全額損金になる保険を活用して節税をする節税効果を最大化する方法

※この記事で紹介している法人保険の保険料の損金算入割合等に関する税務上の扱いに関する記載内容は、国税庁の現行の通達に定められたルールを前提としております。

2019年4月11日に国税庁が新たなルールの案を公表し、今後意見公募(パブリックコメント)の手続を経て、正式に新ルールによる運用が行われることになっております。

新ルール案の内容については「法人保険(いわゆる節税保険)の販売停止に関する国税庁の新ルール案の解説」で分かりやすく解説しておりますので、ご覧ください。

会社の利益が出たときに考えるのが、税金対策だと思います。

そして、税金対策の有効な手段と言われている1つに生命保険があります。生命保険の多くは保険料を損金として計上できますが、商品や契約方法によって全額損金、1/2損金、1/3損金など違いがあります。そこで思うのが保険料を全額損金にしたいということではないでしょうか?

今日は全額損金にできる代表的な商品とその特徴を中心にお伝えします。保険を活用して会社のお金を有効に使いしましょう。

1. 生活障害定期保険でお金を貯めながら節税する

この生活障害定期保険はお金を貯めながら保険料の全額を損金として計上できます。保障内容も単に死亡の時だけでなく、一定の介護状態でも保険金が支払われます。

ただし、貯まっていくお金(解約返戻金)がピークで80%ほどの戻り率になります。支払った保険料が解約したときにそのまま戻ってくるわけではないので注意が必要です。

例えば、、、

これから以下の契約例をもとに解説します。

  • 40歳男性
  • 死亡保険金額:1億円
  • 保険料:年払3,143,081円
  • 保険期間:72歳

生活障害定期
上記の例では経営者の人が死亡または一定の介護状態になった時に会社に1億円支払われます。

ただし、初めにお伝えしたようにこの保険は掛け捨てではなくお金が貯まっていきます。この契約だと年払保険料を約314万円支払っていくと解約返戻金のピークが7年後にきます。保険料を7年間で約2,200万円支払ったのに対して10年後に解約をすると約1,919万円戻ってきます。よって、7年間、保険料全額を損金にしながらお金が貯まっていき、支払った保険料総額の87.2%が戻ってきます。

2. 掛け捨ての保険で保障重視で節税する

掛け捨ての保険は基本的に保険料を全額を損金として計上できます。法人で加入する保険で掛け捨てなのは主に「定期保険」と「医療保険」になります。お金が貯まっていく商品は全額損金にならない商品が多いですが、掛け捨ての商品は一部商品を除いて全額損金にできます。

2-1 期間が短い定期保険

定期保険の中でも比較的保険期間が短い商品が全額損金になります。保険期間が長くなると長期平準定期保険となり、1/2損金になります。主に10年~20年くらいの短い定期保険ですが経営者や社員の死亡保障として加入するものです。中にはお金が貯まっていく商品もありますが、定期保険の場合、目的が死亡保障となるケースが多いので、保険料の安い掛け捨ての定期保険を選択したほうがいいでしょう。

2-2 掛け捨ての医療保険

医療保険は病気やケガで入院したときに給付金が支払われるものですが、基本は個人で扱う商品と同じもので、掛け捨ての医療保険で入院をしたときの保障をします。法人契約にすると保険料を全額損金にすることができます。

福利厚生費とする場合は原則社員全員加入となります。その場合は福利厚生費として全額損金となります。

医療保険を法人契約にするときの注意点

上記で説明したように法人で契約するメリットは保険料を全額損金にできる点です。ただし、法人契約の場合は給付金の受取りが法人になります。

その場合は雑収入となり、税金が発生します。

医療保険の給付金は個人の場合非課税ですが、法人が受取ると雑収入として課税の対象になります。

お見舞金という形で役員・従業員に出す方法がありますが金額は「社会通念上相当とされる範囲」となっており、全額をお見舞金にすると給与となる場合があります。

その場合は税務署に指摘を受けないためにも福利厚生規定にしっかり作成しておいた方がいいでしょう。

医療保険の法人契約については法人が医療保険を有効活用できる3つの方法で詳しくお伝えしています。

3. 養老保険の「逆ハーフタックスプラン」で節税をする?

養老保険とは死亡時と満期時に同額の金額が受けれます。最近まで、その特性を利用して社員の死亡保障と退職金を準備するために加入をする例が多くありました。

この養老保険を活用してお金を貯めながら保険料を全額損金にできると言われてきたのが「逆ハーフタックスプラン」です。

通常養老保険は保険料の1/2しか損金にできませんが、逆ハーフタックスプランであれば全額損金にすることができると言われてきました。一部の保険会社のみに取扱いがある特殊な契約形態です。

これから解説していきますが、リスクも大いにある商品なので併せて最後までご覧ください。

3-1 通常の養老保険福利厚生プラン

まず、通常の養老保険の契約についてお伝えします。

従業員全員を対象として、退職金準備と在職中に万一があった場合の遺族の保障をかねて加入します。なお、「勤続●年以上」などの一定の条件を付けることもできます。

従業員に加えて役員も対象とすることができます(役員のみを対象とする場合は保険料は全額が資産計上となり、損金にできません)。

死亡保険金受取人を従業員または役員、満期保険金の受取人を法人としておきます。

支払保険料の1/2は福利厚生費として損金算入し、残りの1/2は保険積立金として資産計上します。

従業員または役員に万が一があった場合はその遺族に死亡保険金が支払われます。

無事に満期を迎えた場合は会社が満期保険金を受け取り、その全部または一部を退職金にすることができます。

養老保険(通常)

3₋2 全額損金にできる?逆ハーフタックスプランのしくみ

では、養老保険の逆ハーフタックスプランとはどういうものでしょうか。

これは、死亡保険金受取人を法人、満期受取人を従業員・役員個人にします。

先ほどお伝えした福利厚生プランと逆に設定するのです。

逆にして満期保険金の受取人を役員にすることによって、「給与」扱いで1/2を損金にできると言われていました。

保険料として1/2を損金とし、残りを給与で1/2を損金とし全額を損金として計上します。

逆養老保険

逆ハーフタックスプランのリスク

逆ハーフタックスプランはリスクがありますのでお伝えしておきます。

① 税務否認リスク

逆ハーフタックスプランは保険料の全額損金扱いが否認される可能性があります。なぜなら、死亡保険金の受取人=法人、満期保険金の受取人=個人とすることの合理的な説明が難しいからです。

② 中途解約による税負担リスク

役員報酬や給与扱いとして処理をした場合には、所得税や住民税、社会保険料の負担が発生します。資金繰りの都合などにより保険を中途解約した時の解約返戻金は法人が雑収入として受け取ります。

養老保険の逆ハーフタックスプランは一部の保険会社しか取り扱っていない特殊な契約形態ですので、活用をするときにはリスクもしっかり確認しておきましょう。

養老保険の逆ハーフタックスについては養老保険の逆ハーフタックスプランは「節税」になるのか?で詳しく解説しています。

まとめ

いかがだったでしょうか?このように全額損金にできる商品はそれほど多くはありません。特にお金が貯まっていく商品は全額損金にできるものは限られます。ただし、税金対策で使うにしても全額損金ではなく、1/2損金のほうがメリットが大きい場合があります。

当然会社の規模、従業員数、売上によって変わってきますので、会社にとって1番いい方法を選択しましよう。

全額損金以外の商品に関しては法人で生命保険を考えるとき知っておくべき4つの目的と最適な使い方で解説していますのでご覧ください。

法人税を減らし会社の預金を30%増やすために絶対知っておくべき7つの方法

会社が軌道に乗って利益が出てくるようになったとき、取られる法人税の額に驚いたことはないですか?

会社のキャッシュは自分自身で守ることができます。30%多く残すというのも現実的な話です。たとえば、以下のようなことも可能です。

  • 損益計上のタイミングを調整しながら資金を30%以上多く準備する
  • 同じキャッシュで従業員の退職金を45%以上多く準備する
  • 合計800万円を全額損金にして、利益を繰り延べ確保する

本書では、より多くのキャッシュを残すための法人保険の活用法を、50ページにわたって具体例をもとに詳しく解説しています。

是非ダウンロードして、今後の会社経営にお役立て下さい。


無料Ebookを今すぐダウンロードする

決算対策で最大・最良の効果が欲しいあなたへ

多額の法人税を支払うのってイヤですよね。次のような節税方法があることは、ご存知ですか?

・黒字の時に節税しながら赤字の時のキャッシュを貯める
・節税しながら退職金を普通よりも約30%多く準備できる
・無駄な経費を使わずに税金を半分減らせる

私たちなら、これが可能です。

年間約300社の法人の財務戦略のコンサルティングを担当している弊社が、あなたの会社の決算・節税対策をお手伝いします。

日本全国対応します。ぜひご相談ください。

telhoken


ご相談はこちら

The following two tabs change content below.
保険の教科書編集部

保険の教科書編集部

私たちは、お客様のお金の問題を解決し、将来の安心を確保する方法を追求する集団です。メンバーは公認会計士、税理士、MBA、中小企業診断士、CFP、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー等の資格を持っており、いずれも現場を3年以上経験している者のみで運営しています。
TOPに戻る