交通事故でも生命保険は使えるの?ケガに特化した特約の考え方

生命保険というとどうしても『病気』のためという印象がありませんか?

実は、生命保険はケガにも病気にも対応している仕組みになっており、特約を付加することで交通事故に対しても手厚い保障内容にすることができます。

しかし、このケガに対する特約の活用の考え方を知らずに保険を組み立ててしまっている方が非常に多く、保険料を無駄に支払っているケースも見受けられます。

今回は、交通事故に対する生命保険の機能と交通事故などによるケガに特化した特約の考え方をまとめました。

これから保険を検討する方や保険の無駄を省きたいと考えている方に役立つ内容になっていますので、是非最後まで読んでいただければと思います。

はじめに|生命保険は交通事故も対象となる

まず、最初にお伝えしておきたいのは

『生命保険には交通事故などの突発的で偶然起きる外来的な事故での死亡保障・医療保障は備わっている』 ということです。

生命保険は『病気に対する保障』で損害保険は『交通事故・ケガに対する保障』と勘違いされている方がいらっしゃいます。

しかし、実際は特約を付けなくても生命保険はケガにも病気にも対応しています。

例えば、生命保険の死亡保障は交通事故が原因でも病気が原因でも、死亡したときには保険金が受け取れるようになっています。

また、交通事故などによるケガが原因で死亡した場合や障害状態になった場合に保障を上乗せできる特約が存在します。

それでは、ここからは交通事故などによるケガが原因で死亡した場合や障害状態になった場合に保障を上乗せできる生命保険(特約)をご紹介します。

1.交通事故のときに役立つ生命保険(特約)

主に4つの特約が挙げられます。

  • 災害入院特約
  • 災害割増特約
  • 傷害特約
  • 特定損傷特約

災害入院特約

ケガで入院したときに入院給付金が支給されます。数年前は、ケガの入院は災害入院で、病気の入院は疾病入院と分かれていましたが、最近ではケガ・病気の入院はセットになってることが多いです。

災害割増特約

交通事故などの突発的で偶然起きる事故による死亡のときに、死亡保険金を上乗せして支払う特約です。

傷害特約

交通事故などの突発的で偶然起きる外来的な事故による死亡のときに、死亡保険金を上乗せして支払う特約です。

また、加えて交通事故などの突発的で偶然起きる外来的な事故によって所定の障害状態になった場合は、その障害の程度に応じて給付金を支払う。

特定損傷特約

突発的で偶然な外来の事故による骨折、脱臼、腱の断裂をしてしまったときに一時金を支払う。

これらの特約を付加することで、交通事故に対する保障は厚くなります。特に私が便利な特約だと感じているのは 『傷害特約』です。

この特約は突発的で偶然起きる外来的な事故を原因としていれば『死亡』でも『所定の障害状態』でも給付金が出ますので、交通事故などが心配な方にはおすすめの特約です。

交通事故が原因で死亡したときにだけ保険金を上乗せさせたいならば災害割増特約でもいいでしょう。

傷害特約も災害割増特約も、交通事故での確率をもとに作られているため、年齢がほとんど関係なく保険料も安価なのが特徴の1つです。

2.ケガに特化した特約を活用するときの考え方

ここまでで説明してきた『ケガに特化した保険(特約)』の 災害入院特約、災害割増特約、傷害特約、特定損傷特約ですが、この特約は割安のため、

安易に「加入してもいいかな?」と思ってしまいます。

しかし、これらの特約は『妥協策』として付加するものだと考えてください。

そもそも、病気での死亡・障害もケガでの死亡・障害も、かかる費用に大きな違いが出るとは思えません。

とすると、事故で保障が上乗せされる保険(特約)は、何のために加入するのかということになります。

結論から言えば、

ケガに特化した保険(特約)は 本来、病気が原因でもケガが原因でも給付がされる通常の生命保険には予算がなくて希望の保障額では加入できなかったときに、

『妥協策』として必要保障額に足りない分だけを補うことを目的に加入するものなのです。

例えば、 本来は家族のために3,000万円の死亡保障が必要だが、保険料に割ける予算が限られており、2,000万円の死亡保障に加入することしかできなかった。

よって、本来家族を守るために必要な保障額である3,000万円との差額である1,000万円を災害割増特約などでカバーする。というような活用の仕方なのです。

もしも、自動車保険や傷害保険にケガの保障があるにも関わらず、生命保険にも事故などによるケガに対する保障を特約で付加してしまうと、事故への保障に偏った保険を組んでしまう事になります。

実はこのようなところで保険料の無駄が発生しやすいのです。

3.損害保険(傷害保険)と生命保険の比較

生命保険はケガも病気もカバーできますが、損害保険(傷害保険)はケガしかカバーできません。

しかし、傷害保険には傷害保険独自の魅力があります。 よって、傷害保険と生命保険についてメリットを書き出していこうと思います。

生命保険のメリット

  • ケガだけでなく病気も対応できる
  • 特約を付けることで交通事故などによるケガの保障を厚くすることができる
  • 死亡保障と医療保障を分けて加入することができる。

傷害保険のメリット

  • ケガのみの保障だからこそ保険料が割安。
  • 基本的にケガは年齢とは関係がないので、年齢が上がっても保険料は上がらない。
  • 通院保障を充実させることが容易にできる。
  • 賠償責任保険などの相手への賠償に対する保障を持つことができる。

このように、生命保険と傷害保険はどちらもそれぞれメリットがあります。

先ほども申し上げたように、基本的には生命保険で必要な保障を用意するには保険料がかかりすぎてしまう場合に、この傷害保険を活用して欲しいと思います。

ケガにリスクを絞っている事で傷害保険の保険料が割安であることから、とりあえず傷害保険にも加入しておこうというような加入の仕方はしないようにしましょう。

このようなところで保険料の無駄遣いになってしまっています。

4.保障がかぶってしまい、保険料が無駄になっている事例

交通事故などの突発的で偶発的な外来の事故に対する保障は、生命保険の特約や傷害保険など、安価な保険料で加入できてしまうので保障が被ってしまっていることがあるという話をしましたが、ここでは実際の事例をもとに検証していきますので、自分が該当しないかチェックしてみてください。

事例1)自動車保険に一般の人身傷害保険が付帯されているが生命保険にも傷害保険特約が付加されている。

自動車保険の人身傷害保険の特徴は以下の3つです。

  • 自分だけでなく同居の家族を保障している。(未婚の子は別居でも保険の対象)
  • 自動車事故に限定はされているものの、自動車に乗っていないときに起きた自動車事故も対象である。(自分自身が運転中である必要はない)
  • 事故によって発生する損害額は、保険金額を上限にして補償される。

よって、交通事故だけが心配であるならば、生命保険に傷害特約を付加する必要はありません。

ただし、自動車事故以外の事故が心配であり、本来必要な保障額が生命保険で備えられていないならば傷害保険にも加入するか傷害特約を付加する価値があります。

事例2)自動車保険にも傷害保険にも個人賠償責任特約が付加されている。

自動車保険の個人賠償責任保険は、自動車事故に対する賠償だけでなく、日常の賠償にも対応しているため、傷害保険の賠償保険特約を付加する必要はありません。

事例3)入院保障は日額1万円で十分だと考えているが、通院が心配で傷害保険にも加入している。

十数年以上前の保険であれば、生命保険の入院保障は災害入院と疾病入院に分かれているため、ケガの入院保障の特約を解約します。

最近の保険であれば、ケガでの入院も病気での入院もセットになっているため、生命保険に通院特約が付加できないか保険会社に確認してみてください。

傷害保険の通院特約はケガのみが対象ですが生命保険の通院特約はケガも病気も保障しているので、保障範囲も広くなっています。

参考|交通事故の実態

本日は、交通事故に対する生命保険についてまとめましたので、参考として交通事故の現状も知っておいていただきたいと思います。

【交通事故による死亡者数の年次推移】

(参照元:警視庁「交通事故死者数について(2017)」)

このデータをみればわかるように、交通事故での死者数は減っています。2017年の 年間の交通事故での死亡者数は、3,694人です。

決して少ないとまではいえませんが、国立がん研究センターのがん情報サービスの「がん統計」によれば、2017年のがんでの死亡者数は373,334人であることから、交通事故での死亡者数はそれよりも少ないことがわかります。
(2017年におけるがんによる死亡者数は、交通事故による死亡者の約100倍)

ここからもケガに対する保険の保険料が割安である理由が理解できるのではないでしょうか。

まとめ

生命保険は交通事故でのケガにも対応しており、ケガに対する特約の活用でケガに対する保障を手厚くすることもできます。

しかし、ケガに対する特約は保険料も安いので、あまり考えずに加入してしまう方が多いのです。

そのため、他の保険と保障が被っていることもしばしば見受けられ、保険料を無駄に支払っている人も多くいます。

また、基本的に生命保険では、自分に万一の事があっても、家族を守れるだけの保障(必要保障額)に加入するべきなのですが、どうしても予算の関係で高額な保険金額では加入できないといった場合に、保障の補填商品としてケガに対する特約の活用を行うようにしましょう。

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