医療保険は控除対象?生命保険料控除制度の活用方法について

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保険に加入していると、税金が安くなるという話を聞いたことはありますか?

事実、生命保険や医療保険に加入していると、払込保険料額に応じて所得税や住民税が控除されます。

医療保険は、生命保険料控除制度の1つである介護医療保険料控除の対象になるのですが、この制度は2012年に新たに適用され始めた控除制度です。

今回は保険の控除制度の中でも新しい介護医療保険料控除制度について、生命保険料控除制度の仕組みも踏まえつつ説明していきます。

併せて、生命保険料控除制度を最大限活用するポイントについてもお話します。

年末調整や確定申告で必要以上に税金を払わないためにも、控除額の仕組みや活用方法をしっかりと把握しましょう。

1.生命保険料控除制度とは

介護医療保険控除制度は、生命保険料控除制度の1つとして定められています。

介護医療保険料控除の説明の前に、まずは生命保険料控除制度について把握しましょう。

生命保険料控除制度とは、年末調整や確定申告等、納税の申告をする際に、1年間で支払った生命保険料に応じて、所得税や住民税が控除される制度です。

年間の保険料払込額が9,000円を超えていれば控除の対象となり、控除対象は実際に保険料を支払っている契約者のみとなります。

後述しますが、年間保険料が一定額を超えると、控除額が一律となるため、例えば家族全員の保険料を1人の名義で契約して支払っている場合、支払った本人しか控除を受けることが出来ないため、注意が必要です。

生命保険料控除制度は3つの種類に分けられます。

  1. 一般生命保険料控除(主に死亡保険)
  2. 介護医療保険料控除(主に医療保険やがん保険)
  3. 個人年金保険料控除(個人年金のみ)

それぞれの控除制度に対して控除額が設定されており、該当する保険の払込保険料によって控除額が変化します。最終的に、3種類分の控除額を合計したものが、生命保険料控除制度での控除額となります。

1.1.介護医療保険料控除制度とは

2010年の税制改正において新設され、2012年度の納税申告から適用され始めた介護医療保険料控除制度です。

2012年1月1日以降に契約された医療保険、医療費用保険、がん保険、介護保障保険、介護費用保険等が控除対象となります

介護医療保険料控除制度の新設により、生命保険料控除制度の控除額計算方法が大きく変化しました。

2.新制度と旧制度の違いについて

一般的に介護医療保険料控除制度の新設以前を旧制度、以後を新制度と呼び、生命保険料控除制度の計算方法大きな違いがあります。

一見「新制度が出来たのだから旧制度については知らなくてもいいのではないか?」と考えてしまいますが、実はそうもいきません。

2012年1月1日以降に契約した保険については新制度での計算となるのですが、それ以前に契約した保険については旧制度が適応されるのです。

よって、旧制度時代に加入した生命保険料控除制度の対象となる保険がある場合は、新旧双方の計算方法を把握しておく必要があります。

ちなみに旧制度時代に加入した保険についても、契約の更新や転換、特約の中途付加等があった場合は、新制度の計算方法に切り替わります。

特約の中途付加については、無料で付加できるものや、障害特約等、怪我のみを対象とするものは切り替えの対象外となるので注意しましょう。

2.1.新旧制度の控除額の違いについて

旧制度と新制度で大きく変わった点は、控除額の計算において、

旧制度では

「一般生命保険料の控除額」+「個人年金保険料の控除額」

だったものが、新制度では

「一般生命保険料の控除額」+「介護医療保険料控除」+「個人年金保険料の控除額」

になったことと、生命保険料控除制度全体での最大控除額が

  • 旧制度:所得税10万円、住民税7万円
  • 新制度:所得税12万円、住民税7万円

になったことです。

介護医療保険料控除が新設されたことで、控除の対象となる保険が増え、制度全体での最大控除金額が増えたわけですね。

それぞれの控除制度での最大控除額は下記の図のようになります。

図より、一般生命保険料控除と個人年金保険料控除での最大控除金額が下がった代わりに、同一条件で介護医療保険料控除が加わり、全体の最大控除額が増えていることが分かりますね。

新制度になったことにより、保険による税金控除の恩恵をより多く受けることが可能になったわけです。

3.生命保険料控除制度を最大限活用するポイント

ここからは生命保険料控除制度を最大限生かすためのポイントについて紹介していきます。

ポイントを捉えた上で、保険による控除の恩恵をより享受しましょう。

3.1.各種控除の対象となる保険の年間払込保険料を8万円に調整する

下図は新制度での年間払込保険料に対する控除金額の表です。

表より、年間払込保険料が所得税では80,000円、住民税では56,000円の時に控除額が最大になり、それ以降は一律であることが分かります。

つまり、各控除の対象となる保険に対して、80,000円の年間払込保険料を支払っている時、最も効率的に恩恵を享受できるということが分かります。

たとえ80,000円以上の金額を保険に費やしたとしても、控除額は大きくならないので注意しましょう。

保険はそもそもリスクの担保として加入するものであるため、保険料を調整するという行為が一概に良いとは言えませんが、更新等見直しの機会がある場合は意識してみると良いでしょう。

因みに旧制度の場合は下図のようになります。

新制度と同じ原理で、各控除の対象となる保険に対して、10万円の年間払込保険料を支払っている時、最も効率的に恩恵を享受できます。

3.2.保険の契約者を見直す

前述したように、年間保険料が一定額を超えると控除額が一律になるため、例えば家族全員の保険料を1人の名義で契約して支払っている場合、支払った本人しか控除を受けることが出来ず、控除の恩恵が薄れてしまいます。

保険の契約者を見直し、被保険者と契約者を同一にすることで、家族全体では効率的に控除を受けることができます。

特に注意が必要なのが、子供の生命保険等です。

幼少の頃は当然親が保険料を支払うと思いますが、子供が成人し、納税する立場になった際、契約者の切り替えをすることで、子供も控除制度の恩恵を享受することが出来ます。

その場合、契約者変更の手続きは、実際に保険料を支払っている契約者しか行えませんので注意が必要です。

4.申告の方法について

生命保険料控除は、会社員か自営業かで申告方法や時期に違いがあります。

①会社員の場合

会社員の場合、年末が近づくと会社から年末調整の申告を促されます。この際「給与所得者の保険料控除等申告書」と共に「生命保険料控除証明書」を提出すれば、控除を受けることができます。

②自営業の場合

自営業の場合は確定申告のタイミングに合わせて申告します。支払った生命保険料を記入した「生命保険控除証明書」を確定申告書と共に税務署に提出することで、申告が完了します。

まとめ

いかがでしたか?

2012年から適用が始まった介護医療保険料控除によって、がん保険や介護保険が控除制度の対象となったことで、生命保険料控除制度による控除の恩恵をより広く、大きく享受出来るようになりました。

各種控除での最大控除額は、保険料が一定額を超えた段階で一律となるため、最大限活用したいという人は注意しましょう。

また、生命保険料控除制度は実際に保険料を支払っている契約者に適用されるため、1人が複数人の保険料を支払っている場合は、最大控除額が一律になることもあり、恩恵を最大限享受することが出来ません。

子供が幼少の頃から生命保険に加入している場合等は、成人のタイミングに合わせて、今一度保険の契約名義について確認してみましょう。

必要以上の税金を払うことのないよう、自身が加入している保険が控除対象か否か把握することは大切です。秋ごろに届く保険会社からのお知らせは捨てずに保管し、しっかりと申告しましょう。

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