飲食店の保険|4つのリスクに備えるために必要な補償

公開 2017年4月22日更新 2023年1月10日
飲食店の保険|4つのリスクに備えるために必要な補償
飲食店の保険|4つのリスクに備えるために必要な補償

飲食店を経営されている方から、よく、どんな保険が必要なのかというお問い合わせをいただきます。飲食店を経営する上では数々のリスクがありますが、最も思い付きやすく、恐ろしいのが、ノロウイルスなどの食中毒ではないでしょうか。

ただし、飲食店のリスクは他にもあります。お客様にケガをさせてしまったり、火災等が起きてしまったり、不意なアクシデントで休業を余儀なくされたりするリスクです。

あなたのお店は、このようなリスクへの万全な備えをしていますでしょうか?いずれも売上に直結しますし、閉店を余儀なくされることもあります。

今日は、飲食店を営む上で想定される4つのリスクと、それをカバーできる保険についてご紹介していきます。

1. リスク1|食中毒にはPL保険(生産物賠償責任保険)

まず、飲食店を営む上で最も重大かつ致命的なリスクは、食中毒を出してしまうことです。

厚生労働省の発表によると、2020年(令和2年)に発生した食中毒事件の件数は887件です。しかも、発生場所の半数近くは飲食店が占めているのです(375件)。

食中毒防止には、十分な加熱処理を行っていればいいとも限りません。たとえば、「乾燥しているきざみのりからノロウイルス中毒が発生した」というニュースは記憶に新しいと思います。十分注意をしていても食中毒が発生しうるのだという恐ろしさがあります。

しかも、食中毒事故は一度にたくさんの方が被害に遭うことがあり、そうなると賠償金も高額になってしまいます。

このことから、万一食中毒が起きてしまった場合の治療費や慰謝料の支払いに備える必要があるのです。

こういったリスクへの備えとして必要なのが、PL保険(生産物賠償責任保険)です。

PL保険は、食中毒や異物混入などで賠償責任が生じた場合、その賠償金を補償してくれる保険です。飲食業者にとっては、必須の保険とも言えます。オプションを追加することで、訴訟時の弁護士費用や、見舞金費用、事故調査費用なども補償の対象とすることが出来ます。

詳しくは、『PL保険とは?基本の補償内容と組み方のポイント』をご覧ください。

2. リスク2|お客様にケガをさせてしまったら施設賠償責任保険

このようなことはありませんか?

  • 配達中、運転を誤り子供にケガをさせてしまった
  • お店のインテリアが落下して、食事中のお客様の頭を直撃した
  • お客様にぶつかり、やけどをさせてしまった
  • お客様の洋服にワインをこぼしてしまい、クリーニングが必要になった

あなたのお店でも、一度くらいは経験があるのではないでしょうか?このような場合、治療費やクリーニング代などが発生します。費用は小額なものもありますが、事の次第によっては高額になってしまうでしょう。このような場合に備え、施設賠償責任保険に加入しておけばと安心です。

施設賠償責任保険は名前の通り、損害賠償が発生した場合にその賠償金をカバーしてくれる保険です。損害賠償金はもちろん、訴訟費用や弁護士費用、応急手当金なども補償の対象です。また、保険会社によっては、示談交渉を代行してくれる場合もあります。保険会社の蓄積されたノウハウからアドバイスがもらえるメリットもあるのです。

詳細については『施設賠償責任保険とは?意外に知らない補償内容と必要性』をご覧ください。

3. リスク3|見落としがち、高額な什器の補償は火災保険・地震保険

冷蔵庫にガスコンロ、こだわりのテーブルにアンティークの食器・・・このような什器備品は意外と高額なものです。これらが火災で燃えてしまったり、台風による浸水で汚れてしまった、壊れてしまった場合、新たに揃えるにはいくら必要になるでしょうか?壊れていないからと言ってまた使おうなどと思っても、衛生面を考慮するとそう簡単にはいかないかもしれません。このような場合は火災保険で補償することが出来ます。

火災や落雷、竜巻や大雪などで被害に遭った時、損害を補償してくれる保険です。1階店舗や低い土地にある店舗は、水災補償もあった方が良いでしょう。また、地震や地震が原因の火災などは、地震保険に加入していないと補償されません。

火災保険や地震保険は、自己所有物件であれば、建物と什器備品を補償の対象とします。しかし、賃貸の場合は什器備品のみとなりますから注意が必要です。

なお、事業用火災保険として「事業活動総合保険」や「店舗総合保険」があります。

4. リスク4|休業時の売上減少には店舗休業保険・特約

悪天候の影響や近隣火災の影響など、やむを得ない事情で休業を余儀なくされることがあります。休業しても、仕入れてしまった材料費や人件費、家賃などは同じようにかかってしまいます。営業再開までの資金繰りが苦しくなり、閉店に追い込まれるケースも少なくありません。特に、個人経営の飲食店にとって休業は大打撃ですから、保険で準備した方が効率は良いでしょう。

その場合に役立つ保険は、店舗休業保険です。休業中に発生したであろう利益を補償してくれる保険です。休業の原因はゲリラ豪雨による浸水被害やインフラ関係の事故、地震、火災、食中毒等です。

そして、保険金額は1日あたりの粗利益額を基に設定します。これは、年間の売上高から原材料費・仕入れにかかった費用を差し引いて年間の粗利益額を算出し、これを年間の営業日数で割ったものです。

なお、事業用火災保険の「事業活動総合保険」や「店舗総合保険」は、店舗休業保険と同様の特約を付けることができます。

まとめ

飲食業を営む上で必要な保険についてお伝えしてきました。

最も怖いのは食中毒ですが、それ以外にも様々なリスクが潜んでいることがお分かりいただけたと思います。この記事でお伝えした4つのリスクが現実になってしまった時の経済的ダメージは計り知れません。あなた自身の店舗に、どのようなリスクがあるのかを考え、それに対応できる補償を準備することをお勧めします。

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