長期平準定期保険の2つのタイプの目的別の活用法と注意点

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長期平準定期保険は、法人の経営者向けの生命保険の一つで、以前から「節税商品」として人気があり、多くの法人に活用されてきています。

ただし、長期平準定期保険にもいくつかのタイプがあります。

そして、最近よく活用されているのは、2つのニュータイプの長期平準定期保険です。

そこで、この記事では、活用目的ごとに、長期平準定期保険の選び方と注意点について、分かりやすくお伝えします。

1.長期平準定期保険とは

長期平準定期保険は、保険料の1/2が損金に算入されるため、よく「節税商品」と言われています。

また、解約するとお金(解約返戻金)が受け取れるため、資金の積立や、赤字の穴埋めに役立つと言われてきました。

法人保険の活用法一般については、「節税保険とは?法人税の節税の効果を最大にするための選び方」をご覧いただくとして、長期平準定期保険の活用法は、以下の通りです。

  • 保険料の1/2を損金算入して法人税の負担を抑える
  • 解約返戻金を退職金等の資金や赤字の穴埋めに充てる

まず、加入中、保険料を支払うと1/2の額が損金になり、法人税の負担が抑えられます。

そして、解約すると解約返戻金を受け取れます。解約返戻金の返戻率は、保険のタイプによっては、60~70歳の頃に保険料総額の100%を超えることがあります。

そして、解約返戻金額から保険料総額の1/2を差し引いた額が益金に算入されます。

【イメージ】

解約返戻金は、退職金等の資金等に充てることができます。

また、解約返戻金を受け取ると益金が発生するので、赤字の穴埋めに充てることもできます。

特に、長期平準定期保険は解約返戻金の返戻率のピークが長いので、退職金と赤字の穴埋めの両方に役立つと言われてきました。

2.長期平準定期保険の選び方と注意点

2.1.現在のおすすめは返戻率が高い2つのニュータイプ

長期平準定期保険には、従来のタイプと、解約返戻金の返戻率が高い2つのニュータイプがあります。

このうち、現在、活用されているのは、2つのニュータイプです。

なお、従来のタイプは、新たに加入される法人のお客様はほとんどいらっしゃいません。なぜなら、2017年4月以降、返戻率が大幅に引き下げられ、最高でも90%前後しかないからです。

なので、ここからは、2つのニュータイプについてお伝えしていきます。

2.2.返戻率が高いニュータイプのケースごとの活用法と注意点

返戻率が高い2種類のニュータイプの長期平準定期保険は、それぞれ、向き不向きがあります。

そこで、以下のケースに分けて、選び方と注意点をお伝えしていきます。

  1. 退職金だけを無理なく効率的に積み立てたい場合
  2. 法人税を抑えながらお金を運用で大きく増やしたい場合

2.2.1.退職金だけを無理なく効率的に積み立てたい場合

まず、退職金だけを無理のない額で少しずつ着実に積み立てていきたいという場合です。

この場合、おすすめするのは、返戻率が最初のうち低く、退職金を受け取るタイミングでいきなり高く跳ねあがるタイプです。

低解約返戻金型」と言われます。

【低解約返戻金型の返戻率のイメージ】

返戻率のピークは、ちょうど退職金を受け取るくらいのタイミング、つまり60代~70代くらいに設定されています。

そして、加入年齢、性別によっては、返戻率がピークに100%を超えるものも珍しくありません。

たとえば、A生命の低解約返戻金型の場合、30歳男性だと、ピーク(36年後)の返戻率が約115%になりますが、ピーク前年(35年後)の返戻率が約75%と、極端に抑えられています。

返戻率のピークまで待てば、保険料の総額より15%も増えます。

しかし、ピーク前に解約すると25%も損をしてしまうので、よほどのことがない限り途中解約しないことが重要です。

なので、このタイプが向いているのは、毎年余裕を持って支払える額で、着実に退職金を積み立てたいという法人です。

2.2.2.法人税を抑えながらお金を運用で大きく増やしたい場合

次に、法人税を抑えるとともに、お金を運用で大きく増やしたい場合です。

この場合、保険料の一部が投資に充てられるタイプが向いています。「変額型」と呼ばれるものです。

何で運用するかは、複数の投資信託や国債等の中から選べます。1つに絞るのも、複数を組み合わるのも可能です。途中で変更もできます。

運用実績が良ければ、解約返戻率の返戻率が高くなり、100%を大きく超える可能性もあります。

しかし、運用実績が悪いと、かえって返戻率が低くなってしまうリスクがあります。

【変額型の返戻率のイメージ】

たとえば、B生命の変額型の場合、30歳男性だと、運用実績ごとの返戻率は、年利何%で運用されるかによって、以下のようになります。

  • 年利±0%:20年後65.6%⇒40年後45.3%
  • 年利₊3.5%:20年後98.2%⇒22年後100.7%⇒40年後119.5%
  • 年利₊7.0%:9年後100.2%⇒20年後150.1%⇒40年後327.9%

このように、運用実績によって大きく差がついてしまいます。

そこで、私がおすすめする選び方は、過去の実績をチェックすることです。

その際重要なのは、西暦2000年以降、年平均何%で運用されているかということです。

なぜなら、2008年にリーマンショックで株が大暴落するというアクシデントがあったからです。

そういうアクシデントの時期も含めて全体として運用実績が良かったのであれば、これから先もおそらく良好だろうと予測できますし、ある程度安心して良いでしょう。

運用実績は、保険会社のHPで毎月公開されており、チェックすることができます。

まとめ

長期平準定期保険の活用法についてお伝えしてきました。

従来の長期平準定期保険は2017年4月以降、大きく返戻率が引き下げられてしまい、現在、実際に活用されているのは返戻率が高い2つのニュータイプ、「低解約返戻金型」と「変額型」です。

退職金だけを無理なく効率的に積み立てていきたい場合は「低解約返戻金型」をおすすめします。その場合、返戻率のピークが来る前に解約すると損してしまいますので、保険料を無理なく支払い続けられる額に設定する必要があります。

お金を大きく増やせる可能性を追求したい場合は「変額型」を選ぶことをおすすめします。その場合、運用実績が決定的に重要ですので、何で運用するか、過去の実績を踏まえて検討することが大切です。

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出岡 大作

出岡 大作

行政書士資格保有。保険や税金や法律といった分野から、自然科学の分野まで、幅広い知識を持つ。また、初めての人にも平易な言葉で分かりやすく説明する文章技術に定評がある。
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