先進医療まとめ|必ず知っておきたい治療費とその種類

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最近よく耳にする先進医療。なんとなく最先端の医療というのは想像できますが、実際に内容を理解している人は少ないように思います。医療技術が進歩することは素晴らしいと思いますが、何がなんだか分からずに混乱してしまうのも事実。

いまこのページをご覧になっているあなたも先進医療とはどのようなものか気になっているのではないでしょうか?

先進医療は簡単にいうと厚生労働省が定める「高度な医療技術を用いた治療」のことで技術料が健康保険の対象となりません。つまり、先進医療の技術料は全額自己負担となり、高額になります。

先進医療の中には高度の技術を要する外科療法や放射線療法、移植・再生療法などの他にも抗がん薬などの薬物療法、免疫療法などさまざまな治療法があります。治療だけでなく、検査・診断・治療法を判断する評価においても先進医療となっている技術もあります。

今回の記事では先進医療の治療費がどれくらい掛かるのか、そしてどのような治療が受けれれるのかなど見ていただくと先進医療に関することが全てわかるようになってますので是非最後までご覧ください。

はじめに:先進医療とは

厚生労働省が定める高度な医療技術を用いた治療のことで、健康保険等の適用が検討されている技術のことをいいます。

ただし、この先進医療の治療は厚生労働大臣が定める医療施設で行われる場合に限ります。しかも、先進医療にかかる費用は全額自己負担となってしまいます。

先進医療の治療は主にがん治療に使用される場合が多く、がん治療に関して常に新しい最新の治療技術が開発されています。

1. 先進医療の費用はどれくらい掛かる

先進医療は高額になるというのはなんとなくイメージできると思いますが、実際にどれくらいの費用が掛かるのかを詳しくお伝えしていきますのでご覧ください。

1-1. 先進医療に係る費用は全額自己負担

先進医療を受けた時の費用は、患者さんは一般の保険診療の場合と比べて「先進医療に係る費用」を多く負担することになります。

「先進医療に係る費用」、つまり技術料は患者自身が全額負担することになります。
この「先進医療に係る費用」は医療の種類や病院によって異なります。

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「先進医療に係る費用」以外の通常の治療と共通する部分、すなわち「診察・検査・投薬・入院料等」の
費用は一般の保険診療と同様に扱われます。

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1-2. 先進医療の技術料の具体例

先進医療は96種類ありますが、代表的な技術料をお伝えしていきます。

先進医療の技術料は以下のようになります。

先進医療(技術料)

※平成24年度先進医療技術の実績報告(平成23年7月1日~平成24年6月30日)より独自編集

がん治療で認知度が高い「陽子線治療」は平均258万円以上かかる一方で、
「光トポグラフィー検査を用いたうつ症状の鑑別診断補助」は平均1万2000円と支払えないほどの高額な医療費でないことがわかります。

2. 先進医療はどのくらいの人が受けているの?

それでは一体年間どれくらい先進医療が使われているのでしょうか。

TOP5:実施件数が最も多い先進医療は?

1位:多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術(4023件)
2位:前眼部三次元画像解析(3593件)
3位:陽子線治療(1628件)
4位:光トポグラフィー検査を用いたうつ症状の鑑別診断補助(1237件)
5位:重粒子線治療(1053件)

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※平成24年度先進医療技術の実績報告(平成23年7月1日~平成24年6月30日)より独自編集

2-1. 先進医療で実施件数が最も多いのは「白内障治療」

先進医療でよく知られているのが、がん治療の「重粒子線治療」や「陽子線治療」ですね。
この2つの実施件数は年間約2700件程で治療費用は平均で280万円近くかかります。

しかしながら先進医療実施件数として最も多いのが、白内障治療で実施される
「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」です。

年間の実施件数は約4000件程で、費用の平均は約50万円ほどです。

2-2. 白内障と老眼を同時に治療!「多焦点眼内レンズ」

ではこの「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」とはどのようなものなのでしょうか。

この先進医療が行われるシーンとしては白内障の手術です。
白内障の手術は、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、人工のレンズ(眼内レンズ)を
入れるという方法が用いられています。

そこで使われる眼内レンズは2種類あります。
1. 単焦点眼内レンズ(標準的な治療法として用いられている)
2. 多焦点眼内レンズ

このレンズが要になります。
2種類のレンズの特徴を簡単にまとめてみました。

1. 単焦点眼内レンズ

この「単焦点眼内レンズ」は文字通り遠方か近方のどちらか1点のみにしか
焦点が合わないというものです。遠方に焦点を合わせると、老眼ではない患者さんでも
白内障治療を受けた後は、近くを見るために老眼鏡が必要になります。つまり、手術後
急に不便な生活を強いられてしまうこともあります。

2. 多焦点眼内レンズ

「単焦点眼内レンズ」に比べ「多焦点眼内レンズ」では、遠方と近方の両方に焦点を
合わせることが可能です。つまり、多焦点眼内レンズによる白内障治療を受けることで、
結果的に老眼も治すことができます。

若い人が糖尿病などの合併症により、白内障になってしまった場合、それまではどの距離もピントを合わせて見ることができたのに、手術後は老眼になってしまい、急に不便な生活を強いられてしまいます。

高齢者の方はもともと老眼だったとしても、遠くのものは見えるけど、近くのものが見づらい…という困った状況がしばしばあると思います。
そんな生活の質(QOL = クオリティ・オブ・ライフ)の改善に貢献するのが多焦点眼内レンズなのです。

3. 先進医療は96種類ある

平成26年7月1日現在、第2項目先進医療【先進医療A】は56種類、
第3項目先進医療【先進医療B】は37種類の先進医療があります。

保険診療への導入されることが決まり先進医療でなくなる技術や、さまざまな要因により
保険診療への導入には適さないと評価された場合は、承認取消され、先進医療から削除される技術もあります。

もちろん、新たに承認追加される技術もあるため、承認技術は随時変動していきます。
最新の先進医療の情報は厚生労働省のホームページ「先進医療の各技術の概要」から見ることができます。

4. 進化する先進医療

先進医療は厚生労働省が認可して治療になるので、医療技術の進歩に伴い日々進化していきます。進化するに連れて先進医療を受ける人が増加しています。

下の図をご覧ください。

先進医療の全患者数の推移
1984年に「高度先進医療」及び「先進医療」が制定され、保険診療との併用が認められました。
この2つは2006年に統合され、現在の「先進医療」という名称になりました。

上記のように新しい「先進医療」が始まってから先進医療技術数にあまり大きな変動は見られませんが、実施医療機関数、先進医療に係る総額は年々増加傾向にあります。

先進医療技術が通院で受けられる

先進医療は必ずしも入院を必要とせず、病院の外科やクリニック(診療所や医院)などで受けられるものもあります。

外科やクリニックで受けられる先進医療は以下のものになります。

・悪性高熱症診断法(スキンドファイバー法)
・歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法
・多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術

5. 先進医療を受けるとき3つの手順

先進医療は一般的な保険診療を受けるなかで、患者自身が希望し、かつ医師がその必要性と合理性
を認めた場合に行われます。もし先進医療を受ける際には、以下の流れになります。

5-1. 手続き

先進医療を受ける場合でも、病院にかかるときの手続きは一般の保険診療の場合と
同じです。被保険者証を窓口に提出しましょう。老人医療対象者は健康手帳も持参して
一緒に窓口に提出します。

5-2. 同意書に署名を行う

先進医療を受けるときは、治療内容や必要な費用などの説明を医療機関でうけます。
説明内容について十分に理解・納得した上で同意書に署名をして治療を受けることになります。

5-3. 領収書はたいせつに保管しておく

先進医療を受けると以下の支払いが生じます。

・先進医療に係る費用
・通常の治療と共通する部分についての一部負担金
・食事についての標準負担額 など

もちろんそれぞれの金額を記載した領収書が発行されますが、
この領収書は税金の医療費控除を受ける際に必要となりますので、
必ず大切に保管しておいてくださいね。

6. 先進医療が保障される保険とは

これまで先進医療についてお伝えしましたが、治療費が高額になる場合にどのような保険に入れば保障を受けられるのか気になりますよね。ここからはどのような保険に加入をすれば先進医療の治療費が保障されるのかお伝えしていきます。

6-1.先進医療の保障を受けるには先進医療特約を付ける

最近よく聞かれる「先進医療」ですが、どのような保険に加入すればその保障を受けられるのがよくわからないですよね。

通常、先進医療の保障を受けるには医療保険やがん保険にオプションとして「先進医療特約」を付けるとその技術料が実費で保障されます。今発売されている医療保険やがん保険はほどんど付加できます。商品によって違いがありますが保険料は月々100円前後になります。

それでは医療保険とがん保険の先進医療特約の違いを見てみましょう。

医療保険の先進医療特約とは?

医療保険全般にかかわる先進医療が保障対象

先進医療にかかる自己負担分を保障するのが先進医療特約が付けられた医療保険です。医療保険につける先進医療特約は医療保険全般にかかわる先進医療で使えます。商品の中には一時金が受けられたり、交通費まで保障されるものもあります。

がん保険の先進医療特約とは?

がんに関わる先進医療の技術料のみが保障対象

がん先進医療特約はがんにかかわる先進医療を行った際にしか保障されません。がん以外の病気で先進医療を受けても保障がされないので、給付金もおりません。特約の保険料は、医療保険の先進医療特約より範囲が狭いので、安くなっています。ですが、先進医療の実施される多くはがんにかかわる技術ですので、医療保険に先進医療特約を付けるのではなく、がん保険に先進医療特約を付けるという選択肢もあります。

  1. がんにかかわる先進医療の技術料のみが保障対象
  2. がん以外の病気で先進医療を受けても保障はされない
  3. 先進医療の実施される技術の多くはがんにかかわるものである

6-2.先進医療特約は本当に付けたほうがいいの?

では本当に先進医療特約は必要なのでしょうか。結論からお伝えすると私は先進医療特約は付けたほうがいいと思っています。

その理由としては以下の2つがあります。

  1. 先進医療をもし受けることになった場合治療費が高額になる
  2. 保険料が月々60円~100円付けることができる

これから新規として医療保険やがん保険に加入する場合は先進医療特約を付けることをおすすめします。ただし、現在医療保険やがん保険に加入してしるけれど先進医療特約がないからといって見直しをするのは少し疑問があります。それはこれから詳しくお伝えしますが、先進医療は極めて受ける可能性が低いからです。

もちろん総合的に見て医療保険を見直し、最新のものに切り替えるのはいいですが、先進医療だけのために切り替えるのはあまりおすすめしません。

ここから先進医療の特徴と私たちが先進医療を受ける可能性についてより詳しくご説明していきたいと思います。

先進医療を受ける可能性は低い

先ほど先進医療の年間実施件数を見て、気付いた方もいると思いますが、先進医療を受ける可能性はかなり低いでしょう。先進医療の実施件数が5番目に多い「重粒子線治療」ですら約1万人に7人ほどの割合でしか実施していないのが現状です。

※重粒子線治療とは…放射線を用いてがんの病巣をポンポイントで狙いうちする治療法。正常な細胞へのダメージを抑えながら治療することができる最先端の治療法です。

先進医療を受けられない可能性もある

先ほどもご紹介しましたが、先進医療の代表ともいえる重粒子線治療。がん治療に効果的な治療法として、一度でも耳にした方も多いと思います。もしあなたががんになってしまったら、一刻でも早くこの最先端の治療法を受けたいですよね。

しかし重粒子線治療が患者さんのがんの症状に適しているか判断するのは医師です。すでに放射線治療を受けていたり、がんの転移が多くみられる場合にはこの治療では難しかったり、がんの場所によっては対応できないケースもあります。したがって先進医療の特約をつけていても先進医療を受けられない場合もあるのです。

先進医療の対象から外れるケースも

平成26年12月1日現在、第2項目先進医療【先進医療A】は59種類、第3項目先進医療【先進医療B】は46種類の先進医療があります。保険診療への導入が決まり、先進医療でなくなる技術や、さまざまな要因により保険診療への導入には適さないと評価された場合には、承認が取り消され、先進医療から削除される技術もあります。もちろん新たに承認追加される技術もあるため、承認技術は常に変動しています。

先進医療の給付金の対象となる条件は「医療技術を受けた時点で先進医療に該当すること」ですので、保険に入るときに先進医療として認められていても、先進医療技術が見直された際に先進医療の対象から外れてしまった場合には支給されません。なお、最新の先進医療の情報は厚生労働省のホームページ「先進医療の各技術の概要」から見ることができます。

先進医療が受けられる施設に限りがある

先進医療はどこでも受けられるわけではなく、実際の治療が適応症に対する施設基準に適合する医療機関以外で行われた場合には給付金の対象となりませんので注意が必要です。

先進医療を実施している医療機関が知りたい方は、厚生労働省のホームページ「先進医療を実施している医療機関の一覧」からご覧ください。

自由診療という選択肢もある

がん治療の選択肢を広げるという意味であれば、先進医療の他にも「自由診療」で治療する選択肢もあります。自由診療とは、健康保険などを使わず治療を受けることをいいます。厚生労働省が認めていない治療や薬を使うと「自由診療」の扱いになってしまい、治療費の全額を自分で負担しなければいけません。

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通常の治療、保険診療は普段私たちが医療機関で受けているものになります。自己負担額は3割で、入院や手術などで医療費が高額になっても一定の負担額を超えたら、高額療養費制度により払い戻しを受けられます。

自由診療は本来健康保険が適用される治療も含めて治療費が全額自己負担になってしまいます。しかし自由診療保険なら自由診療・先進医療・公的保険診療を問わず、がん治療費の実額を保障してくれるので、質の高い医療が受けられたり、自分の体質や病気の状態に合わせたきめ細かい治療を受けることができます。

※自由診療に関する詳しい内容は「自由診療と保険診療の違いとは?自由診療のメリットデメリットを知る」でもご紹介しておりますので、こちらもご参考にして下さい。

まとめ

先進医療の技術料、特約の保険料についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
先進医療の他にも自由診療に加入する選択肢もご紹介しました。自由診療は特に子どもが成長するまでの間や、あらゆる手立てを尽くしてみたい・治療法を試してみたいという方に価値があるものだと思います。保険は必ずしも加入してなくてはいけないものではありませんが、自分や家族の将来を考えて備えておくということはとても重要なことです。いざというときに大きなお守りとなるように、先進医療が気になった方はぜひ医療保険・がん保険をご検討ください。

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長井 大輔

保険のパートナー・保険の教科書 運営責任者、今まで1000名以上の個人・法人のお客様のご相談にお応えしてきた生命保険・社会保障・税務・資産運用に精通しているファイナンシャルプランナー
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