クリーニングの弁償から店舗を守るために必ず行う2つのこと

公開 2017年5月24日更新 2021年5月20日
クリーニングの弁償から店舗を守るために必ず行う2つのこと
クリーニングの弁償から店舗を守るために必ず行う2つのこと

クリーニング店の経営で気がかりなことの一つは、衣服の損傷についてお客様からクレームを受け、弁償を迫られるリスクでしょう。

たとえば、ボタンが取れた、穴が開いた、汚れが落ちていない、シワが残っているなどです。

「一般のお客様」からのご要望やクレームには真摯に対応すべきですが、中には「モンスター」「クレーマー」と言われるようなお客様もいらっしゃいます。「半年以上も前に引き取った洋服にシミがついていた」「穴が開いていた」など、今頃そんなことを言われても…ということがあり、クリーニング業界は「クレーム産業」と言われています。

この記事ではクリーニング店でお客様から弁償を求められた場合の対策、そしてその予防法をお伝えします。クリーニング店を営む場合は必ず知っておかなければいけないことなので、ぜひ最後までお読みいただき、参考にしていただければ幸いです。

1. クレームを減らすためにすべきこと

1.1. 損害賠償基準を店内に大きく明示しておくこと

全国クリーニング生活衛生同業組合連合会の諮問機関であるクリーニング賠償問題協議会では、どこまで責任を負うべきか基本方針を定めており、クリーニング店での無茶な要求の防止をしています。

お客様から無茶な要求をされる場合に備え、クリーニングの損害賠償基準を店内に掲示しておくか、すぐに見せられる状態にしておきましょう。それによって、無茶な要求が通らないだろうというということが分かります。

詳しくは「クリーニング事故賠償基準」をご覧ください。賠償基準を明確に表示し、悪質なクレームに対処しましょう。

1.2. 対応マニュアルを明確にしておくこと

各店ではクレームを防ぐために、店頭でのお預かりの際に確認すべき事項についてマニュアル化するなど、細心の注意を払う必要があります。

もしマニュアルがなかったり不明確だったりすると、クレームの火種となる可能性があります。

特に「言葉」は絶対に注意しなければなりません。

たとえば、お客様から「このシミきれいに落ちるといいな」と言われたときに「たぶん落ちると思いますよ」と言ってしまうと、仕上がり時に落ちていなかったら「預けたときに落ちるといわれた」とクレームになる可能性があります。

曖昧さがクレームにつながるという、最も危険なパターンです。マニュアルを作成して、必ず確認することを徹底しなければなりません。

2. クリーニング店が入っておくべき賠償責任保険

上記のように、不当なクレーム等を減らす努力をすることができますが、サービスを提供している以上、ミスによりお客様に損害を与える可能性があります。たとえば、高額な洋服をお預かりして、ミスによって破損してしまい、高額な賠償請求を受ける可能性があります。

そこで、クリーニング業者専門に提供している保険があります。各都道府県のクリーニング協会で団体募集をしております。

2.1. 賠償保険で補償を受けられるケースは3つ

クリーニング店にはさまざまなリスクがありますが以下の3つが考えられますので保険に加入しておくことで賠償請求されても補償されます。

  1. お客様からお預かりした洋服などを破損した場合
  2. お客様からお預かりしたものを紛失した、または盗難に遭った場合
  3. 店舗が災害により被害を受けた場合

2.1.1. お客様からお預かりした洋服などを破損した場合

クリーニング店で一番考えられるのが、洗浄の選択ミスや機械などのトラブル、破れ、風合い変化などです。悪質なクレームは別として当然ミスをした場合は弁償しなければなりません。

例えば洋服1枚破損させても大きな損害にはならないので、弁償をすれば大事にはなりませんが、大量に洗濯をする場合にミスをすると店が傾くほどの損害が出る可能性があります。

保険で補償を備えておくことにより、最悪の事態を避けることができます。

2.1.2. お客様からお預かりしたものを紛失した、または盗難に遭った場合

クリーニング店では高額なものを預かる場合があり、当然空き巣や盗難に遭う可能性があります。店舗に鍵を間違いなくかけていても空き巣に入られる可能性があり、クリーニング店に落ち度がなくても、預けているお客様には何の責任もありません。

したがって、店側に何の落ち度もなかったとしても、預かったものがなくなれば、損害賠償責任を負わなければなりません。その場合に、補償を受けることができます。

2.1.3. 店舗が災害により被害を受けた場合

店舗を運営をしていると、災害等により、お客様からお預かりしている物が被害を受ける可能性があります。これも店には非はありませんが、お客様には弁償しなければならない可能性があります。

そのような場合に補償を受けることができます。

2.2. 賠償保険で補償を受けられない主なケース

2.2.1. 故意・重過失がある場合

わざとお客様の衣類等を破損してしまった場合は「故意」と言って補償してもらえません。

また、ミスで機械の操作や薬品の使用法を間違えたりした場合、そのミスがあまりに重大であれば「重過失」となり、「故意」つまり知っていてやった場合と同じと扱われてしまいます。

つまり、あまりにひどいミスのせいで損害が発生した場合には、補償してもらえないということです。

2.2.2. 同居親族・使用人に対する賠償責任

店の従業員や家族の洋服などを自分の店でクリーニングをすることがあるでしょう。その場合にもし洋服が破損または色落ちなどをしても補償の対象とはなりません。

これは、社会常識から見て当たり前のことと言えます。

2.2.3. お客様に引き渡しから一定期間が経過した場合

お客様に引き渡してから一定期間が経過をしてしまうと、お客様から損害賠償請求を受けても補償を受けられません。なぜなら、時間が経つにつれ破損の原因の究明が難しくなり、責任の所在が不明確になるためです。

保険会社によって30日~90日で設定されていますので、確認をしてみましょう。

まとめ

クリーニング店はクレーム産業と言われるくらい、お客様とのトラブルが多い業界です。ミスをして弁償をするのは仕方のないことですが、悪質なクレームまで弁償をする必要はありません。

ただし、普通に運営していたらクレームに悩まされ、下手をすると店をたたむことにもなりかねません。そうならないためにもクレーム防止そして万が一賠償しなければいけない事態になってもしっかりと対処できるようにしておきましょう。

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