次のようなことでお悩みではありませんか?
・自分にピッタリの生命保険を選んで加入したい
・現在加入中の生命保険の内容で大丈夫か確認したい
・保険料を節約したい
・どんな生命保険に加入すればいいのか分からない
もしも、生命保険についてお悩みのことがあれば、どんなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
世界保健機関(WHO)の発表によれば、日本のうつ病患者は2017年時点で約506万人にもなっていました。これは全人口の約4%に相当します。うつ病のリスクは他人事ではありません。
うつ病と診断されると保険への加入が難しくなるのは事実です。しかし、まったく加入できないわけではありません。たとえば、がん保険はふつうに加入できます。特に問題となるのは生命保険、医療保険等です。
そこで、今回は、うつ病の方、あるいは過去にうつ病を経験した方が生命保険、医療保険への加入を検討する際に知っておきたいことをまとめて紹介します。
なお、医療保険については、そもそもの必要性の有無についてもお話ししたいと思います。
※日本経済新聞「うつ病患者、10年で18%増 早急な対策必要とWHO」
保険の教科書 編集部
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目次
まず、生命保険です。現時点でうつ病を患っており治療中の方は、一般的な医療保険に加入することはまず不可能です。
以下のような場合は、「特別条件付き」などで加入できる可能性も全くのゼロではありません。
これらの場合、診断書等の詳細な資料を提出することで、診査に有利にはたらく可能性があります。その結果、「特別条件付き」での加入を認められる可能性は完全にゼロとは断言できません。特別条件は以下の2つです。
通常の保険料に上乗せ分として加算される保険料をさします。「特別保険料」と言われることもあります。
被保険者が加入時から一定期間内(最長で5年間)にこの世を去った場合に、受け取れる死亡保険金の額が削減されることです。
削減期間が過ぎてから亡くなった場合は、保険金額全額を受け取れます。
ただし、うつ病と全く関係ない不慮の事故等によって亡くなった場合は、削減期間中であっても保険金の全額を受け取れます。
これらの特別条件の片方、あるいは両方を付けて引き受けてもらえることがあります。
通常の生命保険に加入できない場合や、特別条件がきわめて厳しくて加入しても割に合わなそうな場合は、「引受基準緩和型」の生命保険を検討する選択肢もあります。
かつては緩和型の生命保険は終身保険のみでしたが、最近では、収入保障保険にも緩和型のものが登場しています。
「引受基準緩和型」とは、持病や入院・手術の経験がある方が加入しやすいように、告知項目を限定することで引受基準を緩和した保険のことを言います。
以下のような特徴があります。
多くの場合、うつ病でも、現在入院中であったり、過去3ヶ月以内に入院等を勧められていたりしなければ、加入できる可能性が高いと言えます。なお、同じ精神疾患でも統合失調症の場合は加入がより厳しくなります。
結論から言うと、残念ながら現在うつ病を患っている方は、医療保険には加入できません。
なぜなら、いずれうつ病で入院することになるリスクが高いと判断されているためです。
これに対し、完治してから5年以上経過している場合は、一般的な医療保険に加入できる可能性が完全にゼロとまでは断言できません。
ただし、きわめて厳しいのは事実なので、「引受基準緩和型」の医療保険を検討することになります。
「引受基準緩和型」の医療保険は、健康告知の項目が少なくなっており、持病のある方でも加入しやすくなっています。
以下、参考までにA生命の引受基準緩和型医療保険の告知項目を紹介します。全ての項目の答えが「いいえ」であれば加入できます。
最近3ヵ月以内に受けた医師による検査、検診または診察により、以下の①または②をすすめられたことはありますか。
①入院または手術 |
過去1年以内に、病気やケガで入院や手術を受けたことがありますか。 |
過去5年以内に、以下①~③の病気と新たに診断されたこと(再発や転移を含みます)、あるいは以下①~③の病気により入院や手術を受けたことがありますか。
① ガン(悪性新生物または上皮内新生物) |
ご覧の通り、うつ病に関連する項目はありません。そのため、引受基準緩和型医療保険であれば、うつ病の方でも加入できるのです。
しかし、加入できることと、加入すべきかどうかは別の問題です。以下、説明します。
引受基準緩和型はうつ病を含め持病を持つ人でも加入しやすい反面、一般的な医療保険と比べ保障内容が同じでも保険料が割高となっています。
実際どのくらい割高になるかの例として、まずB生命の引受基準緩和型医療保険の契約例をみてみましょう。
【引受基準緩和型医療保険の契約例(40歳男性)】
同じ契約内容で、一般的なB生命の医療保険であれば保険料が1,850円/月であるところ、引受基準緩和型医療保険では1.5倍以上の3,089円/月です。
次に考慮しなければならないのは、日本では医療に関する公的な保障が手厚いということです。
仮に高額な医療費がかかったとしても、高額療養費制度によってその大部分が以下の通りカバーされるため、自己負担する分は、それほど多くありません。
所得区分 | 自己負担限度額 | 多数該当 |
①区分ア (標準報酬月額83万円以上の方) (報酬月額81万円以上の方) |
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
②区分イ (標準報酬月額53万円~79万円の方) (報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方) |
167,400円+(総医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
③区分ウ (標準報酬月額28万円~50万円の方) (報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方) |
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
④区分エ (標準報酬月額26万円以下の方) (報酬月額27万円未満の方) |
57,600円 | 44,400円 |
⑤区分オ(低所得者) (被保険者が市区町村民税の非課税者等) |
35,400円 | 24,600円 |
所得区分 | 自己負担限度額 | 多数該当 |
①区分ア (標準報酬月額83万円以上の方) (報酬月額81万円以上の方) |
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
②区分イ (標準報酬月額53万円~79万円の方) (報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方) |
167,400円+(総医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
③区分ウ (標準報酬月額28万円~50万円の方) (報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方) |
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
④区分エ (標準報酬月額26万円以下の方) (報酬月額27万円未満の方) |
57,600円 | 44,400円 |
⑤区分オ(低所得者) (被保険者が市区町村民税の非課税者等) |
35,400円 | 24,600円 |
(参照元:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から)」)
たとえば、標準報酬月額が28~50万円の方だと、1ヵ月の治療費は「80,100円+(総医療費-267,000円)×1%」に抑えられるのです。総医療費が100万円であれば、1ヵ月の医療費の自己負担額は87,430円にまで抑えられるということです。
加えて、従来の医療保険が日本の医療事情に必ずしもそぐわなくなっているという面もあります。
前述の医療保険の契約例もそうでしたが、医療保険の保障内容は「入院日額●円」、「手術1回●円」といった保障がメインとなっています。
しかし、昨今では入院期間が短くなってきています。医療技術が進歩していることと、国や医療機関が入院より通院・在宅での治療を推奨する方針をとっていることが挙げられます。
そういった中で、医療保険の保障内容の優先順位は、他の保険と比べて低くなってきているのです。
特に引受基準緩和型医療保険は前述の通り保険料が割高になることから、より慎重に検討した方がよいでしょう。
なお医療保険の必要性については、「医療保険の必要性を保障内容と医療の現実から考える」でより詳しく解説しておりますので、よろしければあわせてご覧ください。。
ただし、うつ病を含む気分(感情)障害の入院期間は平均より長くなる傾向にあることが見受けられます。
厚生労働省がまとめた「平成29年 患者調査(退院患者の平均在院日数等)」によれば、入院日数は平均29.3日であるところ、うつ病を含む「気分(感情)障害」の場合は平均113.9日と平均の3倍以上となっています。
うつ病の治療は基本的には通院して受けることが多いのですが、仮に入院することになった場合は、入院期間が長引く恐れもあります。
そのため、入院のリスクが心配であれば、保険料が割高になってしまうとはいえ、引受基準緩和型医療保険に加入する意味はあると言えます。
国立がん研究センターの「最新がん統計」によると、2人に1人はがんにり患するとのことです。
がん治療では、通院・在宅での抗がん剤・放射線治療が長期化する恐れがあり、高額療養費制度を活用しても、患者の経済的な負担が大きくなるリスクがあります。
しかし、医療保険は入院・手術の保障がメインなので、通院・在宅での治療が長引いたら役に立たない可能性があります。
したがって、医療保険よりがん保険の方が優先順位が高いと考えられます。しかも、現在うつ病を患っている方でも、がん保険には問題なく加入することができます。
なぜなら、がん保険の告知項目には、「うつ病であるか否か」がないからです。
以下、参考までにB生命のがん保険における告知事項をご覧ください。
今まで、がんまたは上皮内新生物にかかったことがありますか。 |
最近3か月以内に別表1の病気または病状で、医師の診察・検査・治療・投薬のいずれかを受けたことがありますか? |
過去2年以内に、健康診断・人間ドックを受けて、別表2の検査結果の異常(再要検査・要精密検査・要治療)を指摘されたことはありますか? |
【別表1】
【病気】
●ポリープ・しゅよう等 ●消化器系の病気 ●腎臓の病気 ●呼吸器の病気 ●その他 |
【症状】 出血(便潜血・不正出血・喀血・吐血・下血・血尿)、貧血(鉄欠乏性貧血を除く)・黄疸・びらん・しこり・消化管のかいようや狭窄(良性か悪性か不明の場合)・B型肝炎ウイルスキャリア・C型肝炎ウイルスキャリア |
【別表2】
胸部レントゲン検査・上部消化管レントゲン検査(または内視鏡検査)・腹部超音波検査・便潜血検査・マンモグラフィ検査・乳房超音波検査・肝炎ウイルス検査(HBs抗原・HCV抗体)・CT検査・MRI検査・PET検査・子宮がん検診・乳がん検診・しゅようマーカー(CEA・AFP・CA19-9・PSA等) |
ご覧の通り、がんに直接関連しそうな疾病や症状については聞かれていますが、うつ病に関する項目はありません。
そのため、がんが心配な方は、まず医療保険よりもがん保険の加入を検討することをおすすめします。
うつ病を患っていると、ふつうの生命保険や医療保険に加入することはできません。
ただし、完治した後であれば、加入できる可能性は完全にゼロではありません。
また、うつ病で治療中、あるいはうつ病の既往歴がある方でも、引受基準緩和型の生命保険や医療保険であれば加入できる可能性があります。
ただし、医療保険については、必ずしもおすすめできるわけではありません。一般的な医療保険よりも保険料が割高なのに加え、そもそも医療保険へ加入する必要性がどのくらいあるのかも考えておきたいところです。
その上で、長期入院のリスクが心配であれば、引受基準緩和型医療保険への加入を検討しても良いかもしれません。
なお、がん保険に関しては、うつ病でも問題なく加入できます。がんが心配であれば、医療保険より先にがん保険を検討することをおすすめします。
次のようなことでお悩みではありませんか?
・自分にピッタリの生命保険を選んで加入したい
・現在加入中の生命保険の内容で大丈夫か確認したい
・保険料を節約したい
・どんな生命保険に加入すればいいのか分からない
もしも、生命保険についてお悩みのことがあれば、どんなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
日本では、民間保険に入らなくても、以下のように、かなり手厚い保障を受け取ることができます。
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