次のようなことでお悩みではありませんか?
・自分にピッタリのがん保険を選んで加入したい
・現在加入中のがん保険の内容で大丈夫か確認したい
・保険料を節約したい
・どんながん保険に加入すればいいのか分からない
もしも、がん保険についてお悩みのことがあれば、どんなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
がん保険に入る際、先進医療特約を付けるべきかは悩むところですね。
保険料は月々60円~100円と「こんなに安くていいのか?」と疑問さえ感じつつも、300万円の先進医療を受けて、がんが治ったというような話を聞いて、とりあえず入っておくという人が多いと思います。
果たして、先進医療特約は付加すべきなのでしょうか?
そこで、まずは先進医療とは何か?今回は、がん治療の視点から、先進医療の必要性を検証し、先進医療特約を付加する理由を2つのポイントから説明したいと思います。
野沢 勝久
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目次
先進医療とは、大学や病院、研究機関などで開発された新しい技術のうち、安全性と治療効果が確保され、厚生労働省が認定されたものをいいます。
病気やけがをしたとき、治りたいと思うのは誰にも共通する願いです。
治るために、失うこと、激しい苦痛を伴うことがあります。
治ることをあきらめなければならないこともあります。
しかし、近年の医療技術の進歩によって、失うこと、苦痛が伴うこと、あきらめることをできるだけ軽減し、治療後も生き生きと暮らしていきたいと願う患者さんの、多様なニーズに対応することが可能になってきました。
例えば、がん治療に関わる先進医療は以下のようなものがあります。
(参照元:厚生労働省「平成29年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」)
この表だけを見ても、先進医療が何なのかということが理解しにくいと思いますので解説させていただきます。ポイントは以下の4つです。
一つずつ見ていきましょう。
先進医療とは、大学や病院、研究機関などで開発された新しい技術のうち、がんなどを外科手術せずに治療する技術や、一度は失ってしまった身体の機能を取り戻す技術など様々な医療技術があり、2018年11月1日現在92種類の医療技術が登録されています。
その治療効果は先進医療を実践する医療機関から報告され、注目を集めています。
なぜなら、先進医療は通常の治療よりも
という大きな効果が認められているからです。
公的医療保険が適用されていない医療のことを、自由診療と呼びます。
また、公的医療保険が適用されていない進んだ医療技術などを受診することなども自由診療にあたります。
自由診療は、患者の希望があれば医師の判断によって行うことができます。
先進医療とはそうした進んだ医療技術のうち、すでに一定の実績を持つ技術に対し、「公的医療保険の適用を前提に」厚生労働省が認定された医療技術のことです。
これまでも多くの先進医療が公的医療保険の適用を受けてきましたが、治療の効果が有効であっても、大規模施設などが必要で、全国的な普及が難しい技術は公的医療保険が適用されにくいのが現状です。
自由診療から、先進医療へ、また保険診療になるケースは多く、先進医療は年々変化していきます。
つまり、簡単に言えば、先進医療とは、保険診療まであと一歩の治療なのです。
先進医療はどこの医療機関でも受けられるわけではありません。医療技術ごとに申請して、承認された医療機関でしか行うことができないため、技術によっては全国で1施設しか行えないものもあります。
かかりつけの医師がそうした技術の専門外の場合、先進医療に関する情報が手に入らない場合もあります。
ご自身で情報収集をするとしても、病気の症状、お住まいの地域、治療にかかる期間などもあわせて考えなければならないことから、医療に関する情報の窓口を持たない方は、先進医療を知らずに過ごしてしまうかもしれません。
保険診療であれば公的医療保険が適用されるため、医療費の負担は3割で済みます。
一方、自由診療は全額自己負担になります。先進医療では、技術料は全額自己負担となりますが、その他の診察や入院などの費用は3割となります。
自由診療 | 100%自己負担 | |
先進医療 | 技術料 | 100%自己負担 |
通常の治療と共通する部分 | 30%自己負担(公的医療保険適用) | |
保険診療 | 30%自己負担(公的医療保険適用) |
※『自由診療と保険診療の違いとは?自由診療のメリットデメリットを知る』で、それぞれの違いを簡潔に解説させて頂いております。
つまり、いつもどおり医療機関を利用して治療を受けるときの医療費に、先進医療の技術料を足した金額を支払うことになります。
なお、上記の表の通り、先進医療の技術料の負担が高額になる場合がほとんどです。
先進医療は2018年11月1日現在92種類の医療技術が登録されています。
その中で、がん治療に関するものは30種類以上です。
以下の表は、上の方で見ていただたものと同じものですが、再度貼り付けておきます。
これを見ていただくと、がん治療の中でも特に年間実施件数が多いのは重粒子線治療と陽子線治療です。そして、これらの治療は300万円前後と非常に高額なことがわかります。 実は、私の父もがんになり、陽子線治療を受けたことがあります。
その時の経験から、がんの先進医療の代表は、この重粒子線治療と陽子線治療かと思います。そこで、各治療の内容を確認してみましょう。
重粒子線治療が適するのは、頭頸部腫瘍、肺腫瘍・消化管腫瘍、肝胆腫瘍、泌尿器腫瘍、乳腺・婦人科腫瘍又は転移性腫瘍(いずれも根治的な治療法が可能なものに限る)です。
一方、陽子線治療が適応するのは、頭頸部腫瘍、肺腫瘍・消化管腫瘍、肝胆腫瘍、泌尿器腫瘍、乳腺・婦人科腫瘍又は転移性腫瘍(いずれも根治的な治療法が可能なものに限る)です。
がんはあらゆるところに発生する可能性がありますが、一か所に固まって発生するがんを固形がんといいます。
一般的に固形がんには抗がん剤などの薬物での治療が効きにくいといわれており、外科手術によりがんを取り除く治療方法がとられてきました。
しかし、近年では放射線による固形がんの治療方法が進んでおり、がんの種類によっては放射線治療が最も有効な場合も有ります。
重粒子線も陽子線も放射線の一種です。放射線はレントゲンに使われるだけでなく、いわゆる「切らない治療」としてがん治療に使われています。
こうした放射線によるがん治療は、がん細胞が正常の細胞よりも放射線によるダメージが受けやすいという性質を利用して、がん細胞が死滅する量の放射線を照射するというものです。
粒子線治療(重粒子線・陽子線)では従来の放射線治療よりも放射線をがん病巣に集中することが可能です。
これは、従来の放射線治療で使われているX線とは違い、粒子線は線量を皮膚の表面ではなく、体内のがん病巣で最大量にすることができる特性があるからです。
そのため、少ない照射回数で効果的にがん細胞を死滅させるだけでなく、がん周辺の正常な組織へのダメージが軽減できます。
余分な放射線を浴びずにすむことから、放射線治療によって起こる副作用も格段に少なくなります。
目には見えない放射線を可能な限りコントロールした医療技術が粒子線なのです。
したがって、通常の放射線治療に比べ、先進医療の重粒子線治療と陽子線治療は、体に負担が少ない、回復が早い、治療の効果が高いといった最新の治療なのです。
平成29年6月時点で、日本には重粒子線治療が行える実施報告医療機関が5ヵ所、陽子線治療が行える実施報告医療機関が12ヵ所あります。
治療施設数においては世界で一番多い国となっています。
治療患者数、治療成績の観点から世界の最先端の施設であるといっても過言ではありません。
さて、それではがん保険で先進医療特約はつけるべきでしょうか?私の意見を書かせていただきます。
なお、先進医療は、通常、単品での加入はできません。
医療保険やがん保険に特約として付加することになります。
そして、がん保険に付加できる先進医療特約は、がん治療に関わる先進医療のみが対象となるため、がん以外の病気までカバーするためには、がん保険ではなく、医療保険に先進医療特約を付加する必要があります。
もちろん、がんになったからと言って、必ず、これらの先進医療を受けることになるわけではありません。
可能性としては高いとは言えないでしょう。しかし、現在では、月額100円足らずで先進医療特約を付加すると給付金で受けられるため付加すべきだと私は思います。
そして、2012年は、重粒子線治療の実施件数は年間で800件程度でした。
しかし、2016年7月~2017年6月に行われた重粒子線治療の実施件数を1,558件で約2倍に増加しています。
重粒子線治療の効果が見られるようになって、多くの人が、この治療法を知るようになったからだと思います。
がんと診断され、がんの進行度にもよりますが、多くの方はがん治療を考えた場合、最新の放射線治療である重粒線治療又は陽子線治療は利用したいと思うでしょう。
しかし、普通は、高額のため、あきらめることになる方も多いことと思います。
そこで、がんの最新治療をあきらめないで、受けることができるのが、先進医療からの給付金です。
平成25年度でがん高額先進医療の代名詞ともいえる重粒子線治療と陽子線治療は合算して4,705人ですが、年々増加傾向にあります。
そのため、がん治療状況下でがん治療の選択肢を広げるためにも、がん最新治療の備えとして先進医療は付加すべきではないでしょうか。
がん治療の多くは、保険診療の範囲内で行われますが、新しい医療技術や薬は、一定の期間をかけて安全性・有効性・財源性などを検討したのちに保険診療として認められるため、保険診療の範囲を、医療技術の進歩のスピードと同様に拡大することは困難です。
海外で新薬や医療機器が発売されてから日本に承認されるまでの時間差「ドラッグ・ラグ」「デバイス・ラグ」は大きく、がん治療の開発が加速する中で、今後はさらに保険診療ではカバーされないがん治療が増加すると予想されます。
がん治療の開発が今後進む中で、新しいがん治療が我が国の先進医療として認められる可能性が高いため、そのような可能性にも備えておきたいものです。
がん治療を考えるときは、先進医療を受ける選択肢があるのとないのとでは全く違います。そして、高額治療で自己負担のため、利用するには先進医療特約が必要です。
また、現在、保険会社はご契約者にがん相談サービスやセカンドオピニオンサービスを無料で提供している会社も出てきています。
がん相談サービスやセカンドオピニオンサービスと先進医療を組み合わせることで、素晴らしいがん治療が実現します。
先進医療を考えるときは、がん相談サービスやセカンドオピニオンサービスが利用できる保険会社を選ぶべきでしょう。
ただ、「今加入している医療保険には先進医療特約がついていないから、解約して新しく医療保険に入り直しましょう」という風に保険の乗り換えを勧められるようなケースには注意が必要です。
保障の内容がほぼ同じ場合、新規に加入すると年齢が上がっている分、保険料が高くなるからです。
こういったよく知らない人の盲点を突いたような営業には注意し、提案をよく吟味しましょう。
がん保険についてお悩みの方へ
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