利率のいい保険の種類と選び方のまとめ

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資金運用の方法として、株式やFXではなく利率のいい保険がえらばれることも多いです。

そこで、保険は投資の対象としてどれくらい利率がいいのか、気になる方は多いのではないでしょうか。

この記事では保険のなかでも、特に利率のいい保険の種類を契約例とあわせて紹介しています。

実際にどの保険がどのくらい利率がいいのか確認いただけます。

1.最近ではどんな保険の利率がよいか

国内で長らく続く超低金利政策の影響により、多くの円建て保険は利率が悪くなってしまっています。

一方、最近において利率がよいのは、外貨建ての保険や保険会社の資産運用の実績によって受け取れる保険金の額が変わるタイプの保険(変額保険)です。

この記事でも、これらにあてはまるタイプの保険商品を紹介しています。

なお、これらの保険のリスクについては、一番最後の項で解説します。

2.個人年金保険

少子高齢化がすすみ、現代では公的な年金だけでは老後の生活に不安が残るところです。

そこで保険会社が販売する「個人年金保険」が注目されています。

個人年金保険は、公的な年金だけでは賄えない老後の生活費の足しにしたり、長生きした場合の経済リスクを備えたりするための保険です。

個人年金保険では、老後に「毎年●万円」の年金を受け取ることができます。

個人年金保険にも複数の種類がありますが、なかには非常に利率のよいものもあり、貯蓄や投資を目的に保険をえらぶなら注目したいところです。

ここではなかでも利率がよく貯蓄や投資に適した「外貨建て個人年金」「変額個人年金」を紹介します。

なお後から紹介する終身保険と比較して、より利率が高いのはこれから紹介する個人年金保険です。

終身保険と異なり、個人年金保険は死亡保障がついていない分、利率がよくなっているのです。

2-1.外貨建て個人年金

保険料の支払いや年金の受取りを外貨で行うタイプの個人年金です。

為替リスクはあるものの、個人年金のなかでも、利率のよい商品として注目されています。

実際にどの程度の利率になるのか、A社の商品(2019年3月時点)を参考にみていきましょう。

契約の条件を以下の通りとします。

為替のレートは1米ドル110円のままで推移したものと想定(※1)します。

  • 契約者:30歳男性
  • 保険料払込期間:60歳満了
  • 年金支払開始:60歳から
  • 年金種類:確定年金(10年)
  • 保険料:(月払い)20,000円(※2)

(※1)実際には為替ルートの変動の影響をうけます。詳細は「外貨建てのリスク」の項で解説します。
(※2)この保険は保険料を毎月円建てで支払い、そのときの米ドルに換算して積み立てていきます。

年金の種類は確定年金(10年)といい、60歳からの10年の間、年金を受け取り続けることができます。

この商品で受け取れる年金額は、以下の通り積立利率により異なります。

ご覧のとおり、積立利率により返戻率に大きな差があります。

この表で示したなかでは、年金の返戻率が最大で200%近くとなっています。

なお、外貨建ての保険商品には為替のリスクがあり注意が必要です。

その対処方法もあわせ、詳細は最後の項で解説しています。

2-2.変額個人年金

変額個人年金は、保険会社の運用により、受け取れる年金額が変動するタイプの保険商品です。

運用の対象は、国内外の株式や債券などから契約者自身でえらぶことができます。

対象を複数えらびリスク分散することも可能です。

リスクが高い商品であるため、契約するのであれば、信頼できるファイナンシャルプランナーへ相談した上で、仕組みをしっかり理解してから手続きをするようにしましょう。

※リスクを軽減する方法があります。詳細は一番最後の項で解説しています。

実際にどのくらいの利回りがあるのか、B社の商品(2019年3月時点)を参考に、みていきましょう。

契約の条件を以下の通りとします。

  • 契約者:30歳男性
  • 保険料払込期間:60歳満了
  • 払込期間:60歳まで
  • 年金支払開始:60歳から
  • 年金種類:確定年金(10年)
  • 保険料:(月払い)23,865円

こちらの保険商品において、受け取れる年金額の累計は、以下の通り運用の状況(特別勘定運用実績)によってかわります。

【運用状況ごとの年金累計額】

※1万円未満の端数は切り捨て分かりやすく表示しています。

表をみてわかるように、運用実績により受け取れる年金額に大きな差が生じています。

運用実績が「-3.5%」の場合は受け取れる金額が元本の半分以下(45%)となってしまう一方で、「7.0%」なら4倍近く(374%)となっています。

このように変額のタイプには運用のリスクがありますが、正しい知識があればそのリスクの軽減が可能です。

詳細は最後の項で解説しています。

2-3.【参考】円建て個人年金なら「個人年金保険料控除」が利用できる

上で述べたように、円建ての個人年金は、外貨建てや変額と比べると大きく利率が劣ります。

一方で為替や投資のリスクがない分、安定しているとはいえます。

どのくらいの差があるのかC社の円建て個人年金の契約例(2019年3月時点)をみてみましょう。

契約の条件を以下の通りとします。

  • 契約者:30歳男性
  • 払込期間:65歳まで
  • 年金支払開始:66歳から
  • 年金種類:確定年金(10年)
  • 保険料:(月払い)13,386円

この場合の保険料累計額・個人年金受取累計額・返戻率は以下の通りです。

いかがでしょうか?

運用によって外貨建て個人年金の返戻率が197.5%、変額個人年金が374%だったのと比較すると、利率がいいとは言えません。

一方で、円建て個人年金なら「個人年金保険料控除」によって所得税・住民税の節税ができという点はメリットといえます。

これまで紹介した外貨建て個人年金や変額個人年金は個人年金の一種ではありますが「個人年金保険料控除」ではなく「生命保険料控除」の対象です。

そして、生命保険の場合、加入率の高い定期保険収入保障保険、次にお伝えする終身保険も生命保険料控除の対象であることから、それらだけで控除枠を使いきってしまっていることが多くあります。

そのため外貨建て個人年金や変額個人年金を追加で契約しても、控除できる額が増えないこともよくあるわけです。

その点、個人年金保険料控除の対象である円建ての個人年金は、この控除枠を有効に使いやすいとえます。

生命保険料控除については詳しくは「これだけでOK!生命保険料控除で知っておきたいこと」をご覧ください。

3.終身保険

一生涯の死亡保障がついた終身保険のなかでも、外貨建てや変額タイプの商品は利率がよくなっています。

実際にどのくらいの利率となるか、具体的な契約例でみていきましょう。

3-1.外貨建て終身保険

ここでは外貨建てのなかでもドル建て終身保険を紹介します。

以下、D社のドル建て終身保険(2019年3月時点)の例をみていきましょう。

契約の条件を以下のように設定します。

為替のレートは1米ドル約110円と想定します。

  • 契約者:30歳男性
  • 保険期間:終身
  • 基本保険金額:100,000USD(約1,100万円)
  • 保険料払込期間:10年間/60歳払込
  • 保険料(月額):10年間=>250.50USD(約28,000円)、60歳払込=>184USD(約20,240円)

記載の条件のうち、基本保険金額とは死亡保険金の最低保障額をさします。

どんなに運用の状況が悪くても、その額の死亡保険金は確保されるという意味です。

また、この記事では保険料の払込期間について「10年間」の商品、「60歳まで」の商品の2種類を紹介しています。

一般的に「10年間」等という短期間で保険料を払う場合の保険の利用目的は、学資保険代わりです。

保険料を払い込んでおいて大学の入学金・学費など必要なときに引き出します。

仮に学費に使わず寝かせておけば、さらにお金を増やすことが可能です。

一方、60歳払込のように支払期間を長期で設定する場合の保険の目的は、老後の生活費を確保するためです。

契約年数・解約返戻金・返戻率は以下の通りです。

●保険料払込期間:60歳払込のパターン

●保険料払込期間:10年間のパターン

この表の積立利率とは、一言でいうと保険会社の資金運用でもたらされる金利のことです。

積立利率が高いほど、返戻金や死亡保険金が高くなります。

ご覧の通り、60歳払込で最も高い返戻率は205.8%、払込期間が10年間のパターンでは299.0%です。

このように、非常に貯蓄性が高くなっています。

なお払込期間で比較すると、60歳払込より10年間の例の方が貯蓄性は高くなっています。

保険料の払込期間がより短い方が、貯蓄性が高くなるのです。

一方で、払込期間を長期にした方が、為替リスクの分散にはなります。

為替リスクについての詳細は後述します。

3-2.変額終身保険

保険会社の資金運用(投資信託などの金融商品を利用)の結果で、保険金や解約返戻率の額がかわるタイプの終身保険です。

投資の実績によって受け取れる給付金に大きな差が生じるハイリスク・ハイリターンな保険商品と言えます。

そのため契約するのであれば、信頼できるファイナンシャルプランナーへ相談した上で、仕組みをしっかり理解してから手続きをするようにしましょう。

なお死亡保険金に関しては最低額が確保されており、それより少なくなってしまうことはありません。

保険会社の資金運用が成功していれば、さらに上乗せになることもあります。

それでは、E社の終身保険を例に、どのくらいの貯蓄性があるのかみていきましょう。

契約の条件を以下のように設定します。

  • 契約者:30歳男性
  • 保険期間:終身
  • 基本保険金額:1,000万円
  • 保険料(月額):20,980円
  • 保険料払込期間:60歳

このなかで基本保険金額とは、前述した死亡保険金の最低保障額です。

こちらの保険商品で、契約年数ごとの解約返戻金・返戻率は以下の通りです。

この表で特別運用実績とは、保険会社の資金運用の成績を意味します。

この数値が高い方が、運用が成功しているということです。

たとえば70歳時は、運用実績が「6.0%」なら返戻率が253%に達しているのに対し、「-3.0%」では12%と実に20倍以上もの差が生じています。

このように、変額保険はリスクもあります。

ただ正しい知識さえあれば、そのリスクを軽減することが可能です。

詳細は後述します。

4.一時払い終身保険

一時払い終身保険とは、保険料を一括で支払うタイプの保険商品です。

手元に当面使わないまとまったお金があるときに検討します。

一時払い終身保険のなかには、以下のような種類があります。

  • 元本保証で毎年一定額ずつ給付金を受け取れるタイプ
  • 長く置いておくほどお金が増えるタイプ

1つずつ簡単に解説します。

4-1.元本保証で毎年一定額ずつ給付金を受け取れるタイプ

契約時に一括で保険料を支払ったあとは、被保険者が存命である限り、毎年一定額の定期支払金が受け取れるタイプの保険商品です。

どのくらいの利率となるのか、F社の一時払い終身保険の契約例(2019年3月時点)を例にとり紹介します。

契約条件を以下の通りです。

為替のレートは1米ドル110円と想定します。

  • 契約者:30歳男性
  • 保険期間:終身
  • 積立利率保証期間:10年間
  • 一時払い保険料:90,900.09米ドル(日本円で約1,000万円)
  • 定期支払額:2,472.72米ドル(日本円で約27万円)

つまり日本円で約1,000万円を先におさめると、毎年27万円の定期支払金が支給されます。

次に被保険者が亡くなったときの死亡保険金・途中で亡くなった際の解約返戻金は以下の通りです。

こちらの保険商品での死亡保険金・解約返戻金の額は以下の通りです。

死亡保険金や契約満了時(40歳時)に受け取れる解約返戻金の額は、一時払い保険料と同じ90,900ドル(約1,000万円)です。

(契約満了後に解約しなければ、契約はそのまま継続されます。)

契約満了までに、それまで約27万円×10回が支払われていることから、為替相場が1ドル110円のままと仮定すれば、以下イメージにあるように日本円で約1,270万円を受け取れることになります。

返戻率になおすと10年という比較的短い期間で約127%となり、利率の良さがわかります。

4-2.長く置いておくほどお金が増えるタイプ

テレビなどでよく宣伝されている低解約返戻金型の終身保険と同じように、契約してから時間が経過するにつれて受け取れる返戻金が増えるタイプの保険商品です。

G社の一時払い終身保険(2019年3月時点)の契約例を参考に、どんな保険なのかみていきましょう。

契約の条件を以下のように設定します。

為替のレートは1米ドル110円と想定します。

  • 契約者:30歳男性
  • 保険期間:終身
  • 積立利率保証期間:10年間
  • 一時払い保険料:90,900.09米ドル(日本円で約1,000万円)
  • 定期支払額:2,472.72米ドル(日本円で約27万円)

こちらの保険商品での死亡保険金・解約返戻金の額は以下の通りです。

表にあるとおり、契約4年目(34歳時)の段階で返戻率が100%を超え、そのあとはどんどん返戻率が高くなります。

たとえば65歳まで契約を継続すれば、返戻率は200%を超えています。

なお、こちらの商品も外貨建てなので為替リスクにより、利回りが悪くなる可能性がある点には注意が必要です。

ただ、そのリスクを軽減する方法もあります。

詳細は、最後の項で解説しています。

4-3.【参考】一時払い終身保険は、相続対策にも使える

一時払い終身保険は、相続対策に使われることが多いです。

一時払い終身保険を利用したりすることで、相続税の対象となる財産評価を引き下げたり、遺産(保険金)を受け取れる遺族を確実に指定できたりなどのメリットがあるためです。

一時払い終身保険を使った相続対策のメリットに関しては「相続対策でお悩みの方必読!一時払い終身保険4つのメリット」にくわしくまとめてあるので、興味がある方はあわせてご覧ください。

5.利率のよい保険にはリスクもある

繰り返すように外貨建て・変額保険は利率がよい一方で、リスクもある点には注意が必要です。

以下、それぞれのリスクについて簡単に解説します。

5-1.外貨建てのリスク

外貨建ての保険商品で注意が必要なのは、円と外貨を交換する際の比率(為替)に関するリスクです。

為替の状況によっては、大幅に利回りが悪くなってしまう可能性があるのです。

一例として、ドルと日本円の以下為替イメージをご覧ください。

これはドル建ての保険金を契約者が受け取る際のイメージです。

ご覧のように契約時より円安ドル高だった場合には受け取れる円が増えて利益となる一方、円高ドル安の状況では損失がでてしまいます。

ただし為替自体は日々変動するので、為替が回復するまで(この例では1ドル100円より円安がすすむまで)、円に交換するのを待つことでリスクを軽減することは可能です。

また保険料に関しても、円高ドル安の状況では保険料が安くなり、円安ドル高であると保険料が高くなるという為替リスクもあります。

しかし、支払期間を分散する(長くする)ことによってこのリスクを軽減することが可能です。

どういうことかというと、保険料を支払う時、その時々のレートに見合った額を支払うため、長い目でみると為替リスクが軽減するのです。

なお保険料を一括で支払うパターンだと、この払込を分散するリスク軽減の方法がとれませんが、こちらも、運用期間を長く見積もっておくことで、損失よりも利益の方が大きくなっていきます。

5-2.変額保険のリスク

変額保険で受け取れるお金の額を決定するのは、運用の状況です。

運用の結果が良好であれば、受け取れるお金が多くなりますが、逆に結果が悪い場合は、元本を大きく割り込むこともあります。

ただし対処法を把握しておくことでリスクを大幅に軽減することは可能です。

リスク軽減のポイントとして、以下の4つがあげられます。

  • 過去20年間に高い実績をあげている商品をえらぶ
  • 長期運用によってリスクを分散する
  • 保険会社の情報をチェックしたり担当者のアドバイスを聞いたりする
  • 短期的な暴落に一喜一憂して慌てない

1つずつ簡単に解説します。

5-2-1.過去20年間に高い実績をあげている商品をえらぶ

変額保険では、商品ごと運用先ごとに過去の実績をホームページやパンフレットなどで公開しています。

そのため商品をえらぶ際には、過去20年間の状況をみて高い実績をおさめているものをえらぶようにしましょう。

たとえば2008年におきたリーマンショックの直後は、多くは運用の利率が悪くなっていると想定されますが、その前後20年程度を全体としてみて実績がよい運用先をえらぶのがよいです。

また銘柄の選び方など、運用の方向性がわかりやすく合理的な商品をえらぶようにします。

信頼できるフィナンシャルプランナーなどに、このあたりをよく確認するとよいでしょう。

5-2-2.長期運用によってリスクを分散する

変額保険は最低でも15~20年間の長期にわたって運用される保険商品です。

そのため時間によるリスク分散をとることができます。

つまり、運用の利率が悪いときがあっても、長い目でみれば回復する可能性が高いからです。

5-2-3.保険会社の情報をチェックしたり担当者のアドバイスを聞いたりする

変額保険の実績については、保険会社から定期的に情報が送られてきたり、ホームページなどで随時チェックしたりすることもできます。

その上で担当者の方のアドバイスを聞くことにより、今後の運用をどうするか(続けるか解約するかなど)判断しリスクを軽減することができます。

5-2-4.短期的な暴落に一喜一憂して慌てない

これも重要なポイントです。

今まで説明した内容とも重複しますが、変額保険は長期にわたって運用される保険商品です。

世界の経済情勢などで利率が落ち込むこともあれば、逆に高くなることもあります。

そのため短期的な暴落に一喜一憂して慌ててしまったり、早期解約したりしてしまわないようにしましょう。

長い目で見れば実績が回復し、利率がよくなることが多いのです。

まとめ

紹介したように、国内が超低金利の現代では円建て保険の利率はあまり高くないものの、外貨建てや変額保険については、かなり利率のよいさまざまな商品があります。

死亡保障がついたもの老後の年金がうけとれるものなどありますので、この記事を参考に、希望に近い保険を探していただければ幸いです。

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