フリーランスと税金|クリエイターが意識すべき経費や控除

公開 2019年1月21日更新 2025年3月6日
フリーランスと税金|クリエイターが意識すべき経費や控除
フリーランスと税金|クリエイターが意識すべき経費や控除

昨今はネットメディアが台頭し、情報が簡単に手に入るようになっています。

企業は売りたい商品の価値を売り込むため、無形のコンテンツに高い質を求めるようになりました。

そういったコンテンツを支えるデザイナーやプログラマーをはじめ、クリエイターと呼べるようなフリーランスの方が増えてきたように感じます。

自らの知識や技術を価値に変えているフリーランスの方々は、「物」を商品として販売する商人と呼べるような人たちと比べると、税金対策の部分で意識すべきことに違いがあります。

今回はそんな「フリーランス」の方々が税金対策をする上で、特に経費の面でどこを意識すべきなのかということについてお話ししていきます。

項目が多く煩雑な「経費」の中から、本当に自身に関係のあるものを理解し、洗練された確定申告を実現しましょう。

1.「フリーランス」が意識すべき経費

まず冒頭でもお話したように、ここでは個人事業主の中でも、俗に言うクリエイター職にあたる人々を「フリーランス」として扱います。

経費として計上できる項目には様々なものがありますが、「フリーランス」の方が意識すべき経費はその中でも数項目に限られてきます。

それらを重点的に押さえておけば、確定申告や出費の際、スムーズに処理ができるようになるはずです。

では、「フリーランス」の方が意識すべき経費について、1つずつ見ていきましょう。

1.1.家賃や水道光熱費

自宅を事務所として利用している場合、家賃や水道代、光熱費などの一部を経費として扱うことができます。

さらに、自宅が持ち家の場合、固定資産税についても一部経費にすることが可能です。

家賃は「自宅内で事業に使用しているスペースの面積」や、「自宅で仕事した平均時間」などから、経費にできる金額を計算することとなります。

事業用スペースと生活用スペースの垣根が曖昧だと、申告の際に説明が難しくなってしまうため、可能な場合は各スペースを明確に分けておくと良いでしょう。

また、白色申告者の場合は、青色申告をしている場合よりも経費計上の条件が厳しくなっています。

青色申告者は税金控除の面でも有利な部分が多いので、確定申告の際は、不都合がなければ青色申告にすることをお勧めします。

水道光熱費は事業に使用した時間によって経費にできる金額を決定することになりますが、電気代はともかく、ガス・水道代に関してはそもそも事業に関係がある可能性が低いため、経費にすることは難しいでしょう。

1.2.外注費

「フリーランス」として仕事をしていると、ディレクターとして、チームで大きな案件を受注するようなこともあると思います。

そういった場合、予算の中からメンバーに外注費用を支払うことになります。

このような外注費は、経費として計上することができますが、外注費を支払う個人が源泉徴収義務者に該当する場合(従業員を雇用している等)は、支払った外注費から源泉徴収を行い、その徴収分を税務署に納める必要があるので、注意が必要です。

1.3.消耗品費

情報を扱う職種である事が多い「フリーランス」は、パソコンや撮影機材、各種制作ツール等を仕事道具として扱うことが多くなります。

そういった機材等は消耗品費として扱うことが可能です。

基本的に価格が10万円以内、または使用可能期間が1年未満であれば経費として計上できます。

ただし、青色申告者の場合は、「少額減価償却資産の特例」として、使用可能期間が1年以上であっても30万円までは一括で経費計上が可能です。

「少額減価償却資産の特例」の限度額は合計で300万円までと定められており、2026年3月31日までの間に取得したものが対象となります。

注意が必要なのが各種製作ツール等、Web上で利用するものについてです。

制作ツール等のソフトウェアは無形固定資産として扱われ、消耗品費になりますが、最近ではサブスクリプション制による課金方式を採用するツールが増えてきています。

そういったものはWebサービスにあたるため、基本的に通信費として扱われることが多いので、覚えておきましょう。

1.4.自動車等の購入費用

自動車等は事業用として購入することで、経費にすることが可能です。

自動車等は「減価償却資産」として扱われるため、経費計上の際は「減価償却費」として扱います。

詳しくは「自動車の減価償却で知っておくべき3つのポイント」をご覧ください。

1.5.ノマドワーカーのカフェ代など

事務所を持たず、ノマドワーカーとしてカフェ等で仕事をしている「フリーランス」の方も多くなってきました。

実は仕事をする目的でカフェ等を使用する場合は、コーヒー代などを経費にすることができます。

注意が必要なのは、コーヒー代など、カフェを利用する上で最低限必要な金額しか経費にできないということです。

つまり、カフェで仕事をしてて、そのまま昼食を取った場合、その昼食代は経費になりません。

ただし、昼食が取引先との打ち合わせ等だった場合は、接待交際費として扱うことが出来ます。

2.「フリーランス」が受ける事ができる控除について

2.1.基礎控除・青色申告特別控除

「フリーランス」含め、個人事業主が受けることができる控除として、特に恩恵が大きいものがこの2つです。

①基礎控除

所得税・住民税に対する控除で、「フリーランス」を含む個人事業主なら誰もが一律に受けることができます。

所得税では48万円の基礎控除を受けることができます。

②青色申告特別控除

確定申告時に青色申告することで受けることができる控除です。

青色申告には「簡易簿記・現金式簡易簿記・複式簿記」という3種類の記帳方法があります。

このうち、最も複雑な複式簿記だと65万円、その他の記帳方法だと10万円の控除を受けることが可能です。

複式簿記であれば、基礎控除と合わせて113万円もの控除を受ける事ができます。

もし「フリーランス」であるにも関わらず、白色申告を行っている方は、上記の恩恵も見越して青色申告にすることをおすすめします。

2.2.その他の控除

その他、生命保険の保険料や年金などの社会保険料に対する控除、配偶者や扶養家族がいる場合に受けられる控除などが存在します。

経費と同じく意外なもので控除が受けられる場合があるので、申告の際は要件をよく確認してみましょう。

まとめ

「フリーランス」の方にとって嬉しいのが、パソコンなどの消耗品やノマドワークでのカフェ代が経費計上できることではないでしょうか。

積極的な機材購入は、「フリーランス」として仕事をする上で、幅を広げるために重要となってきます。

収入とのバランスが最も重要ではありますが、経費計上できることも考えて財布の紐を緩めてみると、思わぬ仕事が舞い降りてくるかもしれません。

所得とのバランスを考えつつ経費を有効に利用し、同業者に差をつけましょう。

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