がん保険を福利厚生で活用するとき必ず知っておくべきこと

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あなたは法人税対策をしながら福利厚生をしようとがん保険を調べているのではないでしょうか?

法人保険で福利厚生をする代表的な商品の1つががん保険です。従業員のがんの保障をしながら保険料の1/2を福利厚生費として損金に算入することができます。

基本は従業員全員加入となっており、がん保険の解約返戻金を利用して退職金を貯めることもできます。

今日はがん保険を福利厚生で活用するときに必ず知っておかなければいけないことをすべてお伝えします。最後に福利厚生規定のサンプルも記載しておりますので是非参考にしてください。

はじめに:がん保険を福利厚生で活用するメリット

がん保険とは文字通りがんと診断されたときに保障を受けることができます。そして法人用のがん保険では会社の福利厚生として活用するときは従業員を全員加入とし、保険料の1/2を福利厚生費として損金として算入できます。

また、お金(解約返戻金)も貯まっていくので、解約をして従業員の退職金にすることもできます。

会社で勤めている間はがん保険として保障をしておき、退職するときに解約して、全部または一部を退職金に充てることができます。同時に保険料の半分を損金として算入できるので法人税対策にもなるというものです。

つまり、がん保険の福利厚生プランでは以下のことが可能になります。

  • 法人税対策(保険料の1/2が損金)
  • 従業員のがん保障
  • 従業員の退職金の準備

それでは、事例で詳しくお伝えしていきます。

がん保険を使った福利厚生の具体的な事例

それでは、がん保険を福利厚生で活用すると、どのような保障が受けられるのでしょうか。

以下の規模の会社を例に解説します。

  • 売上:1億円
  • 税引前利益:1,000万円
  • 従業員数:25人(全員加入)
  • 保険金:がん入院日額1万円(1人あたり)
  • 年払保険料:510万円
  • 保険期間:終身

このがん保険の福利厚生プランでは従業員全員の加入が必要です。年払保険料約510万円支払っていくと保険料の1/2を損金に算入することができますので約255万円を損金として算入できます。

さらに、役員または従業員に万が一ががんになった場合は会社に給付金が支払われその全部または一部を見舞金として従業員に支払うことができます。またお金が貯まっていくので退職の時に解約をして従業員の退職金にすることもできます。

従業員全員加入ですが、一人ずつ解約することができます。

ただし、以下の表のように保険料が100%戻ってくるわけではないので注意が必要です。

がん保険 返戻金表
このように解約すると80%~90%戻ってくるので、そのお金の全部または一部を退職金にすることができます。そして従業員ががんになった時には以下の保障を受けることができます。

解約返戻金の比較はこちらからできますので是非活用してください。

がん保険の保障内容

がん保険 福利厚生 保障内容
※保険会社によって保障内容は違います。

このように従業員ががんになった時に一時金が100万円給付されるなど手厚い保障を受けることができます。もちろん保障内容を手厚くすることも可能です。

がん保険を福利厚生で活用するときの福利厚生規定

がん保険のみならず、福利厚生で法人保険を活用するときに行っていただきたいのが、福利厚生規定の作成です。

福利厚生規定を作成することにより以下の効果があります。

1.  権利関係を明確にしてトラブルを防ぐ

がん保険はがんの保障と解約返戻金があり、その取り扱いについて規定を明確にしておかないと権利関係を巡ってトラブルになる可能性があります。がんになった時の給付金、解約したときの解約返戻金についての取り扱いを明確にしておきましょう。

2.  税務調査などのときに明確な根拠を示すことができる

福利厚生の場合、従業員全員加入のため保険料が大きくなり、損金の金額も大きくなります。

そのため福利厚生で行っていることを証明できなければ、税務調査で損金を全額否認される可能性があります。

福利厚生規定で明確に規定しておくことにより福利厚生で行っていることを証明をすることができます。

3.  福利厚生を従業員など関係者に示すことができる

福利厚生が充実しているのは働く従業員にとって重要なことです。福利厚生の充実は会社の信用につながり、優秀な人材確保にも繋がります。ただし福利厚生規定がないと従業員や関係者にはわかりません。

せっかく会社の大事なお金を使って、法人保険で福利厚生を行っても効果が半減してしまいます。福利厚生を充実させるのですから、会社の誰もがわかる形で福利厚生規定を作成しておきましょう。

それでは実際にどのように作成したらいいのか分からない人も多いと思うのでサンプルを記載しておきます。あくまでも1例ですが、参考にしてください。

福利厚生規定のサンプル

がん保険付保規定

(目的)
第1条
本規定は、役員・従業員の入院等に伴う下記の財源確保を目的とした生命保険の付保に付いて定めるものである。なお、効率的な制度運営を図るため、日本人の中で最も死亡率が高く長期入院が想定される悪性新生物に対する保障を確保することとする。

  • 見舞金・弔慰金・退職金の財源確保として
  • 入院に伴う売上げ減少など会社が被る損失の補填として

(適応対象者)
第2条
本規定は下記条件に該当する者を対象とする。ただし、パート社員、契約社員およびアルバイトは対象外とする。

  • 就任後の全役員
  • 就任後の全執行役員
  • 勤続年数1年以上の全従業員

なお、引受保険会社の契約条件に該当しない場合や身体上の理由により加入できない場合は、この限りではない。

(契約形態)
第3条
契約者を会社、被保険者を第2条に定める適応対象者とし、給付金受取人及び死亡保険金を会社とする。なお、解約返戻金の請求権も契約者である会社に帰属する。

(付保金額)
第4条
下記に定める金額とする。

入院給付金
○○○○○円

(事故発生時の扱い)
第5条
1. 支払事由が発生した場合の保険金・給付金に関しては一旦会社が受け取り、その後就業規則、見舞金規程、弔慰金規程等の諸規定に従い所定の金額(以下、所定金額という。)を支払うものとする。保険金・給付金から所定金額を差し引いた金額については、損失補填費として会社が新規雇用費用等に使用できるものとする。

2. 支払事由に該当した場合は、所定の様式により、所属長を経て総務部長宛に速やかに届け出るものとする。

(退職時の扱い)
第6条
役員・従業員が死亡以外の事由ににより退職した場合には、速やかに契約を解除し、解約返戻金に関しては、一旦会社が受け取り、その後退職金規定等に従い、所定金額を支払うものとする。また、役員または従業員の希望により、保険契約の契約者を変更することをもって退職金の支給に代えることもできる。

(制度変更に関して)
第7条
会社は将来に渡って第1条の目的を達成するためにより合理的な手段がある場合には、会社判断として制度を変更または廃止することができる。またその場合は相当な期間前に役員および従業員に対して周知するものとする。

(診断書の請求)
第8条
会社は、保険金請求のために本人またはその遺族に対して診断書の提出及びその他必要な協力を求めることができる。なお、診断書作成料は会社にて負担することとする。

付則

本規定は、平成○○年○月○日より施行する。

まとめ

法人保険で福利厚生を考えるときの代表的な商品の1つががん保険です。

会社の福利厚生でがん保険を活用すると以下のことができます。

  • 法人税対策(1/2損金)
  • 従業員のがんの保障
  • 従業員の退職金の準備

契約したときには同時に福利厚生規定を必ず作成して従業員全員にメールなどで通知しましょう。

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長井 大輔

保険のパートナー・保険の教科書 運営責任者、今まで1000名以上の個人・法人のお客様のご相談にお応えしてきた生命保険・社会保障・税務・資産運用に精通しているファイナンシャルプランナー
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