医療費控除の対象となるものと必ず押さえておくべき7つのポイント

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確定申告の時期になると注目されるのが「医療費控除」です。

医療費控除は、かかった医療費の一部を納税申告の時に所得から差し引くことができる制度です。

そこで気になるのが、「予防接種はどうなのか?風邪薬はどうなのか?」など、医療費控除の対象にはどんなものがあるのか?ということでしょう。そこで、この記事では、医療費控除の対象となるもの、ならないものについて、分かりやすくお伝えします。

医療費控除の特例であるセルフメディケーション税制についても触れていますので、ぜひ最後までお読みください。

1.医療費控除の対象となるもの

医療費控除の対象は、以下の通りです。

リストをチェックして、対象の領収書は必ず保管しておきましょう。

入院・通院・治療・検査

  • 医師に支払った診療費・治療費
  • 医師が治療目的で必要だと判断して作成した診断書代
  • 医師の指示による差額ベッド代
  • 治療のためのマッサージ・はり・お灸など
  • 治療のための松葉杖・義足の購入費用
  • 特定健康検査・特定保健指導
  • 入院時に提供される食事代
  • 通院や入院のための交通費
  • 電車やバスでの移動が困難な場合のタクシー代
  • 視力回復レーザー手術(レーシック手術)
  • 医師が治療上必要と判断した近視矯正手術・メガネ・コンタクトレンズ代

出産

  • 妊娠中の定期検診・出産費用
  • 助産師による分娩の介助料
  • 流産した場合の手術費・入院費・通院費
  • 母体保護法に基づく理由で妊娠中絶した場合の手術費用

歯科

  • 虫歯の治療費・金歯・銀歯・入れ歯の費用
  • 治療としての歯列矯正

医薬品

  • 医師の処方箋により薬局で購入をした医薬品
  • 病気やケガの治療のために、病院等に行かず、薬局で購入した医薬品

参考:国税庁ホームページ「医療費控除の対象となる医療費

2.医療費控除の対象とならないもの

次に、医療費控除の対象とならないものをお伝えします。

主に美容目的や予防、健康増進のものです。これらは基本的に治療目的ではないからです。ただし、医師が治療目的と認めたものについては、医療費控除が認められることがあります。

医療費控除の対象とならないものは以下の通りです。

入院・通院・治療・検査

  • 医師等への謝礼
  • 美容整形
  • 予防注射の費用
  • 医師の指示によらない差額ベッド代
  • 会社や保険会社に提出する診断書代
  • メガネ・コンタクトレンズの購入代金
  • 体の異常がない場合の定期検診や人間ドック費用
  • 通院のための自家用車のガソリン代や駐車代
  • 入院時のパジャマや洗面用具など

出産

  • 出産のために実家に帰る交通費
  • カルチャーセンターでの無痛分娩の受講料
  • 母体保護法によらない妊娠中絶のための手術費

歯科

  • 美容のための歯科矯正
  • 歯石除去のための費用

医薬品

  • 疲労回復・健康増進・病気予防などのために購入した医薬品

3.セルフメディケーション税制について

最近、注目されているのがセルフメディケーション税制です。

今のところ、対象期間は平成29年1月1日から平成33年12月31日までと定められています。

これは、従来の「医療費控除」とどちらか選べるもので、年末調整や確定申告の時に、医薬品の購入代金のいくらかを、所得から控除できるのです。

対象となる商品には、風邪薬・胃腸薬・湿布等、よく買う薬があります。なんと滋養強壮剤も対象となるものもあります。

セルフメディケーション税制の対象となる商品は「スイッチOTC薬品」と言われています。これは厚生労働省が定めたもので、現在約1,700種類ほどあります。

年間12,000円以上の「スイッチOTC薬品」を購入すると、この制度を利用できます。そして、「12,000円を超えた部分から最高88,000円まで」が申請できる金額になります。

医療費控除は年間10万円以上の医療費がかかった場合に、税金の控除が受けられる制度です。12,000円超から対象となるセルフメディケーション税制は、金額的にハードルが下がり、利用しやすい制度と言えるでしょう。

詳しい内容については「誰でもできる!セルフメディケーション税制で超簡単に節税する方法」をご覧ください。

4.医療費控除のしくみ

次に、医療費控除のしくみについてお伝えします。

自分や家族のために支払った医療費等の実質負担額が、年間(1~12月)10万円(所得金額が200万円未満の人は「所得金額×5%」の額)を超えた場合、その超えた金額をその年の所得から差し引くことができます。控除できる金額の上限は200万円です。

ただし、生命保険の保険金などで補てんされた場合はその金額を差し引かなければいけません

計算式は以下のようになります。

参考:国税庁ホームページ「医療費を支払ったとき(医療費控除)

5.医療費控除で必ず押さえおくべき7つのポイント

医療費控除について、以下の7つは押さえておきましょう。

① 医療費控除は自分だけではなく家族の支払いも対象となる

医療費控除はご自身だけでなく、一緒に生計を立てている配偶者の方やお子様等のために支払った医療費も含みます。

健康保険証が別々でも、税法では合算が認められます。

② 会社員も確定申告をする

よく生命保険料控除などの年末調整と混同する人がいますが、医療費控除は年末調整の対象ではありません。

なので、会社員の方も、2月16日~3月15日の間に確定申告をしなければいけません。

③ 医療費控除は5年前まで申告できる

仮に申告をし忘れても、医療費控除は5年間は遡って申告することができます。

④ 住宅ローン控除などで所得税の支払いがなくても確定申告する

住宅ローン控除などにより所得税の支払いがなくても、医療費控除により課税所得を下げることによって住民税が軽減されることがあります。

なので、所得税の支払いがなくても、医療費控除の確定申告をしておきましょう。

⑤ 家族の中で1番収入が多い人が申告をする

家族で合算して申告する場合は、所得が最も高い人が申告したほうが有利になる場合があります。

なぜなら、所得税は所得が高い人ほど税率が高くなるからです。

⑥ 確定申告はインターネットでもできる

確定申告をする場合、原則として、住民票がある地域の税務署で行います。

ただし、最近では、インターネットで確定申告をする「e-Tax」というものもあります。

くわしい内容については「国税庁e-Taxのご案内」をご覧ください。

⑦確定申告に必要なもの

確定申告には以下のものが必要です。

  • 給与所得の源泉徴収票(原本)(給与所得のある人)
  • 領収書など医療費の支出を証明する書類
  • 医療費明細書

参考:国税庁ホームページ
明細書・計算明細書等(平成29年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)
申告書の提出

まとめ

医療費控除は確定申告をしなければ還付を受けることができません。

基本的には治療を目的とした医療費、たとえば病気やケガによる入院、出産、歯科治療が対象となります。ほかにも、治療を受けるための交通費も対象となり、たとえば、電車やバスでの移動が困難な場合のタクシー代など、意外なものが認められます。

特に家族がたくさんいる方は、対象となる費用をしっかり把握して、領収書は必ず取っておくようにしましょう。

従来の医療費控除とセルフメディケーション税制とどちらかを選べるようになっておりますので、有利な方を選んで活用することをおすすめします。

税金や社会保障制度には、自分で行動しなければ給付を受けれないものがたくさんあります。国の制度をうまく活用して、上手に節税したいものですね。

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長井 大輔

長井 大輔

保険のパートナー・保険の教科書 運営責任者、今まで1000名以上の個人・法人のお客様のご相談にお応えしてきた生命保険・社会保障・税務・資産運用に精通しているファイナンシャルプランナー
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