法人税と損金の関係|法人保険の全額損金・1/2損金の違い

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あなたは法人税を節税したいと法人保険を調べていることでしょう。法人保険は簡単にいうと保険料が損金になり、利益が圧縮できるので法人税を節税することができます。

ただ、ややこしいことにすべての商品が保険料全額を損金にできるわけではありません。

インターネットなどで調べると全額損金、1/2損金、1/3損金と出てくるかもしれませんが訳が分かりませんよね。

今日は法人保険で節税するときの損金の違いについてお伝えします。本当に全額損金の商品がいいのかそれとも1/2損金の商品がいいのか疑問の人は是非参考にしてください。

はじめに:法人保険に加入をすると保険料を損金算入できる

まずは法人税の仕組みについて簡単にお伝えしたいと思います。法人税は法人の利益に課せられるわけではなく。正確には所得に課せられます。所得に法人税率36%(一部の会社を除き)を掛けた金額が法人税の納税金額となります。

所得=益金(課税対象となる会社の稼ぎなど)-損金

つまり、損金を作ればその分所得は減ります。経費などで損金を作るのが一般的ですが法人保険の保険料も損金になりますので法人保険に加入することにより、損金を作ることができ、結果的に利益を圧縮することができます。

極端な例だと利益(益金)が1000万円の会社であれば、損金を1000万円作ることができれば、所得が0円となり法人税が課税されなくなります。

このように法人保険は確実に損金を作り出すことができますが、全ての商品が保険料をそのまま全額損金に算入できるわけではありません。法人保険の保険料は商品によって損金にできる金額が違いますので注意しなければいけません。

法人保険は商品によって損金にできる割合が違う

法人保険を検討するときに必ず知っておかなければいけないのが商品によって損金にできる割合が違うということです。昔はほとんどの商品が保険料を全額損金にすることができましたが、改正により、全額損金にできる商品が少なくなりました。そして商品によって損金の割合が分かれるようになりました。

まずは以下の表をご覧ください

損金の違い表

このように商品によって損金にできる割合が違います。中には全額損金にできる商品もありますが、全く損金にならない商品もあります。よく勘違いされるところなので、商品を検討をするときには設計書でどれくらいの金額が損金になるのか、確実に確認しましょう。

全額損金と1/2損金それぞれのメリット・デメリット

法人税を軽減したいときに考えるのが「全額損金」が1番いいと思うでしょう。ただし必ずしも全額損金がいいとは限りません。確かに全額損金の商品は損金に算入できる金額が大きいですがデメリットもあります。

まずはそれぞれのメリット・デメリットを説明します。

よく活用される全額損金にできる「定期保険」と1/2損金の「逓増定期保険」を比較してお伝えしたいと思います。

定期保険(全額損金)

メリット

  • 保険料を全額損金にできるので損金算入できる金額が大きい

デメリット

  • 保険料が全額損金になるので解約返戻金を受取ったとき全額が雑収入(益金)になる
  • 解約返戻金がピークでも80%ほどにしかならない

逓増定期保険(1/2損金)

メリット

  • 解約返戻金のピークがほぼ100%なる
  • 1/2損金なので逆に残りの1/2損金は資産になっているので解約返戻金を受取った時半分しか雑所得(益金)にならない

デメリット

  • 保険料の1/2しか損金にならないので全額損金に比べて損金に算入できる金額は少ない

このようにメリット・デメリットがあります。特に注意していただきたいのが解約返戻金の受取り時の違いです。

上記でもお伝えしたように全額損金の場合、解約返戻金が全額雑収入(益金)となります。損金の金額が大きければ大きいほど解約したときすなわち出口戦略が重要となります。

分かりにくいと思いますので具体的な事例で解説していきます。

定期保険(全額損金の場合)

例えば、、、

  • 年齢:40歳男性
  • 売上:2億円
  • 税引前利益:1,000万円
  • 従業員数:40人
  • 保険金:1.6億円
  • 年払保険料:303万円

この契約の場合、保険料を毎年年払いで303万円支払いをするとその全額が損金として算入することができます。そしてこの保険は解約返戻金が貯まっていきます。

以下の表をご覧ください。

生活障害定期保険 表

このように解約をすると一定のお金が戻ってきます。例えば8年後に解約をすると約1,974万円戻ってきます。ただし、それまで保険料を全額損金(約2,427万円)にしているので解約して受取ると約1,974万円は全額雑収入(益金)になります。

赤字もしくは退職金などの使い道があればいいのですが、黒字のまま決算を向えてしまうと全額損金にしてきた分が税の繰り延べをしただけになってしまいます。

次は逓増定期保険(1/2損金)を見ていきましょう。

例えば、、、

  • 年齢:40歳 男性
  • 売上:3億円
  • 税引前利益:1500万円
  • 従業員数:30人
  • 保険金:1億円
  • 年払保険料:1139万円

この契約の場合、保険料を毎年年払いで1,139万円支払いをするとその1/2が損金として算入することができます。そしてこの保険は解約返戻金が貯まっていきます。

以下の表をご覧ください。

逓増定期定期保険 表

1番ピークになるのが8年目の99.8%になります。よって8年目に解約をすると8年で保険料を総額で約9116万円支払ったのに対して解約をしたときに約9096万円戻ってくるので、ほぼ全額戻ってくることになります。

そうすると8年間で約4,558万円損金になり、約4,558万円が資産計上になります。そこで8年目に解約をして、9,096万円を解約返戻金を受け取ると元々資産計上していた4,558万円を差し引いた4,538万円が雑収入(益金)として法人税の対象となります。

このように全額損金の場合は解約返戻金がそのまま雑収入(益金)になり、1/2損金の場合は1/2を資産計上しているのでその分は課税されません。よって全額損金のほうが入口の税効果は高いですが、解約したときの出口戦略はより重要となります。

まとめ

法人税対策を考えるときには保険料を全額損金にできる商品に魅力を感じるかもしれませんが、将来を考えたときには1/2損金や1/3損金の商品のほうがいい場合もあります。今期の税金だけを考えずに会社の将来を考えた上で比較をし、商品選択をしましょう。

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