マイナス金利時代で、お子様の学資を効率よく積み立てる方法は慎重に選ばなければなりません。
たとえば、少し前までは学資保険が定番でしたが、今は必ずしもベストとは言えなくなっています。保険にもいろいろな種類がありますし、保険以外の手段もあります。
もしも、お子様の学資を積み立てるベストな方法について知りたいとお考えであれば、お気軽にご相談ください。
学資保険に加入をしようとインターネットで探していると、満期金と共に保険料の払込期間を選らぶところがありますがどのようにすればいいのか迷っていませんか?
結論からお伝えすると保険料の払込期間は短いほうがお得になります。ただし、同じ満期金であれば払込期間が短くなれば月々の保険料は高くなります。
お金に余裕があるならば、払込期間を短くした方がいいでしょう。ただ、払込期間を短くすることによりデメリットもありますので注意してください。
今日は払込期間を短くすると具体的にどれくらいお得になるのかお伝えします。短くする場合のデメリットもありますので是非最後までご覧ください。
保険の教科書編集部
最新記事 by 保険の教科書編集部 (全て見る)
目次
結論からお伝えすると、保険料の払込期間は短ければ、短いほどお得です。これは生命保険全般に言えることですが、保険会社としては早く払込んでもらったほうが運用する金額が増えるので、はじめから保険料の割引をします。
論より証拠です。具体的に事例で解説していきます。
保険料払込方法と同じく契約するときにいつまで保険料を支払うか選択します。できるだけ保険料を短く支払いをしたほうが保険料総額が少なくなり返戻率が上がります。
例えばA社の場合(2019年1月時点)
以下の条件で保険料払込期間を10歳までと18歳までで比較していきます。
保険料支払が18歳までの場合
13,620円×12か月×18年=2,941,920円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,941,920円×100=返戻率101.9%
保険料支払10歳までの場合
23,850円×12か月×10年=2,862,000円(支払保険料総額
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,862,000円×100=返戻率104.8%
18歳まで払込の場合2,941,920円に対して10歳までにすると2,862,000円になり、79,920円10歳払込のほうが安くなります。
よって、返戻率も18歳までが101.9%に対して10歳までにすると104.8%となり、保険料を早く払込むだけで返戻率が2.9%上がります。
契約時に、保険料払込期間満了までの年払保険料を一括で支払う方法です。一括で支払うことで割引されて保険料が安くなるため、支払保険料総額が少なくなります。よって返戻率が上がります。
一例としてA社の別の学資保険(2018年12月時点)の保険料を月払で支払った場合と一括で支払った場合を比較していきます。
保険料支払月々18歳までの場合
13,620円×12か月×18年=2,941,920円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,941,920円×100=返戻率101.9%
保険料を一括で支払した場合
2,917,346円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,917,346円×100=返戻率102.8%
18歳まで払込の場合2,941,920円に対して契約時に一括で保険料を払うと2,917,3465円になり、一括で払うほうが24,574円安くなります。
よって、返戻率も18歳までが101.9%に対して契約時に一括で保険料を払うと102.8%となり、0.9%上がります。
※保険会社によってはできないこともあります。
補足ですが、保険料の払込方法として、月払と年払がありますが、月払と年払では年払のほうが保険料支払総額が少なくなりお得となります。
例えばA社の学資保険(2019年1月時点)を例に比較すると、以下の通りです。
保険料月払の場合
13,620円×12か月×18年=2,941,920円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,941,920円×100=返戻率101.9%
保険料年払の場合
162,210円×18年=2,919,780円(支払保険料総額)
3,000,000円(給付金受取総額)÷2,919,780円×100=返戻率102.7%
月払と年払の差は、、、
年払の保険料総額は2,919,780円に対して月払だと2,941,920円と年払のほうが22,140円安くなります。
よって返戻率も月払が101.9%となるのに対して年払が102.7%になるので年払にするだけで0.8%上がります。
これまで保険料の払込期間は短くした方がお得とお伝えしてきましたが、注意しておかなければいけないデメリットもありますので順番に解説していきます。
デメリット以下の3つになります。
それではデメリットを具体的に解説をしていきます。
学資保険が生命保険会社が販売している商品になるのでほとんどの商品に生命保険機能があり、一般的なのが保険料免除です。
契約者(親)に万が一があった場合、保険料を支払っていくのが難しくなるケースがありますので学資保険には保険料免除が付加されている商品がほとんどです。保険料免除が付いている場合は契約者(親)に万が一があっても保険料の支払いは免除され、将来支払われる予定の祝金や満期金は契約通り受け取れることです。
他と金融商品にないメリットに生命保険料控除があります。子供保険は生命保険会社が販売している生命保険の1つです。そのため、支払った保険料は生命保険料控除の対象となります。所得金額から最大4万円、住民税で2万8000円が控除されます。定期預金など他の金融商品にはない魅力です。
もちろん控除額がそのまま受け取れるというわけではありません。課税所得からそれぞれの保険料控除額を引き、そこに所得税率をかけた金額が最終的に受け取ったに等しい額です。
たとえば課税所得が500万円の世帯で所得税率が10%の場合、最大の4万円分の控除を受けると、4万円×10%=4000円分の所得税が軽減されることになります。
また、課税所得が500万円の世帯の住民税率は10%なので、最大の2万8000円分の控除を受けると、2万8000円×10%=2800円分の住民税が軽減されることになります。
所得税と住民税を合わせると年間で6800円(4000円+2800円)、18年間では12万2400円(6800円×18年)軽減されることになります。 ※他に生命保険に加入していた場合は、学資保険加入による控除の効果が低くなります。
生命保険料控除についてはこれだけでOK!生命保険料控除で知っておきたいことで詳しく解説しています。
払込期間を短くすれば割引がきくのでお得だというのはお伝えしたとおりです。総額支払保険料が安くなる分月々の保険料は高くなります。
例えば冒頭で解説したA社の10歳と18歳の差は以下のようになります。
このように月々の保険料は18歳まで支払ことにするば13,620円で済みますが、10年間で支払うと23,850円と高くなります。
ただし、1番はじめにお伝えしたようにお得なのは10年です。
このように将来300万円受取るのに10年のときに286万円となり約8万円割引になりますので、もし、月々の保険料の支払いが問題なければできるだけ保険料は早く払い終わったほうがいいでしょう。
いかがだったでしょうか?
学資保険のみならず、生命保険全般保険料を早く払えばそれだけお得になります。学資保険の場合、例えば将来300万円受け取る契約の場合、受け取る金額が増えるのではなく、保険料が割引となり、支払保険料総額が少なくなります。
ただ、学資保険の場合保険料免除が生かせないなど注意しなければいけないデメリットもありますので、是非契約するまでにご確認下さい。
お子様の学資を効率よく積み立てたい方へ
マイナス金利時代で、お子様の学資を効率よく積み立てる方法は慎重に選ばなければなりません。
たとえば、少し前までは学資保険が定番でしたが、今は必ずしもベストとは言えなくなっています。保険にもいろいろな種類がありますし、保険以外の手段もあります。
もしも、お子様の学資を積み立てるベストな方法について知りたいとお考えであれば、お気軽にご相談ください。
【無料Ebook】その保険は不要?誰でも使える7つの社会保障制度
日本では、民間保険に入らなくても、以下のように、かなり手厚い保障を受け取ることができます。
多くの人が、こうした社会保障制度を知らずに民間保険に入ってしまい、 気付かないうちに大きく損をしています。
そこで、無料EBookで、誰もが使える絶対にお得な社会保障制度をお教えします。
ぜひダウンロードして、今後の生活にお役立てください。
学資保険は、古くから、子どもの学資を積み立てる手段として最も有名で、根強い人気があるものです。 しかし、学資保険は、子どもの学資を積み立てる方法の一つにすぎません。「保険」というジャンルでも、他にいろいろな方法があります。 また、保険にこだわら
子どもを私立高校へ通わせる可能性がある場合、気になるのは学費がどのくらいかかるかということです。 どんな費目にどのくらいのお金がかかるのか、公立高校と比べてどのくらい高いのか、情報を探している方も多いのではないでしょうか。 そこで、この記事では
学資保険の一括払いにメリットなし!?致命的なデメリットと注意点
学資保険は、子どもの学資を積み立てる方法として根強い人気があります。 しかし、マイナス金利が続く中、ここ数年、学資保険は積立効率が悪化しています。そこで、もし当面使う予定のないまとまった現金があるならば、一括で支払ったらどれだけお
生まれてきた子どもが経済的な理由に悩むことなく希望する進路を選べるように、以前から学資保険が使われてきました。 しかし、超低金利政策が続く日本においては、学資保険が学資を貯蓄するのに必ずしも有効な選択肢にはなっていません。 今回は、現在の学資保
学資保険は、子どもの学資を積み立てる方法として最初に思いつくものだと思います。 人気がある商品は、積立の効率が高く、かつ、余計な特約が付いていないシンプルなしくみのものです。 ただし、最近は学資保険の利率が悪化しています。また、積立の効率の高さ
子どものいる家庭にとって、学費がいくらかかるかは重要な問題です。 小学校の場合、公立であれば授業料が無料となりますが、授業料以外にもさまざまな費用が発生します。 一方、私立の小学校は公立と比べ学費が何倍も高いです。 いずれにしても、さまざ
「子どもが生まれたから学資保険に加入したい」という相談をよくお受けします。 学資保険は学資を積み立てる方法として根強い人気があります。しかし、「学資保険は本当に必要なのか?」と言えば、大いに疑問があります。 少なくとも現在、学資保険は、お世辞に
国立社会保障・人口問題研究所の「第15回出生動向基本調査(2015年)」によれば、不妊の検査や治療を受けたことがあるカップルは15.6%(約5.5組に1組)にも及ぶとのことです(P48)。 不妊が増えている主な原因として、産婦人科医・富岡美織氏は著書
子どもを高校に通わせるのに学費がどのくらいかかるかは気になるところです。 公立と私立とで違いますし、公立高校に通わせるにしても、まとまった金額が必要となります。 この記事では文部科学省「子どもの学習費調査」(平成30年(2018年)度)を参考に