次のようなことでお悩みではありませんか?
・自分にピッタリの医療保険を選んで加入したい
・現在加入中の医療保険の内容で大丈夫か確認したい
・保険料を節約したい
・どんな医療保険に加入すればいいのか分からない
もしも、医療保険についてお悩みのことがあれば、どんなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
医療保険の見直しを考えている方に理由をうかがうとだいたい2つに分かれます。
1つは、営業マンに言われるままなんとなく加入してしまったという理由です。
もう1つは、契約自体が古くなっており、今でも有効か、今のライフスタイルにあっているか、不安に感じているという理由です。
とはいえ、予備知識なしに見直しを行うことはおすすめできません。
この記事では、医療保険の見直しの際に知っておきたいことをまとめて紹介しています。
保険の教科書 編集部
最新記事 by 保険の教科書 編集部 (全て見る)
目次
いざ医療保険を見直すと言っても、ポイントを押さえないと、正しく見直すことはできません。
ここでは、まず医療保険の現状をふまえて、見直しの際におさえておくべきポイントを解説します。
見直しにあたって、そもそも医療保険とはどんなものか簡単におさらいしておきましょう。
医療保険の基本の保障内容は、入院と手術の費用です。「入院日額●円」「手術1回●円」という形で保険金を設定します。
その上で、追加で「特約」を付ける形をとります。特約の中で、最近は「先進医療特約」を必ず付けることが多くなっています(その他の特約については後ほど改めてお伝えします)。
このように、医療保険は基本的に入院・手術の費用をカバーするものです。しかし、実のところ、昨今医療保険の重要性自体が乏しくなっている感は否めません。
その原因として、主に次の2つが挙げられます。
以下、1つずつ簡単に解説します。
以前は、重い病気の治療といえば、長期入院し、手術も複数回に及ぶことがあるのが一般的でした。そのため、主に入院費用と手術費用を保障する従来の医療保険が有効でした。
しかし、昨今では以下のように、入院期間が年々短期化しており、しかも、入院・手術以外の治療の比重が大きくなっています。
【退院患者の平均在院日数】
(厚生労働省「2017年 患者調査(退院患者の平均在院日数等 P.14)」)
1996年までは平均40日以上だったところ、2017年には30日以下に減っています。
現在は、日帰りもしくは数日の短期入院で帰宅し、在宅での治療を続けるといったケースも珍しくありません。
また、手術以外の治療方法が選択されるケースも多くなっています。
このような現状では、入院費用と手術費用の保障がメインとなる従来の医療保険は、時代に合わなくなってきています。
しかも、入院費用と手術費用は、公的な医療保険で大部分をカバーしてもらうことができます。
というのは、まず、医療費の負担は3割に抑えられています。
また、「高額療養費制度」によって、以下のように1ヶ月あたりの医療費の上限が抑えられています。
【70歳未満の場合/平成27年1月診療分から】
所得区分 | 自己負担限度額 | 多数該当 |
①区分ア (標準報酬月額83万円以上の方) (報酬月額81万円以上の方) |
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
②区分イ (標準報酬月額53万円~79万円の方) (報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方) |
167,400円+(総医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
③区分ウ (標準報酬月額28万円~50万円の方) (報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方) |
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
④区分エ (標準報酬月額26万円以下の方) (報酬月額27万円未満の方) |
57,600円 | 44,400円 |
⑤区分オ(低所得者) (被保険者が市区町村民税の非課税者等) |
35,400円 | 24,600円 |
所得区分 | 自己負担限度額 | 多数該当 |
①区分ア (標準報酬月額83万円以上の方) (報酬月額81万円以上の方) |
252,600円+(総医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
②区分イ (標準報酬月額53万円~79万円の方) (報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方) |
167,400円+(総医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
③区分ウ (標準報酬月額28万円~50万円の方) (報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方) |
80,100円+(総医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
④区分エ (標準報酬月額26万円以下の方) (報酬月額27万円未満の方) |
57,600円 | 44,400円 |
⑤区分オ(低所得者) (被保険者が市区町村民税の非課税者等) |
35,400円 | 24,600円 |
(参照元:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から)」)
この表を見ると、たとえば、標準報酬月額が月額28~50万円の世帯なら、毎月の医療費は「80,100円+(総医療費-267,000円)×1%」の範囲内で収まります。
仮に医療費が100万円かかったとしても、自己負担額は87,430円ですむ計算です。
そのため、民間の医療保険に加入しなくても、経済的に困窮してしまう事態に陥る可能性は高くありません。
このように、入院費用と手術費用を保障する従来の医療保険は、優先度が低いと言わざるを得ません。
では、医療保険はどのように見直すのがよいのでしょうか。方向性としては、以下の2つです。
以下、1つずつ簡単に解説します。
まず、より優先度の高い保険へ切り替えるという方法です。
医療保険がカバーするリスクよりも大きなリスクに備えた保険を選ぶのです。例として3つの保険を紹介します。
国立がん研究センターの「最新がん統計」によれば、生涯でがんになる確率は「2人に1人」に及ぶとのことです。
そんな中、がんになると入院や手術でなく、通院での抗がん剤・放射線治療が長期化するケースが多くなっています。
入院・手術に備える医療保険ではこの費用を賄えない上に、長期化すれば高額療養費制度があったとしても、自己負担は決して小さくありません。
また最近では、がん治療のため公的な医療保険がきかない「自由診療」を選択する人も増えています。
最近のがん保険では、発生した医療費を全てカバーするタイプや、がんと診断された場合に使い道が限定されない一時金を支払うタイプなどがあり、これらのリスクに備えることができます。
詳しくは「がん保険の必要性を60歳より前と後に分けて考える」をご覧ください。
重い病気になった場合、入院しているか否かに関わらず経済的に困るのは、働けなくなって収入が途絶えてしまうケースです。
会社員・公務員であれば、病気等で働けなくなると報酬の約2/3にあたる傷病手当金を1年半の間受け取れる傷病手当金の制度がありますが、その後の公的保障は最低限の障害年金しかありません。
また、自営業者・個人事業主は、傷病手当金のような制度もありません。
就業不能保険と所得補償保険は、いずれも、働けなくなった場合に毎月給料のように一定額を受け取れて、収入の一部を保障してくれる保険です。
ただし、以下の違いがあります。
なので、会社員・公務員であれば就業不能保険に加入し、自営業者・個人事業主であれば就業不能保険と所得補償保険の両方に加入することをおすすめします。
なお、両者の違いについて詳しくは「働けなくなったときの保険、所得補償保険と就業不能保険の比較」をご覧ください。
内閣府の「令和元年版高齢社会白書」によれば、日常生活で家族などの助けを必要とする要介護者は、65歳~74歳までは2.9%であるのに比べ、75歳では23.3%に上昇するとのことです。
少子高齢化が進む昨今、介護が必要になったり認知症になったりすると、家族に対して大きな経済的負担を強いてしまう可能性もあり得ます。
介護・認知症保険は、一定の介護状態になったり認知症と診断されたりした際に、まとまった金額の一時金を受け取れるものや、「年●万円」という年金形式でお金を受け取れるものがあります。
医療保険の中には、医療保険より優先すべき保険を特約として追加できるタイプがあります。
このタイプの医療保険では、単体で1つ1つの保険を契約するより安く保障を備えられることもあり、注目したいところです。
医療保険を見直す際には、特約がどのくらい充実しているかもチェックするとよいでしょう。
以下、一例としてこのタイプに該当するA社の医療保険の契約例を紹介します。
この例では、入院給付金が3,000円/日、手術給付金が3万円(入院中)・1.5万円(外来)と低く抑えています。
その代わりに、特約を充実させています。
まず、がんと診断された際には、「がん診断給付金」として100万円を受け取れます。
次に、「終身介護保障特約」があり、要介護2と認定されると36万円/年の年金を一生涯受け取ることができます。また、要介護2でかつ認知症であればさらに100万円の一時金を受け取れます。
このように、医療保険の特約を充実させる方向性もあります。
入院期間の短期化や治療の多様化によって、入院と手術の費用の保障がメインの従来の医療保険は、時代に合わなくなっている感は否めません。
また、入院と手術の費用であれば、公的保険によってその大半をカバーしてもらうことができます。
医療保険の見直しの際は、より重要度の高いがん保険などへの切り替えを検討するか、あるいは、医療保険を選ぶにしても、重要度の高い保障を特約として付けることをおすすめします。
医療保険についてお悩みの方へ
次のようなことでお悩みではありませんか?
・自分にピッタリの医療保険を選んで加入したい
・現在加入中の医療保険の内容で大丈夫か確認したい
・保険料を節約したい
・どんな医療保険に加入すればいいのか分からない
もしも、医療保険についてお悩みのことがあれば、どんなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
【無料Ebook】その保険は不要?誰でも使える7つの社会保障制度
日本では、民間保険に入らなくても、以下のように、かなり手厚い保障を受け取ることができます。
多くの人が、こうした社会保障制度を知らずに民間保険に入ってしまい、 気付かないうちに大きく損をしています。
そこで、無料EBookで、誰もが使える絶対にお得な社会保障制度をお教えします。
ぜひダウンロードして、今後の生活にお役立てください。
医療保険に新しく加入する場合、「入院日数」を設定する必要があります。 これは最大何日まで入院給付金を受け取れるかというもので、「30日型」「60日型」「120日型」…などがあります。 この入院日数は、どのように決めれば良いのでしょうか。また、入
ほとんどの生命保険会社が医療保険を販売しており、テレビCMなどで盛んに放映されています。 保険選びに慣れていない方からすると、どうやって選べばよいか難しいのではないでしょうか。しかも、医療保険がカバーする医療費については公的な保障制度である程度までカ
医療保険やがん保険の特約として、必ず名前が挙がるのが「先進医療特約」です。 ただし、どんな医療が対象となるのか、この特約を付けたらどんな良いことがあるのか、といったことを含め、いまいちよく分からないと思います。 この記事では、先進医療とは何か、
妊娠・出産には多額のお金がかかり、不安に思っている女性の方も多いのではないでしょうか。 今まで興味のなかった医療保険に加入しようか、検討し始める方もいるでしょう。 妊娠・出産にあたっては、いつまで加入できるかという問題があります。また、医療保険
医療保険は、保険の中で最も人気があり、CMの放映も多いものです。 しかし、医療保険の保障内容やそもそもの必要性についてはあまり理解されているとは言えません。 また、医療保険に加入するにしても、保険会社ごとに特長を打ち出しており、どの保険会社を選
お客様の相談をお受けしていると、多くの方が「加入するのが当然」だと思いこんでいます。テレビでよく医療保険のCMが放映されているためかもしれません。 実際、各保険会社は医療保険の販売に力を入れていますし、保険の営業マンの中にも「生命保険、医療保険、がん
胎盤が子宮の出口をふさいでいる場合や逆子など、自然分娩による危険性が高いと判断された場合には、子宮を切開して赤ちゃんを取り出す「帝王切開」での出産となります。 統計によれば、一般病院で出産時に帝王切開を行う割合は全体の25.8%です(※)。つまり、出
国の公的医療保険制度の一つに、先進医療というものがあります。 医療保険等の民間の保険を検討する時くらいしか登場しない言葉で、ほぼ聞き慣れないので「なんだそれ?」という感じだと思います。 そこで今回は、なかなかイメージしにくい用語「先進医療」につ
世界保健機関(WHO)の発表によれば、日本のうつ病患者は2017年時点で約506万人にもなっていました。これは全人口の約4%に相当します。うつ病のリスクは他人事ではありません。 うつ病と診断されると保険への加入が難しくなるのは事実です。しかし、まった
インターネットで「女性 保険」などと検索すると、特に医療保険について「いらない」とか、「入ると損する」などというFPさんのコラムをよく目にします。しかし、果たして、本当にそうでしょうか? 私は独身女性です。保険の仕事に長年携わっていますが、少なくとも