関なので、高い学費が設定されているイメージがあります。ことに、私立の医学部の学費は著しく高額だというイメージがあります。
実際のところはどうなのでしょうか。
この記事では、医学部の学費について、ランキング形式で紹介します。また、学費を抑えるための制度についてもお伝えします。
保険の教科書 編集部
最新記事 by 保険の教科書 編集部 (全て見る)
目次
まず、私立医学部の学費総額について、ランキング形式で紹介します。
学費総額には、入学金や授業料、設備費等の基本的なものに加え、後援会費など、各学校ごとに独自にかかる費用についても合計しています。
順位 | 大学 | 学費総額 |
---|---|---|
1 | 川崎医科大学 | 45,500,000円 |
2 | 金沢医科大学 | 40,443,000円 |
3 | 埼玉医科大学 | 39,630,000円 |
4 | 北里大学 | 39,528,000円 |
5 | 杏林大学 | 38,181,400円 |
6 | 福岡大学 | 37,738,260円 |
7 | 兵庫医科大学 | 37,600,000円 |
8 | 帝京大学 | 37,442,000円 |
9 | 獨協医科大学 | 36,600,000円 |
10 | 久留米大学 | 36,378,000円 |
11 | 近畿大学 | 35,827,000円 |
12 | 東海大学 | 35,306,200円 |
13 | 聖マリアンナ医科大学 | 34,732,000円 |
14 | 愛知医科大学 | 34,350,000円 |
15 | 東北医科薬科大学 | 34,105,000円 |
16 | 岩手医科大学 | 34,000,000円 |
17 | 東京女子医科大学 | 33,916,000円 |
18 | 日本大学 | 33,100,000円 |
19 | 大阪医科大学 | 32,075,000円 |
20 | 産業医科大学 | 30,697,800円 |
21 | 藤田保健衛生大学 | 30,526,000円 |
22 | 東京医科大学 | 29,833,800円 |
23 | 関西医科大学 | 28,140,000円 |
24 | 昭和大学 | 27,345,000円 |
24 | 東邦大学 | 26,297,800円 |
26 | 東京慈恵会医科大学 | 22,810,000円 |
27 | 自治医科大学 | 22,600,000円 |
28 | 日本医科大学 | 22,297,800円 |
29 | 慶應義塾大学 | 22,059,600円 |
30 | 順天堂大学 | 20,800,000円 |
最も学費が高い川崎医科大学は、総額で5,000万円に近い金額です。その他も、上位は軒並み3,000万円を超えてきています。
次に国公立の学費をランキングで見ていきましょう。
国立大学は、省令により入学金と授業料の基準額が定められており、以下のようになっています。
参考:「文部科学省令第十六号」
その上で国公立のランキングは以下の通りです。
国立大学に合わせ、下記ランキングでは諸経費を含まず、入学金と授業料で比較しています。
順位 | 大学 | 学費総額(出身者) | 学費総額(出身者以外) |
---|---|---|---|
1 | 福島県立医科大学 | 3,496,800円 | 4,060,800円 |
2 | 奈良県立医科大学 | 3,496,800円 | 4,016,800円 |
3 | 和歌山県立医科大学 | 3,496,800円 | 3,966,800円 |
4 | 横浜市立大学 | 3,579,000円 | 3,720,000円 |
5 | 大阪市立大学 | 3,436,800円 | 3,596,800円 |
6 | 名古屋市立大学 | 3,386,800円 | 3,546,800円 |
7 | 札幌医科大学 | 3,496,800円 | 3,496,800円 |
8 | 京都府立医科大学 | 3,496,800円 | 3,496,800円 |
9 | 国立大学 | 3,496,800円 | 3,496,800円 |
やはり私立と比べると、学費が割安であることが分かります。
経済状況的に、医学部への進学はあきらめるしかないと思っている方もいるかもしれません。
そんな方に対しても、国や大学などが以下の対策を用意してくれています。
奨学金は、簡単に言えば国や大学などからお金を借り、学費を工面する制度です。
制度の内容は国の場合は統一ですが、大学のものは各校で違いがあります。
国から借りることができる奨学金には、無利子で借りることのできる1種と、有利子の2種があります。
1種は成績優秀であるにも関わらず、学費を工面できない子供のみが受けられるもので、2種よりも条件のハードルが高いです。
奨学金を借りることができるかどうかの条件には、「学力基準」と「家計基準」があり、その名の通り進学者の学力と、その世帯の家計が関与します。
1種の「学力基準」は以下の通りです。
対して、2種の「学力基準」は以下のようなもので、1種よりは条件が軽くなっています。
次の(1)~(4)のいずれかに該当すること。
家計基準は、大学種や希望する奨学金種、世帯主(父母)の収入形態や世帯人員、加えて実家から通学するか否かによって決定します。
上記条件によって定められた金額より、世帯収入が低い場合、奨学金を借りることができるわけです。
詳しくは下記のリンクをご覧ください。
無利子の「1種」は有利子の「2種」に比べ、条件が厳しくなっています。
大学が用意している奨学金の内容は、大学によって異なります。
基本となる貸与型、給付型の奨学金の他、大学を卒業した著名人の偉業にちなんだものなどが用意されているのが特徴です。
例として、北里大学の奨学金に関するぺージへのリンクを記載しておきます。
参考:奨学金制度|日本大学
各大学の奨学金については「大学名 奨学金」で検索してみてください。
ご存知の通り、成績優秀者の学費を免除する制度です。
免除される金額は、大学によってまちまちです。
例えば順天堂大学では2種類の特待生制度が設けられており、最大で1,880万円の減免を受けることができます。
特待生には奨学金のようなデメリットがありません。
家庭の財政によっては、わざと偏差値の低い大学に出願し、特待生を狙うというのも有効な手段でしょう。
最近話題になっているのが、「高等教育の無償化」と言われているものです。これについても、一応、どんなものなのかお伝えしておきましょう。
2020年4月1日から「大学等における修学の支援に関する法律(大学無償化法)」が施行されています。
そこで、その内容を解説した文部科学省の資料をもとに、要点のみお伝えします。
ただし、注意が必要なのは、本当の意味での「無償化」ではなく、かなり限定的なものだということです。
まず、対象となる世帯は、「住民税非課税世帯」と「それに準ずる世帯」に限られます。この時点で、対象となる世帯はかなり絞られます。
また、対象となる費用は「授業料」のみで、その他にかかる費用は含まれません。
そして、免除の額には上限があり、以下の表の通りです。
国公立 | 私立 | |||
入学金 | 授業料 | 入学金 | 授業料 | |
大学 | 約28万円 | 約54万円 | 約26万円 | 約70万円 |
短期大学 | 約17万円 | 約39万円 | 約25万円 | 約62万円 |
高等専門学校 | 約8万円 | 約23万円 | 約13万円 | 約70万円 |
専門学校 | 約7万円 | 約17万円 | 約16万円 | 約59万円 |
これを見ると、国公立大学については免除額の上限が、省令に定められた入学金と授業料の「基準額」と同じになっています。したがって、国公立大学の医学部は、入学金と授業料に限ればほぼ「無償」と言うのはあながち間違いではありません。
これに対し、私立大学の医学部、免除額の上限は初年度96万円、2年目以降は70万円なので、高額な入学金・授業料を賄うには明らかに足りず、「無償化」には程遠いと言わざるを得ないでしょう。
医学部の学費について紹介しました。
特に、私立の医学部はやはり学費が著しく高額です。
子どもが医学部に進学したいと希望しているのであれば、できるだけ、国公立に合格するような学力を付けてもらうに越したことはありません。もし私立の医学部でも進学させてあげたいというのであれば、効率よく積立をして、学費を準備する必要があります。
マイナス金利時代で、お子様の学資を効率よく積み立てる方法は慎重に選ばなければなりません。
たとえば、少し前までは学資保険が定番でしたが、今は必ずしもベストとは言えなくなっています。保険にもいろいろな種類がありますし、保険以外の手段もあります。
もしも、お子様の学資を積み立てるベストな方法について知りたいとお考えであれば、お気軽にご相談ください。
日本では、民間保険に入らなくても、以下のように、かなり手厚い保障を受け取ることができます。
多くの人が、こうした社会保障制度を知らずに民間保険に入ってしまい、 気付かないうちに大きく損をしています。
そこで、無料EBookで、誰もが使える絶対にお得な社会保障制度をお教えします。
ぜひダウンロードして、今後の生活にお役立てください。
教育資金の貯め方|FPの私がやっている基本的な4つのコトと運用術
皆さんはお子様の教育資金について『どのくらい』貯めるのか、『どのように』貯めるのかについて悩まれた経験はありませんか。 実際、多くの方が教育資金についてよくわからずに、なんとなく大学に入学する前に200万円程度学資保険で備えておけばいいかな、とアバウ
通信制大学は、時間の自由が利き、働きながらでも通うことができます。 経済的な事情で学費を自分で稼がなければならない学生や、社会人の方などに人気があります。 しかし、実際にどのくらいの学費がかかるのか、知らないという方も多いでしょう。 今回
多国籍な教育を子どもに施すために、インターナショナルスクールへ進学させることを考える親が増えています。 この記事をご覧の方も、子どもにグローバル化する社会に合わせた教育を受けさせたいと思っているのではないでしょうか。 しかし、インターナショナル
子どものいる家庭にとって、学費がいくらかかるかは重要な問題です。 小学校の場合、公立であれば授業料が無料となりますが、授業料以外にもさまざまな費用が発生します。 一方、私立の小学校は公立と比べ学費が何倍も高いです。 いずれにしても、さまざ