個人年金の終身年金とは?メリット・デメリットと活用方法

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老後の備えとして個人年金に加入している方は年々増えていますが、個人年金の終身年金についてはあまり詳しく知らないという方が多いようです。

終身年金は、年金の受け取り方の1つで、言葉の通り年金を一生涯受け取ることのできる受け取り方法です。よって、生きれば生きるほどたくさん年金を受け取ることができる受け取り方法です。

これだけを聞くと「ずっと年金をもらえるなんて素晴らしい!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、もちろんデメリットもあります。

今回は個人年金の終身受取の内容とそのメリット・デメリットについてご紹介していきますので、是非最後まで読んでみてください。これから個人年金を検討されている方もすでに個人年金に加入している方も老後対策の選択肢が1つ増えると思います。

1. 終身年金と確定年金の違い

終身年金は、一生涯年金を受け取ることができる年金

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公的年金と同じような仕組みで、年金を受け取り始めてから早期に死亡してしまった場合は支払った保険料よりも受け取った年金合計額は少なくなってしまいます。その代り、長生きした場合はたくさん年金を受け取ることができます。

確定年金は、決まった期間は必ずもらえる年金

個人年金確定

途中で死亡しても、約束された期間の年金か一時金を遺族が受け取ることができます。

もちろん同じだけ保険料を積み立てたとしたら、終身年金はたくさんの年金を受け取れる可能性があるので、確定年金に比べると基本年金額(1年間で受け取れる年金額)は少なくなります。

2. 終身年金のメリット・デメリット

終身年金のメリット

  • 長生きのリスクに備えられます。ずっと年金がもらえるので安心です。

終身年金のデメリット

  • 早期に死亡してしまった場合は、支払った保険料よりも受け取る年金は少なくなってしまいます。
  • 基本年金額(受け取る年金額)は、30万円以上という規定がほとんどの保険会社の商品にありますので、大体600万円(30歳の方なら毎月約2万円)以上は保険会社に預けないと終身年金に加入できません。したがって、年金をもらうまでの支払いが少し重いです。
  • 保険会社が破綻した場合は約束した年金額が受け取れなくなってしまいます。
  • 物価が上昇していった場合には、年金の価値がなくなってしまいます。

ただし、保障期間付の終身年金では一定期間は確定年金のようにしっかりと年金が受け取れてその後は一生涯年金が受け取れるという商品もありますので、損をする可能性を軽減させることも可能です。

3. 終身年金で払込保険料以上に年金を受け取るには

簡潔に申し上げると、終身年金で払込以上に年金を受け取るには『年金を受け取り始める年齢から平均余命以上生きること』が条件です。

A社の商品で検証してみましょう。

例)10年保障期間付終身年金

  • 30歳男性
  • 保険料払込期間:60歳まで
  • 年金支払開始年齢:60歳から
  • 口座振替月払保険料:30,000円
  • 基本年金額:483,960円

払込保険料合計額:1,080万円(30,000円×12か月×30年)

保障期間10年分の受取年金額:4,839,600円(483,960円×10年)

60~70歳でこの被保険者が死亡してしまった場合は保障期間の10年分は年金が受け取れます。

しかし、保障期間があったとしても、この時点では受取年金合計額は払込保険料より約596万円少なくなり、損をしています。

10,800,000円-4,839,600円=5,960,400円

払込保険料は1080万円なので、それを基本年金額で割ると、何年間年金を受け取れば払い込んだ保険料以上に年金を受け取れるのかがわかります。

10,800,000円÷483,960円=22.32年≒23年(小数点以下切り上げ)

よって、23年間(被保険者が83歳になるまで)生きなければ、払い込んだ保険料以上に年金を受け取れないことになります。

60歳男性の平均余命は22.87年ですので(平成21年厚生労働省データ)

終身年金で多くの年金を受け取るには『平均余命以上生きること』が必要ということがわかります。

4. 老後直前の終身年金の活用方法

終身年金のメリット・デメリットを踏まえてケースごとにおすすめの活用方法をまとめました。

個人年金に既に加入している方は、確定年金で受け取るか終身年金で受け取るかの選択ができる場合がほとんどですので、以下のケースを参考にしてみてください。

ケース① 相続が心配なお金持ち夫婦

相続が心配なお金持ち夫婦には、終身年金を積極的に活用していただきたいと思います。ただし、できるならば複数の保険会社で分けて加入しておくことをおすすめします。

理由1

老後に必要な毎月の生活費に不足する分の年金額を受け取るために一括でこの終身年金に加入することができるだけの資金を持っているからです。

理由2

保障期間の年金受け取りが終われば、死亡したときの保険金はありませんので、遺族が相続する財産を減らして相続税の負担を軽くできるからです。

子供や孫に生前贈与をたくさんして資産がどんどん無くなっていっても、終身年金で生きている間はずっと年金が受け取れるので、長生きしてもお金の心配をする必要がありません。

ケース② 歳の差がある夫婦の場合

歳の差がある夫婦には、年下の方(多くの場合は妻)に終身年金を掛けてあげる。

理由

残された妻の老後を守るためです。

統計上、男性の方が女性よりも早く亡くなります。

60歳男性の平均余命は22.87歳・60歳女性の平均余命28.46歳

この時点で男性は女性よりも約6年間も早く先立ってしまうことがわかります。

夫婦間で歳の差があり男性が年上のときは、さらに早く夫は先立ってしまうので、妻は限られた資産の中で老後の長い期間を暮し続けなければならないのです。

例えば、歳の差が14年ある場合は、夫は妻より平均で約20年早く先立ってしまうことになります。

つまり、妻が老後を迎えるころに、夫は先立ってしまうことになるのです。

妻が第三号被保険者の場合の年金額は満額でも約6.5万円/月です。

夫の遺族年金は、子が18歳未満でないと少なくなりますので、妻は自分の年金と遺族年金だけでは、約10~12万円/月しか受け取ることしかできません。

そのようなときに終身年金で妻が亡くなるまで年金が受け取れたらとても安心して暮していくことができます。特に女性は90歳まで生きる方は2人に1人といわれていますので、終身年金タイプで備えられれば安心です。

ケース③ 一般の夫婦

一般の夫婦の場合は、バランスよく終身年金と確定年金で年金を受け取れるのがベストです。そしてなるべく別々の保険会社で加入しましょう。

理由1

夫婦で長生きした場合のリスクにも、どちらかが早く先立ってしまった場合のリスクにもある程度対応しているので大きな損失を被ることはないからです。

保険会社を分けて加入すれば破綻のリスクにも対応できます。

理由2 

確定年金である程度増やしたお金を早めに現金でストックしておくことでインフレになった場合は、そのときの金融市場の商品に預金・投資することができるためです。

確定年金は終身年金よりも短い期間で多くの年金額をもらえる仕組みになっているので、終身年金だけしか加入していない場合よりも生活費が足りなくなってお金に困ってしまうという状況に陥りにくくなります。確定年金と終身年金をバランスよく利用することがポイントです。

ケース④ 独身の方

独身の方の場合もバランスよく終身年金と確定年金で年金を受け取れるのがベストです。そしてなるべく別々の保険会社で加入しましょう。

ただし、独身の方は終身年金にウェイトを置いてもいいのではないかと思います。なぜならば、自分が長生きしたときに生活できないリスクにだけ備えられればよいからです。

万が一、終身年金にウェイトを偏らせていたのにも関わらず、早期に亡くなってしまったとしても、亡くなった後に「支払った保険料よりも受け取れる年金が少なかった」と後悔することはできませんし、お金を残す家族もいないのでなにも問題はありませんよね。

参考)インフレリスクに少しでも備えるならば有配当型を選んでほしい

インフレリスクに少しでも対策をするならば配当がある個人年金を選んでほしいと思います。

配当金は、保険会社の運用実績や業績などを加味して契約者に支給されるお金ですが、インフレが起きた場合は契約している年金の予定利率よりも運用実績が上回り契約者に還元される可能性が高いので、その配当金でインフレで損した分を取り戻してもらえればと思います。

まとめ

個人年金保険の終身年金についてメリット・デメリットと共に老後の対策方法までご紹介しました。老後の準備といっても何歳まで生きられるかなんて誰もはっきりわかりません。

よって、長生きに対するリスクに対応する保険として終身年金の活用をしていただきたいと思います。終身年金の役割は他の金融商品では代用できないのです。

また、ケースごとに紹介した活用方法なども参考にして、自分にあった個人年金の受け取り方をしてほしいと思います。ほとんどの商品が年金を受け取るときに選択できるようになっていますので、まずは個人年金に加入するかしないかから考えてもいいかもしれません。

そして、インフレリスクに少しでも対応するには配当金があるタイプを選びましょう。

総合的に自分にぴったりの個人年金に加入したい方は、是非お近くのファイナンシャルプランナーにご相談ください。

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松澤 正宣

松澤 正宣

大手生命保険会社にてオフィス長を経験。
これまで200名以上のセールスに教育・研修を行ってきた保険のコンサルタント。
得意分野は資産家・経営者の税金対策。
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