安いがん保険の正しい選び方


がん情報サービスの「最新がん統計」によれば、現代では2人に1人はがんにかかっています。
がんは、残念ながら多くの人にとって身近な病気となってしまっているのです。
そのため、がん保険は入っておいた方がよい保険の1つと言えますが、毎月の保険料負担が不安で加入をためらっている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、最新のがんの治療事情をおさえつつ、安いがん保険をえらぶ正しい方法について解説しています。
1.定期型と終身型では終身型の方が長い目でみて安くすむ
がん保険には、保険期間が●年間などと限定された「定期型」と一生涯保障が続く「終身型」があります。
定期型は更新ごとに保険料が上がるのに対し、終身型は年齢が高くなっても保険料が上がりません。
若いときに加入する場合には、定期型は保険料が割安ですが、更新がすすむについて大きく保険料がアップします。
定期型と終身型で実際にどのくらい保険料の差があるのかみてみましょう。
定期型はA社、終身型はB社のがん保険を例にとります。
A社・B社の契約例は以下の通りです。
A社の定期型がん保険
B社の終身型がん保険
- 保険期間:終身
- 保険料払込期間:終身払
- がん診断給付金:100万円
- 抗がん剤・放射線治療・ホルモン剤治療給付金:月額20万円
- 先進医療特約:有り
補償内容は若干異なりますが、入院しているか否かに関わらずがん治療にかかる費用を広くカバーできる点は同じです。
この条件をもとにそれぞれの商品の保険料は以下の通りです。
A社の定期型がん保険
- 30歳男性:月額970円
- 35歳男性:月額1,160円
- 40歳男性:月額1,600円
- 45歳男性:月額2,290円
- 50歳男性:月額3,330円
- 55歳男性:月額4,930円
- 60歳男性:月額7,200円
- 65歳男性:月額9,660円
- 70歳男性:月額12,570円
B社の終身型がん保険
- 30歳男性:3,569円(契約後に保険料がアップしない)
この比較例では、45歳になるまでの保険料はA社の定期型の方が安価ですが、55歳に更新してからはB社の方が安くなります。
そしてそれ以降はA社の保険料は大幅にあがり、70歳時点では、B社の保険料はA社の1/3以下となっています。
また参考までにこの例で、A社のがん保険を75歳まで更新し続けた場合の保険料総額を計算すると2,622,600円です。
たいしてB社のがん保険について75歳までに支払う保険料の総額は1,927,260円となり、75歳までの保険料総額は終身型のB社商品の方が約70万円も安くなっています。
ご覧のように若いときの保険料こそ定期型の方が安いものの、長い目で見れば、がん保険の保険料を安く抑えたいなら終身型が適切であることは一目瞭然です。
1.1.定期型のがん保険はどんなときに入るとよいか
繰り返すように保険料を安く抑えたいのであれば終身型の方がおすすめです。
ただし、がんになって経済的なダメージが大きいと想定される働き盛りの間だけ保障を厚くしたいといった場合には、限定的に定期型をえらんでもよいでしょう。
2.がん治療の現状から保障の優先順位を決め保険料をおさえる
適切ながん保険をえらぶためには、がん治療の現状を把握することが重要です。
その上で、優先順位を決めることで保険料をおさえることもできます。
2.1.がん治療の現状とは?
少し前までは、がん保険も医療保険と同様に、入院日額●円、手術1回●円といった補償内容を用意する商品が主流でした。
しかしながら最近では、前述したA社・B社の例にもあるように入院や手術以外の費用もカバーするがん保険が増えています。
その理由は、がんの入院期間の短期化です。
がんの治療を行う場合、入院は数日間だけであとは通院で抗がん剤などの治療を行うケースが増えているのです。
前述の入院日額●円・手術1回●円という保険では、この場合の治療費をカバーできません。
また通院での治療が長期にわたった場合、特に働き盛りであるとその間働けないことによる経済的なダメージも見逃せません。
現代では、こういった負担をカバーできるがん保険が求められています。
2.2.おすすめは一時金 + 治療ごとの給付金が受け取れるがん保険
がん治療の現状をふまえ、おすすめするのは以下の保障が用意されたがん保険です。
- がんと診断されたら100万円などまとまった一時金を受け取れるタイプ
- 治療を受けるごとに一定額を受け取れるタイプ(※抗がん剤などの治療を受けている間は毎月20万円などの保険金が受け取れる)
- 以上2つを混合したタイプ
以下、上記1と2についてそれぞれ簡単に解説します。
2-2-1.一時金
まず一時金は使い道が自由なので、手術費や入院費用にあてることが可能です。
仮に入院日額●円などの保障がなかったとしてもその分を補うことができます。
また入院が短かった場合にも、一時金は働けない間の生活費の補てんにもなります。
特に入院費・手術費については高額療養費制度によって負担が軽減されるので、一時金があれば十分に補えるでしょう。
2-2-2.治療ごとの保障
上で説明したように、現在では入院せず通院で抗がん剤などの治療をすることが増えています。
そのため治療を受けるごとの保障があれば、入院・通院に関わらず補償を受けられるので助かるでしょう。
2.3.がん保険を安くするための優先順位は?
前述したとおり、現代のがん保険でおさえておきたい保障は以下の2つです。
- 一時金
- 治療ごとに受け取れる保険金
もちろん2つとも用意することが推奨されます。
ただし、さらに保険料をおさえたいのであれば、この2つのうち優先したいのは「治療ごとに受け取れる保険金」です。
抗がん剤や放射線などの在宅治療は長引く恐れがあるため、その場合は一時金よりこちらの保険金の方が多くの保険金を受け取れると考えられるためです。
それでは実際にどのくらい保険料に差が出るかみてみましょう。
前述したA社・B社のがん保険は、一時金も治療ごとの保険金もいずれもカバーしてあります。以下、両方の保障をカバーした場合、一時金を抜いた場合の保険料をまとめて掲載します。
※それ以外の加入条件は前述の通りとします。いずれも30歳男性を加入者として想定しています。
A社のがん保険(定期型)
- 両方の保障をカバーする場合:月額970円
- 一時金を抜いた場合:月額550円
B社のがん保険(終身型)
- 両方の保障をカバーする場合:月額3,569円
- 一時金を抜いた場合:月額1,699円
ご覧の通り一時金をぬくとはるかに保険料が安くなり、特に終身型のB社保険では半額以下となっています。
繰り返すように一時金・治療ごとの保険金両方を用意するのが理想ですが、保険料をさらに節約したい場合には、一時金をなくすことで大幅に保険料を節約することが可能です。
まとめ
がん保険には保険期間が区切られた定期型と、一生涯の保障となる終身型の2種類があります。
加入時の保険料は定期型の方が安いですが、更新ごとに高くなるため長い目で見れば終身型の方が安上がりです。
また、現在のがんの治療状況を考えると、使い道が自由な一時金と放射線治療・抗がん剤治療など治療ごとの保険金が受け取れるタイプのがん保険をおすすめします。
その上で、より保険料を抑えたいのであれば、一時金を抜くと保険料をさらに安価にすることができます。



