マイナス金利時代で、お子様の学資を効率よく積み立てる方法は慎重に選ばなければなりません。
たとえば、少し前までは学資保険が定番でしたが、今は必ずしもベストとは言えなくなっています。保険にもいろいろな種類がありますし、保険以外の手段もあります。
もしも、お子様の学資を積み立てるベストな方法について知りたいとお考えであれば、お気軽にご相談ください。
理系の学生を中心に、大学院まで進学した上で就職するという方が増えてきています。
より良い企業への就職率が上がると言われているということもありますが、単に研究に関心があり、博士も視野に入れて進学するという人も多くなっているようです。
また、弁護士を目指す法学部の学生からしても、法科大学院への進学は当たり前のようになっています。
しかし、進学の際に気になるのが、大学院の学費でしょう。
今回は大学院の学費について国公立、私立に分けてお話ししていきます。
大学院進学を考えている人は、しっかりと把握しておきましょう。
保険の教科書 編集部
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目次
まずは国公立大学・私立大学の大学院の学費を見ていきましょう。
国立大学の大学院は、大学の学費と同じく、入学金と授業料が統一されており、以下の2パターンがあります。
ただし、法科大学院だけは例外で、授業料が高くなっています。
しかし、後述する私立と比べると、圧倒的に安価であることが分かります。
公立の大学院についても見てみましょう。
公立の大学院は、学費が大学の延長であることが多いです。
公立の大学院では、公立大学と同じく、入学者が大学院のある県や市内の出身であれば、入学費が安くなるという特徴があります。
基本的に公立大学の入学費は、国立大学のものと同じまたは高額なところが多いです。
しかし、上記の特徴から、大学と同じ地域の出身であれば、入学費が国立大学の半額になるというところもあります。
しかし、法人化している公立では諸経費がかかる場合があり、結果的に国立大学より学費が高くなることが多いです。
今回は、「山梨県立大学大学院」を例に学費を見てみましょう。
上記を見ると、県内出身者であれば国立よりも安いことが分かります。
ただし、公立の大学院でも法科大学院に関しては、公立と同じく、授業料が割高になっています。
法科大学院の例として、「首都大学東京法科大学院」を見てみましょう。
上記のように、法科大学院の場合は出身者でなくても国立以下の学費で通うことができるところもあります。
最後に私立大学の大学院です。
皆さんが抱えているであろうイメージの通り、私立大学の大学院は国公立に比べて学費が割高になっています。
ここでは明治大学の例を記載しておきますので、ご覧ください。
修士課程・博士前期課程 2020年度(1年次)の場合
科目/ 研究科(専攻) |
法学・商学 政治経済学 経営学・文学 (臨床人間学を除く) 情報コミュニケーション 教養デザイン 国際日本学 |
文学
(臨床人間学) |
理工学(建築・都市学専攻 国際建築都市デザイン系除く) 農学(農芸化学・農学・生命科学) 先端数理科学 |
理工学 (建築・都市学専攻 国際建築都市デザイン系) |
農学
(農業経済学) |
|
学 費 |
入学金 | 200,000円 | 200,000円 | 200,000円 | 200,000円 | 200,000円 |
授業料 | 560,000円 | 560,000円 | 760,000円 | 760,000円 | 688,000円 | |
臨床指導料 | – | 50,000円 | – | – | – | |
教育充実料 | 60,000円 | 60,000円 | 90,000円 | 90,000円 | 90,000円 | |
実験実習料 | – | – | 70,000円 | 140,000円 | 30,000円 | |
諸 会 費 |
学生健康保険 互助組合費 |
3,000円 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 |
春学期 (入学諸費用) |
513,000円 | 538,000円 | 663,000円 | 698,000円 | 607,000円 | |
秋学期 | 310,000円 | 335,000円 | 460,000円 | 495,000円 | 404,000円 | |
合計(年額) | 823,000円 | 873,000円 | 1,123,000円 | 1,193,000円 | 1,011,000円 |
私立大学の大学院の特徴として、独自の制度によって学費が安くなる大学院が存在します。
例えば「東京理科大学」では、東京理科大学から東京理科大学大学院に進学する場合、入学金や施設設備費が半額になるのです。
私立の大学院に進学を考えている場合は、志望している大学院に、上記のような独自の制度があるかどうかにも注目してみてください。
経済状況的に大学院への進学はあきらめるしかないと思っている方もいるかもしれません。
そんな方に対しても、学費については国や大学などが対策を用意してくれています。
対策としては
があります。
それぞれ見ていきましょう。
奨学金は、簡単に言えば国や大学などからお金を借り、学費を工面する制度です。
制度の内容は国の場合は統一ですが、大学のものは各校で違いがあります。
国から借りることができる奨学金には、無利子で借りることのできる1種と、有利子の2種があります。
1種は成績優秀であるにも関わらず、学費を工面できない子供のみが受けられるもので、2種よりも条件のハードルが高いです。
奨学金を借りることができるかどうかの条件には、「学力基準」と「家計基準」があり、その名の通り進学者の学力と、その世帯の家計が関与します。
1種の「学力基準」は以下の通りです。
対して、2種の「学力基準」は以下のようなもので、1種よりは条件が軽くなっています。
次の1~4のいずれかに該当すること。
家計基準は、大学の種類や希望する奨学金の種類、世帯主(父母)の収入や世帯人員、加えて実家から通学するか否かによって決定します。
上記条件によって定められた金額より、世帯収入が低い場合、奨学金を借りることができるのです。
詳しくは下記のリンクをご覧ください。
リンク先を見ると、1種は2種に比べ、条件が厳しいことが分かりますね。
忘れてはならないのが、「奨学金はあくまで借金である」ということです。
奨学金を借りるということは、社会人になった後で多額の借金を負うということになります。
借りた金額によっては、20年もの間、月4万円を超えるお金を返し続けることになってしまうので、利用する場合は注意しましょう。
大学が用意している奨学金の内容は、大学によって異なります。
基本となる貸与型、給付型の奨学金の他、大学を卒業した著名人の偉業にちなんだものなどが用意されているのが特徴です。
例として、東京大学の奨学金に関するぺージへのリンクを記載しておきます。
各大学の奨学金については「大学名 奨学金」で検索してみてください。
ご存知の通り、成績優秀者の学費を免除する制度です。
免除される金額は、大学院によってまちまちです。
例として、東京工業大学の特待生制度についてのリンクを添付します。
参考:授業料免除・入学料免除(東京工業大学HP)
特待生には奨学金のようなデメリットがないので、条件を満たす場合は、狙ってみても良いでしょう。
大学院の学費についてお話してきました。
特に理系だと、修士卒は就職活動で有利な場合があります。
お子様の人生設計のために必要だと感じた場合は、親子で相談の上、進学を検討しましょう。
お子様の学資を効率よく積み立てたい方へ
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