シングルマザー必見!母子家庭を支援する手当と助成金制度まとめ

最近は、ライフプランも多様化し、シングルで子育てをしている女性も増えています。

実際、日本のシングルマザーは、約123 万人(2016年度厚生労働省調べ)にのぼり、2016年にシングルマザーになった方の理由のうち離婚が約80%、未婚が約9%という内訳です。

中でも、未婚のシングル・マザーの数が急増しているという特徴が見られます。

母子家庭や父子家庭になった場合、「この子に人並みの生活をさせてあげたい」と思う気持ちは人一倍強いと思います。

今回の記事では母子家庭・父子家庭になった時、生活を支援してくれる16の手当てと助成制度を詳しくお伝えします。

申請しないともらえないものも多いので、一通りチェックしてみて下さい。

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保険の教科書編集部

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世界各国の婚外子の割合は急増している

先日、結婚していない両親の子ども、いわゆる「婚外子」の遺産相続を、結婚している両親の子ども「嫡出子」と同等にする改正民法がありました。

世界各国、特に欧米諸国では、1980年と比較して婚外子の割合が急増しています。

【世界各国の婚外子の割合(単位:%)】

出典:社会実情データ図録

米国の婚外子の割合の推移をみても明らかです。

【日米の婚外子(非嫡出子)割合の推移】

出典:社会実情データ図録

日本でも母子家庭(シングルマザー)の比率も少しずつ上がってきています。

何らかの事情があってシングルマザーとなった場合には手当金や助成金が生活を支えてくれますので、しっかりと確認しておきたいところです。

母子家庭(シングルマザー)の9つの手当て金、助成金

様々な事情で母子家庭になった場合、助成や手当てを有効活用することは、生活をしていくうえでとても重要です。申請が必要なものが多いので、しっかりと調べておきたいところです。

ここでは主な手当金、助成金をまとめましたので、確認してみて下さい。

1.児童手当

日本国内に住む0歳以上中学卒業までの児童が対象となる手当です。受給額は以下の通りです。

  • 3歳未満:月額15,000円
  • 3歳~小学校修了前:月額10,000円(第3子以降は月額15,000円)
  • 中学生:月額10,000円(一律)
  • 受給者の所得額が所得制限限度額以上のとき:月額5,000円(一律)

児童手当に関しては知らないと損するかも?抑えておくべき児童手当の申請方法と支給額で詳しく解説していますので参考にしてください。

2.児童扶養手当

父母が離婚するなどして父又は母の一方からしか養育を受けられない一人親家庭などの児童のために、地方自治体から支給される手当です。児童扶養手当の額は、物価の変動などによって変動します。また所得によっても支給額がかわります。

以下、2018年4月~2019年3月までの支給額の例です。

  • 児童が1人:月額42,500円~10,030円
  • 児童が2人:月額52,540円~15,050円
  • 児童が3人:月額58,560円~180,60円

※以後 – 児童が1人増えるごとに月額6,020円~3,010円ずつ追加

所得額が制限額を超えた場合は児童扶養手当は支給されなくなります。

児童扶養手当支給額シミュレーションはこちらのページで可能です。

3.児童育成手当

18歳まで(18歳になった最初の3月31日まで)の児童を扶養するひとり親家庭が対象で、児童1人につき月額13,500円が支給されます。所得制限があります。

4.特別児童扶養手当

精神又は身体に障害を有する20歳未満の児童の福祉増進を図ることを目的として、その児童の保護者に対して支給される国の手当です。

2つの級のうちいずれかに該当する児童で、その父母または監護者が受給者となります。所得制限額を超える場合には手当は支給されません。

※以下2018年4月より適用された金額です。

  • 1級 – 月額51,700円
  • 2級 – 月額34,430円

5.遺族年金

遺族年金の支給額は、加入している社会保障制度・家族構成によって受け取れる金額が異なります。遺族年金の受取り例は以下の通りです。※2017年度の金額です。

  • 18際未満の子供が2人いる母子家庭の場合
  • 自営業世帯:年額1,0003,600円/月額83,633円
  • サラリーマン世帯(平均年収350万):年額1,587,900円/月額132,325円

6.母子家庭・父子家庭の住宅手当

20歳未満の児童を養育している母子(父子)家庭の世帯主で、月額10,000円を超える家賃を払っている方などを対象に助成制度を設けています。各自治体で支給条件が定めらえれていますので、詳細はお住まいの地域の自治体に確認してみてください。

7.生活保護

健康で文化的な最低限度の生活を保障するために、その程度に応じて生活保護費が支給されます。生活保護は、一人ひとりの個人ではなく世帯単位での生活保護費の支給になります。

生活保護には、生活扶助・住宅扶助・教育扶助・医療扶助・出産扶助・生業扶助・葬祭扶助の7種類があり、世帯状況を考慮した上で保護基準に従い支給されます。

受給できる金額は、お住まいの土地や収入や家族構成により異なってきます。 最低限の暮らしがその地域で出来るような金額が計算されます。(一例:小学生の子供が1人の東京23区に住む母子家庭:月額161,680円)

受給額を計算する簡単な計算ツールはこちらのページをご覧ください。

8.ひとり親家族等医療費助成制度

ひとり親医療費助成金制度は、母子家庭等に対しその医療を受けるのに必要な費用の一部を助成することにより、母子家庭等の福祉の増進に寄与することを目的とした制度です。

基本的にはどの自治体でも同様の条件ですが、受給条件や受給額等詳細については、各自治体のホームページをご覧ください。

一例として新宿区の制度はこちらのページでご覧いただけます。

9.乳幼児や義務教育就学児の医療費助成

乳幼児や義務教育就学児の医療費助成は対象年齢の拡大や自己負担の撤廃など、全国的にその助成内容は充実しつつあります。

以下、自治体ごとの医療助成について一部抜粋して紹介します。

詳細については子供の医療保険の必要性とは?不要な理由2つと必要な理由2つに記載していますので参考にしてみて下さい。

医療保険を検討される場合は必ず知っておきたい!医療保険で損をしないための全知識まとめを是非参考にして下さい。

母子家庭(シングルマザー)の7つの減免、割引制度

1.所得税、住民税の減免制度

寡夫控除とは、納税者本人が寡夫の場合に、受けられる所得控除のことです。寡夫にあてはまる人は、次の3つの条件を全て満たしていることが必要です。

  • 妻と死別、あるいは離婚後に単身で生活している人や妻の生死が不明な人。
  • 生計を同じくする子どもがいる人で、その子どもの総所得金額が38万円以下の場合。
  • 合計所得金額が500万円以下の場合。

住民税から26万円と所得税から27万円を控除することができます。

所得税について、事業所に雇用されている方は、給与担当者へ、自営業の方は、確定申告のとき、税務署へご確認ください。住民税について、詳細は区市町村の住民税窓口へお問い合わせください。

2.国民年金・国民健康保険の免除

国民年金には、所得が少なく、保険料を納めることが困難な場合、本人の申請によって保険料を全額、または半額免除する制度が設けられています。

国民健康保険は、所得が基準以下の家庭、退職や倒産など何らかの理由により収入が大きく減少した場合に保険料の支払いが困難なときには、保険料を減免できる場合があります。

3.交通機関の割引制度

母子家庭や父子家庭などは交通機関割引制度があります。児童扶養手当を受給している世帯は、JRの通勤定期乗車券が3割引きで購入できます。また、公営バスの料金が無料や割引になるものもあります。

4.粗大ごみ等処理手数料の減免制度

児童扶養手当を受けている世帯には、粗大ごみ等処理手数料の減免制度があります。詳細はお住まいの自治体に問合せてみて下さい。

5.上下水道の減免制度

児童扶養手当を受給している世帯などには、水道基本料金や料金の一部が免除される場合があります。詳細はお住まいの自治体に問合せてみて下さい。

6.非課税貯蓄制度(マル優)

預金や郵便貯金、公債(国債、地方債)などの元本350万円までの利子所得で課税される所得税(通常15%)と住民税(通常5%)を非課税にできる制度です。通称マル優

7.保育料の免除と減額

母子家庭を支援する制度として自治体ごとに保育料の免除や減額があります。 制度自治体によって異なりますので、詳細はお住まいの地域の自治体に確認してください。

その他の社会保険制度は「知らなきゃ損!?すぐに使えて役に立つ社会保障制度」を是非参考にして下さい。

おまけ:離婚する前にしておきたい保険の手続き

もし、離婚という選択をする場合には、現在加入中の保険契約をどうするかは、できれば離婚するまえにきちんと話し合い、手続きを済ませるほうが理想的です。

契約者の変更をする場合には現在の契約者による手続きが必要となりますので、離婚前にしっかり確認しておきましょう。

離婚で妻が子供を引き取る場合に必要になる可能性のある保険手続き一例

まとめ

最近は、ライフプランも多様化し、シングルで子育てをしている女性も増えていますし、今後も増加していく傾向が見られます。

各自治体などで以下の16の助成金や減免制度等を準備していますので、それぞれの受給条件をしっかりと確認して活用できるものは活用しましょう。

1.児童手当
2.児童扶養手当
3.児童育成手当
4.特別児童扶養手当
5.遺族年金
6.母子家庭・父子家庭の住宅手当
7.生活保護
8.ひとり親家族等医療費助成制度
9.乳幼児や義務教育就学児の医療費助成
10.所得税、住民税の減免制度
11.国民年金・国民健康保険の免除
12.交通機関の割引制度
13.粗大ごみ等処理手数料の減免制度
14.上下水道の減免制度
15.非課税貯蓄制度(マル優)
16.保育料の免除と減額

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