企業財産包括保険とは?多くの建物を持つ企業に必要な補償

公開 2017年3月29日更新 2021年12月24日
企業財産包括保険とは?多くの建物を持つ企業に必要な補償
企業財産包括保険とは?多くの建物を持つ企業に必要な補償

企業財産包括保険は、企業のオフィス・店舗・工場などの複数拠点のあらゆる資産(建物・設備・商品等)の損害、休業による利益損失等をまとめてカバーしてくれる保険です。

多くの建物・施設をお持ちであれば、業種関係なく、リスクヘッジとして大いに役立つ保険といえるでしょう。

この記事では企業財産包括保険がどんな場合に役に立つか、ポイントを押さえて説明します。大切な企業財産をきっちり守る保険ですので、是非お役立て頂ければ幸いです。

1. 企業財産包括保険はどんな時に役立つか

企業財産包括保険の保障内容をお伝えする前に、たくさんの建物や施設をお持ちの法人のお客様からよく、こんなご相談をいただきます。

「工場やオフィス・店舗などたくさんの建物を所有していて、それぞればらばらに、火災保険、休業による損失や営業を続ける費用のための保険に加入しています。」

「保険会社もばらばらだし、それぞれ更新のタイミングが違うし、事故が起きたときはそれぞれ別々に手続をしなければならないのでめんどうです。」

・・・などなどです。

一番怖いのはそれぞれ別々に加入していて、どの保険でどれを補償してもらえるのか訳が分からない状態で、事故が起こってしまい、補償に抜けがあった場合です。このような事態を避け、補償内容を簡単に把握でき、事務もシンプルに一括してでき、更新も1枚の保険証券で済む保険が、企業財産包括保険です。

2. 補償の範囲|資産の損失と、休業による損失

では、企業財産包括保険で補償してもらえる範囲はどこまででしょうか。大きく分けて、「会社の資産が損害を受けた場合」と、「会社が休業を強いられてお金を稼げなかった場合」です。

2.1. 資産の損失

まず、会社が持っている建物や資産の損失です。自社のビル、事務所、工場、店舗、倉庫、社宅、厚生施設等、どの建物も包括して補償してもらえます。また、建物の備品や商品等も補償してもらえます。

保険期間中に新たに買った建物や資産も自動的に補償されるので、補償の漏れが防げます。

なお、会社で借りている場合については、「3.3.借りている建物が使えなくなった場合の代わりの物件の家賃の補償」をご覧ください。

2.2. 休業を強いられてお金を稼げなかった場合

次に、事故によって休業しなければならなくなった場合の損失に対しての補償もあります。つまり、営業していれば利益が得られたはずなのに、休業によって得られなくなってしまった場合です。

これは「経常費補償」や「仮店舗費用補償」と呼ばれます。

3. さらに補償を充実させられる特約

3.1. 業務用の現金・貴金属等が盗まれた場合の補償

事業所や店舗等には多くの場合、業務用の現金・小切手等があります。しかし、基本的にはこれらの盗難は、カバーしてもらえたとしても「10万円まで」等の制限があります。

そこで、これらの財産の盗難による損失を補償してもらえる特約が付けられます。「業務用通貨等盗難補償特約」と言います

3.2. 借りている建物に損害を与えた場合の損害賠償額の補償

建物で火災・爆発事故等が起き、借りている建物に損害を与えた場合、貸主に対して損害賠償をしなければなりません。その場合に備え、損害賠償の額を補償してもらえる特約が付けられます。「借家人賠償責任補償特約」と言います。

この特約は、多数の社宅・事務所・店舗等を借りている場合も、包括的にカバーしてもらえます。また、追加で物件を借りた場合も自動補償されますので、補償の漏れがありません。なお、修理費用を補償してもらえる特約(修理補償特約)も付けられます。

3.3. 借りている建物が使えなくなった場合の代わりの物件の家賃の補償

借りている建物が火災・落雷・破裂・爆発等により使えなくなってしまった場合、建物が元に戻るまで、代わりの建物を借りなければなりません。そうなるとお金が余計にかかりますので、その場合の家賃補償をする特約があります。「家賃補償特約」と言います。

3.4. 食中毒等を出してしまった場合をカバーする特約

旅館・ホテル、飲食店、弁当屋等、食品を扱う施設の場合、食中毒等が発生し営業停止処分を受けたりして休業しなければならないリスクがあります。そのような場合に、休業によって得られなくなってしまった利益の分を補償します。「食中毒・特定感染症・利益補償特約」等と言います。

まとめ

企業財産包括保険は、特に複数の店舗、施設を保有されている法人様に加入を強くお勧めします。本業で多忙な中、バラバラに加入していた保険を1つにまとめることができ、補償の漏れを防ぎ安心して業務を行うことができます。また、1つの契約で全ての補償を一括して管理できますので、事務負担が軽くなります。

そして補償の無駄がなくなり、保険料の軽減、コストダウンにもつながる可能性もあります。

特約には業種別に担保される補償もあり、業種と特約の内容を理解して加入することをお勧めします。

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