店舗総合保険とは何?火災保険の違いと具体的な補償内容まとめ

店舗総合保険はお店の経営に伴う様々なリスクをカバーする保険ですが、この名前だけを聞いて補償の内容を正しくイメージできる方はいないでしょう。

特に、ふつうの火災保険との違いがなかなか分かりにくいと思います。

そこで、この記事では店舗総合保険とはどんな保険なのか、ふつうの火災保険との違い、具体的な補償内容(補償の対象となる損害、受けられる補償の内容)等について、分かりやすくお伝えします。

店舗総合保険を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

1.店舗総合保険とは

店舗総合保険とは、火災・落雷・風災・雪災・水災などさまざまな事故によって生じた店舗の建物や什器、商品などの損害を補償してくれる保険です。

これだけ聞くと「火災保険と何が違うのか?」と考える方もいるのではないでしょうか。

火災保険とは、火災などの災害で生じた建物や建物内の物品の損害を補償してくれる保険であり、確かに店舗総合保険と補償がかぶることが多くなっています。

ただし実際には、店舗総合保険は、店舗向けの補償として、火災保険より広い範囲をカバーできるようになっているのです。

詳細は後述します。

2.どんな場合に補償を受けられるか(基本的な補償対象)

店舗総合保険の基本的な補償対象、つまり、店舗の建物や什器、商品などの損害が補償されるケースは以下の場合です。

ただし、この中で、⑥~⑩については、補償対象から外すこともできます。

ここまではふつうの火災保険とそれほど変わりません。

違うのは、特約を付けることにより、火災保険以外の補償をプラスすることができることです。詳しくは後で改めてお伝えします。

火災 火災によって生じた損害が生じた場合
落雷 落雷で建物や什器などに損害が生じた場合
破裂または爆発 ガス漏れのように気体・蒸気の膨張に伴う破裂・爆発が生じた場合
風災・雹災(ひょうさい)・雪災 台風・旋風・竜巻・暴風・雹災・豪雨・雪崩などにより損害が生じた場合
物体の落下や飛来・衝突など 建物の外部から物体が落下したり衝突したりして損害が発生した場合
⑥      水濡れ 給排水設備の事故や他の人の戸室で生じた漏水で損害が発生した場合
⑦      騒擾(そうじょう)・集団行動等に伴う暴力行為 騒擾・集団行為・労働争議などの暴力行為・破損行為によって損害が発生した場合
⑧      盗難 盗難による損害
⑨      水災 台風・暴風雨・豪雨などによる洪水・土砂崩れが発生し被害が生じた場合
⑩      持ち出し家財の損害 店舗から持ち出された家財が、日本国内の他建物において災害による被害が生じた場合

2-1.補償の内容

どんな場合に補償してもらえるかはお分かりいただけたと思います。

それでは、具体的にどのように補償してもらえるのでしょうか。以下、店舗総合保険で補償される主な補償の内容を紹介します。

なお実際にどの程度の補償が得られるか、いくらまで補償を設定できるかなどは、保険会社によって異なります。

●損害保険金

建物や什器、商品などの損害を補うための保険金です。

ここで押さえておいていただきたいのは、物の評価額をどう設定するかです。「時価額」と「再調達価格(新価)」があります。

時価額とは、経年劣化などで品質が下がった状態の額のことを指します。これだと、同等の物を新品で購入するのにお金が足りません。

そこで「価額協定保険特約」を付けておけば、同等の品質のものを新品で購入し直すのに必要な額を補償してもらうことができるようになります。

●臨時費用保険金

損害保険金とは別に支払われる保険金です。たとえば破損した什器や商品を再調達する場合、その什器や商品の代金以外にも費用がかかることがあります。(例:同じ什器を探すためにスタッフが出張するなど)その際の費用をまかなうための保険金です。

●失火見舞費用保険金

自分のお店の火災やガス爆発で他人のものに損害を与えた場合に、その相手に見舞金を支払うための保険金です。

●地震火災費用保険金

地震や噴火を原因とする火災で建物・家財・什器・商品などに生じた損害をまかなうための保険金です。

●修理付帯費用保険金

什器などの復旧にあたって、その間に必要な臨時費用(代替物を借りる費用など)をまかなうための保険金です。

●損害防止費用

火災などの事故が生じた際に、新たな損害が発生しないようにしたり損害を軽減したりするのに支出した費用をまかなうための保険金です。たとえば消化活動の際に使用した消火器の費用などが該当します。

●緊急処置費用保険金

火災などで建物や什器に生じた汚染物質の除去、サビ・腐食の防止などにかかった費用をまかなうための保険金です。

【参考】

火災などに建物や什器に大きな破損が生じた場合、72時間以内の「応急処置」が重要と言われています。

たとえば火災などにより建物についた悪臭は72時間以内に処置をしないと、その後もずっと残るとのことです。

店舗総合保険を契約する際は、この費用をまかなえる補償(上記「緊急処置費用保険金」)がある商品をえらぶことをおすすめします。

2-2.火災保険との違いは?

このように、店舗総合保険の基本的な補償対象と補償内容は、ふつうの火災保険とそれほど変わりません。

違いは、火災保険にない特約を付けることで、店舗経営につきもののリスクをカバーできることにあります。

以下、それぞれについて見ていきましょう。

3.店舗総合保険にあって普通の火災保険にない特約

お店を経営していると、建物や什器などの損害だけでなく、そのほかにもさまざまなリスクが考えられます。

ふつうの火災保険では、それらのリスク全てに対応しきれません。

そこで、特約を追加して、リスクに備えることができるのです。分かりやすく言うと、他の損害保険の補償をセットにすることができるということです。

ここではあわせて検討したいおすすめの特約を紹介します。なお、内容については、保険会社によって違いがあります。ご了承ください。

3-1.他人に与えた損害に対する補償

自分のお店が原因で、以下のように他人に対して損害を与えてしまう可能性があります。

  • 店員が料理をこぼして顧客に火傷を負わせた
  • お店の看板が落下して通行人がケガをした
  • 水漏れによって階下の店舗へ損害を与えた

このとき相手に対して賠償責任が生じますが、「店舗賠償責任補償特約」をつけることによって補償してもらうことが可能です。

これは、「施設賠償責任保険」「第三者賠償責任保険」といった各種賠償責任保険の補償内容を特約としてセットできるものと言えます。

3-2.食中毒をだしてしまったときの特約

飲食店や旅館など、商品を扱う店舗の場合、食中毒を出すリスクがあります。

食中毒を出してしまうと、以下の損害が発生します。

  • お客様に治療費等の損害賠償をしなければならなくなる
  • 営業停止処分を受け休業せざるをえなくなる

このうち、損害賠償のリスクについては上でお伝えした「店舗賠償責任補償特約」を付けるとカバーされます。

また、休業せざるを得なくなった場合「食中毒・特定感染症・利益補償特約」といった名称の特約(保険会社により名称は異なる)をつけておけば、休業でえられなかった利益を補償してもらうことが可能です。

これらは「PL保険」の補償内容を特約としてセットできるものと言えます。

3-3.休業中の粗利を補償してもらえる特約

災害などによってお店をオープンできないと、その分だけ利益が出せないことになります。

その際に、休業中の粗利を補償してくれるのが「休業損失補償特約」です。

これは「店舗休業保険」の補償内容を特約としてセットできるものと言えます。

4.【注意】自身で所有する店舗か賃貸物件かで補償内容が異なる

自身で所有する店舗の場合、什器・設備・商品をはじめ建物にいたるまでの損害を請求することになります。

一方、賃貸物件を使って店舗を経営するといった場合もあるでしょう。

このとき、損害を請求できるのは什器や設備・商品に対してであり、店舗の建物に対しての請求はできません。

建物は貸主の所有になるからです。逆に保険の契約者は貸主に対して損害賠償を行う必要がでてきます。

そうして、この損害賠償の分を保険金でまかなうためには、「借家人賠償責任補償特約」をつける必要があります。

5.保険料はどのようにして決まるか

店舗総合保険において、保険料は以下にあげるような条件によって決まります。

  • 保険期間
  • 保険金額
  • 店舗の所在地
  • 店舗の専有面積
  • 店舗の構造
  • 店舗の職種

実際にどのように決まるかについては、保険会社ごとに異なります。複数社の見積を比較して、最も補償内容が充実していて保険料が割安なプランを選ぶことをおすすめします。

まとめ

店舗総合保険は店舗用の火災保険です。

基本的な補償内容はふつうの火災保険とほぼ同じですが、違いは、店舗経営につきまとう特有のリスクもカバーできることです。

たとえば、お客様等にケガを負わせたり物を壊したりしてしまった場合の賠償責任を負うリスク、食中毒を出してしまい賠償責任を負ったり営業停止に追いやられたりした場合のリスク、災害によって休業に追い込まれてしまった場合のリスク等です。

補償内容や保険料は保険会社によって差がありますので、見積もりをとって、ご自身のニーズに補償内容がフィットしており、かつ保険料が割安なプランを選ぶことをおすすめします。

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保険の教科書 編集部

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