医療法人の解散について|解散の手続きと注意点

公開 2019年2月15日更新 2021年10月28日
医療法人の解散について|解散の手続きと注意点
医療法人の解散について|解散の手続きと注意点

何らかの理由で、起業が解散するというのは、世間ではよくある話です。

そして、それは医療法人でも同じことが言えます。

医療法人は解散に際して、一般的な企業と違い、保健所の認可が必要です。

また、「出資持分」という特殊な制度があるために、注意点が多くなっています。

今回はそんな医療法人の解散について、

  • 解散の種類
  • 解散の流れ
  • 解散時の注意点

に分けてお話ししていきます。

医療法人の設立と解散は隣りあわせなので、医療法人化を考えている開業医の方は、しっかり把握しておきましょう。

1.解散の種類について

医療法人の解散は、以下の3種類に分類され、それぞれに解散理由が分類されます。

基本的に、「保健所長の解散認可が必要な解散」と「他の医療法人と合併する場合の解散」については、都道府県知事の認可が必要です。

2.解散の流れについて

医療法人解散までの流れは、各自治体ごとに定められています、ここではある程度共通している手続きの流れを紹介します。

詳しくは各自治体のホームページをご覧ください。

2.1.清算人の決定

まず、解散する際には、解散の事務手続きを一手に担う「清算人」を社員から選ぶ必要があります。

基本的には理事が清算人となりますが、定款や寄附行為において別の人を定めていた場合や、社員総会で清算人を決定した場合、別の人を「清算人」にすることが可能です。

2.2.解散申請

解散の認可を受けるための申請を行います。

申請に必要な書類は以下の通りです。

  1. 医療法人解散認可申請書
  2. 申請手続き担当者の連絡先(名刺・送付状等)
  3. 解散の理由書
  4. 社員総会の議事録の写し(社団のみ)
  5. 財団にあっては理事会及び評議員会の議事録の写し(財団のみ)
  6. 財産目録及び貸借対照表
  7. 残余財産の処分に関する事項を記載した書類
  8. 清算人の就任承諾書
  9. 清算人の履歴書
  10. 清算人の印鑑証明

上記の書類を自治体に提出することで、解散の申請が完了します。

2.3.保健所の認可

「保健所長の解散認可が必要な解散」の場合、申請後に保健所からの認可が必要です。

保健所では申請内容の審査と、医療審議会での意見交換が行われ、認可の是非が問われることになります。

無事、認可が下りたら、解散登記と精算に入ります。

2.4.登記手続きと精算

認可が下りたら、認可書を持って法務局へ向かい、登記手続きを行います。

登記内容には、解散の旨と、清算人選任の旨の記入が必要です。

保健所に登記済届を提出すると、精算は完了になります。

最後に、精算完了が登記されれば法人がなくなり、解散が完了です。

3.解散の注意点

最後に、解散の際の注意点を紹介します。

3.1.申請してから精算完了まで時間がかかる

解散申請をしてから精算が終わり、法人が消滅するまで、最短でも2ヶ月ほどの期間が必要となります。

解散する際はそのスパンを見越した上で、計画的に行いましょう。

3.2.「出資持分がない」場合は残った財産が返ってこない

「出資持分」がない場合、法人を解散した時に、残った財産をすべて国や地方公共団体などに納めなければなりません。

つまり、手元に財産を残すことが出来ないのです。

残った財産を手元に残したいのであれば、解散前に退職金を設けておくなど「お金の出口」を作っておく必要があります。

まとめ

医療法人の解散について紹介してきました。

医療法人は解散の際に保健所等の認可が必要なため、どうしても時間がかかります。

また、「出資持分がない」場合、残った財産は国や自治体のものになり、手元に返ってきません。

一般的な法人の解散と比べ、注意する点が多いので注意しましょう。

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