次のようなことでお悩みではありませんか?
・自分にピッタリの医療保険を選んで加入したい
・現在加入中の医療保険の内容で大丈夫か確認したい
・保険料を節約したい
・どんな医療保険に加入すればいいのか分からない
もしも、医療保険についてお悩みのことがあれば、どんなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
あなたは、テレビで医療保険のCMやパンフレットをご覧になって、なんとなく「入った方がいいのかな?」と思ったことがあると思います。
しかし、あなたにとって医療保険は本当に必要でしょうか。
私は保険業界で6年近く働いていますが、医療保険に入っていません。私がお客様にその話をすると、「え?そうなんですか?」とびっくりされます。
私が医療保険に入っていないのは、消費者の目でいろいろ考えた結果、自分にとって重要度が低いと思っているからです。
また、医療保険のCMがたくさん流れているのは、生命保険会社が医療保険の契約者を増やしたいからではないかと思っています。後でお話ししますが、医療保険はお客様からみてコストパフォーマンスが悪い場合が多いのです。
私たちは、そんな保険業界の思惑に踊らされる必要はありません。大切なのは、あなた自身にとって本当に必要な保険だけを選ぶことです。
今日は、私が医療保険に入らない理由をお伝えしたいと思っています。是非、最後までお読みになって、「こういう考え方もあるのか」とご参考にしていただけたら嬉しいです。
保険の教科書編集部
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目次
まず、私が医療保険に入っていない理由をお伝えする前に、私が入っている全ての保険とだいたいの保険料をお伝えします。
アラフォー独身で、給料は同年代のサラリーマンの方の平均的な額をもらっています。都内の賃貸マンションで一人暮らしです。
そして、私は保険を3つに分けています。
このうち、注目していただきたいのは、「病気や働けなくなった時のための保険」です。
【病気や働けなくなった時のための保険】 保険料合計約8,000円/月
【万一の場合に両親の老後の面倒を見られない代わりの生命保険】 保険料約1,600円/月
【老後のための貯蓄】 保険料合計約1万5,000円/月
私は、病気・働けなくなった時のための保険を手厚くしています。なぜなら、働き盛りの時に、いわゆる「三大疾病」(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)などの重病で働けなくなった時や、老後に介護状態になってしまった時のことが不安だからです。
特に、がんについては、「三大疾病保険」と「がん保険」でガチガチにしています(私が臆病なせいもありますが)。
また、働けなくなった時の収入をカバーする保険に入っています。これは全ての方におすすめというわけではありませんが、いろいろ迷った結果、自分自身で試してみる意味も込めて最近加入したものです。
しかし、ご覧のとおり、「医療保険」には1つも加入していません。
これから、私が医療保険に入らない理由を説明していきます。
あなたは、「医療保険」という言葉を聞くと、「病院へ行って治療を受けてお金がかかったら、保険からお金がもらえる」と思うのではないでしょうか。実際、私も今の仕事に転職する前はそう思っていました。しかし、それは誤解です。
医療保険がカバーするのは基本的に「入院」と「手術」のみです。
入院したら1日●円もらえて、手術を受けたら入院日額の●倍のお金が受け取れるというようなシステムです。
よくあるのが、以下のようなパターンです。
通院治療の場合は1円ももらえません。
「通院給付金特約」というのを付けられることがありますが、「入院の前後」とか「入院後」とか、入院にからむものしか認められません。しかも保険料は割高です。
したがって、医療保険は基本的に、病気・ケガで入院するか、手術をしなければ保険金が下りないものとお考えください。
私は、「医療保険」という名前は誤解を招くので、「入院保険」とか、「入院・手術保険」という名前にすべきだと考えています。
あなたは「高額療養費制度」をご存知でしょうか。国の保険がきく医療であれば、1ヶ月あたりの医療費の自己負担に上限がもうけられています。
年収にもよりますが、働き盛りだと、だいたい8万円ちょっとで済みます。
極端な話、1ヶ月間ずっと入院し、重い手術を受けたとしても、それで済むのです。
さらに、サラリーマンや公務員であれば、1ヶ月も仕事を休んだ場合、4日目から「傷病手当金」として給料の2/3の額を受け取れます。
このことから考えると、自営業の方や、貯蓄が全くない方は別として、少なくとも、単発の病気やケガでの入院・手術のために医療保険に入るのは、メリットが少ないのではないかと思っています。
ただし、個室に入りたい場合は別です。
入院するのに、「静かな環境で療養したい」とか「着替え等の様子を誰にも見られたくない」などの理由で個室を希望する方は、「差額ベッド代」を自己負担することになります。
その場合、個室ベッド代は、1日あたり5,000円~1万5,000円くらいと言われています。そうだとすると、入院費用がかさんでしまうリスクがあるので、医療保険は意味があるかも知れません。
しかし、私は、大部屋で問題ないと思っていますので、入院・手術費用のために医療保険に入ろうとは思いません。
では、療養期間が「数ヶ月」、「1年」…と長引いてしまったらどうでしょうか。そういうケースについては次にお伝えしますので、お待ち下さい。
治療が長引いてしまう病気・ケガに備えて、医療保険に入る必要があるでしょうか。
たとえば、「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」のいわゆる「三大疾病」は、療養期間が長引くことが多いのです。そうなってしまうと、いくら「高額療養費制度」や「傷病手当金」があったとしても、治療費がかさんでいきます。こういうことからすると、「やっぱり医療保険は必要?」という気がしてしまいます。
しかし、結論から言うと、医療保険は役立たずとは言わないまでも、いまいちです。
これから、三大疾病について、「がん」と「急性心筋梗塞・脳卒中」に分けて見ていきましょう。
あなたは、病気・けがの中で何が一番心配でしょうか。
私は、がんだと思っています。
60歳までの間にがんになる確率は10%くらいです。この確率が高いかどうかは別として、がんになってしまった場合、精神的・肉体的・経済的なダメージはとんでもないことになります。
病気自体が怖いのはもちろん、がんになると、治療が長期間にわたることが多く、しかも、転移等があればさらに長くなります。
その間、医療費がかさんでいきます。いくら高額療養費制度があったとしても、治療期間が何年にも及んでしまうと、大変な額になってしまいます。
このように、がんになった時のことを考えるとものすごく怖いです。だからこそ、私は「三大疾病保険」と「がん保険」の両方に加入しています。
では、医療保険だと、がんになった場合にどこまでカバーできるでしょうか。
がんになると、入院して手術を受けることがあります。そういう時には医療保険が役立ちます。
しかし、最近は入院も手術もせず、通院しながら放射線治療や化学療法(抗がん剤治療・ホルモン剤治療)を受けることが多くなっています。また、手術を受けて病巣を取りきれなかった場合、長期にわたり通院しながら化学療法を受けることもあります。こういう場合、医療保険だと対応しきれないのです。
しかも、がんになると、がん自体もそうですが、治療も体に大きなダメージを与えるので、働けなくなって収入が大きく落ち込んでしまうリスクもあります。
医療保険だと、治療費のリスクにも、生活費のリスクにも対応できません。
治療費のリスクであれば、「がん保険」でピンポイントに備える方が重要です。
私が医療保険に入らず、がん保険に入っている理由はそこにあります。詳しくは『がん保険のおすすめの選び方2つのポイント』をご覧ください。
また、働けなくなってしまうリスクに備えるならば、まだ、「就労不能保険」「所得補償保険」の方が役に立ちます。これは、働けなくなった場合に毎月「10万円」など、一定額を受け取れるものです。生命保険に特約として付けられるものもあります。ただし、保険金の支払いの条件が厳しいものもあって、しかも、保険料はそれなりに高いです。
詳しくは『所得補償保険とは?必要性と検討するときに必ず確認すること』をご覧ください。
では「急性心筋梗塞」「脳卒中」はどうでしょうか。
これらは入院・手術等の費用よりもむしろ、退院後のリハビリ等の費用や生活費の方が深刻です。
急性心筋梗塞や脳卒中と言えば昔は亡くなってしまう人が非常に多かったのですが、医療の進歩によって、命が助かるケースが多くなってきています。そしてその場合、長い間のリハビリが必要だったり、後遺症が残って働けなくなったりすることがあります。
そういう場合、医療保険に入っていて役に立つことは限られています。
ここで一例として、私の友人の話をします。
一昨年の暮れのことですが、ある友人が急に脳卒中で倒れました。彼には奥さんと幼い息子さん1人がいます。
すぐ病院に運び込まれたので奇跡的に助かりましたが、後遺症が残ってしまいました。5ヶ月間入院し、退院後は家でリハビリを続け、ようやく仕事復帰できたのは今年の7月です。ただし、後遺症の影響で、フルタイムではなく時短勤務です。
在宅療養の間、彼は傷病手当金を受け取っていました。これは国の制度で、業務外の病気・ケガで仕事を長期に休まなければならなくなった時に最大1年6ヶ月間、給料の2/3を受け取れるものです。
それに加えて、勤務先が福利厚生で就労不能保険(働けなくなった時の保険)に加入してくれていて、給料の約20%をカバーしてもらえたそうです。
ちなみに彼は医療保険には入っていませんでした。彼によれば、一番ありがたかったのは、傷病手当金にプラスして、会社で入っていた保険のお金を受け取れたことだそうです。
もちろん、彼は5ヶ月間入院して手術も受けています。そこで、医療保険に入っていればより手厚い保障が受けられたことでしょう。しかし、医療保険が役に立つのはそこまでです。
おそろしいのはその先です。治療が終わった後、ずっと、後遺症を抱えながら暮らしていかなければならないのは、大変なリスクです。リハビリには時間がかかるし、後遺症が残れば働くことが難しくなってしまうのです。
このように、三大疾病のうち「急性心筋梗塞」「脳卒中」の場合、深刻なのは入院・手術の費用よりも退院後のリハビリ費用と生活費です。
そして、医療保険はそれらには役に立たないのです。
医療保険には、がん・急性心筋梗塞・脳卒中の「三大疾病」の時にまとまったお金が受け取れる「三大疾病特約」を付けられるものがあります。保障内容で多いのは、以下の場合に「一時金」として50万円、100万円などのまとまったお金が受け取れるものです。
この一次金は使い道が自由です。リハビリの費用にも充てられますし、生活費の足しにもできます。
ただし、これを目当てにするのであれば、医療保険の特約として付けなくても、「三大疾病保険」や「がん保険」に加入することをおすすめします。
また、生活費の保障をもっと強化したいなら、働けない状態になったら毎月一定額を受け取れる「就労不能保険」のような保険がおすすめです。
このように、三大疾病は、医療保険よりも他の保険の方が優先順位が高いと言えます。
また、事故で大ケガをして治療が長引いた場合や、後遺症が残ってしまった場合についても、同じことが言えます。
以下は、F生命の医療保険の35歳男性の保障内容と保険料です。60歳までに保険料を払い終わり、一生涯の保障を受けられます。
この保険料を60歳までずっと払い続けると、合計932,400円になります。これは、約186日間入院した場合の日額合計です。
しかし、今後の人生で、合計186日間入院する可能性はどの程度あるでしょうか。また、高額療養費の制度の活用等も考えると、入院・手術のために総額932,400円ものお金を自己負担しなければならない可能性はどの程度でしょうか(あくまで国の保険がきく医療に限ります)。
少なくとも私には、それらの可能性はどっちもかなり低いと感じられます。
ただし、上でお伝えしたように、個室を希望する方は、「差額ベッド代」が1日あたり5,000円~1万円くらいかかるので、医療保険は意味があるかも知れません。
医療保険には「先進医療特約」があります。
「先進医療」は、新しい治療方法でまだ完全に国が認めておらず、国の保険が一部しかきかなくて、多くを自己負担しなければならないものです。そして、自己負担額は大変な額になることがあります。
先進医療特約は、その自己負担の額を出してくれるものです。保険料が月100円前後と安いのに、いざという時は最大で数百万円、総額2,000万円まで受け取れます。
ただし、先進医療特約を目当てで医療保険に加入するのはおすすめしません。
どういうことかというと、厚生労働省の資料をご覧ください。平成28年7月~平成29年6月の1年で、先進医療で件数が多いのは以下の4つです。
しかし、このうち、「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」は、平均費用が約58万円なので、そのために医療保険に加入する必要はないと思います。「前眼部三次元画像解析」はそもそも費用が安いので言うまでもないでしょう。
また、重粒子線治療や陽子線治療は、医療保険でなくても、がん保険や三大疾病保険に先進医療特約を付ければカバーできます。
結局、先進医療をメインの目的にして医療保険に加入するのはおすすめできません。
最後までお読みいただきありがとうございました。この記事では、保険業界で働くアラフォー独身サラリーマンである私が医療保険に入っていない理由について、重要なものをピックアップしてお伝えしてきました。
簡単にまとめると、以下の通りです。
医療保険が必要かどうかは、それぞれの人によって違います。しかし、私にとっては、医療保険よりも他の保険の方が優先順位が高いと判断しています。
私は、保険はいざという時の安心を買うもので、水光熱費や食費と全く同じものだと考えております。したがって、入るならばどんな保障が必要かどうかしっかり検討すべきだし、「どれもこれも」というのではなく、費用対効果を見て、限られた費用で優先順位を付けて選ぶべきだと思います。
そして、そのためには、年齢、職業や家族構成、将来のライフプラン等、いろいろなことを考えなければなりません。また、ライフステージが変われば見直しをする必要もあります。
この記事が少しでも皆様のお役に立つことをお祈りします。
次のようなことでお悩みではありませんか?
・自分にピッタリの医療保険を選んで加入したい
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・どんな医療保険に加入すればいいのか分からない
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日本では、民間保険に入らなくても、以下のように、かなり手厚い保障を受け取ることができます。
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