マイナス金利時代で、お子様の学資を効率よく積み立てる方法は慎重に選ばなければなりません。
たとえば、少し前までは学資保険が定番でしたが、今は必ずしもベストとは言えなくなっています。保険にもいろいろな種類がありますし、保険以外の手段もあります。
もしも、お子様の学資を積み立てるベストな方法について知りたいとお考えであれば、お気軽にご相談ください。
学資保険に加入しようすると、満期金と共に保険料の払込期間を選ぶことになります。
一般に、保険の払込期間は短いほうがお得になります。ただし、学資保険は現在、マイナス金利の影響で利率が著しく悪化しており、払込期間を短くしてもたいして積立の効率は上がりません。
この記事では、払込期間を短くすると具体的にどれくらいお得になるのかお伝えします。
保険の教科書編集部
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これは生命保険全般に言えることですが、保険料の払込期間は短ければ短いほどお得です。
なぜなら、保険会社からすれば早く払込んでもらったほうが運用する金額が増えるからです。それを見越して保険料の割引がなされるのです。
ただし、こと学資保険については、その効果は限られています。論より証拠です。契約例で解説します。
保険料払込方法と同じく契約するときにいつまで保険料を支払うか選択します。できるだけ保険料を短く支払いをしたほうが保険料総額が少なくなり返戻率が上がります。
例えばA社の学資保険(2021年2月時点)で、保険料払込期間を「10歳まで」と「18歳まで」とで比較します。
13,770円×12か月×18年=2,974,320円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,974,320円×100=返戻率100.8%
24,150円×12か月×10年=2,898,000円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,898,000円×100=返戻率103.5%
保険料総額は、「18歳まで払い」だと2,974,320円なのに対し、「10歳まで払い」にすると2,898,000円になり、「10歳まで払い」の方がトータルで76,320円安くなります。
返戻率は18歳までが100.8%に対して10歳までにすると103.5%となり、保険料の払込を8年早く済ませることで返戻率が2.7%上がります。
ただし、保険料の高さと、払込が終わって8年もお金が拘束されることを考えると、「お得」とまで言えるかは疑問です。
契約時に、保険料払込期間満了までの年払保険料を一括で支払う方法です。一括で支払うことで割引されて保険料が安くなるため、支払保険料総額が少なくなります。よって返戻率が上がります。
一例としてA社の別の学資保険(2021年2月時点)の保険料を月払で支払った場合と一括で支払った場合を比較します。
7,344円×12か月×18年=1,586,304円(支払保険料総額)
1,600,000円(給付金受取総額)÷1,586,304円×100=返戻率100.8%
1,533,466円(支払保険料総額)
1,600,000円(給付金受取総額)÷1,533,466円×100=返戻率104.3%
18歳まで払込の場合1,586,304円に対して契約時に一括で保険料を払うと1,533,466円になり、一括で払うほうが52,838円安くなります。
よって、返戻率も18歳までが100.8%に対して契約時に一括で保険料を払うと104.3%となり、3.5%上がります。
ただし、これも、まとまったお金を長期間寝かせてやっとこの程度かと思わざるを得ません。
補足として、月払と年払の比較もしてみましょう。年払の方が保険料支払総額が少なくなりお得となります。
例えばA社の学資保険(2021年2月時点)を例に比較すると、以下の通りです。
13,770円×12か月×18年=2,974,320円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,974,320円×100=返戻率100.8%
164,010円×18年=2,952,180円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,952,180円×100=返戻率101.6%
年払の保険料総額は2,919,780円に対して月払だと2,941,920円と年払のほうが22,140円安くなります。
よって返戻率も月払が100.8%となるのに対して年払が101.6%になるので年払にするだけで0.8%上がります。
積立型の保険は全般として、保険料を早く払い終えれば、返戻率が高くなり、お得だと言えます。
ただし、学資保険の場合、近年では積立の効率が著しく悪化しており、払込期間を短く設定しても、たいして返戻率は上がりません。
学資保険という名前に紛らわされることなく、他の積立方法を選ぶことをおすすめします。
マイナス金利時代で、お子様の学資を効率よく積み立てる方法は慎重に選ばなければなりません。
たとえば、少し前までは学資保険が定番でしたが、今は必ずしもベストとは言えなくなっています。保険にもいろいろな種類がありますし、保険以外の手段もあります。
もしも、お子様の学資を積み立てるベストな方法について知りたいとお考えであれば、お気軽にご相談ください。
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