生命保険の解約返戻金で損をしないために知っておきたいポイント

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生命保険の基本的な役割は、万が一の時に備えるためのものですが、解約返戻金が発生するしくみを活用して、保障と同時に将来のための貯蓄を効率よく備えることができます。

一昔前であれば現金を銀行に預けると一定の利息が付きましたが、超低金利時代の現在においては銀行の利息はほぼ0に等しい状態にあるのは、ご存知の通りです。

これに比べ、生命保険会社に保険料というカタチで現金を預けて、保障が不要になった時に解約をすることにより、それまで支払った保険料よりも多くの解約返戻金を受け取ることができるのです。

ただし、解約返戻金をより多く受け取るために必ず知っておいていただきたいポイントがございます。そこで、この記事では

  • 解約返戻金が受け取れる生命保険の種類
  • 解約返戻金をより多く受け取るためのポイント
  • 解約返戻金にかかる税金

の3つについてご案内していこうと思います。

実は、生命保険で解約返戻金が受け取れる仕組みは、とてもシンプルなものです。ぜひ、最後までお付き合いください。

1.解約返戻金が受け取れる保険種類

まずは解約返戻金が受け取れる保険種類の確認からしていきましょう。生命保険にはいくつかの種類に分けられますが、ここでは解約返戻金の有無をポイントにご説明していきます。

1.1.終身保険|お金が増えて戻ってくる

終身保険は一定の期間までに保険料の払込を行い、その後、解約することで、それまで支払った保険料よりも多くの解約返戻金が受け取れる仕組みになっています。

短い期間でまとめて支払うことが、より多くの解約返戻金を受け取るポイントになります。ただし、保険料を支払っている間に解約をしてしまうと、掛金よりも受け取れる解約返戻金は少なってしまうので、注意が必要です。

資産運用を目的とする場合に活用されているのは、これまでは主に、保険料の払込期間中の解約返戻金が通常の70%程度に抑えられている「低解約返戻金型終身保険」でした。ただし、最近はマイナス金利政策のため運用が悪くなってしまいました。そこで、「ドル建て終身保険」等、保険料を外貨で支払う「外貨建て」の保険が活用されるようになってきています。

詳しくは、「終身保険とは?意外と知られていない正しい活用のポイント」をご覧ください。

1.2.定期保険|お金は増えないか全く戻ってこない

定期保険は終身保険と同じ死亡時の保障ですが、解約返戻金はほとんど発生しないのが大きな違いになります。いわゆる「掛け捨てタイプ」の保険となっています。

定期保険の中には、100%掛け捨てタイプと、掛金と保障期間に応じて最大70%程度の解約返戻金が発生するタイプがございます。後者の場合、前者と比べて保険料は倍近くになることもあります。いずれにせよ、終身保険とは異なり資産運用には不向きな保険です。

ただし、その分、低い保険料で大きな保険金額を設定できますので、万一の場合のご家族の生活を守るのに非常に適したものです。

詳しくは、「定期保険とは?2つのタイプからピッタリな保険を選ぶ方法」をご覧ください。

1.3.養老保険|満期金が受け取れる

最近は加入される方はあまりいらっしゃらないのですが、養老保険も解約返戻金が発生する死亡保険の1つとなります。主な特長は、満期になった時に保険金と同額の満期給付金が受け取れる点です。

ただし、現在は、貯蓄性の商品としても保険としても終身保険の方が優れており、個人のお客様が敢えて養老保険を選ぶうまみはありません。詳しくは「利率・返戻率に釣られるな!養老保険がお勧めできない理由の全て」をご覧ください。

保険料は満期まで払い続ける必要があり、途中で解約した場合には、解約返戻金は払い込んだ保険料を下回ることになります。

最近は見る影もありませんが、過去には養老保険は「お宝保険」と呼ばれるような時期もありました。おおよそ1990年代半ばまでの契約がこれに該当し、現在の3~4倍も高い利率で保険会社が保険料を運用してくれていました。既に養老保険に契約している方であれば、ご自身のご契約内容と解約返戻金の推移について確認してみるとよいでしょう。

2.解約返戻金をより多く受け取るために知っておきたいこと

次は、解約返戻金をより多く受け取るためのポイントについてです。払い込んだ保険料を1円でもムダにしないためにも、しっかりとご確認ください。

2.1.解約時期を先送りするほど解約返戻金がアップ!

生命保険で解約返戻金を活用するには、終身保険が最も有効なものであることは先程お伝えした通りです。では、解約返戻金をより多く受け取るためには、どんなタイミングが最適なのでしょうか?

結論から申し上げますと、終身保険は、解約時期を延ばせば延ばすほど解約返戻金が増えていく仕組みになっています。具体的な例をあげて見てみましょう。

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保険料の払込期間中である10年目までは、解約返戻金は払込保険料を下回るので、この時期に解約をすると損をすることがお分かりいただけると思います。そして、払込期間が終わった11年目からは、解約返戻率は急上昇します。さらに、経過年数が経つほどに、解約返戻金も少しずつ増えていきます。

生命保険を検討する時は、ご自身やご家族のライフプランを思い描いてみることはとても重要です。解約返戻金を活用したいとお考えの場合、将来受け取る解約返戻金の使い道により、最適なプランや解約のタイミングは異なります。お子様の将来の教育資金としてなのか?ご自身の老後の豊かな生活のためなのか?じっくりお考えいただくようお願いいたします。

2.2.外貨建てなら、より多くの解約返戻金が受け取れる!!

終身保険には、保険料をドルで支払う外貨建てのものがございます。この外貨建ての終身保険を選ぶと、ふつうの(円建ての)生命保険よりも解約返戻金の返戻率の伸びが大きいので、現在の保険業界では外貨建て商品をおすすめする傾向にあります。

実際の円建てと外貨建ての解約返戻金について比較してみましょう。分かりやすいように、1ドル100円で計算いたします。

【具体例】35歳女性 保険料払込期間:10年 65歳で解約した場合

(1)円建て:保険金額500万円

  • 月払保険料:32,570円
  • 総払込保険料:3,908,400円
  • 解約返戻金:4,324,050円
  • 解約返戻率:110.6%

(2)外貨建て:保険金額50,000ドル

  • 月払保険料:156.3ドル(15,630円)
  • 総払込保険料:18,756.0ドル(1,875,600円)
  • 解約返戻金:27,759.38ドル(2,775,938円)
  • 解約返戻率:148.0%

このように、外貨建ての生命保険では、円建ての生命保険よりも、1.5倍近くも多く解約返戻金を受け取れることが分かります。ただし、外貨建ての生命保険には為替変動のリスクが伴うことを忘れてはいけません。とはいえ、外貨建てを選ぶことによって得られる解約返戻金は、大きなメリットであることは間違いありません。

※参考「外貨建て保険とはどういうもの?知っておくべきメリットとデメリット

2.3.払込期間中に解約はしない!!!

最初にも触れましたが、終身保険でも養老保険でも、保険料の払込期間中に解約をしてしまった場合、解約返戻金はそれまで支払った保険料を下回ることになります。払込期間中の解約は、結果として損失となってしまうので、この仕組みについては必ずご理解いただきたいポイントになります。

とはいえ、払込期間中に保険料が払えなくなってしまうような不測の自体に陥ることも考えられますよね。そういった場合、いくつかの対処方法があるので、簡単ですがご紹介させていただきます。

  • 減額:保障を減らして保険料の負担を少なくする。減額した部分の解約返戻金は受け取れる。
  • 自動振替貸付:積立てた解約返戻金の中から保険料を支払う。その分、解約返戻金は減少する。
  • 変換:保険の種類を変更する。(例:終身保険を掛け捨ての定期保険へ変更)
  • 払済保険:解約返戻金を使って保険料の負担を0にする。

ここでご紹介した仕組みは保険会社や保険種類によって、できたりできなかったりします。しかし、共通点は「契約時に予定していた解約返戻金は受け取れない」ということです。なので、これらはあくまでも”苦肉の策”である、という認識をしておいてください。

解約返戻金のある生命保険に加入するということは、最低でも10年以上、大切な資金を保険会社に預けるということになります。加入時には、契約後の対応についてもしっかりと確認するようにしましょう。

3.解約返戻金にかかる税金について

最後に解約返戻金にかかる税金についてです。解約返戻金は、一時所得として所得税の対象となりますが、実際には非課税となるケースがほとんどです。契約者と受取人の関係によっては、贈与税の対象となることもあります。

次から詳しく見ていきましょう。

3.1.ほとんどの場合、解約返戻金は非課税になる

解約返戻金が一時所得となるのは、それまで支払った保険料よりも受け取れる解約返戻金が多い時です。解約返戻率が100%を超えた部分、というと分かりやすいでしょう。

一時所得の額は、ここから「特別控除額」として50万円が差し引かれ、さらにそれを1/2にしたものです。

文字で説明するよりも、以下の計算式をご覧いただければ一目瞭然です。

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とても簡単な計算式なので、生命保険の解約返戻金を活用する場合は、一度ご確認されると良いでしょう。一時所得がマイナスになれば、解約返戻金は丸ごと受け取れます。もっと簡単に言うと、解約返戻金が50万円以下の場合や、解約返戻率が100%に満たない場合には税金はかかりません。

現在は予定利率が低いため、解約返戻金を受け取ってもほとんどの場合は非課税となります。ただし、1990年代もしくはそれ以前の生命保険は予定利率の高い商品もあり、税金が発生するケースもございます。

※参考「生命保険の予定利率って何?押さえておきたい3つのポイント

3.2.贈与税の対象になると税金がかかる場合もある

生命保険では、保険料を支払う人(契約者)と解約返戻金などを受け取る人(受取人)の関係によって、対象となる税金の種類が異なります。一時所得にかかる所得税については、契約者イコール受取人の場合が対象となりますが、これが別の人になった場合は、贈与税の対象となります。

よくあるのは、

  • 契約者が夫、受取人が妻(またはその逆)
  • 契約者が親、受取人が子供
  • 契約者が祖父母、受取人が孫

といったケースです。

この場合、受け取った解約返戻金額すべてが課税の対象となります。

ただし、贈与税には1年間に贈与を受けた額のうち110万円までは非課税になる「基礎控除」という制度があります。よく「暦年贈与」とも言われます。

所得税に比べ、一般的には贈与税の方が高い税金がかかってしまうので、上記のようなケースに該当する場合はご注意ください。

3.3.源泉分離課税で20%の税金がかかる場合

一時払の養老保険・個人年金保険・変額保険などを5年以内に解約したときは、解約返戻金が金融類似商品とみなされ、このようなときは源泉分離課税になります。源泉分離課税とは、あらかじめ税金が差し引かれた金額を受け取ることで、納税が完了する制度のことを言います。

計算式は以下の通りです。

  • (解約返戻金-払込保険料合計額-50万円)× 1/2 = 一時所得
  • 一時所得 × 20%(所得税15%、住民税5%) = 所得税・住民税の税額

一時払の保険を解約するというのは少ないケースかと思いますが、満期保険金を受け取る場合も同様に一時所得の20%が課税の対象となります。

※参考:「生命保険文化センター

まとめ

最後までお読み、誠にありがとうございました。この記事では、生命保険の解約返戻金についてご案内させていただきました。

生命保険で解約返戻金が発生する仕組みを上手に生かせば、保障と同時に資産を増やすことができるので、多くの方からご相談をいただいています。払込期間を短くし、さらに解約時期を先送りすることで、手元の資金をより有利な方法で増やすことができます。外貨建の生命保険も返戻率が高くなります。

ただし、保険料の払込中に解約すると、支払った保険料より受け取れる解約返戻金の方が少なくなってしまうので、注意が必要です。また、解約返戻金を受け取る際にかかる税金はほとんどの場合0ですが、契約形態等によっては課税されてしまうこともあります。

この記事をお読みいただいた皆さまが、生命保険の解約返戻金をより多く受け取れるポイントについて、少しでも知識を深めていただけたらなら幸いです。

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宮阪 沙織

宮阪 沙織

私は10年以上にわたり、生命保険業界で働いております。マイホームの次に高い買い物と言われることもある保険ですから、本当に必要な商品を無駄なく加入してもらうことが大切だと考えています。お一人お一人のご希望やライフプランをおうかがいし、少しでも豊かな人生を送るお手伝いが出来ればと思っております。
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